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どうも、コウブンです。
栃木県の片田川にある蓮城院というお寺で、福住職をしております。
今日はですね、お悩み相談会をお送りしたいと思います。
このお悩み相談会というのは、
初の波というお坊さんが答えるお悩み相談のウェブサイト、
そういったものがございまして、そちらに寄せられたお悩み相談文を、
私、コウブンが答える、といったものでございます。
はい、ではね、早速お悩み相談の方に行きたいと思います。
60代の女性の方より、タイトルが
息子の成人式を思い出して胸が苦しい、となっております。
では本文の方をお読みいたします。
15年前の息子の成人式を思い出しては胸が苦しいです。
前の日の夜、明日友達と成人式に行くんだけど、
何を着ていけばいいのかな、と聞かれました。
好きな格好でいいと思っていました。
また春に大学を中退していたので、
成人式のことも重く考えていませんでした。
結局、体に合うものがスーツだけだったので、スーツにしました。
ネクタイはいらない、と言ったのでしないで、黒い靴ないかな、と言われましたが、
大学の入学に買った靴なんか捨てたと思い、
普段履いていた白い革靴で行きました。
帰ってきた息子がネクタイしていないの自分だけだった、と言って、
初めて成人式がスーツだと思わなかったんだろうと、
自分の非常識に気づきました。
どうして服装を誰にも着かなかったのか、
ネクタイ一応持たせようと思って、
思ってやめたのか、迎えに来た友達の服装を見なかったのか、
隣の棚に黒い靴があったのによく探さなかったのか、
息子は全然気にしていないよ、かっこいいねって言われたし、と言っていましたが、
私自身どうしてこんな行動をしてしまったのか、
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本当にバカな親で申し訳ない思いでいっぱいです。
息子の高校、大学と私の希望を通しました。
中退という結果になったのもそのせいだと思います。
とても大事に思っていたのに、結局は毒親だったのだと今頃気づきました。
成人式にきちんとしたスーツ姿で行かせなければいけなかったのに、
最後までダメな親で死にたいくらいです。
この時期は毎朝胸が重いです。
ネクタイを渡して靴を見つけていたらと想像しては苦しいのです。
成人式はスーツというのを知らない親はいないですね。
白い革靴で行かせる親もいないですね。
いい歳して非常式で親の資格はないと思いました。
拙い分で心の内を書かせていただきました。
ありがとうございました。
といったお悩み相談文です。
息子さんの成人式の失敗の思い出に対して後悔をしている。
そういう内容です。
誰だって失敗ってあるんですよね。
偉そうに喋っている私だって失敗だらけです。
時には取り返しのない失敗だって私もしてきました。
前も放送の中でお話はしましたが、
もうすでに亡くなってしまった友人。
友人との約束を果たせずに友人と別れる羽目になってしまった。
もうどうしようもない。
どうやっても修正することができない。
そういう経験も私はあります。
この方が息子の大切な行事を親としてきちんとお手伝いすることができなかった。
息子の晴れの姿を語ってやることができなかったという無念。
これは計り知れない後悔の念があるのかなと思います。
ただ先ほど私も言った通り、
誰だって失敗はするんですよね。
それは程度の差はありますよ。
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この方にとってみたら、他の人の失敗なんて大したことない。
私の失敗が一番苦しいんだとそんな風に思うかもしれませんが、
それは人それぞれ。
それなりに失敗したなと、あの時の自分に戻りたいとか思うことってあると思います。
なのでまずは、人は必ず失敗をするんだというところを受け入れていただきたいなと思います。
でも失敗をするんだというだけで終わってしまうのであれば、
それだと後悔が消えたことにはならないんじゃないかなと思います。
その後悔を自分の人生にどう活かせるのかという視点で考えるのが、
一番その後悔に対して、失敗したことに対して乗り越えられる。
その失敗を乗り越えられることになるんじゃないかなと思うんですよね。
なのでどうやったらその失敗に対して乗り越えられるかという視点に是非とも立っていただきたいと思います。
とはいえ、そう簡単にはいかないというのは、それは実情ですよね。
私だったらどうするかというと、もう私の友人、もうすでに亡くなってしまいました。
その友人との約束は果たせなかったわけです。
その友人に対して、もう多分どうすることもできないんですよね。
あの時の約束を果たしに来たよと言っても、それを肝心の友人がいないわけですから。
じゃあどうしたらいいのかというと、その友人に対して恥じない生き方をする。
その友人がまるで喜ぶような生き方をするというのが私の答えです。
どういうことかというと、お坊さんの友人ですから。
私がお坊さんとしてしっかりと活動すること、活躍すること、
それが友人に対しての恩返しというか、失敗に対してのお詫びになるのかなというふうに思っております。
そんな形で息子さんに対して、息子さんを通じて自分の至らなさに対して後悔をしているのであれば、
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その至らなさを少しでも改善する方法を考えてみるというのがいいんじゃないかなと思うんですよね。
なので、完璧なことは難しいと思うんですけども、また同じような息子さんにとってとても大事な行事、
あるいは息子さんだけではなく家族にとって大事な行事、自分自身でもいいですね。
そのような行事の時に準備ができていなかったとか、常識を知らなかったというところで後悔しているのであれば、
事前に調べるとかね、行事が行う前にですよ。
どういうものが必要なのかとか、みんなどういうふうに進めているのかというところを事前に調べるとか、
あとはみんなが笑顔になるにはどうしたらいいのかとか、そういったことを考えて行動してみるというのがやっぱり一番いいんじゃないですかね。
もしそういったことができたのであれば、きっとあの時の失敗があったから、
私は今、今取り組んでいる目の前のことに力を尽くすことができたんだというふうに過去の失敗を上書きする、
アップデートするということができるんじゃないかなって私は思っております。
なかなか抽象的な表現でしかお答えすることはできませんが、
過去の失敗というのはもう取り返すことはできません。
なので失敗した事自体ということは、そういう事実があったということは認めていただいて、
ただただ胸を痛めるんじゃなくて、今の行動を見直してみるんです。
1月の成人式の時期になったら、今目の前のやっていることをいつもよりも丁寧に行ってみる。
いつもよりも事前準備というものをしっかりやってみる。
そういったことをやってみて、楽しい成人式、あの時の失敗で私は成長できたんだって笑えるように過ごしていただければな、そんなふうに思います。
うまい回答になったかどうかはちょっと疑問ではありますが、これをもって回答とさせていただきます。
では今日の放送を聞いていいねと思った方はぜひとも、いいねボタンよろしくお願いいたします。
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また今日のような人生相談、あるいは悩み相談などあれば、
ぜひともこのスタンドエフェクトのレター機能などを使ってですね、
私の方までご連絡いただければお答えすることもできます。
どうぞよろしくお願いいたします。
はいでは連常院副住職の幸文でした。ではではまたね。