1. 社労士久野勝也の「労務の未来」
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2022-12-30 12:53

第5回 「有給休暇」の考え方で、経営者のスタンスがわかる!?

【毎週金曜日/朝8時配信】
社会保険労務士の久野勝也が、混迷を極める「労務分野」について、経営者と労働者のどちらの立場にも立ち切り、どちらの立場にも囚われずに、フラットな視点でお届けする番組です。

●番組への質問はこちら
https://ck-production.com/kuno_q/

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こんにちは、遠藤勝也です。久野勝也の労務の未来、久野先生、よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、ということでね、前回覚えておりますかね、
労働者、労働条件の経済競争の時代だということで、
テーマ的にはね、そもそも労働法なんで必要なんだっけっていう話とかあったんですが、
そんな話になりまして、今日は有給の話をしようぜということになっておりますので、よろしくお願いします。
お願いします。
どっからいきましょうかね、有給。1回以上終わらなそうなテーマですが。
そうですね、なんで有給を選んだのかというところを、ちょっと刃の始めに話しさせていただきます。
いいですね、いいですね。
もともと有給って、会社からするとですね、できれば取ってほしくないと。
まあですね。
ですよね、普通はね。
はい。
で、従業員からすると、取りたいと。
やっぱり専門家で両方の立場に立っている方からしても、相当そこの乖離はありますか?
乖離はありますね。
取らせたくないと取りたいと。
そうですね、ここをどうしていくかっていうところで、割と経営者のスタンスとか経営能力とか見えるので。
経営能力まで言いますか。なかなかシビアな話ですね。
で、ここをテーマにしていこうかなみたいな。
なるほど、じゃあ今日はちょっとね、細かい法廷のルールがどうこうっていうよりも、大きな有給そのものの考え方についてね、やりましょうかね。
お願いします。
で、どうなんですか。
あの、大体ですね、社長事務所ってこの先から電話かかってくるんですね。
怒りの電話がかかってきまして、有給の不満って結構大きいんですね。
社長から。
社長から。
ふざけるなと。
まず一番多いのが、退職するときに、全部あいつが有給取るって言ってると。
あー、そんなのも当たり前じゃないんですね。
ありそうじゃないですか。
うん、ありそう。
で、40日とか残ってる人もいるので、あいつは2ヶ月何もしないのに俺は給料払わなきゃいけないみたいな、どう思うみたいな、そういう電話とかですね。
感情的な話ですね。
そうですね。
で、あとは、なんていうか、突然明日休みますとか、来週3日間有給くださいみたいなことを言ってくるんだけど、断っていいのかみたいな、そういうのが多いよねみたいな。
どっちも1回分ぐらい収録できそうな。
そうそうですよね。
壮大なテーマですから。
ここで、例えば、突然退職間際に、突然じゃないですね、まとめて最後辞めるときに取らせてくれって言われるじゃないですか。
これって、どう思いますか?
いやー、でも、私昔大企業の人事いたことがあるんですよ。
でも、かれこれ10年どころじゃないか、もっと前ですけど、基本大企業の社員は全消化して辞めますよ。
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むしろ、退職日から逆算して、有給いつから消化しようみたいな。
1ヶ月間カレンダー見たら、ブワーって有給、有給、有給、埋まってるっていうところから社会人見たんで、結構みんな当たり前に取るっていう印象です。
まあ、そうだよね。それが普通だろう。私も実は有給全部使って辞めた人間なんで。
そうっすね。客家店の方ですからね。
何も言えないと思うんだから。
ここで何が悪いかっていうと、やっぱりね、これってよくどこの会社でも起きるんですね。
中小企業の経営者は、義理人情で、さすがにあいつは有給取って辞めないだろうって思ってるんですけど。
ありそう。ありそう。
やっぱりそれが普通なんですっていうことを、まず世間の流れを理解してる方はすごい大事で。
あと何が悪いかっていうと、普段から取らせてないから40日も取られちゃうわけなんで。
なるほど。
普段ここはですね、なかなかやっぱりそのタイミングでは言いづらいんですけど。
最後ですね、中小企業ってお金が大企業みたいに潤沢じゃないので、やっぱり40日取られるってことはお金が出てくるのと等しいし、周りに波及していくのでいろんな考え方ができるので。
普段からやっぱり取らせてておいて、いかに突然退職の時に全部取るみたいな仕事を出していかないかっていうのも普段のマネージメントとして大事なんです。
なるほど。確かにそうですね。
やっぱり取られないっていう前提で経営やるっていうのはまずくて、取られるっていう前提で経営やってるかどうかっていうところが結構わかったりするんで。
だから有給っていうのは経営の普段のスタイルみたいなところが結構見えるなみたいな。
普段からの当たり前のカルチャーになっていれば、そんな大量に取得っていうことは発生しないですもんね。
そうですね。取れてるから出ても10日ぐらいだよねみたいな。
そういうようなマネージメントをやっていかないといけないよねっていうところが、義理人情で取らせないっていう前提にも立っちゃってる時点で。
基本的になんですけど、有給休暇って持ってる分の持ち分は大体辞める方って全部消化するのが普通ですか?この辺どうなんですか?
中小企業でもそうでもないですよ。
やっぱり義理人情は社員さん側にも働く?
そうですね。やっぱり普段、うちの会社ってそんなに取って辞める人いないから、私も辞めておこうかなっていう人が割と多くて。
それに助けられちゃってるっていうところはあるんですけど。
それが実態なんですね。
それが異常っていうふうに認識することが大事なんです。
要はそれが普通だと思っちゃうから、突然取られるとイラッとするんですよね。
逆だと、完全にうちの会社は今助けてもらってると。
それを認識しながらマネージメントしていくっていうのはすごい大事かな。
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有給って計算上で法的に溜まっていっちゃうと、マックス何日ストックされるんですか?
5年半勤めると20日間作るんですね。1年間で20日作ります。
それ使わない、ちょっと今年間で5日間消化しなきゃいけないみたいな別の観点はあるとして。
全く使わなかったとすると、また6年、6年半勤めると20日作るんで、マックス40日持てますね。
じゃあやっぱり使ってないと40日は取得の可能性が存在するんですね。
そうですね。
っていう話と、もう1個先ほどおっしゃっていた有給を急に取るみたいな。
それも当たり前じゃんって話じゃないですか。急に取るもんだと思うかもしれませんけど。
この辺もやっぱり、もともと急に取られるはずがないっていう前提で普段やっちゃってるので、おかしくなってるんですね。
普段突然取るもんだっていうふうに考えていくと、中小企業経営においては大事なところで。
2種類の業種って、有給に関しては2つの技術の影響がありまして。
1つは全く有給を取られても、対して売上が変動しない業種ってあるじゃないですか。
そこのところは、例えば倉庫の作業みたいなのがあって、休んでも回っていくとか、売上がそんなに変わらない業種っていうのは、逆に言うとそんなに管理しなくてもいいよって話だと思うんですけど。
例えば運送業とか。
運送業とかそうですね、あとは司会員とか。
司会員、はいはい。
やっぱりもう予約入ってるじゃんみたいな、そういうケースってあると思うんですけど。
ここはでも、本当にコントロールしていかないと売上がガタッと落ちたりするんですよね。
お客、売上が担当者とかにへばりついちゃってるビジネスモデルの構造だと、有給がそのまま減になりますもんね。
そうですね。
会社はお金出てくのに売上減るみたいな構造なんで、ここはやっぱりリスク払ってるよねって話なんで。
こことかをどういうふうにやっていくかっていうのは結構ポイントがあるんです。
ちなみに、細かく言ったら切れないと思うんですけど、大きな考え方としてはどうやっていくといいんですか。
サービス業とかで言えば、1年間10日から20日くらい有給あるわけで、これを年間のカレンダーみたいなのを従業員に1年に1回出させて、
みんな最低10ぐらいはあるから、10は1年間先に要求取引を決めてくださいみたいな感じで、マネージメントして入れさせるんです。
年間スケジュールでね、シフト組むかのように。
そうすると何がいいかっていうと、基本的にそのタイミングで人がいないってことは会社として理解できるので、年間の労働力が把握できる。
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だからその労働の対してどれぐらいお客さんを預けていいかみたいなことが理解ができるので、
突然売上下がることもなくなりますし、あとここもう1個ポイントなんですけど、中小企業で働いてて有給が全部取れるなんて思ってないんですね。
社員さんは。
そこを会社って積極的に取らせようとしてるなとか、うちは確かに早く決めさせられるけど、すごく休みやすいよねというような。
突然休むとやっぱり人に迷惑かけてるって意識が働くと思うんですよ。
前から休みが決まってて、しかも前から決まってれば旅行行ったりもできるしみたいなところがあると、
すごい休みも快適に取れるよねみたいな感じで、全然違う効果が生まれるんですね。
アドリブで本当に答えにくい質問したら申し訳ないんですけど、御社は大丈夫なんですか?有給取得は。
うちも今までの広報で自分の会社でやってるやつなんですよ。
なるほど、自分の話なんですね。
今ちょっとリスクを負った質問しましたけど。
色々やった結果、こっちの方が正しいなって気づいたんです。
シャロー市法人東海は今皆さん大体年間で有給組んでるんですか?
年間有給、そうですね。ちょっと全部じゃなくて最低8日間8話と入れてねーみたいな感じで、
1月の来年のカレンダーがあって、そこに全員が入れていくみたいな感じ。
それ以上に取っていけないって話は全くなくて、そこの最低の8のラインは、
まず1年間ザッと決めてくださいってすると、どんだけ見る人がいないかって見えるので、
そこで全員まとめて同じ人に取られるっていうのは逆に、お互い見るので回避できるよねっていうところもあるし、
そんなことを見ながらやってます。
これが有給の、だから年間をちゃんと見ながら一人一人に、きちんと取得前提で働いてもらうというのを
ちゃんとコントロール管理していくと、先ほどの辞めるときにいきなりとか、
突然3日からちょっと明日からみたいな話とかっていうのを防げるっていう意味で、
経営者のスタンスで有給のスタンスによって経営力が見えますよと厳しいことを言ったわけですね。
自分ができてることを話すなっていう話ですけど。
取られても収益が成り立つっていうところを前提にビジネス組んでいかないといけなくて、
昔はやっぱり取らせない、なるべく長く働かせる、残業もなるべく払わないみたいなところで、
なんとか収益出す時代だったんですけど、それだとやっぱり従業員が持たないし、
うちの会社大丈夫かなってなりやすいところなので、有給は当然取るだろうっていう前提で、
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それでも会社に収益が残るっていう構造に入っていかないといけないんだろうなっていうのが最初に考えたことです。
どういうことですね。有給休暇、一旦大枠ここで終わりたいなとは思うんですけど、
有給というと、最近先ほどあった5日間は強制というか取らせなきゃいけないっていうルールが、
ちょっとはっきり法的にわかんないですが、的な話とか。
あと、実質どういう形で制度上取得させていかなきゃいけないとか積み上がっていくとかって、
ちょっとよくわかんないところもあるので、少し実務っぽい話にはなりますけども、
ちょっと具体的なところに踏み込んでいって、次回有給もう1回いかがでしょうか。
お願いします。
ということで、有給引き続き次回やっていきたいと思いますので、楽しみにしていただけたらと思います。
くの先生、ありがとうございました。
ありがとうございました。
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