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スピーカー 2
そしたら、その場所はこういう過ごし方がいいんじゃないかとか、
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
なんていうか、外との関係の中で、
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
こう暮らしを合わせていくというか、
家に暮らしをなじませていくというか、
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
なんかそういう考え方をしてもいいんじゃないかなっていうのが最近の考え事で、
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
けっこういろいろ話せそうな気がするから、1本取りたいぐらいなんですけど、
スピーカー 1
でもまさに、今回僕直すときでもさ、
もともと景色がいいはずの場所に、
風呂、トイレがあって、
そこどいてほしいなと思って工事するんよ。
スピーカー 2
うんうんうん。
スピーカー 1
ここに窓があった方が絶対に気持ちが良くて、
それを見ながら生活したい。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
だからお風呂、ちょっとこっち移してもらってっていうために直すから、
うん。
外敵要因が強いと思うし、
あの、この前さ、一緒に横内先生、
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
横内俊人さん、
スピーカー 2
俊人さん。
スピーカー 1
はい。
京都のめちゃくちゃ有名な建築家の事務所員、
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
ね、遊びに行かしてもらって、
梨村工芸さんっていうお庭をいつもやっていただいてる方に声かけていただいて、
総勢15、6人でね、建築家ばっか集まって、
建築家と庭師さんかな、集まって見せてもらいに行って、
で、何やっけ、先生がおっしゃってた、
はい。
えっと、目線。
スピーカー 2
あ、目線より下。
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
あ、僕言ったらあかんじゃん。
いやいや、言ってて言ってて。
何やったっけ、目線より下に生活、暮らし?
があって、目線より上に建築があるっていうような、
そういう的な表現をされてましたね。
スピーカー 1
そうだったな。
うん。
だから、どういうことかというと、
多分、お施さんの要望とかっていうのは、
目線より下のプランニングのところで答えて、
目線より上の壁とか天井っていうのは構造っていう建築的な要素で成り立ってるから、
そこにデザインというか思想、先生の設計のスパイス、エキス、何なんていうのをこう…。
スピーカー 2
肝になるところがね、あるっていう。
スピーカー 1
だから、目線より上は譲らないっておっしゃってて、
そういう強さが建築にあってもいいんじゃないかなっていうのは、
こっち映ってみて、和風っていう形式の強さに、
ずいぶん背筋を伸ばしてもらってるような気がして、
力感じるな。
あと、ここへ引っ越して、もともと結構物があったから、
スピーカー 2
いろいろ持ち込んだけど、この家の方の物も結構使いながら暮らしてて、
食器棚とか、
スピーカー 1
その、キッチンに置いてある物とかから、
今回、工事にあたってそういう物をかなり減らせたいよな。
もう、その、キッチン直すからね、もうこの食器棚、どけようとか。
なんか、やっとそれで、前の方の暮らしとかで見えてなかった物が、
ちょっと隠れてた物が、物をどけることで、
建築の形というか骨格みたいなのが、はいはいはい、見えてきた気がしてて。
それすごい面白いし、
なんか、そういう建築的な強さって大事なんやろうなーっていうのは思う。
うんうん。
スピーカー 2
いやー、ほんとそれ思うんすよね。
ほんと骨格が大事やなーとは思っていて、
その方が、むしろこう、自由に暮らしを考えられるから、
スピーカー 2
帰ってこう、長く愛せる家になるんじゃないかって思ったりもして、
スピーカー 1
その、要望を無視したいとか、そういう話じゃないんですけどね。
わかるわかる。
あの、ちょっと寛容なぐらいの建築の方がいいよな。
その、なんていうの、体にジャストフィットっていうよりは。
スピーカー 2
ねえ、なんかもちろんそういう場所があっていいんですよ。
スピーカー 1
ギュッと、体に近しい寸法で作られる場所があっていいんですけど、
なんか、そうじゃない場所があった方がいいというか、
スピーカー 2
なんか、そんな気はしていて、
それは、だだっぴろいワンルームやったらいいとか、そういう話じゃなくてですね。
スピーカー 1
うんうんうん。
スピーカー 2
そうやったら自由やろうみたいな、そういう話じゃなくて。
スピーカー 1
うん、わかるわかる。
人ってさ、変わってくからさ、
今、快適なのが、10年、20年経った時に快適かってわけじゃないと思うよな。
スピーカー 2
ねえ。
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
そうそうそう。
スピーカー 1
そういう移ろい、人の移ろいにものが、ものというか建築がね、
受け止められるような形みたいなのがあるなあと思う。
スピーカー 2
うんうんうん。
スピーカー 1
なんか、あの、何だっけ、この前話した、一生ものって結構大きい気づきな気がしてて、
ものの一生、建築の一生を優先させた方が、
なんかね、ゆったりと使えるし、長生き。
建物が長生きしてくれるような気がする。
スピーカー 2
うん、そうなんですよね。
今、あげみさんのように、小民家に暮らすっていう選択をされる方?
スピーカー 1
うんうん。
スピーカー 2
っていうのは、結構たぶん暮らしに対して、
こう、柔軟さがあるというか、
スピーカー 1
うんうんうん。
スピーカー 2
うん、なんじゃないかなって思ってます。
スピーカー 1
受け身になりやすいとは思う。
スピーカー 2
うんうん、そうそうそう。
なんか、その姿勢がすごい、やっぱ、変えて自由に振る舞えるような気がするんですよね。
スピーカー 1
今回さ、壊し始めてるからさ、もう。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、何してもいいよって言ったんだろうわけやな、その、もちろんフレームは残ってるけどさ。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
その時のギャップがすごい面白くてさ。
こうやって生活してて、この視点でしか見れてなかったけど、この広がりがあるんやっていうのに。
うんうん。
それすごい面白いし、やっぱりこの、建築家として目の前に現場があるっていうのがすごいなって思う。
うーん。
やっぱり現場にある、なんていうの、答えがあるというか、何か気づきがあるような気がしてて。
あの、最近やってる案件もそうやけど、とにかく近いからさ。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
見に行って感じること、その、さっきのふくしまくんが言ってた外的要因とかさ、光の入り方とかってさ。
スピーカー 2
うんうん。
スピーカー 1
やっぱり感じる時間の長さってすごい大事やなって思う。
スピーカー 2
うーん。
スピーカー 1
今までこれぐらいの窓しか開いてなかったのが、下まで開いて。
うん。
で、中で描いた絵作業を手伝ってて、景色の移ろいが変わってくと、この気持ちよさがあるかとかさ。
スピーカー 2
はいはいはいはい。
スピーカー 1
これ、でも針がここにあるから、もうちょっと、やっぱ重心低い方が開口を大きく取れるし、気持ちいいかもしれへんなとかさ。
スピーカー 2
うーん。
スピーカー 1
めちゃくちゃ面白い。
スピーカー 2
そっかそっか。
スピーカー 1
だから絶対変わる。
もう図面描いたけど、もう変わる、もう変わる気しかせえへん。
あははははは。
うーん。
リスクしようがなあかんけどね、そういう。
うんうんうん。
けどなんか、あの、ライブというか、ジャズっぽいというか、セッションしてる感じで、建築と職人さんと僕とで。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そこでなんか見えてくるものを、こう、ぎゅっと掴めるまで。
はい。
こう、やってる感じで。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
おもろいなあ。
おもろすぎる。
スピーカー 2
ああ、いいですねえ。
スピーカー 1
ああ。
スピーカー 2
なんか、いいなあ。
楽しさやなあ、現場かあ。
いいですねえ。
スピーカー 1
ふくしまくんも、でもやってるからね。
え?
自分の家。
スピーカー 2
そう。
なんか、やっていきたいですね。
うん。
ね。
今はちょっとね、庭師さん、たぶんこのポッドキャスト聞いてくれてるんですけど。
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
友達の庭師さんと一緒に、いろいろ相談してて。
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
あの、吐き出し窓あるほうに、あの、植栽入れたくてですね。
スピーカー 1
ほうほう。
スピーカー 2
今は、こう、草原みたいな場所にポッて家が建って、その背後に林があるじゃないですか。
スピーカー 1
うんうんうん。
スピーカー 2
その草原みたいなところから、家がパッて立ち上がる、その唐突さが気になって。
スピーカー 1
ああ。
スピーカー 2
植栽、木で家を挟み込みたいと思ったんですよ。
スピーカー 1
ああ、いいなあ。
うん。
スピーカー 2
しかも、秋になって、なんかこう、冬の前に、一気にこう、華やかな姿を見せるような、やっぱ高揚するような。
スピーカー 1
いいですねえ。
それは気持ちよさそうやなあ。
スピーカー 2
黒い外壁の前で高揚がバーッとね、見れるとか。
で、夏は日差しをね、木漏れ日を作ってくれるような植栽をしたいなあって言ってて。
スピーカー 1
そうやんなあ。
それか、土地も広いし、大きくなる木とかでもいいよなあ。
スピーカー 2
そうですねえ。
スピーカー 1
ねえ、その、整えるっていうよりは自由に育って、ねえ、こう、
生き生きと育ってくれるやつが似合うかもしれない。作り込んだ庭っていうよりね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
それもいいなあ。
スピーカー 2
はい、またそう、建築っていうより、庭で建築をバージョン、グレードアップっていうか、バージョンアップっていうか。
うんうんうん。
していけたら、また次の夏の過ごし方とか、窓周りでの過ごし方がきっと変わるやろうなあと思っていて。
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
そこはちょっと、計画してます。
スピーカー 1
ほう。
スピーカー 2
実は、裏で。
スピーカー 1
いいや、建ててもまだまだ楽しめる。
スピーカー 2
うん、そうですよ。
この前話した、あの、キオスクみたいなんね。
スピーカー 1
うんうん。
スピーカー 2
なんか、ああいうのを作るのもきっと楽しいし。
スピーカー 1
そうやなあ。
スピーカー 2
うん、そういうのはね、やって楽しんでいきたいですね。
スピーカー 1
ねえ、さあ、横内先生、今70歳ぐらいなんかなあ。
うん。
初めて地底建てたって言ってたもんな。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、いろんな気づきあるって言うやんからさ。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
まあ、早く建てるのがいいかは分からんけど、地底って楽しいなって思う。
スピーカー 2
ねえ。