ヒエログリフの基本的理解
こんにちは。早速ですが、今日は古代エジプトのヒエログリフ、この奥深い世界を、あなたが集めてくださった資料をもとに探っていきましょう。
よろしくお願いします。ヒエログリフは単なる絵文字というだけじゃなくて、神々の言葉でも呼ばれてましたからね。
神々の言葉?
はい。古代エジプトの文化とか、信仰を映し出す鏡のようなものだったんですね。資料にも複雑さや歴史の長さが書かれてますよね。
本当に。今回の探究では、そのヒエログリフがどういう仕組みで、なぜ3000年以上も使われ続けたのか、そしてどうやって解読されたのか、その確信に迫りたいなと。
まず驚くのは、やっぱりその使われていた期間の長さですよね。
そうですね。紀元前33世紀にはもう存在していて、解読できる最古のものは紀元前28世紀に遡ると。
いやー、気が遠くなるような。
本当に。その長く使われた理由っていうのは、やっぱりあの単なる絵文字じゃなかったっていう点にあると思うんです。
と言いますと?
音を表す標音文字、それから意味そのものを示す標語文字、それに加えて意味を特定するための限定符。この3種類が組み合わさることで、非常に高度でニュアンス豊かな表現が可能になったわけです。
なるほど。限定符っていうのは具体的にはどんな感じなんですか?
例えば、太陽を示す絵文字があったとして、それに読み方を示す標語文字を添えて、さらにこれは神聖なものですよっていう意味の限定符をつけるみたいな。
えー面白いですね。それで意味がよりはっきりするんですね。
そうなんです。この柔軟性が複雑なことを記録する上での鍵だったんですね。
柔軟性といえば、文字の向きで読む方向が変わるっていうのもなかなか。
あーそうですね。人とか動物の顔の向きで右から読むか左から読むか、時には上から下に読むかと。
しかも、区読点がなかった。資料によると。それでどうやって意味を正確に?
それがやっぱり文脈とか文法の理解が重要になってくるということですね。
うん。なるほど。
そしてその解読への道を開いたのが、あの有名なロゼッタストーンです。1799年に発見された。
あーロゼッタストーン。
ヒエログリフと民衆文字のデモティック、それからギリシャ語、この3つで同じ内容が刻まれていた。
それが決定的な手がかりになったわけですね。
まさに執拗れた言語への鍵となったわけです。
でもその鍵があっても扉を開けるのは簡単じゃなかったんですよね。
そうですね。多くの学者が挑戦しました。
シャンポリオンが1822年にその氷温的な側面もあるんだって突き止めるまで、彼の成功の決め手は資料ではコプト語の知識ってありますけどそれだけだったんでしょうか?
うーん、もちろんコプト語、つまり古代エジプト語の末裔とされる言語ですね。その知識は非常に重要でした。
解読の過程と影響
はい。
でも最大のブレイクスルーはやっぱりヒエログリフが単なる絵文字でも単なる氷温文字でもなく、
その両方の性質を持つハイブリッドなシステムなんだと見抜いたことですね。
ハイブリッドですか?
特に王様の名前を囲むあの楕円形の枠、カルトゥーシュですね。
あ、カルトゥーシュ。
あの中の文字が氷温的、つまり音を表しているんだと特定した。これが決定的でした。これで一気に解読が進んだんです。
なるほど。それで解読された結果、ヒエログリフが神殿とかお墓だけじゃなくてもっと広い範囲で使われてたってこともわかったんですね。パピルス文書とかを。
そうなんです。法律、歴史、歌、それから日常的な記録まで。
日常の記録まで。
だから初期、つまり文字を書く専門職の人たちは社会的にかなり高い地位にあったということもわかっています。
やっぱり神々の言葉を扱えるというのは特別なことだったんですね。
そう考えられていました。創造神話では知恵の神トートが文字を作ったとされていて、文字そのものに力があると。
力ですか?
ええ。例えば先ほどのカルトゥーシュも単なる名前の印じゃなくて、その王様を守護する力があると信じられていたようです。
へえ。しかしそんなに重要だった文字がだんだん使われなくなっていく。ギリシャ文化とかキリスト教の影響で。
そうですね。時代の流れというか。
西暦394年のフィラレ神殿の碑文が最後っていうのは、なんだかこう一つの時代の終わりを感じさせますね。
それは単に文字が使われなくなったというだけではなくて、古代エジプトが持っていた独自の宗教観とか世界観そのものが新しい文化や力にとって変わられていく大きな転換点だったと言えるかもしれません。
でも完全に消え去ったわけじゃない。
と言いますと。
資料にもありましたけど、フェニキア文字を経て私たちが今使っているアルフベットにもつながっているっていうのはすごいつながりですよね。
そうですね。遠い祖先にあたると歴史の連続性を感じますね。
アンク、生命のシンボルとかホルスの目とかそういう象徴的な文字も印象深いですし。
今でもデザインとかで使われたりしますもんね。
一方で解釈の難しさを示す例もありますよね。
あのヘリコプターのヒエログリフですか。
そうですそうです。アビドスの。
あれは後の時代の王様がお父さんの王様の碑文の上に自分の碑文を重ねて彫った結果、たまたま偶然現代のヘリコプターとか潜水艦みたいな形に見えるものができちゃった。
じゃあ古代の大パーツとかじゃなくて?
そういうわけではないんです。だからいかに文脈とかその慎重な分析が大事かっていうまあ教訓みたいなものですね。
なるほどなぁ。ということはヒエログリフっていうのは単なる古い文字って片付けるんじゃなくて、古代エジプト人の知性とか精神性とかがぎゅっと詰まった驚くほど洗練されたシステムだったってことですね。
まさにその通りだと思います。その解読はもう失われた文明との対話を可能にした本当に偉大な業績ですよ。
文字一つ一つに彼らの見ていた世界とか歴史日々の営みそういうものが刻まれているわけですから。
いやー深いですね。この探究がこれを聞いているあなたの知的好奇心をさらに深めるきっかけになっていたら嬉しいです。
最後にちょっと想像してみてほしいんですが、もしですよ、まだ解読されていない別の古代文字が新たに見つかったとしたら、それを解き明かすことで現代の私たち自身について一体何を新たに学べるんでしょうかね。やっぱりそこでも文脈が全てなのかもしれない。