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2021-09-01 12:46

15_2 お金に関する作品のヒットメイカーに聞く!独自の新ジャンルを確立する“技術(ゲスト:プロデューサー&監督 山口雅俊さん)

今週のゲストは、山田孝之さん主演の映画・ドラマ「闇金ウシジマくん」シリーズや、藤原竜也さん主演の連続ドラマ「新しい王様」シリーズなどお金をモチーフにした作品を数々世に出してきた、映画監督兼プロデューサーの山口雅俊さんです。
制作してきたドラマや映画で数々の名言があり、
闇金ウシジマくん「簡単に手にしたカネは簡単につかう」
ナニワ金融道「どんなカネでもカネはカネや」
ハケンの品格「お時給分はしっかり働きなさい」
カイジ「勝つことがすべてだ。勝たなきゃゴミ」
新しい王様「大切なのはカネじゃない。何を経験してきたか。何を感じるかだ」
名言の背景にあるこだわりを“ここだけバナシ”していきたいと思います

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どんな金でも金は金やっていう、このセリフのパワーがすごくあるので、やっぱりキャラを際立たせるためにセリフっていうのはとても大事。
黒木瞳の映画ここだけバナシ
こんにちは、黒木瞳です。
今日も映画に携わる様々なジャンルの方々とここだけバナシをしていきます。
今週のゲストは、闇金牛島くんシリーズ。
これ、私も拝見させていただいておりました。
藤原さんの新しい王様。
これ、アマゾンプライムで今連続ドラマの新しい王様シリーズなどお金をモチーフにした作品を数々世に出されてきております。
山口雅俊さんです。
こんにちは、山口です。
映画監督兼プロデューサー。
脚本もなさるんですよね。
はい、脚本も書きます。
何でもできてしまう。
成り行きで何でも求められればやれる感じ。
そのやれちゃうところがすごいですよね。
自分がやらなきゃいけない極文になる時がたまにありますね。
でも、そんな風にちょっと謙虚におっしゃってますけれども、やっぱりこのエンターテイメントの世界ってお好きなんでしょ。
そうですね。
今日は独自の新ジャンルを確立する技術をここだけ話していただきたいんですけれども、
その頃入られた頃っていうのはトレンディドラマとかカサスとか前世紀で、そこに来て今おっしゃった何は金融道のような仕事お金をテーマにした作品に特化されたわけですけれども、
それはやはり経済学修士を囮になったっていうのもあるんですか。
当時流行っていたトレンディドラマとか恋愛ドラマっていうのは、
1日のタイムスケジュールの中で睡眠以外がほとんど恋愛をしている人たちの話、基本的にはキラキラしている人たちの話なんですけど、
実際にそのテレビドラマを見てる人っていうのは多分そういうふうな時間の使い方をしていなくて、
会社、女性であれば朝起きてお化粧して、履きたくもないストッキングを履いて、ハイヒールを履いて会社行くという生活をされてるわけで、
その仕事の部分ですよね。仕事の部分っていうのに注目したドラマを作ればちょっとジャンルとしては違うジャンルになるっていうことが一個あるなと思ったんで、
そういうことを心がけて、ある程度社会的なフレームワークがあるようなドラマを作ろうとしたということがあるかもしれないと。
それからもう一つは、ジャンルとしてみると、当時のドラマっていうのは基本的には何も知らない人がある世界に入ってきて、そこで成長するっていうドラマが多かった。
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ありましたね。
例えば、なにわ金融堂ですら、スマップの中井雅宏さんが演じたハイバラという主人公は、岡山から出てきて、大阪のなにわの金融の世界を見て驚き、挫折し成長していくという話なんですけど、
一方で山田孝之君の闇級牛島君というのは、牛島っていうのはもう成長しないんです。もう最初から出来上がっていて、それは例えば他県の品格の篠原良久さんの大前遥もそうですけど、
もう主人公は成長しないで、周りがその主人公によって成長させられたり振り回されたりする、周りの人間ドラマ。
だから、それもジャンルとしては全然別のジャンルですよね。
そういう構造上のこととか、キャラクター上のことでちょっと別の局面っていうのがあれば、また別のジャンルがいくつかの切り口に着目すれば生まれてくるんじゃないかという感じなんですけど、いかがでしょうか。
やっぱりそういうふうに、何か新しいものというか、皆さんが食いつくようなものっていうのを日々考えてらっしゃるってことですか。
そうですね。なんとなくぼんやりと。
ぼんやりと。やっぱりそのMBAで培われた、その人、物、金、この3つの領域で学ぶっていう、この勉強なさってきた、ちょっとその辺のお話も伺いたいんですけど。
映画とかで言うと、そういう、映画っていうのは本当に神聖なものだっていう考え方があるとともに、
映画を作る上での材料があるんですね。リソースが。それはまず企画、どういう企画とか脚本もそうです。
あとキャスト、出ていただける出演者の皆さん。あとスタッフも資源の一つ。
それからお金というか予算がありますね。それから出口というか、例えばそれを東宝さんとか翔築さんのあるチェーンが開くかどうかっていう、その出口をどうするか。劇場をどうするかっていうのもあり、
そのいくつかの資源を組み合わせてやっていくわけなんで、その中のどこに力点を置くかっていうようなことを本当にちゃんと冷静に考えられるかどうかっていうのが、プロデューサーには大事なことで。
監督はもうそんなことは全然別の次元で生きていただければいいんだけれども、プロデューサーはやっぱそのお金どうするんだとか、出演者、出資者にいくら返せるんだとかいうようなことっていうのをやっぱり考えるっていうのは本当に大事で。
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僕は映画のプロデューサーとして何とかわかったことがあるんですけど、どんなにお金持ちでも1000万円いきなり損させられると怒りますよね。お金持ちの人って100万円だと仕方がないなって言ってくるんですけど、ゼロが一つ増えると。
1000万円をいきなり損させると怒ります。でも1000万円出資していただいて800万円返すと200万円あれなんですけど、まあいろんな反響もあったっていうと許してくれる。
お金一つにとってもそう。
でも人によるんではないんですか。
まあ人によりますが。でもなぜか1000万円ってそういうお金だなと思う。
それは映画のプロデュースやって学んだこと。
お金ってすごい不思議なもので、1000万円とはどういうお金だとか、100万円ってなんだろうとか、1万円ってどういうお金だとか、1億円ってどういうお金だっていうと、こういうときにここまでのお金持ちが怒るお金か怒らないお金だとか、それをいきなりなくすと人間はどう反応するかっていう、お金の単位って面白いな。
だからさっき言った映画を作る上でのお金っていうか予算は一つの本当にリソースなんですけど、そのリソースの特徴みたいなもの、なんか研究のしがいがあったりするなと思います。
なるほどね。
例えば食事で自分がご馳走してあげるときの2万円、3万円は惜しくないけど、でも貸した100円はすごく悔しいみたいなときってお金の感覚ですけどね。
だからそのときそのときで金額じゃなくて気持ちなんでしょうか。
なんなんでしょうね。
なんなんでしょうね。
例えばケーススタディって言って一つのこういう実際のビジネスのこういうふうな局面があって、それがすごい分厚い英文で書かれてるんですけど、それを読んでそれぞれがこの会社の経営者だったらどういうふうにリアクションするかとか、これをどうやって打開するかみたいなことをクラスで話し合うみたいな。
やっぱり今の仕事に活かされてますね。
活かされてると思うんですけど。
でもそういった山口さんだからこそ独自のジャンルを確立されたんだと思いますけども、あと主役のキャラを際立たせるためのセリフ、先ほども出ましたけど、牛島君だったら、
簡単に手にした金は簡単に使うとか、何は金融道だとどんな金でも金は金だとか、派遣の品格だと時給分はしっかり働きなさいとか、勝つことが全てだ、勝たなきゃゴミとか、大切なのは金じゃない、何を経験してきたか何を感じるかだっていう決め台詞がいっぱいありますけれども、このあたりっていうのは山口さんの思いが反映してるんですか。
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この派遣の品格は僕本当に企画、最初のドラマの企画段階でだけパート1の時は参加しただけなんですけども、時給分はしっかり働きなさいっていうのは中園美穂さんのセリフで、とても上手なセリフですよね。
この短いセリフの中に、主人公の価値も生き様も全て込められてるという意味であると、すごい素晴らしいセリフだと思うんですけど。何は金融道では、これは青木裕二さんが書かれた言葉なんですけど、大阪弁のどんな金でも金は金やっていう、このセリフのパワーがすごくあるので、やっぱりキャラを際立たせるためにセリフっていうのはとても大事ですね。
そうですね。
100万円だと言って貸すんですよ。そしたら債務者は、銀行がもう閉まっちゃうから、早くこれ入金しなきゃいけないから、もう100万円の領収書を先に数えもせずに渡しちゃって、銀行に走って、足りないとなったらもう、とにかく時計か何かをしちに入れてでも、あと1万円なんとかしてやるだろうと。だからもう99万円でも100万円の領収書をもらっちゃえば、あとはもういいっていう。
そんなものを今まで、青木裕二さん以前にちゃんと描いた人はいなかったわけだから、やっぱりそのセリフのオリジナリティとかパワーって本当にすごいな。こういうのを書けるっていうのはとてもすごいことだなと思いました。
もうどんな金でも金は金やというセリフだけでも、青木裕二の映像描きを取る値打ちがあるんじゃないでしょうか。
本当ですね。たまに、そんな汚いお金、私は使えないみたいなドラマもありますけれどもね。
ありますね。
リアリティとしたらちょっと弱いものはありますよね。
でも、そんな金を受け取れないっていうことによって浮かび上がってくるキャラクターもあります。
だからやっぱり金っていうのはすごく面白い。
黒木監督も絵を作られるからお分かりだと思うけど、やっぱり画面の中に札束とか効果が出てきた時のパワーってやっぱりすごいし、逆に言うとセリフの中にお金に関わるものが出てきた時のその何かわかりやすさっていうのも、とても見てる人、観客とか視聴者に誤読パワーもあるしっていう感じですかね。
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なるほど。勉強になりますね。
いえ、あり。とんでもない。
お金一つでドラマがいろいろ作れるってことですよね。
でも、やっぱりきっとそれは山口さんが培ってきて勉強なさったことが全部活かされてるんだなっていうふうに感じます。
次回もゲストは山口さんです。タイムマネージメント的なこともお話ししたいと思いますので、またよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
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