1. コウブン和尚の寺子屋ラジオ
  2. #205 人々の心をつかむ4つの..
2025-03-14 20:02

#205 人々の心をつかむ4つの方法 修証義⑥

▼お悩み相談・リクエストボックス
https://forms.gle/mmwtAribqPbMZCxj8

【お経の解説】曹洞宗「修証義」第4章(後半)- 発願利生

「四摂法の現代活用」~800年前の仏教の教えが教える、人々の心をつかむ4つの方法~

古代曹洞宗の修証義から学ぶ「四摂法(ししょうほう)」の解説と現代ビジネスへの応用についてお話しします。布施(分かち合いの心)、愛語(思いやりの言葉)、利行(人の役に立つ行動)、同事(違いを越えて共に歩む姿勢)という4つの教えは、800年前の智慧でありながら、現代のチームワーク、リーダーシップ、顧客対応に驚くほど役立ちます。知識のシェア、共感的コミュニケーション、Win-Winの関係構築、多様性の受容など、すぐに実践できるヒントが満載です。古代の教えが現代を生きる私たちの人間関係やビジネスをどう豊かにするのか、ぜひお聴きください。

#仏教 #禅 #曹洞宗 #修証義 #四摂法 #ビジネス #人間関係 #リーダーシップ #チームワーク #働き方 #布施 #愛語 #利行 #同事 #マインドフルネス #スピリチュアル #自己啓発
---
stand.fmでは、この放送にいいね・コメント・レター送信ができます。
https://stand.fm/channels/5f5a393ff04555115dcb4f8e

サマリー

本エピソードでは、修証義に基づいて他者のために行動する心の具体的な実践方法を探っている。人々を喜ばせるための4つの方法、すなわち不正、愛護、利行、同時について詳しく解説し、ビジネスシーンでも役立つ視点を提供している。また、修証義に基づいた4つの価値提供法について解説され、現代のビジネスや人間関係への応用が探求されている。特に、相手を思いやるコミュニケーションや多様性を受け入れて共に歩む姿勢が強調されている。

人々のための心の実践
おはようございます。コウブンです。
栃木県の片田舎にある蓮城院というお寺で副住職をしております。
今日もですね、シリーズものの続きをお送りしたいと思います。
現在お送りしているシリーズというのは、お経の解説というシリーズですね。
そして現在取り扱っているお経、これは何かといいますと、
相当種のお経の修証義というものですね。
このお経というのは、一般在家信者の方向けのお経となっております。
つまり、お坊さん向けじゃなくて一般の方向けということですので、
これを聞いている皆さんも納得する内容なのかなというふうに思います。
なので、このお経の解説を聞いていただいてですね、
皆さんの人生に少しでも役立てればなというそんな思いを持って、
こういった取り組みをしているというわけでございます。
前回までは、この修証義のお経の第4章の前半までをお話しさせていただきました。
そして前半の内容というのは、自分より先に他者を考えるという、
そういった内容でしたよね。
完璧を目指して行動を先延ばしにしないこと、
そして肩書や経歴にとられず価値を見出すということ、
そして過去の失敗も他者を助けるための資産になるんだということをお伝えしました。
本日はその4章の後半、前半の人のために尽くす心というものを、
どのように具体的な行動に移していくかという部分、
これはですね、修証義の中では師匠法という形で定義しております。
難しい言葉なんですけれども、この師匠法というのは、
簡単に言うと人々に価値を届ける4つの方法。
もう少し分かりやすく言うと、誰かを喜ばすための4つの方法ということですよね。
この修証義では、
現代で言うと周りの人々、一般の方々を喜ばすためには4つの方法がある。
それが不正、愛護、利行、同時であるというふうに言っているんですよね。
この考え方というのはチームワーク、後はリーダーシップ、顧客対応など、
現代の働く現場、ビジネスシーンとかでも非常に役に立つものなんですよね。
それを今日は一つずつ見ていきたいと思います。
まず一つ目、不正ですね。
この不正というのは分かち合いの心ですよね。
この不正というもの、皆さんの一般的なイメージだと、
葬儀とか供養とかその時の大金、お経料みたいな、お神料みたいな、
そういうふうにイメージが持っている方が多いのかなと思います。
つまり、対価のように使っている、支払いのように使っているという部分ですよね。
でもそうではなくて、この修証義の中では不正というのは貪らないことです。
そのものが軽いものであることを嫌わず、その侮辱は確かなものとなるでしょうというふうに言っているんですよね。
これを現代的に言い換えると、分かち合いの心ということなんですよね。
これは単なるお金や物の器具ではなく、知識、時間、能力、人脈など、
あらゆる自分の持つものを惜しみなく分け与える姿勢ということを意味するということなんですよね。
なので、葬儀とか供養とかその時に供えられるお経の対価ということではなくて、
実は供養とかを催す人、主催する人、
お寺の用語では施主と言うんですけれども、依頼者と言った方が分かりやすいかね、
そういう供養とかの依頼をする人、その人が持っているものを分け与える、
お寺に分け与えるんだという行為のことを不正と言うんですよね。
対価どうかではなくて、その人自身が持っているものを分け与える。
お寺の喜びというか、お寺がこれからも未来に対してきちんとやっていけるように、
あるいは仏教をもっと広げられるようにという気持ちのために分け与えるということが本来の不正という意味ですよね。
つまり、その施主さん自身の修行というわけなんですよね。
思いやりのある言葉
そういう気持ちでもし不正をすることができるのであれば、高いとか安いとかお得とか、
そういうことはあまり考えなくても済むのかなというふうに思います。
それはさておき、この不正ということを実際の仕事の現場で考えてみますと、
例えば、あなたが取得した効率的な仕事の方法、
あとは独自に作成した便利なスプレッドシートのテンプレートみたいなものですね。
そういった、あと他にも業界での人脈、そういったものを惜しみなく同僚に共有することが、これが不正ということに当たるのかなと思います。
でも、せっかく自分が苦労していたノウハウを簡単に教えてしまったら、自分の価値が下がるんじゃないかと考えることもありますよね。
確かに短期的に見るとそうかもしれません。
でも、この主将議によって書かれていることでは、実はその逆である。
不正の口読は確かなものとなるというふうに言っているんですよね。
これを現代的に言えば、知識や経験を共有することで周囲からの信頼や尊敬を得て、より良い関係性やチームワークが生まれて、結果的に自分自身も成長できるということなんですよね。
実際、シリコンバレーのテック企業では、ナレッジシェアという文化が根付いているそうなんです。
これはどういうことかというと、社内ブログやワークショップで積極的にその人自身の知見や知見を共有すること。
そして、そうすることで社員が評価される傾向があるということなんですよね。
他にも、メンタリングやコーチングというもの、自分の経験や知識を分かち合うことというのが不正の一形態と言えるのかなと思います。
この不正の実践するときのポイントとしましては、見返りを求めない貢献ということなんですよね。
すぐに何か結果が返ってくるということを期待しないで、純粋に役立ちたいという気持ちで分かち合うときに、その効果は最大となるということなんですよね。
では2つ目なんですけれども、これは愛語と言います。
愛するに言語の語と書いて愛語ですね。
主張義にはこのように書かれております。
愛語とは、主情を見るときにまず慈愛の心を起こし、思いやりのある言葉を施すことです。
赤ん坊を愛おしむような気持ちで思って語りかけることが愛語なのです。
というふうに書かれております。
これをわかりやすく現代的に言えば、思いやりのある言葉遣いとか、共感的コミュニケーションというふうに言えるのかなと思います。
働く現場ではついつい効率や成果を重視するあまり、言葉が無機質で冷たくなることってありますよね。
なんでできなかったのかとか、期限までに終わらせてとか、そのミスでお客さんが怒っているとかね。
でも相手がどんな人であっても、まずは慈愛の心を持って接することが大切だというふうに主張義では書かれております。
得あるものは褒めたたえ、得のないものは憐れむべきという言葉も書いてあります。
相手の長所を認めて、そして短所には寛容に接することが大事だということですよね。
さらに書いてあることで興味深いことがあって、それは面と向かって愛語を聞けば心が喜び、心が楽しくなる。
直接会わなくても愛語を聞けば肝に明示、魂に刻まれるというふうに書いてあるんですよね。
これはですね、なんていうのかな、やっぱり基本的に対面でコミュニケーションする際に愛語ということ、相手を思いやる心というのはとても大事なんですけども、
たとえ対面じゃなくても愛語というものはとても力がある。むしろ対面じゃない時の方が力を発揮するということを言っているんですよね。
やっぱりいない時、当人がいない時、なんて説明したらいいんでしょうね、ちょっと私も今混乱しちゃってるんですけども、
誰かの会話の中に自分が出てきて、誰々が褒めていたよって聞くとものすごく嬉しいですよね。
やっぱり相手を思いやる言葉というのは不思議と誰かを通じて聞く時にはすごく威力を発揮するという部分ですよね。
なのでこの愛語というもの、言葉には点を動かす力があるということも書いてあるんですよね。
なのでその愛語の実践ポイントとしましては、そういったとても力があるものが愛語であるということを常に意識することが大事であるということだと思います。
私たちの何気ない一言というのが、相手の行動、あるいは人生さえも変えることがある。
そういうことが愛語ということなんですよね。
社会的利益の追求
3つ目です。3つ目は利業ですね。
利業とは身分の高い低いにもかかわらず、あらゆる主情に対して利益となる巧みな方法を施すことというふうに主条文では書かれております。
利業、この利業の言葉の説明していませんでしたね。利業というのは利益の利に行うと書きますね。
さっきの身分の高い低いにもかかわらず、あらゆる人に対して利益になる方法を施すということなんですけれども、これを現代的に言うと、実際に人の役に立つ行動をとることですね。
重要なのは、愚かな人というのは他者の利益を責任すれば自分の利益が減ってしまうというふうに考えているけれども、そうではないということなんですよね。
これは現代の視点でもとても重要な部分だと思います。
短期的に自分の利益を追求するだけではなくて、関わる人全てにとっての価値を考えてみることが結果的に持続可能な成功につながるということなんですよね。
例えば会社でとあるプロジェクトで自分だけが目立とうとするのではなくて、チーム全体の成功を第一に考えて行動する。
お客さんに対しても単に売上を上げることではなくて、本当にその人の役に立つ提案をする。
時には短期的な利益を犠牲にしてでも長期的な信頼関係を築く選択をするということ。
こういったことがとても大切なことであるということですよね。
今の現代の文脈では、お客様の成功が自分たちの成功という考え方。
あとは共通価値の創造という概念に通じるのかなというふうに思います。
この利業の実践ポイントとしましては、実は共に利益を得るという発想ですよね。
自分だけでなく相手も利益があるような選択肢を常に探して、短期的な尊徳感情を超えた視点を持つことが大切だよということなんです。
そして最後の4つ目は同時ですね。同時。これどういう字を書くかというと、同じという字にことと書きますね。
同じことと書いて同時ですね。この同時とは、背負かないこと。自分にも背負かないし、他者にも背負かないということですね。
現代的に言うと、違いを超えて共に歩む姿勢というふうに言えるのかなと思います。
首相儀にはこのようにも書かれております。
海の水が拒まないことが同時である。このゆえによく水が集まって海となるんだというたとえを使っております。
海がどことこの川は嫌いだから入れませんとか、そういうことを言ったら海になりませんよね。
どんな川の水でも受け入れる。そういった拒まない姿勢というものかな。
そういったものが結局のところたくさんの水が集まってそして海となるんだということですよね。
これを仕事の現場だと、異なる部署、異なるバックグラウンド、異なる価値観を持つ人々と共に働くことが不可欠であるということですよね。
同時の教えというのは、そうした多様性を排除するのではなくて、受け入れて生かすことの重要性を説いているということなんですよね。
例えば、プロジェクトチームで違憲の総意が生じたとしても、どちらかが完全に正しくて、どちらかが完全に間違っているというケースはあまりないですよね。
異なる視点を持ち寄ってそれぞれの強みを生かした解決策を見つけることが、より良い結果を生まれるというふうになるのかなと思います。
主張議論ですね。他者をして自分に同じくした後に、自分をして他者に同じくさせる道理があるというふうに書かれておりますが、
この言葉は、まず相手の立場を理解して、そしてその上で自分の考えを伝えるというようなコミュニケーションの本質というのを語っております。
この同時の実践ポイントとしましては、柔軟性というふうに言えるのかなと思います。
自分の考えや方法にこだわりすぎず、様々な意見や方法を受け入れる心の広さを持つこと。
それが結果的に、より豊かな発想や柔軟であり強固なチームワークというものを生み出すのかなというところでございます。
今日は主張議論の中で語られている4つの価値提供法について、現代のビジネスとか人間関係に生かす視点からお話しさせていただきました。
まとめますと、まず一つ目、伏せ。これは分かち合いの心です。知識や経験を惜しみなく共有するということ。
二つ目、愛語。これは思いやるの言葉。相手を尊重した温かいコミュニケーション。
そして三つ目、利行。人の役に立つ行動。自多共に利する行動を心がけるということ。
四つ目が同時。これは共に歩む心。多様性を生かし共に働く姿勢。
現代社会への応用
これらの教えというものは800年も前のものなんですけれども、むしろ現代の私たちにこそ必要な知恵かもしれませんよね。
短期的な成果や自己利益ばかりを負いがちな現代社会において長期的な視点で人々の幸せに貢献するという姿勢は、
意外にも持続可能なビジネスとか充実した人間関係の鍵になるのかなというふうに思います。
これらの教えを日常生活に取り入れることに特別なことは必要ありません。
例えば、今日から意識的に同僚と意識を共有してみる。相手を尊重した言葉遣いを心がけてみる。
ウィンウィンの解決策を探す習慣をつける。異なる意見にも耳を傾けてみる。そんな小さな一歩から始めてみてはいかがでしょうか。
私自身、その主張義からの教えを学んで日常に取り入れることで仕事の充実と人間関係の質が向上したのかなと思います。
まだまだですけどね。800年前の知恵が私たちの生き方を豊かにしてくれる。そんな喜びを皆さんにも味わっていただければ幸いです。
はい、というわけで、ここで本日のお話は終わりたいと思います。
今日のお話を聞いていいねと思った方はどうぞいいねボタンよろしくお願いいたします。
また、お悩み相談あるいはリクエストなどがあればお悩み相談リクエストボックスをご利用くださいますようよろしくお願いいたします。
はい、では連常院副住職の幸文でした。ではではまたね。
20:02

コメント

スクロール