ちょっと5つ説をですね、分けていこうかなと思っていて、 まず1つ目が構想っていうことについてお話をしたいなと思っています。
で、どこか、ゼロイチというか何かを立ち上げるとき、着想するときって結構ご自身で全部企画されることが多いですか?
それとも一緒にいろんな方とやることが多いとかありますか?
割とやっちゃいたがりですね。
ご自身で。
じゃあそれは何か、この絵も先ほど自分で描き切ったというようなお話だったんですけども、どんな形で人に伝えられるような状態になるんですか?
そもそも発注美学っていう言葉とか考え方、すごい面白いなと思うんですけど、
そして発注する側と受けよう側がいるって言ったんだが、私からするともうアート、アーティストそのもののことなんじゃないかなって思うんですね。
あえて発注する側、受けよう側って分けるならば、自分の中に2通りいて、今の言葉で言うと着想側とそれを着地させる側みたいな。
私は古典から始まったので、いろんなビジネス、アートはビジネスじゃないがビジネスはアートに似てるってすごく思っていて、
要するに今スマイルズがやってることとかをアートに置き換えて考えるとすごく説明しやすいんですよ、いろんなことが。
だからうちはマーケティングがないとか、
今のスマイルズはスープストックと分社化してコンサル事業をやっていて、それもすごく楽しく拡大してやってるんだけど、
もともと直営のことばっかりやってたんですね。
だから自分で自分に発注するみたいなことだよね。
それはだからまさにアーティストが次どんな何に興味を持ってどこに向かうのか的なこととして、
それを事業構想するのとアーティストが何がしかの作品を生み出すのとすごく似てるんですよ、環境は。
だからあとそれにかぶせて言うなら、私はビジネスでちっちゃければちっちゃいほどやりがいがあると思っていて、
っていうのはどういうことかっていうと、大きいとどうしても分業になっていっちゃう。
分業だから大きいから届く先とか広がり方とか当然あるんだけど、
それはそれでもちろん素晴らしいんですが、
同時にちっちゃければちっちゃいほど自分一人で完結し得る。
で、それの大先輩がやっぱりアーティストなんだよね。
自分で発想する側も自分で受け負って技術磨いた技術でそれを形にして、
一枚の絵に仕上げる。
一枚の絵を分業で5人で描くってちょっと考えつかないじゃない。
そうですね。
だからそういう意味でもアートに置き換えるとすごくわかりやすいんだけど、
だからちっちゃいほうがやりがいがあるっていうのは自分で着想し、
自分でその思いをなかなか言葉にしづらいから絵を描いてるんだっていう言い方もあるように、
ビジネスも全部数字で置き換えるなんて到底無理なのに、
世の中のビジネスって数字でしか語れられないので、
その辺の極端に右と左みたいなことを埋めていくときに、
やっぱり小さく着想も実装も自分でやっちゃったほうが、
そこが右と左がちゃんと時間に通じるので、
だから小人数なら1人で生むっていうのは一番やりやすいな。
なんだけど、そこからビジネスっていうことに本当に、
ビジネスというフィールドで何かの表現なり形にしていこうと思ったらもちろん1人ではできないので、
そこからいい意味の分業が始まってくるんですよね。
最初に1人でやるかどうかっていうのは、
だから基本考え方としては1人なんだけど、
でも当然ブレストみたいなことでね、
自分のちっちゃい脳みそや経験だけじゃなくて、
もっと他の経験やそういうものを引き出し、
演奏になって初活しながらやるっていうのは当然ありで、
だから私もいろんな人に話を聞きに行ったりとか、
こんなの考えてるんだけどどう思うみたいなとか、
そういうのはもちろんあるし、
でもこの間、女子日の授業でうちの吉田っていうのが、
プレゼントかプロジェクトをやるときのコツとして、
最後は自分で描ききるっていうことを言っていて、
それまではいろんなリサーチがあったり、
ブレストしたりとかみんなで作り上げたりすることもすごく大事なんだけど、
最後の最後はやっぱり1人で仕上げないと、
なんか遠慮みたいな中途半端みたいなもの、
自分の所在みたいなのも、
あるいは誰がこのプロジェクトを腹決めてやってんのかみたいなことも含めて、
やっぱりどっかでまたキュッと1人みたいな、
魂みたいな、魂分業できないみたいな、
そういう感じっていうのは常に出てきたり、
拡散したり収束したりみたいなことを理解しながらやっていくのかなって。
ありがとうございます。
いい流れなんで2つ目に移っていくんですけど、
最後1人で構想式、
俺がやりたくてやるんだというような状態になったときに、
実際にそれを着地に向かわせていく、
いいジャンプをするための仲間集めっていうベースって出てきたりすると思うんですよ。
そのときに何を、この指止まれのこの指、
何だろうと思っていて、
例えば資料なのか、1枚の絵なのか、言葉なのか、
あえて何も用意しないのかとか、
そこに富山さんなりのスタイルというか、
もしあったら聞いてみたいです。
言葉ですかね。
すごく大胆に言えば、
スープスとかは言葉で生まれたみたいな感じがしてるんですね。
当然、みんなの努力とか、技術とか、
いろんな頑張りとかがもちろん全部なんだけど、
だけど、やっぱりブランドっていうのかね、
スープストックって何とか、パスワーバトンにしても、
そういうことをみんなが無意識に浸透するときには、
日頃発せられている言葉みたいなことが多分すごく影響していて、
それは文章になっていたりして、
今回スマイルズ25周年だったんだけれども、
そのときにスマイルズのホームページを刷新したんだが、
それは全部、短い言葉がたくさんそこに表現されていて、
そういうものから全体の世界観や大事にしていることとか、
そういうのが一人一人の中に紡がれていく、
そして何かしらの共通の概念みたいなものを共感していくっていう。
一つのブランドに対してもそんなこと。
日々、例えば現場みたいなのがあるとしたら、
もう瞬間的に毎週、毎時意思決定みたいな連続なわけだよね。
現場を仕切っている店長もアルバイトさんも、
お客さんから想定外のことを言われたときに、
マニュアルみたいなのじゃ対応できないわけだよね。
どんな立場の人も常に意思決定を迫られるわけなんだけど、
そういうときに具体的なAたすBはCっていう話ではなくて、
全体の何が正しいのかとか、何を優先するのかみたいな、
そういうような世界観というのかね、
そういうことで成り立っている気がしますね。
久々にというか、いつ前回見たか忘れちゃってましたけど、
スマイルスのサイトめっちゃ変わってますね。
面白いですね。
言葉しかなかったですね。
そうそうそう。
見て面白く拝見してましたけど。
私なんかもうそういうの何もタッチしてないんだけど、
会社のメンバーが、やっぱりこういうところがうちの大事にしてるところだよね、
ということで、そういう形になっているし、
昔の言葉もあるし、最近紡いだ誰かの言葉もあるし。
いいですね。
ここまで来ると本当にこの句点の打ち方ひとつとか、
言葉のリズム感みたいなこともめちゃくちゃ感じられるし、
僕はそのセンスがすごくスマイルスに素敵だなっていつも思ってて。
なんか人格みたいなものを感じるよね。
やっぱり聖書の最初のくだりも初めに言葉があったみたいなものがありますけど、
絵とか資料とかビジュアルみたいなことって言ったら言葉さえしっかりしてれば
後からでも誰かが表現してくれたりしそうだなって気もするんで、
そこはすごくひとつの美学として、
言葉で語れてるのか、しかもそれが結構いい感じなのかみたいなのは
とても大事にしたいなと改めて思いました。
だから理屈とか合理的なことからはかなり離れているものたちで。
そうですね。
全部並べてみたら矛盾とかもありそうな雰囲気もありますからね。
ありがとうございます。
ちょっと残り3つドアッと聞いていくんですけど、