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2025-03-12 13:23

#204 自分より他者を先に 修証義⑤

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【お経の解説】曹洞宗「修証義」第4章(前半)- 発願利生

曹洞宗の重要な教えである「修証義」第4章を解説するシリーズの前半部分です。
「発願利生」という概念を通して、他者のために尽くす心と行動の大切さを現代の文脈で紐解いていきます。

本エピソードでは、「自分がまだ完璧でなくても他者のために行動する」「肩書きより利他の心が重要」「過去の失敗も他者を助ける資産になる」という三つの智慧を、ビジネスシーンや日常生活に活かす方法を詳しく解説しています。

現代社会における成果主義や自己実現の考え方を超えて、より豊かな人間関係を築くヒントが得られる内容となっています。
次回は「発願利生」を具体的な行動に移す四つの方法について解説します。

#曹洞宗 #修証義 #禅 #仏教 #発願利生 #利他 #マインドフルネス #自己成長 #人間関係 #ビジネス智慧
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サマリー

このエピソードでは、修証義の第四章「発願理性」において、他者を考える心の重要性が語られています。現代社会で成果主義が重視される中、他者貢献の視点がメンタルヘルスや人間関係の改善に役立つことが示されています。

修証義の解説
おはようございます。コウブンです。 栃木県の片田舎にある蓮城院というお寺で副住職をしております。
はい、今日はですね、シリーズものの続きということで、現在お送りしているシリーズは、お経の解説というものですね。
はい、そして今そのお経の解説の中で扱っているお経というのは、
相当種の修証義というものですね。このお経というのは、
一般在家の方向けのお経ということですので、お坊さんではなくて、一般の方がね、
理解しやすい、納得しやすい、そのような内容となっております。
ですので、この私が解説することで、皆さんが、もしかしたら皆さんの人生に役立つかもしれない、
ということで、お話をさせていただいているというわけなんですよね。
このお経というのは、全部で5章、全5章で構成されております。
前回までは第3章というところまでお話をさせていただきました。
ということで、残りね、あと2つということでございます。はい、ということで今日は第4章のね、
ちょっと長いんで、また前半後半に分けてお話をしたいと思います。
他者貢献の重要性
第4章、この第4章のテーマは、
発願理性と言うんですね。はい、この言葉だけ聞いてもね、ちょっとよくわからないので、よくわからないと思いますので、
そこをね、まずは解説をしたいと思いますけれども、 これはですね、簡単に言うと、他者の幸せのために尽くす心と行動、
というような意味なんですよね。いわば、 自分より先に他者を考えるという、
そういった考え方というわけなんですよね。はい、 これはね、現代の
なんて言うんでしょう、顧客第一とかね、他者貢献とかね、そういった考え方に通じるものなんですよね。
でもね、その教えよりも、そういった教えというか考え方よりも、
もうちょっと一歩、もう一歩を踏み込んで、私たちの心の持ち方そのものを問いかけている。
修正議にはそのような書かれ方をしているということなんですよね。 はい、では、
なぜ今この、なんて言うんでしょうね、この書かれていること、修正議に書かれているということが重要なんでしょうか。
私たちが生きる現代社会というのは、成果主義とか、あと事故実現というものがね、
重視されるというところで、その一方で人間関係の気迫化、あとはメンタルヘルスの問題というのもね、増えてきているんですよね。
そんな中で、自分より先に他者を考えるという視点は、現代の課題に対する解決のヒントになるのかなというふうに思うんです。
ではね、具体的にどういう教えなのか、 そして私たちの日常にどう活かせるのかというところを話していきたいと思います。
修正議の最初にはね、このように書かれております。 母大真を起こすとは、自分自身がまだ悟りを得ていない段階でも全ての主情を救おうと誓願し実践することです。
というふうに書かれているんですね。 これをね、現代風に言い換えますと、自分がまだ完璧じゃなくても他者のために行動を起こせということなんですよね。
皆さんもね、こういう経験がありますよね。 もっと経験を積んでからとか、もっと知識をつけてからとか、もっと準備をしてからとかね、そういったもっともっとという行動。
その行動を先延ばしにしてしまうこと。 私自身もね、よくあることなんですけども、でもこの修正議によるとそれは違うということなんです。
たとえ自分が未熟だと感じていても、今の自分にできることで誰かの役に立つことはできる。 むしろその人に役に立ちたいという気持ちこそが自分自身の成長を促すということなんですよね。
例えば、新入社員の方がまだ自分は何もできないというふうに思っているかもしれませんけども、実はその新入社員の方のね、
新鮮な視点というものとか、あとはその前の職場での経験であったりとか、あとはその若い人の周りのね、新しい知識というものがその人が提供できることである。
提供できる価値であるということなんですよね。 完璧を目指して行動しないよりは不完全でも行動して、その過程で学んでいくという方が結果的に自分も周りも成長できるということなんですよね。
私自身の経験でもね、サラリーマン時代、会社の中で配置替えがあったんですね。ジョブローテーションってやってたんですけども、新しい現場の方に行った時に、やっぱりそのそこでの仕事のやり方というのはよくわからなかったんです。
でも、その前の現場で培った技術、例えばパソコンのエクセルというファイルの扱い方、その知識を使ってその新しい現場でもできることということを模索して、そして提供する、そのような行動していくうちに、だんだんとチーム内でも活躍できるような立ち位置になってきたと。
そういう経験があります。そういった新しい現場で新しいやり方を完璧にこなそうというわけじゃなくて、その自分なりのできるところから始めて、だんだんとそのチームのやり方に馴染んでいくといったことが、そういう経験があったということなんですよね。
完璧主義から解放されて、今の自分にできることから始めるということが、この主奨義の中に書かれている知恵ということですよね。
次に書かれていることというのは、たとえ7歳の少女であっても、この母大心を起こせば即座に私衆の導き手となるというふうに書かれております。
当時の社会的背景を考えると、この考え方というのはかなり革新的なものだと思います。年齢とか性別、あとは社会的地位といったものにかかわらず、人のために尽くす心を持つものには価値がある。社会に影響を与える力があるといった主張だったからなんですよね。
現代というと多様性、ダイバーシティといったところでしょうかね。職場でも最近では若手の意見、女性の視点、異業種からの転職者の発想みたいなものが重要視されるようになってきていると思います。
でも実際はどうなんでしょうか。まだまだ役職とか経験年数とかで人の意見の価値が判断されてしまうことも多いかもしれませんよね。
でも主張義の中の考え方では、そういった画面的な属性というわけではなくて、人のために尽くそうとする心こそが本当の価値だというふうに言っているんです。
私たちの仕事では、肩書きとか経歴にとらわれて、この提案は誰のためになるのかという視点というのは忘れがちですけれども、
そういったことを、この提案は誰のためになるのかということを考える、評価するという習慣を身につけることで、この主張義の教えを実践できるということではないでしょうか。
さらにこのように書いております。
すごく難しい表現なんですけれども、これもう少し紙を砕いていくと、過去の経験とか失敗というものは、人のために生きる決意をしたならば、全てが価値ある学びに変わるというような意味なんですよね。
もうちょっとわかりやすく言えば、自分の過去のつまづきとか失敗というのも、それは他者のために生かそうと決めたのであれば、全てが意味のある経験に変わるということなんですよね。
完璧を目指さない行動
これはとても重要なメッセージですよね。
私たちは失敗を恐れて完璧な歴史書とかそういったものに作ることに躍起になりがちなんですけれども、
でも実際には挫折や失敗の経験こそが、多少理解して共感して、本当の意味で助ける力になることというのが多いんですよね。
例えば一度企業に失敗した経験がある方が、その経験を生かして後輩の企業家の人にメンターになったりとか、
厚生労働省を経験した方が同じ悩みを持つ人たちのサポートグループみたいなものを立ち上げたりとか、そういうこともありますよね。
この主将議の教えは、失敗や挫折を恥じるのではなくて、その経験を他者のために生かして、それを持つことの大切さというのを説いているということなんですよね。
自分の弱みと思っていたものが、実は誰かを助けるための強みになり得るというわけなんですよね。
今日は主将議の中から、自分よりも先に他者を考えるという心の持ち方についてのお話をさせていただきました。
ちょっとまとめますと、まず一つ、完璧を目指さなくても今の自分にできることから始めるということ。
二つ目、肩書や経歴ではなくて、人のために尽くす心に価値があるということ。
三つ目、過去の失敗や挫折も人を助けるための資産となるということ。
これらは単なる精神論ではなくて、現代のビジネスシーンや人間関係においても非常に実践的な知恵といえるのだと思います。
ということで、次はこの人のために尽くす心をどういうふうに具体的な行動にするか、具体的な行動に移すかということ。
その4つの価値提供法といったことについてお話をしたいと思います。
今回はお話が長くなりそうなので前半後半で分けるということで、前半はここで終わりたいと思います。
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はい、では蓮城院副住職の幸文でした。ではではまたね。
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