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こじらせ平成夜話
みなさん、こんばんやわ。こんばんやわ。こじやわの津田と、佐々木です。
この番組は、いろいろとこじらせているめんどくさめの我々二人が、生まれ育った時代である平成のサブカルチャーについて、お互いの好きなものを押し付け合い、独自の視点で語り合っていくラジオ番組です。
今回は私佐々木のターンでございます。
はーい、お願いします。
今回は、漫画家さんを紹介しようかなと思っております。
吉永文先生に続いての。
続いてだね。九井諒子さんを紹介しようと思います。
知ってますか?
存じ上げません。
ですよね。
作品名とか言ってもらえると、もしかしたらわかるかもしれない。
ダンジョン飯。
あー、アニメやってるよね。
今めちゃくちゃ話題のダンジョン飯の作者さん。
はいはいはい。あ、なるほどなるほど。
九井諒子さんなんですけど。
ちょっと子さん振るんですけど。
ダンジョン飯っていう今、作品がアニメ化もしてすっごい人気なんですけど、
僕デビュー作の時から追ってまして、竜の学校は山上という短編集でデビューされてるんですけど。
一番最初から知ってたわけだ。
俺でいうベイブレードだ。
そうそうそうそう。
で、この俺ね、これも自慢じゃないんだけど。
お、唯一の。
唯一?なんでなんで?
一つしよう。
漫画めっちゃ読んでる。
はいはいはい。
多分人生でもう数千冊、もしかしたら万いくかもぐらい読んでると思うんだけど、
短編集っていうカテゴリーで言うと、この九井諒子先生の竜の学校は山上、ナンバーワンの作品。
短編集、他の人の作品も含めて。
今まで読んできた、短編集でナンバーワンの作品。
吉永文先生という漫画家さん、前に紹介して、愛すべき娘たちっていう短編集もすっごい好きっていう話をしたんだけど、
ほんと大事さって言うと並ぶかなっていう。
で、ただその人の紹介しやすさとか面白さとか加味したらもう、竜の学校は山の上がもうブッチリトップかなみたいな感じ。
はいはいはい。
で、ダンジョンメシがすごい有名なんで、ダンジョンメシしか知らない人とかも多いんじゃないかなと思ってまして、
ダンジョンメシの話もちょっとしようとは思うんですけど、
九井諒子先生という漫画家さんがいかに本質的にって言うとちょっと大げさかもしれないけど、
どんな作家、どんなすごい作家なのか。
めちゃくちゃ天才的な作家さんなんで、知らない人にもダンジョンメシしか知らない人にも。
わかるように凄さを紹介しようかなと思っておりますと。
はい、お願いします。
ようございます。
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じゃあどんな作家さんなのっていうのをちょっと率直に僕視点で話させていただくと、
普通っていうのはあれだけど、
普通物語に描くべきとされているものじゃないもの。
じゃないもの。
もしくは描かれないものを描くことで、
漫画界を変えたというか。
心霊的な話?
じゃない。
じゃなくて。
聞いてくれよ。
聞く聞く。
物語に描くべきでないものを描いた天才的な作家。
例えばね、何でもいいんだけど、
例えば有名な、名探偵コナンってあるじゃないですか。
あれ探偵の漫画じゃないですか。
大筋としてはコナン君が、名探偵のコナン君が犯人のトリックを暴いたりとか、犯人を追い詰めたり推理したり。
っていうストーリーというか、漫画じゃないですか。
コナン君がさ、毎日暮らしてるわけじゃん。
描かれてないけど。
毎日ご飯何食べてるとかさ。歯は何時に磨いてるとかさ。
お風呂いつ入ってるとかさ。
トイレ何回行くのとかって、描かれてないじゃん別に。
というか、描く必要がないじゃん。
俺は高校先端って言うけど、トイレは1日2回行くなみたいな。
確かに言わない。
言わないし。
映画の最初にそんなこと言われても。
言わないし、しかも別に描かれもしないじゃん。
まあそうだね。
それは何かというと、ストーリーとしてはコナン君が探偵で犯人を追い詰める、めっちゃウケてるじゃん。
面白い。
体が縮んでしまった、ちなみにトイレは1日3回だ。
映画の最初に言ったら超面白いなと思う。
面白いけど、それはまあいい。
それとそれと。
まあ描かれないじゃないですか。
そうだね。
ストーリーには関係ないから。
でもさ、漫画がどうとか置いといてさ、人間の人間性というかさ、面白さみたいなのって結構そういうところに出たりしない?
例えば毎日これしか食べないみたいな人がいたらさ、あ、こだわり強いんだなとかも思うし。
コンプしか飲まない人。
それコンプマンね。何回か話した俺の後輩のコンプマンね。
あとか歯磨き、もしかしたら変な癖があるかもしれないしさ、くしゃみの仕方とか、あくびとか。
別に漫画であんま描かれないものに、実はそのキャラクターの面白さみたいなのが出てるかもしれないじゃないですか。
実際名探偵ってどんなルーティンで暮らしてるのって気になったりするじゃん、ちょっと。
確かに。
なんか言われてみれば。
あとまあコナンで言ってたら、蘭姉ちゃん、ほらお母さんもいない家庭でさ、森小五郎の面倒を見ててさ、部活も頑張っててさ、すげえ忙しそうじゃん、実はみたいな。
どんな生活してんの?みたいなとか思ったりするじゃん、実は。
そういう物語を、王道の物語を描く上で、どうでもいいとされてるものというか、わざわざ描かれないもの、切り捨てられてる日常部分っていうものをめちゃくちゃ大事にしているのが、この悔いでおこさん。
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だと俺は思ってる。
でまあすごい作品の特徴としては、特にファンタジー世界、剣と魔法の世界みたいな、において、普通は描かれない日常をめちゃくちゃ描くことに特化している人。
だから今ダンジョン飯も大人気なんだけど、もうまさにそれ。
まあダンジョンっていうくらいだからね、なんかそのゲームの中に出てくる洞窟とかみたいな、そういうところなのかな。
どんな作品か知ってる?
いや全然なんかダンジョンで飯食ってんなみたいなぐらい。
ちょっとじゃあ後でその話はするんですけど。
漫画原作なんだね。
ああそうそうそう。
俺なろう系なのかなとかちょっと思ってたんだけど。
初長編漫画かな。短編ずっと出してて、初めて連載したのがもう爆ヒットって感じ。
で、まず最初に俺がすごい好きって言った、龍の学校は山の上っていう、これもすごい最高の作品なんだけど、ダンジョン飯とまた違う形でファンタジーを描いてる作品。
龍の学校は山の上、目高の学校は川の中みたいだね。
いい視点だね。そうかも。
分かんない分かんない分かんない。別にストーリーに関係あるとかじゃないけど、もしかしたらあれしてるのかなって今普通に思った。
なんかそっから取った感ちょっとあるかもね。
なんで今回はダンジョン飯と龍の学校は山の上っていうこの2作品を紹介することで、クイリオコ先生がじゃあ本当に具体的にどんな人なのっていうのをちょっと伝えられたらいいなと思ってます。
じゃあまずダンジョン飯から紹介すると、これさっき言った作者初の長編作品。
ここがすごいんだけど、2015年度コミックナタリー大賞第1位、この漫画がすごい2016男編第1位、ザベスト漫画2016この漫画を読め第1位、全国書店員が選んだオススメコミック2016年度第1位。
アマゾンランキング大賞2016キンドル本コミック1位。
初めて連載した漫画でこれ。天才すぎるというか。
うわー1位ばっかじゃん。
っていう本当に評価されてる漫画ですと。
じゃあまっつーたくん知らない人にあらすじをじゃあ説明しますね。
お願いします。
ベースは結構シンプルなファンタジーものというか、ダンジョンもの。トルネコとか風雷の試練とかチョコボの不思議なダンジョンみたいな。
ローグライク系の。
ゲームとかやってる人は分かるかもしれないけど。
洞窟とか森とかに入って敵とか出てきて。
倒しながら進んでいくみたいな感じなんだけど、ストーリーはある日小さな村の墓地の奥から1人の男が現れた。
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この男は1000年前に滅びた黄金の国の王様だと。
生き返ったってこと?
みたいな墓地の奥から現れた。かつてその映画を誇ったその国は狂乱の魔術師という魔術師によって今も地下の奥深くに囚われている。
地下の深くに国があるんだと。
封印されてるみたいな。
魔術師を倒した者には我が国の全てを与えようと。その男が言い残して塵となって消えた。
ゴールドロジャーみたいなことするね。
全てがそこにあるみたいなね。
それでいろんな冒険者がその黄金の国を求めて。
要はまさに。
まさにそう。大ダンジョン時代。
ダンジョンの奥地を目指して東波を目指す。
本当はRPGっぽい。剣と魔法のパーティーを組んでダンジョンの奥深く潜ってダンジョンの奥には何があるんだみたいなのをベースにしてます。
主人公のライオス。
ライオス。
それなりに腕利きの冒険者なんだけど、仲間たちとパーティーを組んでそこそこの深部まで行った。
ドラゴンと戦ってた。めちゃめちゃベタでしょこれ。
ドラゴンと戦ってたんだけど、ドラゴンにたどり着くまでのトラップとか戦いで食糧を失ってた。
みんなお腹が減ってた。
大変だね。将来の次第におにぎりなくなったら大変だからね。
マジで回復できないから。
マジそんな感じで。お腹がみんな減ってて本領発揮できなかった。戦いで。
ドラゴンに負けちゃう。
HP減ってくからね。
そのライオスの妹がいるんだけど、妹が魔術師なんだけど、みんなをかばってドラゴンに食べられちゃう。
かわいそう。悲しい。
でも食べられる直前に脱出魔法でライオス他仲間たちをダンジョンの外に逃がしてくれた。
でも妹はドラゴンに食われちゃった。
つら。
妹を犠牲に助かったライオス仲間たちは、早くまたダンジョンに戻って、ドラゴンを倒さないと妹が消化されちゃう。
噛んでたら終わりだけどね。よく噛んで食べる系のドラゴンだったら終わりだけどね。
ここもファンタジーライクというか、一応死体さえあれば復活できるのよ。
魔法的な内容かな。
でもさすがにうんちになっちゃったら無理かもしれないみたいなのがあって。
なんか物質的に変わるからね。
早くドラゴンの元に行かないとってなるんだけど、お金とか装備とか食料がいるわけ。
ダンジョンを踏破する必要がある。ここは日常を大事にするみたいな。ご都合主義じゃいかないというか、ちゃんと装備を整えないとダンジョンには行けない。
マンジカブラとか持っとかないといけない。
知る知る。
で、急がないといけないから、必要最低限のものだけ持ってダンジョンに行こうと。でも食料がどうしてもない。どうする?
モンスター食べたらいいんじゃない?っていう話なのよ。
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で、主人公のライオス、モンスターオタク。実はモンスター食べてみたいなってずっと思ってた。
そうなんだ。
仲間たちはドン引き。魔物って得体の知らないダンジョンにいる、得体の知らない生物だから。
ウイルスとか持ってたらどうするんだろう。
何言ってんの。でも装備もない、お金もない。食料は手に入れられない。時間もない。食べるしかないだろ!って言って、仲間ドン引きしながらでも救わなきゃ妹を。
ダンジョンを、妹を救うためにダンジョンを冒険しながら、毎回いろんなモンスターを料理して食べていくっていうグルメ漫画。
リスキーだなぁ。
なのがダンジョン飯です。
火を通したからといって、いけるかって言われると微妙なところだろうしな。
すごいでしょ。でもその反応、仲間の反応。
何言ってんのお前。
普通そうなるよ。
大丈夫大丈夫。見てこれ、なんかレシピ本があるんだ。大丈夫って言って、マジかよこいつってなりながら、背に腹はかえられないって言って、進んでいくと。
これすごいのが、モンスターの確保の仕方。
確保の仕方。
内臓の仕組み、生体、全部こまめに書いてある。漫画内で。しかも毎回毎回ちゃんとレシピも細かく書いてある。
そうなんだ。
存在しない動物のレシピ書いてある。
再現できないけどね。
でも実際いたら多分食べれるんだろうなぐらいの細かくレシピが書いてある。
へー。
例えば、第一話、大サソリというモンスターを食べるんだけど、大サソリはまずハサミで獲物を、まあ大サソリは本当ハサミ、ハッサソリ、文字通りハッサソリがあって、尻尾があって、尻尾に毒があるみたいな感じなんだけど。
まあサソリはいるからギリいけそうな感じはあるよな。
第一話だとサソリで、ハサミで獲物を固定して尻尾の神経毒を差し込むという性質があるというのがわかっていると。
だからまず剣の鞘にタオルを巻いて巣穴に差し込む。すると習性的にガッて鞘を掴むわけよ。
バッて引くと簡単に釣りができると。そこからハサミと頭と足と尾は切り落として、身にちょっと切れ込みを入れておくと熱も通りやすくなって出汁も出やすくなると。
あと内臓、これ豆知識なんだけど。内臓はちょっと苦くて歯触りが良くないんだけど、漬け込んで発酵させるといいつまみになるらしい。
無い豆知識って言われる。
調理難しいから白身には向いてないらしい。基本的には身をちょっとやっぱ鍋にするのが一番早いかなみたいな。
あとアルキキノコと干しスライムを具材にして水炊きするとすごいいい鍋ができる。みたいなのを毎回やってくっていう。
すごいでしょ。
ちょっと新しいグルメ漫画というか、無いグルメ漫画みたいな。
無いやつ言われてもね、無いからってなっちゃうから。
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これすごいよくできてるのが、この辺の知識って結局モンスターを倒したりする時にも役立ったりするわけよ。このモンスターの性質はこうだ。こうすれば倒せる。
確かにね、さっきも毒があるとか、すぐ物を掴むとかっていうところがわかってれば。
その辺からクイス先生のこだわりが出る。だから素人はオオサソリ捕まえるときは尻尾が危険だから尻尾ばっかり行くんだけど、ハサミを押さえちゃえば簡単なんだよみたいな。これが苦労と素人の差みたいな。
ところから、ストーリーと関係ないんだけど、この世界の冒険者は、素人はそういうところに引っかかっちゃう。苦労とはこうなんだ。ところから先生のこだわりというか、世界が見えてくるというか。
確かにゲームとかだとね、コマンド入力したら剣ザシュ!ザシュ!って割れるところが。
そう、レベルがあってステータスがあってたけど、実際暮らしてると、プロと素人の差ってそこだと思う。嫉妬した知識で、こいつは弱点がここで、とかっていうのが。その辺がすごいなと。
あとはそうね、結構罠とかも使ったりする。ダンジョンの罠で、煮えた油が飛んでくるみたいなのがあるんだけど、あえて引っかかって、鍋で受けて、モンスターで天ぷら作ったりする。
そっか、油も現地調達なんだね。 そう、これオリーブオイルじゃね?っつって。え、なんで?って。なんか昔のこの地域のものはオリーブで油を作ってたから罠にも使ってたかもしれないなみたいな、ちょっとその文化的な、歴史学的な要素も若干あったりするわけ。
オリーブはあるんだね、この我々の生きてる世界のやつもあるんだ。 あったりする、そうそうそう。
あそこにもそうか。 まあそうそうそうそう、結構そのなんか、ストーリーとしてはさっき言ったオース情報で妹を救うための冒険漫画なんだけど、実際描かれてるのは日常の中の日常というか、さっきコナンの例で言ったけど、ついに行く前にコナン何食べてるのかとか。
どうやって生きてるかっていうのがね。 そうそうそう、みたいなところをすごく描いてるっていうのが斬新な漫画なんですというところで。
いやもうすごくないですかっていう。発想もすごいし、発想だけじゃ多分描けないと思うのよ。どこまで作り込めるかっていうか世界を。
まあちょっと俺の話になるんだけど、俺なんか世界作り込まれてる漫画が好きなんだよね。漫画に限らずゲームとかもそうなんだけど、やっぱどんだけ没入できるかっていうのは俺多分好きな作品の。
まあ大事な要素ではあるよね。 うちの話がすごい面白い。こんなストーリーなんだ、うわ、こんなストーリーになると思わなかった。それはそれですごい好きなんだけど、それよりやっぱ俺、世界を愛せるかというか。
まあそこになんか違和感が生まれてしまうと、そこばっか気になったとかあるから。 そうそう、そんなわけねえだろって思いたくないんだよね、できるだけ。
なんかそこまで作り込まれてると見えてくるじゃん、この世界に住む人たちはこういう社会の中でこう生きてて、えーみたいな。
すごいこのクイー・リョーコ先生はすごいその辺が、男女を目指してすごい才能を発揮したという感じかなというところでございます。どうですか面白そうじゃないですか。
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もうそうだね、気になる、ないレシピ、他にどんなのあるのとか。 ファンタジー好き楽しいと思う、なんかそのやっぱ今まで知ってるモンスターが出るわけ。グリフォンとか、レッドドラゴンとか、まあなんかいろんなゲームとか作品出てるじゃん。ケルピーとか、どう食べるかっていう。どういう生態?クラーケンとか。
クラーケンはいけそうだな、なんかいけそうな感じするな。 イカだからね、でっかいイカだから。モンスター図鑑としても面白いと思う。コカトリスってこういう生態なんだとかもちゃんと書かれたりする。
だからこういう罠を仕掛ければ捕らえられて、卵は鶏っぽいかなとか、あヘビっぽいんだ卵はとか、なんかない設定ないレシピすごい。
次にちょっと俺がその大好きなデビュー作の龍の学校は山の上の話をしようと思うんだけど、ダンジョンメジがファンタジー世界の中で日常を描いた作品だとしたら、龍の学校は山の上はファンタジーを描いた作品も収録されてはいるんだけど、
どちらかというと日常の中にファンタジーを混ぜたらどうなるかみたいなのを描いた作品というか。ちょっと真逆とは言わないけど、似て非なるものというか、ダンジョンメジとは、になってます。
でそのなんだろうな、それに加えてなんだけど、クイー先生そのダンジョンメジの発想もそうだけど、日常とファンタジーを混ぜ込むみたいなところにすごい特徴があって、すごいそれが評価されてると思うんだよね、ダンジョンメジの人気も。
なんだけど、なんか俺結構その、まあちょっと子さんファンとしてはね、普通に人間関係の機微みたいなのを描くのめっちゃうまいのよ。これなんかやっぱそのダンジョンメジの設定とかに隠れてあんまり語られてない気がするんだけど、ここがすごい俺いいなと思ってて、特にこの龍の学校は山の上で短編集はそこがすっごい出てる作品なんだよね。
だから俺は正直、俺個人としてはダンジョンメジより全然こっちの方がおすすめ。一冊で読み終えるから、ぜひそのダンジョンメジしか知らない人読んでほしいなと思いますと。でまあちょっと収録作をいくつか紹介できればと思うんだけど、まずダンジョンメジになぞらえてじゃないけど、ファンタジーベースの作品も軽く紹介しておくと、奇境という作品があります。
これは勇者が魔王を倒した後の世界で、勇者がどういう扱いを受けて、何を思って、どうなっていくのかを描いて作品。
奇境ってあれか、帰る。
ああそうそう。だから勇者が魔王を倒してふるさとに帰るという作品。
植物の方じゃなくて帰る方ね。
そうそうそう。でベタなんだけど、よくあるじゃんこれ、絶対悪がいると世界平和になるっていう。この作品もそうで、魔王がいたから今まで人類は魔王を倒すために協力してたんだけど、魔王を倒してしまったら今度は人間同士で戦争とかが起こっちゃう。
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共通の敵がいたから団結してたのにみたいなね。
で勇者はその戦略結構に使われたりとか、英雄として。あと戦争に利用されたりするわけ。強いからさ。でそのなんか世知辛さみたいなのを、勇者の故郷の村人の視点から描いた作品。
勇者じゃないんだ。村人なんだ。
ここがなんか杭先生らしいというか、あくまでその日常を生きてる人目線というか、だから勇者かわいそうだなとか、大変だなとか、でもちょっと怖いななんか強いしとか、あとなんか体中傷だらけで怖いなみたいな。
はいはいはいはい。
とかなんかその勇者という、憧れもあんだけどちょっと、どんな辛い戦いを送ってきたんだろうみたいな恐怖とか。
はいはいはいはい。
もうちょっと描いたり。
勇者における一般人視点。
そうそうそう。
その基準となるところから、その勇者っていう特別な存在を見てるっていうところなんだね。
そう、そこがすごい杭先生らしい。
そうだよね。なんかゲームとかやってると勇者ってプレイする側が動かすやつだからさ。
だから結構自分としてやるじゃん。
そう、でなんか勇者って特別なんだっていうところよりももうなんか自分なんだっていうところで見ちゃうけど、じゃあその世界の人からしたら勇者ってめちゃすごい。
いやめ人間で。
めっちゃ怖い。だって農家やってるのがレベル1じゃん多分。レベル80の勇者みたいなのめっちゃ怖いと思うんだよ。
そうだよね。
実際。でしかも魔王倒しちゃった後ってもうただの強い一般人だからさ、実際ほんと、え、なんかもし勇者が反逆とかしたらもう俺たちたち打ち打ちできないよみたいなのもあるだろうしみたいなさ。
でも村人、故郷の人だから勇者のこと知ってはいるわけよ。
昔からね。
そうだからなんか幼なじみでもあるけどでもなんかちょっと変わっちゃったのかなみたいなのもあったりとかっていうちょっと機微が描かれてる作品。
面白い視点だね。
そうそうそう。ちょっと面白いでしょ。
はいはいはい。
あと社会派の作品もあって、これはその現代ベース。普通に我々の住んでる現代が、我々猿から進化した人間じゃない。
まあその原始人というか、ルイジン猿からアウストラルピテックスを経てベキン猿人とか。
本当にそうなのかみたいなところもあるけど。
まあまあそこはまあちょっと諸説あるけどまあ一応その猿ベース。
まあまあ仲間ではあるよね。
と、あとケンタウロス。
はいはいはい。
足が馬のいるじゃん。
体人間の。
ファンタジーの。
猿人と馬人がいるっていう世界の話があって、これすごい社会派の面白い話で。
まずケンタウロス馬人はめちゃくちゃ真面目で仕事ができる。
で足も速いしスタミナもある。
まあ馬ベースだからね。
で、まあ我々はまあ猿人はまあ普通にまあ一般動きいる我々だと思ってくれればいいんだけど。
だからそのなんだろう。
まあだから会社から見ると馬人の方が仕事できるしいいわけ。
雇いたいわな。
だから猿人の就職率が下がってるの。
はいはいはいはい。
要は馬人も取るからどこの会社も。
であるとそのなんか平等じゃないっていうので、馬人労働規制法案とかができたりする。
24:05
馬人ばっか採用するなって。猿人でも機会をよこせ。
馬人は働くな。1日10時間まで働けとかっていう。残業しすぎるなみたいな。
とかできたりする。
でも馬人は基本働くのがめっちゃ好きなの。
淡々と働くのがすごい好きな人種だから。
それ困るみたいな。なんで残業しちゃいけないんだ。
エンジンみたいに働かない奴がいるからこっちは仕事ができないんだみたいな。
エンジンと馬人で圧力が生まれてるみたいな。
割と切り切るしみたいだね。
うんみたいな。そうそうそう。
なんだけどでもさ、エンジンの中にも仕事した人っているわけよ。
我々の社会にもいるじゃん普通に。
そうだね。
めっちゃずっと働いていたい人。仕事が趣味ですみたいな人もいるんだけど。
そういう人はなんか思うわけよ。なんで自分馬人に生まれなかったんだろう。
こんな仕事できないって言われて。本当は誰よりもやる気があるのに。
逆に馬人は馬人で、仕事しか趣味がないんだ。
エンジンみたいにサボったりしてみたいよ。って人もいるわけ。
まあね、個体差はあるだろう。
そうそう。みたいなのを描いた作品が収録されてたり。
これの面白いところが、今馬人とエンジンっていう二つに分けたけどさ、
この話って別にエンジンとか我々の中でもあったりするじゃん。
仕事が好きな人とか仕事が嫌いな人とかでも起こりうるじゃん。
その底、普通の人間でも起こりうる圧力とか、
人間関係をファンタジーを取り込むことによって分かりやすくしてくれるか。
実は描いてるものは普遍的なものだったりする。
確かにそうだね。その設定を現代の世界、現在の我々の生きてる世界から変えることによって、
より問題を顕著にして分かりやすく描いてるみたいなことをやってるわけだ。
そうそう。ちなみに今説明した話は、現代神話っていう。
現代神話。
っていうタイトルの話だね。
あと他には、いくつか紹介しようと思うんだけど、
あと俺がすごい好きなのは、神学天使っていう作品。
神学天使。神学は神の学問?それとも
進むに進むっていう。学園モノ。青春モノ。
若者の普通の恋愛モノみたいな、ラブコメみたいなのがベースなんだけど、
これはさっきの話だと、園人と馬人の話だけど、
その話はね、天使が普通にいるっていう世界。
普通にいるんだ。我々の生きてるようなこの世界に天使がいてる。
そうそう。天使。
どういう立ち位置なんだろう。天使。
これ例えば、あらすじ話すと、主人公は中学生の男子。中3。
で、天使の女の子とちょっと仲いいのよ。で、ちょっといい感じなのよ、二人。
なんだけど、天使の子がアメリカに留学しちゃうかも、みたいな。
そうなんだって。なんでかっていうと、天使って空飛べるんだけど、結構筋肉とかいる。
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飛ぶのには。
そう、訓練とかもいいんだ。
はいはいはい。
その構造上はやっぱり飛ぶのに適してるわけじゃないから。
そうだね。
みたいな。だから、留学して、英才教育とか受けないと、いずれ飛べなくなるらしいの。
ああ。
ただその国から奨学金とか結構出るんだって、みたいな。
はいはいはい。
で、親からも、アメリカ行ったほうがいいみたいな。言われてるみたいな。
なんだけど、天使の子は英語喋れないし、別に。
あと友達と離れるの寂しいし、空飛ぶのもそんな好きじゃないし、みたいな。
で、主人公はそれを聞いて、自分の人生だし、好きにしたほうがいいって。羽生えてるだけなのに。
ただ普通の人生を送れないなんて間違ってるみたいな。
その人間と天使の違いは羽生えてるかどうかぐらい。
くらい。マジでそれぐらい。普通にクラスにいる天使が何人かいるのかなみたいな。
そんな多くはないんだけど、30人クラスだったら1人か2人いるぐらい。
うーん。
で、ストーリーを話すと、ある日クラスメイトが中3だから卒業文集にDVDとかつけたいよねみたいな。
うーん。
文化祭とか就学旅行の映像とかつけるやつに、天使の子に空からムビ撮ってもらうよみたいな。
ああ。
で、主人公怒るわけ。そういうのやめろよみたいな。
なあ、ドローンみたいな扱いして。
迷惑だろ。本人も。
大なしみたいな。
これなんかさ、リアルでもあるじゃん。あの子絵めっちゃうまいからさ。学祭のイラスト描いてもらうよみたいな。Tシャツデザインしてもらうよみたいな。
はいはいはい。
この辺ちょっとリアル感若干あるというか。羽生えてる人飛べるんだけどさ。撮ってもらうよみたいな。
簡単でしょみたいな。
みたいな感じになるわけ。で、実際やってもらうの。それで本人はいいよみたいな。
あ、でも気使ってくれるの嬉しいなみたいな。ちょっとドキッみたいな。ラブコメっぽい感じで。
いや本当にいいのかみたいな。ひどいよなみたいな。飛べるだけなのにみたいな。なんだけど、実際飛ぶのね。
飛んでこう撮ってもらうんだけど空からクラスメイトの写真を。
はいはいはい。
飛んでる姿がめちゃくちゃ美しかったの。
はいはいはい。
で、なんか主人公すごいハッとさせられてそれを見て。で、帰り道、街を見て、電柱とか、街も狭いし、田舎なのかわかんないけど、こんな小さい街にいるべきじゃないんじゃないか。
飛べるってすごい才能だってなるわけ。で、その女の子に、ごめんやっぱりお前留学行った方がいいよみたいな。
うーん。
言うわけよ。そしたらその女の子が、え、なんでそんなこと言うの?みたいな。
急に、今まではね、味方というか、好きにしたらいいって言ってくれたのに。
私はでも、君のことが好きで一緒の高校行きたいの!って言うわけよ。そしたら主人公が、そんなつまんない理由で?って言っちゃうのよ。
おお。
うえ?ってなって、その二人仲悪くなっちゃう。
ああ。
感じたの。で、ある日その主人公が、教室にいたら、友達が、なんかなんとかちゃんすごい落ち込んでたよみたいな。
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うん。
なんか言ったの?みたいな。
うん。
そしたら、その主人公が言うわけ。
うん。
なんていうか、理解してたつもりだったんだけど。
うん。
足引っ張ってただけだって気づいたから。
あら。
セリフで。
まあ、そっからその終わりに向かっていくんだけど。
うん。
なんかこれもすごい俺、なんか、このちょっとこれ演出とかもすごい美しい作品だから。
うん。
まああくまであらすじ。
うん。
これでちょっと実際に見てもらって、ああこういう雰囲気なんだっていうのはちょっと読んでほしいなと思うところではあるんだけど。
うん。
なんかこの作品もすごいなって思うのが、まあ今天使っていうモチーフだけど。
うん。
これさ、別にさ、なんか例えば将棋とか。
うん。
フィギュアスケートとか、なんかあるじゃん。
うん。
その恵まれた家庭とか。
うん。
環境とか体格とか才能がないとできないもの。
うん。
あるじゃん。
うん。
なんかそれにも置き換えられるなと思うんですね。
うん。
ただ毎日練習ばっかで。
うん。
もうやだよみたいな。
うん。
に対してさ、中学生がさ、やめなよそんなの。お前の人生だよ。
うん。
うん。
消費なんかやめちゃえ。スケートなんかやめちゃえ。ま、ま、あるかもしれないじゃん。
うん。
でもさ、なんか、そういう一流のスポーツって本当にその、もうやめちゃうともうできないっていうかさ。
うん。
ちっちゃい頃からAサイクル受けないと。
積み重ねでね。
そうそうそう。一斉にいけなかったりするじゃん。
うん。
うん。
なんかそこに対してももったいないなって気持ちもやっぱ。
うん。
あったりするし。
うん。
すっげーもうやめないほうがいいよってなるかもしんないじゃん。
うんうんうん。
こんなのできるなんて。
うん。
選ばれし者だけだよみたいな。
うん。
なんかみんなそういうなんか日々というか。
うん。
を、ま、天使と人っていうので、ま、描いてる。
うんうん。
で、ま、ちょっとその青春者に仕立て上げたっていう作品がこの、進学天使っていう作品で。
はいはいはい。
これがね、もっとデビュー前だね。
うんうんうん。
ヒクシブで読んだのかなたぶん。
あ、そこからなんだ。
そう。たぶんヒクシブ出身なんじゃないかな、たぶん。そっからたぶんそのスカウトされてデビューみたいな感じだと思うんだけど。
うん。
流れ、たぶん。
うん。
そんな当時読んだときにすげー天才が現れたと思ってた。
うーん。
なんて作品描くんだって。
はいはいはい。
震えたのがこの進学天使っていう。
はいはい。まあそうだね、今の聞いてて、テーマというか、描きたい部分に関してはその笹子が言ってたその、まあなんでもスポーツとかでも将棋とかでもっていう共通する部分ではあるんだけど、
俺がなんか今の話聞く限りだけど、うまいと思ったのが、その足を引っ張ってただけだっていう部分あるじゃん。
うんうん。
足を引っ張ってたらさ、飛べないじゃん。高く。
うんうん。
だからその、自分その主人公が足を引っ張って飛ばせなくしてたのを、その突き放して、手を放して、より高く飛べるようにこう天使をさせたっていうところにもかかってそうだなって思って、なんかいいなって。
いい視点じゃない。
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いいでしょ。
最近人の心を手に入れ始めてるよね、津田。
そう、人の心をコピーして、ちょっとラーニングしてる。
機械の心を持つ男、津田が。
人の心、いやでも本当に、それそうだと思うよ。なんか多分そうだから、クイー先生すごい、今ここまでの話も聞いてわかったと思うんだけど、ファンタジーと日常を混ぜるのがすごいうまい。
そしてこれがもうわかりやすい特徴なんだけど、細かいところ結構こだわられてる。それがなくても本当に素晴らしい漫画家だと多分思うんだよね。
そう、だからさっき言ってたスポーツでもいいんだけど、天使にすることによってその言葉が生きてくるというか、プラスアルファが生まれるっていうのがあってすごいうまいなって聞いてて思ったね。
そう、作家性がそこになんか出てんだよね、わからないですけど。
うんうん。
そう、メホみたいな感じ。
あとちょっと最後に、他にもいくつか作品あるんだけど、ちょっと抜粋して紹介しようと思ってるのが次。
標材作の竜の学校は山の上。
標材にするぐらいだからね。
これも面白い。これはもう現代社会で竜がいたらって話。
竜の研究をしてる大学の留学部に入学した大学生の話。
まあ研究対象にはなるだろうね。
竜ってさ、どんなイメージある?ドラゴン。
翼が生えてて、火を吐いて、爬虫類みたいな肌してて、爪があってみたいな、いわゆるドラゴンみたいなイメージ。
標材 それは竜のさ、見た目とかなんでしょ。竜というものに対してイメージとかある?
力が強いとか、あとは作品によるかな、神聖なものとして扱われてたりとか、
あとは破壊をする敵みたいな扱われ方したりとか、そこはちょっと作品によっては変わってくるだろうけど、
基本はすごい力を持ってるみたいな。
標材 多分これは割と共通心じゃないかなと思うんだけどさ、かっこよくて強いみたいなイメージない?
まあまあそうだね。
標材 それこそさっきのベイブレード、さっき言ってた前回42回のベイブレードの主人公、ドラゴンのベイブレード使ってたりとかさ、
あとRPGでもドラクエでもファイナルアンタッチでも、ドラゴン系の敵って基本強いのよ。ボスになったりとか。
そうだね。
標材 だから強くてかっこいい代表というか、だと思うんだけど、これ現代社会にいると、まず餌代が高い。
確かにね。
標材 卵はまずくて食えないし。
そうなんだ、おいしくないんだ。
標材 繁殖にも金と時間がかかるから食用にも使えない。マジで役に立たない。
標材 だって飛びるとかも飛行機あるし、力だってパワーシャベルとか使えばいい話だし。
あんまコントロールはできないの、ドラゴン。普通になんかその、今現在我々いる世界のペットぐらいの知能。
標材 うん、そうだね。
だからなんか物運んでもらったりみたいなことは。
36:01
標材 牛とか豚とかの並びでドラゴンがいるって感じ。
じゃああれか、ミュウツーの逆襲の怪竜みたいに、郵便屋さんとかできないわけだ。
標材 一緒にやってもらうと早い。
そうなんだ。
標材 動物、個人の意思でそういう職業に就いたりとかできないから。
なるほどね。
標材 本当にRPGだとかっこいいし強いし、だけど現実だとそんなになんか。
普通に野生動物で、飼ったらペットになるぐらいの距離感。
標材 でもペットにするにも微妙なのよ。
なるほどね。
標材 だって猫の方が可愛いし、みたいななんか話なのよ結局。
まあ好きな人はいそうだけどね。
標材 そうそうそう、そういうのを話して。だから留学部はその。
そうかそうか。
標材 竜が好きな人と違う。
はいはいはい。
標材 でどう役立てていくかというのを研究する学部なのよ。
なるほど。
標材 でまあみんないる人は役に立たないけどみんな竜がめっちゃ好きっていうのがテーマ。
標材 でこれもね、かなり深い話になって、結構いい話。
標材 すごい名言があって、世の中には二つのものしかない。
標材 役に立つものと、これから役に立つかもしれないもの。
標材 役に立たないものはないんだ。
ないんだ。
標材 っていう、東城ジムスのある一人が言うセリフがあるんだけど。
標材 なんかこれすごい愛があっていいセリフだな。
標材 まあそうね、嵐術読んでほしいんだけど。
標材 まあそのやっぱ竜って役に立たないのよ。
って思われてるってさっき言ってたね。
標材 そうそうそう。だから役に立たないなんて言うなよっていうのが愛なのか。
標材 それとも役に立たないから役に立てようって思うのが愛なのか。みたいな話というか。
標材 どっちが本当に竜を大事にしてるのみたいなこととかを描いた作品になってて、
標材 これもすごいよくできてるなって思った作品なんで、
標材 まあぜひ読んでほしいなと思うんだけど、どう?この話を聞いて。
標材 もうちょっと喋った方がいいかな。
そうだね、その何だろう、役に立たない竜じゃと、どう?
結局役に立つようになったの。立てようってところで終わる。
標材 短編集だから別にストーリーが完結までいかないんだけど、
標材 読んでもらおうと思って省こうと思ったんだけど、もうちょっと言うと、竜の研究の第一人者みたいな学生がいるのに、学部に。
標材 この人が竜はマジで役に立たないっていうのを統計とか全部やって、論文を書いた人。
標材 すごい叩かれた、竜界隈から。なんで愛のないやつだと。
標材 で、主人公の新入生も憧れの先輩だし、この人すごい竜好きなはずなのに、なんでそんなひどいこと言うんだろう、竜は役に立たない、絶対に役に立たない。
標材 って言って結構喧嘩になってたわけ、同意とか。あなた竜が好きって思ってたのになんでそんなひどいこと言うんですか、みたいになったりするんだけど、
標材 そこがさっきのセリフに繋がるんだけど、この世界には役に立つもの、これから役に立つかもしれないものしかないんだと。
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標材 私は研究をして、竜は役に立つんだということを表したい。その前提として、現状竜は役に立たないと研究しているだけであって、
標材 私はこれからどんどん研究をして、もしかしたら竜が役に立てるんじゃないかということを証明したいんだと。じゃないと社会に居場所がなくなってしまうんだよ、竜に。
ああ、それを聞くと納得いくというか、たぶんそれも我々の生きる現実世界にも落とし込めるというか、その問題っていうか、現実世界にもある話とリンクしてると思うんだけど、動物ってなんで絶滅させちゃいけないかってわかる?
標材 そう、なんかでかい話だったな。
いろんな動物いるじゃん。で、我々と関わりもなくて、何の役に立つかわからない動物とかって地球にもいるじゃん。
標材 日本狼が絶滅危惧種だけど、別に普段から会わないし、食べたりもしないし、なんかでも絶滅させちゃいけないってなってるよねみたいな話ってことね。なんでって言われるとなんでだろうな確かに。
標材 いろんな理由はあると思うんだけど、わかる?その理由の一つに、今は全然役に立たないけど、これから未知のウイルスとか、何か未知の病気が流行った時に、その動物はその特効薬みたいなものの材料になるかもしれないし、そういう成分を出すかもしれないしとか、いつ役に立つかわからないっていうのがあるんだよね。そういうところなのかなっていう。
ああ、なるほどね。
標材 だからそれをドラゴンっていうものに落とし込んでるというか。
そうね。あとなんかこれ、これ多分いろんな読み方できるのがこの漫画のすごいところなんだけど、なんかそのセンシティブな話題だからあんまりあれなんだけどさ、病気の方とかがいたときに、障害を持たれている方とかいたときに、かわいそうだからさ、優しくしようなのか、いやでも頑張ったらできるかもしれないから厳しくしようみたいな、どっちが優しいの本当にみたいな話とかもあったりはするじゃない。
そういう話になってきて、なんかそういうところも若干入っているのかなというか、その理由は役に立たない。
最初から諦めるんじゃなくて、じゃあ一緒にどうしていこうかみたいな。
そうそう、の方が結局リュウのためになんじゃないかみたいな話とか、そういうのも描いたのがリュウの学校は今の上っていう作品。
はいはいはい。
そう、俺これ終わり方がすごい好きで、ちょっとこれって言っても見えないんだけど、なんかその先輩に対して、なんでリュウ役に立たないなんて言うんですかって言った女の子がいるんだけど、最後その主人公と先輩がちょっとリュウ役に立てるためにちょっといろいろ考えようぜってなっていく中で、
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最後その先輩に立てついた女の子が、待って置いてかないでよって追っかけてって終わるんだよね。これがすごい隠優的というか、なんかその表してるというか、さっきまでリュウはかわいそうなんて言わないで、役に立たないって言わないで、ひどいって言ってたんだけど、
人がその先輩の意見を聞いて、多分感銘を受けたというか、そうかもしれないって思って、でまあ主人公と先輩はじゃあリュウは次どうしたら役に立つかって話に行く中で、ちょっと置いてかないでよって追うのがそのなんか思想も表してるというか、物理でもあるし、待っていかないでっていう意味もあるけど、
私を置いてそのリュウの… 研究に置いて、先駆者としていって、あるし、後輩ってその考え方変わってるんだよね、その話聞いて。
まあそこで終わるからわかんないけど、その喧嘩越しになって先輩がその話をして、 役に立つか、これから役に立つ者しかいないみたいな話をして、
ちょっと恥じたような表情をして、待って置いてかないでよって言って終わるっていう。 ってことは、やっぱ心変わってるね。 多分変わってると思う。
置いてかないでってことは、追いつこうとする意志があるってことだから。 っていうとこで終わるんだけど、これもやっぱその漫画、これはストーリーというか漫画演出の妙というか、さっきのその天使の足を引っ張るもそうだけど、それがなんかちょっと表して終わるというか、なんかその漫画テクニックがすごい綺麗だなと思って、すごいいい作品だなと思いましたと。
あとそうね、もう一個ちょっと紹介して、締めに入ろうかなと思うんだけど、もうすごい大好きな後描き漫画。 後描き漫画。 この竜の学校は山の上の後描き漫画、2ページしかない。金食い虫くんっていう。 金食い虫くん。 もうなんか2ページの漫画があって、これがそのめちゃくちゃ好きで、すっごいシンプルな、2ページしかないからすっごいシンプルな話なんだけど、
女の子と金食い虫くんっていう少年みたいな、まぁ見た目は人、ほぼ人。 闇金牛島くんのサブタイトルみたいだね。 金食い虫くんね、ありそうありそう。確かに金食いだしでしょ。普通にまぁ見た目女の子と、まぁ見た目普通に人の金食い虫くんがご飯を食べてる。
で女の子が普通にご飯を食べてて、金食い虫くんはお金1円玉を食べてる。で女の子が聞くのよ。お金って美味しいの?って。うん、美味しいよ。君も死んだ生き物美味しい?って言われて。みたいな。
女の子がもう一回聞くわけ。最近よく外国のお金食べてるよね。あんまり味しないんだけどさ、腹膨れるし食物繊維取れんだよ。みたいな。 食物繊維が入ってるんだ、外国のお金。 そうそう。外国のお金で、あ、へーみたいな感じの会話をするわけよ。でまぁでも女の子はお金食べれないから、ちょっとよくわかんないなみたいな。そうなんだ。ってなるわけ。で女の子がまた聞くわけ。1万円って美味しい?って聞いたら金食い虫くんが言うわけ。
45:24
美味しいのは食べたことあるんだけどさ、美味しいんだけどさ、満札はちょっと高くて、あれ食うんだったら、それで他にいいもん買うよなーっていうの。それに対して女の子がにこって笑って、わかる。って言って終わる。っていう漫画があって、これ2ページなんだけど、すっごいなと思って。 なんか考えさせられるよね、それだけでも。
なんかわかるじゃん、なんか。全然金食い虫くんなんか出会ったこともないし、存在しないけど、わかるじゃん気持ち。 わかるわかる。
俺らも1万円のステーキ食べる?って言われたら、確かに食べたいし美味しいけど、1万円あったらあれ買えるなーとか。 考えちゃうよね。
服買おうかなー。別に俺、1000円のラーメンで美味しいし十分。1万円あたし9000円で服買うかなと思うじゃん。なんかそのこの、今までいろいろこの短編集に収録された話、いろいろ紹介したけどさ、どれもやっぱその立場の違うものというか、世界が違うものの関係性とか、分かり合いみたいなものをさ、描いてる作品だと思うのに前面として。
なんかそれの跡書きがこれっていうのが、すごくこの作品の本質を表してるというか、すごい綺麗な短編だなと思って。なんかこれなんか、いろいろこの作品ね、何個入ってるんだろう、話。この作品ね、金食い虫くんって10ペン入ってるんだけど、作品が。もう10ペンの中でこれ、この2ページしかない金食い虫くんがすごい印象に残ってて、なんかほんとめちゃくちゃいい作品、作家さんだなって、ちょっと思ったと。
というところで、ダンジョン飯とデビュー作の龍の学校は山延べ、どっちも紹介して。ダンジョン飯もものすごく面白い作品であるんだけど、俺やっぱこの龍の学校は山延べって短編集の完成度とか美しさとかテーマとか。
読んだ後に、うわーってなるのはやっぱそっちかなって思って、紹介したかったと。
ファンタジーというところで、よく普通の物語だったらファンタジー世界の冒険談とかに頂点当てるところを、普段、普通は描かれない日常というのをフューチャーする、敬意の作家さんでしたっていう話をしたかったんだけど、どうでしょうか。
そうね、聞く限りだと、すげー漫画力高そうだなっていう印象だね、やっぱ。
今話したタンピジョン、デビュー作だからね。
すごい、そうだよね、そうだよね、すげー。
しかも絵もバカ上手いのよ、今出すと、みんな調べてほしいんだけど。デビュー作でこの画力なんだよ。
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しかも絵柄も若干変えてるのかな、たぶん。ちょっと昔話っぽい話だとこういうちょっと、ちょっとなんだろう、昔話っぽい絵柄だし。
作品のテーマによってその画風もちょっと変えてるというか。
ファンタジーっぽいんだとこういうちょっとリアルな絵柄にしたりとか。
あとカネクイムシ君。
カネクイムシ君の見た目気になるわ。
普通の人だよ。
ほんとだ、ほんとに普通の人だ。でもちょっとなんか目が。
そうだね、ちょっと目がギョロってしてて。虫っぽさはある。見た目は人だけど。
なんかほんとにその絵柄も描き分けられるし、絵も上手いし、みたいな。
超天才だなって、これはほんとデビュー作見た時に、やべえ作家来たって思って。
はいはいはいはいはい。
でも今ダンジョンめっちゃ大変異だけど。デビュー作もちょっと皆さんぜひ読んでほしいなと。
はい。
はい。
はい、ということで、ポッドキャストの方の高評価とフォローぜひお願いします。
YouTubeの方も高評価とかいいねとか、あとはコメントとかぜひぜひお願いします。
お便りは概要欄のGoogleフォームから送れますので、ぜひぜひそちらからも感想を送ってください。
私はこの作品が好きですとか、ぜひぜひあれば。
そうね、クイリオコ先生もね、短編集いくつか出してるんだけど、結構人によってはこの龍の学校山の上じゃない方の短編集が好きって人結構周りに多くて。
またいつものこと言うんだけど、なんで龍の学校山の上好きな人あんまいないんだっていう。
なんか引き出しにテラリウムだっけなっていう短編集もあるんだけど、みんなそっちの方が好きだったりするんだよね。
なんで?みたいな。
はいはいはいはい。
あと龍シリーズだとね。
龍シリーズがあるんだ。
そうそう、龍のかわいい七つの子っていう短編集もあるんだけど。
俺はやっぱり龍の学校山の上が一番好きなんだよ。
みたいな感想はね、ぜひぜひ皆さんも送ってください。
好きな話を教えてください。
はい、Xもやっておりますので、ハッシュタグこじやわひらがなでこじやわで、こちらでもぜひぜひ感想などなど送ってください。
送ってください。
はい、ということで今回も終わりにしましょう。
ありがとうございました。
ありがとうございました。