1. コウブン和尚の寺子屋ラジオ
  2. #157 お悩み相談:過去の後悔..
2024-12-20 14:39

#157 お悩み相談:過去の後悔との向き合い方

▼ハスノハサイトはこちら!
「過去の後悔で物凄く不安です・・・・」
https://hasunoha.jp/questions/73406

🎙️今夜のテーマは「過去の後悔との向き合い方」

40代男性から寄せられた、20年前の代車での脱輪事故が気がかりで仕方がないというお悩みに回答します。不安や後悔の念を抱えているからこそ見えてくる、その人の誠実さと真摯さ。
そして、そんな過去の経験をどのように活かしていけるのか、仏教の「布薩(ふさつ)」の教えも交えながら、心の整理の仕方をお話しします。

過去は変えられなくても、その経験を活かすことで、より良い未来を築いていく——。そんなヒントが見つかるかもしれません。

#お悩み相談 #仏教 #こころの整理 #過去の後悔 #布薩 #standfm #蓮城院
---
stand.fmでは、この放送にいいね・コメント・レター送信ができます。
https://stand.fm/channels/5f5a393ff04555115dcb4f8e
00:06
おはようございます。 コウブンです。
栃木県の片田川にある 蓮城院というお寺で副住職をしております。
今日は久しぶりに お悩み相談会をお送りしたいと思います。
このお悩み相談会というのは、 初之覇というお坊さんが答えるお悩み相談のウェブサイトがありまして、
そちらに寄せられたお悩み相談を 私、コウブンが答えるというものでございます。
はい、では早速お悩み相談の方に行きたいと思います。
40代の男性の方より、タイトルが 過去の後悔でものすごく不安です。
はい、では本文の方をお読みいたします。
過去の後悔なのですが、聞いていただけたらと思います。
もうかなり昔のこと、20年ぐらい前なのですが、
当時の会社で営業者の台車を借りて 運転しておりました。
ステーションワゴンのような形の車です。
台車なので少し古く、 綺麗ではありませんでした。
運転していて、ロカダに脱輪をしてしまいました。
先輩に助けを求めて来てもらって相談していると、 通りすがりの方がウインチで引っ張り上げてくれました。
脱輪をしていたので、おそらく車の底面に、 あそこの面にですね、傷がついていたと思います。
営業所に帰り、先輩に脱輪して、 車に傷を負わせたことを署長に報告した方がいいですよね。
と、相談したところ、
別にいいやろうと言われたので、そのまま放署しました。
脱輪後もそのまま運転して営業所に帰りました。 またその後、特に何か言われたこともなかったと思います。
が、台車は整備工場から借りていたと思います。
今更ながら脱輪が原因で、 故障や事故が起こっていないか、
03:04
と、 ものすごく不安になってきました。
先輩が行ったからという理由と、 怒られるかもしれないという理由で、当時は放置してしまいましたが、
ちゃんと報告して整備会社にも点検してもらうべきでしたと、 ものすごく後悔しております。
他府県での勤務でもあり、 1年ぐらいしか勤務していないのですが、
もしそのことが原因で重大事故などが起きていたら、 と、今更ながら思い出して、
ものすごく不安になっております。 といった悩み相談でございました。
簡単にまとめますと、
昔起こした事故に対して、 不安には思っていると、それを報告しなかったから不安に思っているといった内容ですよね。
この方はね、読んでいてびっくりしました。 20年も前の事故のことをね、
きちんと覚えていて、そしてそれに対して不安に思っている、 罪悪感を持っているということ。
ものすごく誠実ですよね。 しかも脱輪をして、その後運転もできるというレベルですから、
それほど大した事故ではないかなというところですよね。 なので、ものすごく迷惑をこむったとか、修理費がものすごく付いたとかっていう事実は、
おそらくないんじゃないかなと思われます。 にもかかわらずですよ。それを未だに思っている。
ということはとてもこの方は誠実であるというふうに言えるのかなって私は思いました。
やっぱりね、その 自分が犯した過ちに対して何らかのけじめをつけていない
ということがあると やっぱりね、そこに対して何となくうやむやというんでしょうかね。
すっきりしない気持ちというのが残る。 それはね、わかります。ただ、
私個人で言いますと、 私も車を乗っておりますので、そしてもう20年以上乗っていまして、過去にね、若い頃
事故をした経験もあります。 その時にね、
きちんと謝罪をしたとか、 そういうことをやってきたのかって言われると、どうだったかなっていう
ぐらいのレベルしか私は覚えておりません。 きっとね、その時にはその時なりの対処の仕方をしていたはずですが、
06:02
おそらくね、そんなに真剣に受けていなかったんじゃないかな。 相手の方に対してね、
ケアをね、きちんとしたのかって言われると、そうではないんじゃないかなっていうふうに自分では思っております。
なので、 そういったことができている、
この過去の自分の過ちに対して誠実に向き合っているこの方、とても素晴らしいと思います。
ただですね、この件について少し客観的に考えてみると、
台車は整備工場から借りていたとのことですけども、
整備工場ですからね、きっと定期的に車両の点検をね、行っていたと思うんですよ。
もし脱輪による重大な損傷があった場合は、
その後の点検でもね、必ず発見されていたでしょう。
ねっ
またね、その20年という長い期間が経過していることを考えると、
その車両というのはね、すでに使用年限といったらいいのかな。
ともかく現在はね、もう使っていないんじゃないかな、という可能性は非常に高いと考えられますよね。
当時の先輩の言葉でね、その言葉を信じて報告しなかったことっていうのは、
確かに良くなかったし、それに対して不安を感じているということかもしれませんけども、
若手社員だった。20年前ですから、おそらく若手だったでしょうから。
若手社員として先輩の判断に従ったということは、
ある意味ね、自然な行動だったというふうにもね、言えるのかなと思います。
まあそういったわけでね、あのー、なんて言うんでしょう。
この事故に対しての責任度合いというレベルをね、客観的に見たところ、
それほど高くはないのかなというふうに思います。
高くないから放置していてわけではありませんが、
迷惑をかけた人の数で言ったらね、圧倒的に少ないんじゃないかなと思うんですよ。
そういったところもね、まずね、きちんと理解をするというのは大事かなと思います。
どれくらいの人がその事故によって迷惑がかかったのかという部分ですね。
それに対しての償いというのは当然あると思うんですけども、
その償うレベルがそれほどないんじゃないかなというところをね、
09:00
きちんとね、まずは頭に入れてもらうといいんじゃないかなと思います。
その上でね、今やってしまった、反省を、反省というか報告をしなかったことに対してどうしたらいいかということなんですけども、
それはですね、この経験から得られた教訓を生かすというところじゃないかなと思うんです。
どういうことかというと、車両に何か異常があった場合は必ず報告するということですよね。
まあ、現在の不安な気持ちというのは、むしろこの相談者さんの責任感のね、現れなんだと思います。
なので、この経験を例えば後輩の指導に生かすということをしていけば、より良い職場環境づくりにも貢献できるということになると思うんですよね、きっとね。
なのでね、過去は変えられませんけども、この経験から学んだことを
職場の環境づくりに生かして、そしてこの相談者さん自身の人生にプラスに転じていく。
そういったことがね、不安な気持ちをなくすためにはいいんじゃないかなと。
過去の経験を前向きに変えることができるんじゃないかなというふうに思います。
今答えたこと、言ってみれば真っ当な返答をしたわけですけども、
これだけだとね、ちょっと仏教、お坊さんらしくないんで、少しお坊さんらしいところを無理やりねじ込みたいと思います。
どういうことかというと、毎月1日と15日の日にですね、
つまり、月の新月の日と満月の日に、仏教ではですね、反省会をするっていうルールがあるんですよ。
月に2回やるという反省会。どういう反省会かというと、
仏教ではね、その戒律っていう、いわば自分が守るべき心得と集団の生活を維持するためのルールというのを、それをね、戒律って言うんですけども、
要するにルールですよね。ルールを自分はどれだけ守ったのかということを話し合うんですよね。
12:10
そして守れなかったことに対しては、次はそうならないようにというふうに誓うわけです。
そういった反省会、そして悔い改めるということを、不殺と言うんですよね。
この不殺というのを毎月1日と15日、それは日本の場合ですけども、
過去のインドの時の修行時代の時も、新月の時と満月の時に行っていたというような仏教では伝統があります。
そして今でも不殺という行事として、修行道場などでは行われております。
さらに言うと、年に一度大不殺といって大反省会をやる、徹底的に反省するというのも行います。
そういった過去の自分の過ち、失敗、そういったものを振り返って、そして反省する。
もう二度としないように誓うということを仏教ではやっているんですよね。
それと同じです。この方、相談者さんも過去の失敗を思い出したのであれば、
それを反省をして悔いを改める。改めるというのは、この方の場合は、
二度と繰り返さないのは当然のことながら、その職場環境を良くするために生かす。
そういったふうにしていけば、きっとそれまで抱えている不安な気持ちというのは晴れ渡って、
それどころか埃にすらなっていく可能性も十分秘めていますので、
どうぞこのアドバイスを生かしていただければと思います。
今日はそんなところで終わりたいと思います。
今日のお話聞いていいねと思った方は、どうぞいいねボタンを押していただければ、
私の励みとなります。どうぞよろしくお願いいたします。
はい、では蓮城院副住職の幸文でした。ではではまたね。
14:39

コメント

スクロール