当時、この時トリフォーが30歳かな。聞きに行った時は30歳っていうところも、結構面白いところだね。20代とかじゃなくて、キャリアとしてね、ちょうど結果も出してきたぞっていうノリノリの頃ではあるんですけど。その辺もすごい面白いとこですね。
いやー、そんなトリフォーの撮った、突然炎のごとくの話が入ってきました。
はい。
今回、突然炎のごとくという作品本編について、これから喋っていこうと思いますけども。
これは62年、長編第3作としてフランスのトリフォーが作った作品ですね。
現代はジュール・エッド・ジム。ジュール・エッド・ジム。フランス語だからあれじゃないけど、ジュールとジムっていう現代なんで。
だからこれ、放題がさ、突然炎のごとくってつけてんの、マジで天才だと僕は思ってて。
ジュールとジムだとちょっとね、っていう感じがするんだよな。
このタイトル、ここからだろうなっていうシーン出てきますよね。
もちろんもちろん。セリフから撮っていて、その辺が後半に来るんで。
日本の字幕で見てる人も、「おー!」という感じはね。
何が突然炎のごとくなのかっていうところも、ちょっと考えながら見ると面白いかなと思うんですが。
脚本もフランスのトリフォーと、同じく日岡時代とかから出会ってるジョン・グリウォーという2人で脚本をやってます。
原作がアンリ・ピエール・ロシェという人で、自分の解剖録みたいなのを小説にしてる作品で。
トリフォーが21歳とかの時に、古本屋でこの本をトリフォーが読んで、「もう映画監督になったら、これを絶対映画化したいなー!」って思いながら、映画監督になったっていう。
1作目にこれやるのはちょっとハードルがあるなと思ったから、自分のことをやろうっていうのがあって、2作。
結構自分に近い作品を撮った後に、やっと映画にしたっていう作品らしいですね。
で、このアンリ・ピエール・ロシェの作品は、やっぱりすごいトリフォーが大好きで。
その後もですね、「恋のエチュード」っていう作品だったり、「恋愛日記」っていう作品で、さらにアンリ・ピエール・ロシェの作品としては2作映画になってるっていう感じですね。
っていう作品でございます。で、舞台としては1910年代。いわゆるフランスの一番文化が盛り上がってた時期ですね。
これは、ウッディ・アレンの「ミッドナイト・イン・パリー」っていう映画があるんですけど、それの舞台になってるんで、それを見るとすごくわかりやすいかなと思います。
文学だと、ヘミングウェイとか、フィッツ・ジェラルドとか、そういう人もいて、ピカソもいたし、ダリーとかもいたし。
アメリカとか、みんなヨーロッパ中の画家とか、小説家とか、そういう才能ある人がみんなパリに来ていた時代っていうのがあったんですけど、
そのあたりの時代から、第一次世界大戦後ぐらいまでの20年間を描いている作品ですね。
なんで、すごいテンポが速いって言ったんだけど、それは言ったら、この1910年代とかの映画のサイレント時代の映画のテンポ感っていうのをやってるから、ああいう表現らしいんですよね。
っていう感じの作品でございますね。
この作品はいろんな人出るんだけど、言ったら現代になっている、タイトルになっているジュールとジムっていう、この2人が出会って、本当にバディみたいな感じで過ごしていたところに、
いろんな女の人と出会ったりするんだけど、1人決定的な女性としてカトリーヌという女性と出会いますっていうところで、
そこのカトリーヌとジュールとジムの3人が、どうのこうのいろんなところに一緒に住んだり別れたり、新しい男の人が出てきたりみたいな、
そういうこの3人の中で本当に運命の中に流れながら、カトリーヌという女性の自由意志というものに振り回されながら、
お話が進んでいき、最後この3人の運命というのはどうなるのかというお話なんですが、
カトリーヌを演じている女優さんが、ジャンヌモローっていう女優さんなんですけど、ジャンヌモローとかの演技だったりファッションだったり、
カトリーヌという女性についてみたいなところは、ちょっとあいちゃんに聞いてみたいところがあって、
あの辺どんな印象を持ちましたかね、カトリーヌ。
そうですね、ジャンヌモローはめちゃめちゃ魅力的だなって思ってて、
ジャンヌモローの顔立ちとか表情とか、スタイルとか、佇まいみたいなところって、
映画っぽい人だよね。
そう、本当に映画っぽいし、多分この時代では新しいヒロイン像なのかなって思うんですけど、
まさしくそうです。
強くて、自由奔放で、シーンでいうと、出会ったばっかりの時にダンスをして町に出て行く、
髭をかいたりとかしてて、町に行く男性からタバコの火をもらって、
ムッシューって呼ばれて、ダンス王に成功したことを喜んだりとか、
その後3人で賭けっこするときに、ずるして勝つみたいなのとか、
そういうチャーミングな感じとかは、すごい魅力的だなと思いつつ、
カトリーヌの愛に飢えているというか、愛を求めている。
ヒロインさんも男性からの愛情をすごい求めている、みたいなキャラクターだったと思うんですけど、
その面白さとか可愛らしさもありつつ、そこが私自身の個人的に感情を乗せられない部分。
ああいう3人でいて、すごく先進的でかっこいい女性だなと思うけど、
その後の恋愛のグダグダで、なんなんってなっちゃうみたいな。
そうなんです。
なんでそこなんだよ、みたいなね、いうふうに見えるかな。
そう、ジュールが、多分これシャークさんも話したいところだと思うんですけど、
結構女性をバカにしたような発言を感激した後に結構するところがあって、
この映画すごいテンポ感で、住んでるところが郊外になったり、またパリに戻ったり、なんかまた郊外だったりみたいな感じ、結構ポンポンポンと景色もいっぱい変わるんだけど、
なんかそういう郊外に行った時とかに、まあすごい言ったら、関係としてはもうだんだんグッチャグチャになっていくんだけど、たまにこう言ったらいつもの走っていくシーン、自転車で走っていくシーンとか、
それをこう引きでガッと引いた時に映るショットみたいなのが、めっちゃ美しいコースになってて、すごいギューっとなってる関係の家とかの中で、その後にバッと引いた、
こういう感じなんよ、世界はみたいな感じのバッと引かれるところが、結構ウッとやっぱ来るというかね。
そこはやっぱ、ちょっと言ってなかったんですけど、この映画モノクロで撮影されていて、陰影がね、やっぱすごいくっきりしてるっていうか。
そうですね。
なんかモノクロ映画ってことを忘れる、忘れるわけじゃないんですけど、モノクロだなーって思わないですよね、見てて。
確かに、色が俺らの中で保管されてる感じはあるかな。
うんうん。
これなんか結構ね、人によってはこのカトリーヌ綺麗じゃないっていう批評をされてる方も結構いらっしゃって。
ちょっとその口角下がってる感じみたいなさ、あの不機嫌な演技をされてるから、けどなんかすごくこの味がある感じっていうのが。
あ、そうですよね。
映画らしい身体の女優さんっていうのが、やっぱり映画を見てるなって感じがしてすごく好きなところはあるかな。
そうですね。なんかそこも新しいヒロイン像なのかなと思ってて。
実際にジャンヌモローがいたらめっちゃ綺麗ってなると思うんですけど。
もちろんもちろんね。
映画のスクリーン上で見ると確かにいわゆる美人じゃないかもしれないし、そのセリフの中でも出てくるじゃないですか。
カトリーヌっていわゆる美人じゃないけど、男性がやっぱり求めてしまう女性なんだみたいなことがセリフでも語られるから、
その見た目とかじゃないその振り、振る舞いとか言動とかの魅力、引き込まれて振り回される感じっていうのは、
たぶん近い人、カトリーヌと近い人にとってはもうすごいヒロインだったんだろうなと思います。
結構友達とかと何人かと突然炎ごとの話とかするんだけど、時間が深くなってくるとみんなカトリーヌのような身近な人の話っていうのを知らすっていう。
だから僕らも30代なんですけども、アラサーぐらいになるとカトリーヌジュールジムみたいなこういう関係みたいなものとかを結構見てきたとか、
それこそカトリーヌの振る舞いみたいなのを結構身近で感じたり、自分がジムだったり自分がジュールだったりしたみたいな経験みたいなのを、なんかちょっと経験したことあるっていうのはあって、
そういう話とかをする人とかが多くて、なんか結構語りがいのある映画だなって思ったりとか。
めっちゃ聞きたい。友達でいますもん、カトリーヌみたいな人。私はもう全然ミリもカトリーヌじゃないんですけど、友達にいますね。
やっぱいるよね。ちょっと誰々みたいだなとか思ったりとか。あとはアイちゃんはなんか語り残したこととか、なんかございますかね。
そうですね。結末ははっきりは言わないんですけど、そんな明るくない終わり方はしているけれども、音楽がオープニングと同じような感じで、結構華やかな音楽で。
音楽で終わるところがめっちゃ映画的だなと思って。
なんていうんですかね、そういう人生の暗いというかなんかややこしい、人間と人間の人生のややこしい部分も、
映画っていうもので一個ラッピングしてリボンかけたみたいな感じ。
そうね、なんかすごく歌い上げてる感じがあるというか。
そうそう、それが見終わって、私はそういう共感みたいなところは全然なかったけれども、映画として見終わったときの明るい気持ちではないんですけど、
手応えみたいな、映画見たなーみたいな感じはありました。
なんかちょっと残る重さというか。
そうそう、でもズーンみたいなんじゃなくて、ちょっとこう、一種心地いい重さみたいな。
あー確かに、それこそ炎のような、消え去った後みたいな感じの、なんか気持ちになるよね。
たぶんそのカトリーヌが過ぎ去っていったような感じというか。
そうですね。
そう、まあ一種ちょっと、一種残酷だけど、ジュールの気持ちなのかな、これがみたいな感じがありました。
うんうん、てなとこですかね。
はい、じゃあ今回はね、突然炎の如くは以上というところで、
はい。
第3回、4回、5回とやっていきたいなとこの記述は思ってるんですけど、
はい。
最後に、次このヒッチコクトリフォーはセットでやりたかったのよ。
うんうんうん。
だからこの映画から影響を与えた、またアメリカの映画とかってあるんだけど、
だからそっち行ってもいいんだけど、なんかこう続きすぎるもんちょっとなーっていう感じはあって、
どんな感じのもん見たいとか、なんかそういうイメージとかなんとかって、なんかあります?
えー、でもどうなんでしょう。でも続いちゃうけど、ゴダールも見たいなって思いつつ、
はい。でもこの時の日本ってどうだったのかな?
いやー、でもそうなんだよなー。やっぱちょっとアメリカ、フランスといったら日本行っといたほうがいいよなー。
そうねー、わかりました。
じゃあ日本の東方なのか小竹なのか東映なのかわかりませんけど、
大映画なのかもしれんけども、ちょっと日本の映画にしましょうか。