2023-03-01 03:21

モネの「睡蓮」の話

モネの作品を観られる美術館はこちら
https://media.thisisgallery.com/20200123

#モネ
#美術館
#美術語り
---
stand.fmでは、この放送にいいね・コメント・レター送信ができます。
https://stand.fm/channels/639f04c77655e00c1c4a5f2d
00:07
こんにちは、秋本くりこです。この番組は、アマチュアヴァイオリン弾きの私が、クラシック音楽や西洋絵画について愛好家目線で語る番組です。
今日は、モネの「睡蓮」という絵画についてお話をしたいと思います。
睡蓮は、言わずと知れたフランスの画家クロード・モネの代表作ですよね。
この睡蓮は連作で、なんと250点以上もの睡蓮をモチーフにした絵画が描かれているそうです。
この絵を説明しようとすると、青い池に緑色の睡蓮の葉っぱとピンク色の睡蓮の花が浮かんでいる様子が描かれた絵ということになってしまうんですけれども、
この池の青色と葉っぱの緑色、そして花のピンク色という大きくカテゴライズすると、たった3種類の色の中に無限の色彩のバリエーションがあるところが、
このモネの絵をいつまでも見ていたくなる、そして何度でも見たくなる要因なのかなと思います。
そもそも池は青、葉っぱは緑、花はピンクというのは固定概念でしかないんですよね。
池も葉っぱの色が反射して緑色っぽい色の部分があったりしますし、
同じ池でも朝と昼と夜とで全く違う色だったり、同じ昼間であっても季節やお天気によって全然色が変わるんですよね。
シチュエーションによって光の当たり方が違うというのももちろんありますし、風が強い日はまた水面の揺らぎ方が変わったりもするなと思います。
それをモネは非常に解像度高く緻密な色使いで丁寧に描いていて、
その観察眼に圧倒されるというか、そっか池の色として黄色を使ってもいいんだという感じで、
いい意味で自分の固定概念を覆されるような感覚になります。
決して奇抜な色使いをしているわけではないんですよね。
パッと見とても綺麗な絵っていう印象なんですけれども、
どうしてこんなに感動するほど綺麗なんだろうと思って細かい部分を見ていくと、
池の色が青だけではなくて、もう言葉で説明できないような本当に多種多様な色使いで描かれていて、
しかもそれが全体で見るとちゃんと統一感がある作品になっているという感じなので、
まるで宝探しをするように細かい部分を見たり、ちょっと引いてまた全体を見てみたりして、
本当にいつまでも見ていられるんだろうなと思います。
あと同じスイレンというモチーフを使って多くの絵を描いているからこそ、
よりその作品ごとの色彩の違いに目が行きますよね。
全体的に明るいというか少し白っぽい感じの色使いだと日が降り注ぐ昼間の風景なのかなとか、
はっきりした色使いだと朝なのかなとか、
比較することでまた新たな想像力を掻き立てられたり、
違う見方ができたりするのも面白いところだなと思います。
モネのスイレンは日本各地の美術館で見ることができますので、
もし興味を持たれましたらぜひ見に行かれてみてください。
03:01
一応モネの絵を見られる美術館一覧のリンクを貼っておきますが、
見に行かれる際は必ず美術館のホームページなどで現在も展示されているかどうか、
ご確認をしていただくようにお願いいたします。
それでは今日はこの辺で、さようなら。
03:21

コメント

スクロール