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皆さん、こんにちは。
こんのゆるラジチアプップへようこそ。
この放送は、子どもも大人もゆったり過ごせるよう、ちょっぴり不思議なお話を、お休み前にお届けします。
はい、今日のお話は、子どものための世界のお話より、日本民話【おくびょうなこぞうさん】をお届けします。
それでは、さっそくお話しします。
おくびょうなこぞうさん。でかばっか。
むかしむかし、あるところの山の中にね、おしょうさんとこぞうが住んでいたって。
あるとき、おしょうさんは、町から頼まれて、ごほうちに行かなけりゃならなくなったって。
こぞう、こぞう、わしは、にさんにち、かえらんかもしれんからね。
よーく、るすをしとけよ。
おしょうさんは、そう言って、でかけて行ったって。
さあ、こぞうさんは、だいのおくびょうもんだから、
おしょうさん、はやくかえってこないかなって、
ひるまから、びっくびっくしていたけれども、
おしょうさんは、いったとおり、かえってこなかったって。
そのうち、よるになって、
おしょうさんは、かえってこないし、はやくねてしまおうと、
こぞうは、ふとんかぶって、ねてしまったって。
すると、よふけにとおくのほうから、
でっかばっかはがひとつ、うしろにまなぐさひとつある。
こぞう、こぞう、いたか、というこえがきこえてきたって。
こぞうが、「うわ、おばけのやつ、きた、きた。」
と思って、だまってねていると、
でっかばっかはがひとつ、うしろにまなぐさひとつある。
こぞう、こぞう、いたか、
こえがだんだんちかくなるんだって。
こぞうはこわくってだまっていると、
こぞう、こぞう、いたか、
と、すぐとのそとで、おおきなこえをだされてしまったって。
こぞうはもうむちゅうになって、
「はい、いるよ。」と、ちいさいこえでいうと、
「ちゃわんもってこい。」と、おばけがいったって。
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こぞうはふるえるてで、ちゃわんをもってきて、
「はーい。」と、だしてやったって。
すると、そとのほうで、
ピーッとへんなおとがしたと思うと、
おばけはすーっとちゃわんをだして、
「これ、のめ。」ってこわいこえでいうんだって。
こぞうはめをつぶってのみこんだって。
すると、それはとってもあまかったって。
それからおばけは、
「あしたもくるぞ。」といってかえっていったって。
こぞうはこわくてこわくて、あさまでちっともねむれなかったってね。
「はやくあしたになればいい。はやくあしたになればいい。」と、
こぞうがおもっているうちにあしたになって、
でもおしょうさんはやっぱりかえってこなかったって。
そのばん、こぞうはまたふとんかぶって、
「あいつこないように。あいつこないように。」とふるえながらねていると、
おばけはこないどころか、またやってきたってね。
とおくのほうから、
でっかばっかはがひとつ、
うしろにまなぐさひとつある。
こぞう、こぞう、いたか?って、
こぞうはまただまっていると、
でっかばっかはがひとつ、
うしろにまなぐさひとつある。
こぞう、こぞう、いたか?
こえはだんだんちかくなる。
こぞうがちいさいちいさいこえで、
「はーい、いるよー。」とこたえると、
おばけは、
「ちゃわんもってこーい。」っていって、
こぞうがちゃわんをだしてやると、
またピーというへんなおとがして、
おばけはこわいこえで、
「これのめ。」っていったって。
こぞうはこわくてビックビックしながら、
またそれをのんだんだって。
そしたらやっぱりまえのばんみたいに、
とってもあまかったってね。
おばけはあしたもくるぞっていって、
かえっていってしまった。
こぞうはもう、
こんなようにまえばんばけもんにこられるくらいなら、
しんでしまったほうがましだ、
と思うくらいこわかったって。
おしょうさん、あしたかえってくればいい。
こぞうはそうおもいながら、
とうとうあさまでねむれなかったって。
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はい、きょうはぜいはんということで、
ここまでにします。
またつづきはじかいほうそうしますので、
どうなるんだろうこぞうは、
そうぞうしながらきょうはおやすみください。
それではきょうもおききくださりありがとうございました。
こんでした。
それではすてきなゆめをどうぞごらんください。
おやすみなさい。
