心配と恐怖
はい、こんにちは。人生に心地よさを。シンギングボウルで聴く。エッセイ&物語。語り手は、くじもぐらひとみです。
つばさ通信教育という小学校受験の会社を経営したり、教材を作ったり、絵画を教えたり、また、くじもぐらというドラムとキーボードのユニットで、作詞作曲して歌を歌ったりしております。
さて、今日はね、結構強烈なタイトル、戦車が来た日。
何だと。全くもって、戦争の話でも平和の話でもありません。
今日は、私が考えた物語ですけれども、
そうですね、生きていていろんなことを言われたり、いろんな人から影響を受けたり、それによってメンタルがやられちゃったりすることがありますよね。
そんな時のちょっとした私なりの回避方法、これを物語にしました。
では、また後書きでお会いしましょう。
戦車が来た日。ある男は大金を持っていた。しかも現金で。
だから毎日怯えていた。
いつか誰かが入ってきて盗んでしまうのではないか。いや、それどころか、自身の身に何かが起きるかもしれない。
だから男は毎日を用心深く過ごしていた。
そんなある日、男が家に戻ると、泥棒がそこにいた。
男は慌てふためいた。心臓は高鳴り、腰は砕けた。
泥棒は幸いにも、住人と出会うと思っていなかったらしく、男よりも動揺した面を見せて逃げていった。
男はその日より精神的に不安定になった。不安に思っていたことが本当になった。
男のメンタルは傷つき、仕事も手につかなくなった。
ダメージは大きかった。翌日から男は仕事を辞めて、家にいることにした。
銀行に預ければ良いものを、男は持ち出すこともできなかったのだ。
泥棒との遭遇
そんなある日、刃物を持った男が現れた。
男は戦った。体は傷つき、それでも現金を支出した。
だが、男の心はさらに病み、すさんでいった。
これ以上もう耐えられない。一層のことこの現金を燃やしてしまおうか、とまで思い悩んでいた。
その時、驚くような大きな音がした。
ゴー、ゴーと何かがこちらに向かってくる。
男は窓の外を見た。
そこには戦闘部隊と共に戦車がいた。
戦車からは声がした。
今からその現金を奪ってやると、男はその時初めてメンタルが変わった。
男は笑っていたのだ。
そして大きな声で叫んだ。
馬鹿じゃないのか。
男のメンタルは戦車が来て、あっけなく回復した。
戦車の登場
はい、ということでちょっと不思議な話を書きましたが、
現金を支出するんだけれども、最初泥棒が入ってきて、
その次に刃物を持った男がやってきて。
これは何が言いたいかというと、
男が想定している範囲、不安に思っている、
想定していたことなんですよね。
こんなことがあったら怖いなって、リアルに思っていたこと。
なんだけど、戦車っていうのは想定外すぎて、
もうなんかスケール大きすぎて、
もう笑うしかなくって馬鹿らしくなっちゃったっていう話なんですよ。
通常考えれば戦車の方が圧倒的に怖いのに、
もう舞台が違ってたってことですよ。
そうなるともう笑えるんですよね、人は。
もちろんこれは私が考えた物語だから、実際に起きたら大変なんだけれども、
いろんなことでメンタルやられますよ、いろんな言葉に傷ついたり。
私もいろいろ今まで言われました。
よくよく考えてみると、面と向かって言われたことっていうのはめちゃくちゃ少ないんですよ、実は。
そうじゃなくて、今はLINEとかメールの世の中じゃないですか、
そしたらポーンと言えるんですよ。
特に私の仕事っていうのはLINEでやり取りしてて、
私ってほぼほぼ人に会ってないわけですよ、一日。
なのにメールとLINEのやり取りの数ってすごいんですよね。
その中でいっぱいいろんな言葉が飛んできたんだけれども、
いい人が多いですよ、すごくお客様が、客層がいいというか、そうなのね。
なんだけれど、これはお客さんから言われた言葉じゃないんですよね。
働く中で、仕事する中で、働いてもらっている方だったりとか関わってくれている会社だったりとか、そういう時にね。
どこの大学のお出ですか?って言われたこと。
これはなんか、当時自分もまだまだ未熟で、ちょっと戦っちゃったのね。
ちょっと戦っちゃった。
だけど、私にも実はね、戦車が来たことがあったんですよ。
もうこれは別にもう全然関わりもなくなっちゃった昔のことなので言いますけど、
私がほんのちょっとだけミスをした、間違えたんですよ。
ごめんなさいねって言った時に、その前からなんか変だなと思ってたんだけど、
脳のどこかがおかしいと思いますので、大学病院に見てもらった方がいいですよって言われて。
それ言った時に、うわすごい、えーって言って、そっからですよ。
これめっちゃ笑って私、見てみてってなって、なんか私すっごいこと言われたよ今これ見てみてって、戦車が来たんですよ。
なんか、そこからネタになっちゃってこれ、ほんとに。
なんか、もうちょっとありがたいネタになっちゃって、
私なんか脳のどこかがおかしいって言われたことがあって。
だからもう舞台が違いすぎたんですよ。
その時私は笑ったのだってことなんだけど、あまりにも違うから笑えたんですよね。
え、なになにそれって言うような感じで。
だからね、結局ね、なぜ怯えるのか、なぜメンタルが傷つくのかっていうと、
同じ舞台にいるからじゃないですか。
だから、さっさと舞台から降りることなんですよね。
えっと、今までもポンと来たことあります?言葉バーンとね。
まあ、その人がすごい勘違いしていたりとか、こっちも言いたいことがある場合ってあるじゃないですか。
あの、誤解だよって言いたい場合とか。
もうね、言わない。
そう、舞台から降りるんですよ。
それが勝ちだと私の中で分かったから。
そうなんですよね。
そうなんですよね。
舞台からポンと降りるんですよね。
戦わないんですよ。
そう、笑えるようになんですよね。
相手にしない、チャンネル合わせないってことなんですよね。
もうそれどころか、あ、こういう人なんだって分かったっていうことだったり、
それも冷静に見れる。
それを同じような舞台で戦ったり、メンタル傷ついてたら、
自分も同じレベルの人になるんですよね。
それでね、昔差し出し方の教室って本読んだことがあって、
差し出し方間違えると、なんか全然伝わらなかったりとか、
別の形として伝わっちゃうぞって。
だからたまにあるんです。
ライブとかしてて、すごい小さな箱なのに、
まるでここは大阪城ホールですかっていうような差し出し方を
たまにする人がいるんですよね。
なんて言えばいいのかな。
始まって1曲目ぐらいで、
まだまだいけるよなーとか言い出したりとか、
例えばですけど、
なんかすごいエコーかかってる感じで、
名前だけでも覚えていってください。
みたいなやつとか。
あれ、どこだっけみたいな。
やっぱりなっちゃうんですよね。
すごい逆に言うと、
伝えようとした時には、
同じ舞台で物事を差し出さなければ、
相手にはお届けできないよってことなのかもしれない。
けれど、向こうから自分と同じ舞台で来られた時には、
そのものが戦車の位になるように自分は降りるということです。
つまり、次元が違うというふうに思えば、
勝ちなんじゃないかと私は思っております。
ということで、今日は、
戦車が来た日でした。
ということで、また、
くじもぐらのロードアップ&エッセイ、
お楽しみくださいね。