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北川八郎 人生を変える出会い
こんにちは、早川洋平です。北川八郎 人生を変える出会い、今日は第40回をお届けします。北川先生、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
さあ、めでたく40回、そして今日10月10日ということで、なんか数字のいろいろ語呂がいいんですけども。
10月10日だったら秋もいいとこですね。
そうですね。今日は先生、ここまで3週連続で質問コーナーでしたが、今日はちょっと思考を変えて、何でも先生から何かご紹介したい。
ご紹介というか、時の流れ、10月ってもう早いなと思いますね。これ初めてどのくらい経ちますかね。
もう10ヶ月ぐらいですよ、多分。去年の年末から始めてますから。
ついこの間始めたような感じですね。
そうですね。
なんか1万3000人も皆さんに聞いてくれて、なんか時の流れって早いな。
まあ、つくづく思いますね。で、私もこの間誕生日を迎えて。
そうですね。おめでとうございます。
なんと70歳を超えて、はるかに。自分が70になるとは思いませんでしたね。
そういう感じですか。
いや、全く自分が70になるとは思いませんでした。なんか神様もいたずらされてるんじゃないかなって感じがしますね。
へへへ。
で、ちょっとこう、ちょうど今から10年前に書いた。
その思いが今出てきたので、これ読んでみていいですか。
はい。
早く読んでもいいんですけどね。皆さんにこうなんか、どぼりでこんな声で。
いや、やっぱりそこは先生読んでください。
言うと、耳をふさげながら聞いてくださいね。
そうですね。2006年の2月の文章なんですけども、私が60ちょうどぐらいの頃かな。
ちょっとそれは嘘かな。60ちょっと過ぎた。
時の流れは変化するっていう文章なんですね。
私が時間について書いたことなんだけど、時の流れは変化する。
小学生の頃までは時間っていうか時は私が歩くそこでついてきた。
ところが中学、高校に入ると時は私が自転車に乗る速度に合わせて一緒に流れていく感じであった。
また20代に入ると時はバイクの速度で私を追い越し、30代、40代にはなんと私の乗る車のスピードに合わせて私を追い立ててくるようになった。
50代、60代の私は新幹線のスピードから時間がだんだんだんだんジェット機のスピードになってきているように感じた。
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一日、一週間、10日間の過ぎることの早いことになった。
正月を迎えたと思ったらもうまた次の正月がやってきてたちまち過ぎていく。
大事な友を失い、兄を失い、もうすでに一周期を迎えると落ち込み、外に出て夕日を眺めていると渡り順の胸が飛んで、
桃色の空を彩る。
私の工房は空が広い。
その沈んだ気持ちで空を仰いでいる私を見て、工房の大きなくぬぎの間に、いつの間にか止まっていたカラスが騒ぎ始めた。
そのうちの一匹がワッハッハ、ワッハッハ、ワッハッハと笑い声を立てた。
カラスのカーカーという声は聞いたことあるけれども、人間そっくりにワッハッハ、ワッハッハ、
と笑うなんて、こらなんだと思えて、こら、笑うなと叱った。
ところがまた、ワッハッハ、ワッハッハと笑い声を立てて、カラスはドブサッと言ってしまった。
私は思った。
私もそうだ、落ち込むのをやめて笑ってみようと思って、遠い桃色の空に向かって、ワッハッハ、ワッハッハと笑ってみた。
そうすると、さっきの落ち込んだ気分が、
一気に晴れてきた。
私はカラスに身をかいた精霊に教えられたようだ。
こんなに落ち込むな。そんなに嘆くか。嘆くな。
時はみんな平等なんだから。どうせお前ももうすぐ70になるんだから。
そうだ、そうだ。
辛いことも、悲しいことも、寂しいことも、そして嫌な時も嬉しい時も、
ワッハッハ、ワッハッハと大声で笑おう。
いいことも、悪いことも、みんなやってこない。
すごい、ワッハッハだと教えられたような気がした。
そして、めんどくさがらずに、この人生の残りは丁寧に生きよう、丁寧に生きろと胸の中から一つずーんと込み上げるものが上がってきた。
そうだ、もっと丁寧に生きよう、楽しもう。
荒らしく生きた人は、きっと激しい死に方をするから、丁寧に生きたら、残り人生きちんとやれて、
きちんと死ねると心がつぶやく、2006年2月のことです。
という文章なんですけど。
11年前。
11年前。
あ、11年半前。
10年と思ってたんですけどね。
なんか、この文章、ひょっと出てきたので、あれを拾ったんですけど、
なんか、カラスの中には、カーカーと鳴くのと、ワッハッハーと鳴くカラスがあるそうですよね。
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意識したことないですけど、ワッハッハーもいるんですね。
どんどんあるそうですよ、僕調べてみたらね、ワッハッハーと鳴くカラスがあるみたいです。
へぇー。
面白いですね。
カーカーっていうカラスはたくさんいるけれども。
でも、あの時は絶妙なタイミングで、ワッハッハーって笑ってくれたんですよね。
でも先生、それ11年半前に書かれて、その時って、気持ちとか、とても変だったんですよね。
うん。
うん。
うん。
うん。
どういう心境でそれを書かれたんですか?
寂しかったんですよね、やっぱり。
寂しかった。
年取るってことで、時間を取るってこと、特に夕日を見るとか、まあ、都会で見る夕日と田舎で見る夕日って、また全然違うんですよね。
美しくて、澄んでて、ピンク色で。
うん。
なんかちょっと意外だったというか、あの、僕今30代後半なんで、当然40代、50代、60代、わからないんですけど。
まあ、いくつですかね。
30、僕も先生とほぼ誕生日一緒なんで。
37にも。
あ、そっか。
なって、アラフォーなんですけども。なんかやっぱり、一番確かに、なんか、スピードが速いっていうように感じて、ちょっと意外だったのが、うちの父母なんか見ててもそうですけど、まあ、もうほぼ現役引退してるからじゃないですけど、まあ、忙しそうにはしてるけど、まあ、スピードはやっぱり30代、40代の時よりは、なんか、ゆったりしてるように、本人に聞いたわけじゃないんですけど、感じるんですけど、さっきの先生のその、まあ、コラムというかエッセイだと、どんどん速くなってくる。
そうですね。
20代、30代ならば、バイクが速くなってくる。
30代ならば、バイクが自転車の感じでしたよね。40代になると、なんか、本当にこう、自動車でビューッと時間が入ってくるっていう感じがしましたね。
60代とかになっても、それは速くなるんですか?
60代になってくると、もう、あって、一週間は昨日とか、うん、とか、私60代から70代の間の、その10年間はどっか行ってしまって、いきなり60から70になったって感覚です。
それはなんか、明らかに、先生が忙しいからっていうことだけで。
まあ、それでも、変化ではないんですか?
ないです。
ないと思いますね。
なぜかと言ったら、変化の深さが淡々としてるからだと思うんですよ。
変化の深さが淡々。
例えば、小学校の時は、本当に未知の世界から小学校に行って、見知らぬ人と出会って、小学校1年生に入学とか、こう、人生の大きな、こう、未知の世界に入り込むから、1日が長いんですよね。1日とか1週間が。
はい。
とか、こう、他の10年というのが長いんです。あれもあった、これもあったとか言うけども。まあ、40代、50代になってくると、そんなに人生の大きな変化というのはないと思うんです。
ああ。
何や、淡々と仕事を。
ルーティンみたいな感じですよね。
ずーっと過ごしていって、まあ、本当に、なんか、人生を変えるような大事というのは、まあ、結婚とか、子供ができたとか言うぐらいで、それも、あっという間に過ぎていくからですね。
なんか、そういう意味では、非常にこう、感覚が早くなっていくということと、時間は変化するという感覚はあります?
早くが一番長かった時間というのはいつですか?
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まあ、やっぱり小学校とか長かったですよね。
なぜ長かったと思います?
なぜ長かった?
なぜ長かったか?
暇だったからっていうことじゃないんですよね。
つらかったんですよ。
つらかった?
うん。もう、小学校の時はもう、遊びたくて、仕方なくて、もう、じっとしてるのはつらいのに、1時間50分とか60分、じーっとこう、座らされてて。
確かに。
もう、聞けたくない、理由を考えて。だから、1時間から4時間がすごく長いんですよ。
はい。
うん。つらいんですよね。
うん。
ところが、やっぱり、中学校、高校ぐらいになってくると、こう、開放感があって、
確かに。
で、高校になったら勉強しなくていい。大学になったら、少しこう、勉強とは違う感覚になってくるから、その中、
広がりますよね。
押し込まれて、時間を奪われるということがなくなってくるんですね。
確かに。
とか、会社勤めすると、また、こう、押し込まれて、時間がかかるから、つまり、つらい時間は長いんですよ。
あー、それは間違いないですね。楽しい時間は、あっという間ですよね。
楽しいというよりも、開放された時間で、自分が思い通りになる時間をいっぱい持ち始めたら、時間が早いんですよ。
そうか。つらい時間ほどは、すぐ過ぎてほしいけど、そういうふうには、神様はしてくれなかったんですね。
そう。つらい時間と、その、こう、与えられた枠の中で、時間を過ごさせられると、その時間は短いんです、長いんですよね。
だから、その枠を外されて、自由にしていいとなってくると、あっという間に時間は、こう。
うん。
まあ、つらい人生だったという人は、時間が長かった、みたいな感じですね。
うん。
だから、あっという間だったという人は、そんなに、こう、つらいこと、人生じゃなかった。
うん。
良かったんで、いい人生かもしれませんね。
そうですね。
あっという間に終わってしまうっていう人生だから、いい人生かもわかりませんね。
先生、今、こう、そのエッセイ書かれてから11年半経って、今の先生が、まあ、その当時の先生に向けてでもいいですし、まあ、これ、聞いてる方にでも、
うん。
何か、まあ、一節というか、一文加えるとしたら、どんなことを?
そうですね。こう、もう少し楽しいっていう感覚を持てばいいなと思うことと、もう一つ、もう、やりたいことを我慢しないで、やれることは全部やってしまえって思いますよね、60代。
ああ。
もう、やり尽くせっていうか。
うん。
まあ、ちょっとやりたいけど、我慢しようとか、海外行く必要もない人も、パッと思いついたら、お金貯めて行くとか、まあ、何かを学ぶでも、何かをするでも、もう、やり尽くせって。
うん。
言いたいですね。そんなに、こう、躊躇するなっていうか、まあ、それも悪しことではなくてね、良きことなんですけど、旅をするとか、エッセイを書くとか、写真を撮りに行くとか、海外に行って、全然知らない土地を歩いてみるとか、何か分かんないけれども、辺境を歩いてみたいとか、何か、うん、あの、ローカル線を全部やりたいとか、何か、いろいろ夢があるなら、それを全部やり尽くせって言いたいですね。他のことを捨てて。
うん。
うん。
うん。
うん。
だから、そんなに仕事をするな、楽しめって言うの。
うん。
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うん。
今の人生、私にも言えることですけどね。
うん。
うん。
仕事を辞めて、あの、楽しめって、思いますね。
はい。
皆さん、楽しんでいきましょう。
うん。
今日は、そう、あっという間に時間が過ぎるということを、
そうですね。
言いたかったの。
そして実際はこれあっという間に過ぎましたね
12分過ぎてますので
僕らも実験を今しましたが
さあこの番組では
皆様からの質問を募集しております
ご質問は北川八郎公式ホームページ
もしくはこちらのメールアドレス
今日は第40回をお届けしました
北川先生ありがとうございました
ありがとうございました
ありがとうございました