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2025-10-27 45:30

#117【君たちはどう生きるか/吉野源三郎】”君たちはどう生きるか"は大人になってからこそ響く本だった

「君たちはどう生きるか」がたったいま刺さっているそらやん/叔父さんとコペル君の互いにリスペクトし合う関係がいいよね/粉ミルクが自分の口に届くまでに一体どれだけの人が関わっているのだろう/網目のような人間関係の中で自分たちは生かされている/「石段の思い出」が名エピソードすぎる/苦い

後悔こそが私達と良心とをつなぎとめている/


▼今日紹介した作品

君たちはどう生きるか(吉野源三郎)


▼キサクロではおたよりを大募集中!あなたの好きな本教えてね

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サマリー

吉野源三郎の『君たちはどう生きるか』は、中学生のコペル君と彼のおじさんの手紙のやりとりを通じて、人生や社会について深く考察します。大人になって読むことで、思春期には気づけなかった視点や感情に気づき、この本の価値を実感することができるとされています。この作品は、コペル君とその周囲の人々を通じて、大人になることの意味や社会との関わりについて考える内容です。特に、コペル君が友人を見捨てた後の後悔と成長が描かれ、人生の選択や社会への参加の重要性が強調されています。エピソードの中では、吉野源三郎の著書『君たちはどう生きるか』が大人になってから特に響くことが議論され、後悔や成長、他人の期待にどう向き合うかについて触れられています。特に中高生がこの本に対して抱く感情に焦点が当てられています。この作品は、成長過程における価値観や人間関係の重要性を考えさせる内容です。

配信の開始と本の紹介
スピーカー 2
コロンコロン、いらっしゃいませ。喫茶クロスロードへようこそ。
本好きが集まり、みんなが友達になれる音声配信、喫茶クロ。
10月27日、第117回の配信です。
本日は、ソライアンとナッシーの2名で配信いたします。
お願いします。
スピーカー 1
よろしくお願いします。
スピーカー 2
なんとですね、おはぎさんが、ちょっと、コロナ?コロナだったんだよね?
スピーカー 1
うん、コロナだった。コロナです。
スピーカー 2
そう、おはぎさんが、病に伏せていて、我々も心配してるんですけど、
あの、よかったら、おはぎさんに、ねぎらいの言葉を、ねぎらいのお便りをください。
私からは以上です。
いや、まじだって、ほんとつらそうなんだもん。
スピーカー 1
いや、そう、つらそう。なんか、早く元気になってほしいです。
スピーカー 2
早く元気になってほしい、ほんとに。
で、今日は、今日も本の話するんですけど、
ちょっと前の配信で、ぬかがみおの話したじゃないですか。
ぬかがみおは、人生の早いうちに読んだほうがいいって。
私、もっと早く出会いたかったみたいな。
できれば高校生の時に、みたいな。
いや、でもその、同世代だからさ、まだデビュー前だよ、みたいな。
スピーカー 1
その時、まだ読めない、みたいな。
スピーカー 2
そうそうそう。だから、今が一番早いんだっていう話をしたんだけど、
今日は、逆で、なんかある程度大人になってから、わーって思った本があったので、
その紹介をしたいなと思っております。
はい。
何の本かっていうと、吉野玄三郎の、君たちはどう生きるか?です。
コペル君の成長と気づき
スピーカー 1
はい。
スピーカー 2
ちょっと前に、同じタイトルの映画もありましたけど、
スピーカー 1
ありましたね。
スピーカー 2
話は既読ですか?
スピーカー 1
私、これ本のほうは未読なんですけれど、
漫画版も、前すごい出てたと思うんですけど、
あちらを読んでおります。
で、漫画版のほうでも、主人公の少年とおじさんのやりとりを、すごいメインに書かれてて、
そんな絵とかも、結構わかりやすい感じで、
いや、なんかそう、身近にこんな大人がいたら嬉しいだろうな、みたいな気持ちで読んだ記憶がありますって感じです。
スピーカー 2
そうなんだよね。
この本ってさ、主人公とさ、おじさんのこう、手紙のやりとりみたいなのがあって、っていう話だから、
なんかね、そのやりとりがいいんだよね。
スピーカー 1
そう、ちゃんと漫画版でもそのやりとりしてるから。
スピーカー 2
あー、そうなんだね。いいね。
スピーカー 1
いいでしょ。
スピーカー 2
この本、中高生におすすめみたいな感じで、宣伝されてることが多いかなっていうふうに思ってて、
だから、知ってる人いるだろうし、たぶんその頃に読んだ人もいるだろうし、
なんかその頃に、なんかおすすめされて、なんとなくこう、耳に残ってるみたいな人もいるし、
書くいう私も、記憶が間違ってなければ、高校生の時にこの本は読んでいて、
なんかね、あんまり、何がそんなにこう、胸を打つんだろうみたいな、
なんでみんな読め読めって言ってるんだろうみたいな、あんまね、ピンとこなかったんですよ、その高校生の私は。
高校生の空矢には刺さらなかった。はい。
最近読み直して、めっちゃいいじゃんってなって。
スピーカー 1
今の空矢には刺さった。
スピーカー 2
うん。いや、何だったんだみたいな。
めちゃくちゃいい本じゃん、みたいな。
スピーカー 1
そんなに変わる?
スピーカー 2
これが高校生の時にわからなかったこともわかるみたいな。
高校生の時にわからなかったこともわかるっていう感想だったの。
だから、今日その大人になってから、読むと来るものがあるよっていう感じで今日紹介したい。
スピーカー 1
ちなみに私もその漫画版を読んだのは、社会人になってからだから、めっちゃ刺さるって思ったんだけど、
確かにでも高校生の時読んでたら確かにわかんなかったのかな。
ちょっとそのあたりも考えていきたいな。
スピーカー 2
はい、なので今日は、君たちはどう生きるかのあらすじを話しつつ、
なんで大人になってから読むと、おおってなるのかっていう話もできたらと思っていて、
思っているから、今日は申し訳ないんですけど、結構ネタバレばっかりだから、
いや、ちょっとまっさらな気持ちで読ませてっていう人は、読んだ後に聞いてください。
いや、大丈夫ですっていう人は、このまま一緒に行きましょう。
共に歩みましょう。
スピーカー 2
はい。
じゃ、簡単にこの本のあらすじというか、ざっとした内容を話すんだけど、
さっき言った通り、この話は主人公、コペル君、中学2年生の男の子と、彼のおじさんとの交流、
交流って言っても手紙のやりとりとかが、結構メインにはなってるんだけど、それが中心になっていて、
で、コペル君ってこれ本名じゃなくて、本名はホンダ純一君っていう、
コペル君って呼ばれてる、なんでかっていうのも本に書いてあるんだけど、そこはちょっと割愛しまして、
コペル君は学業優秀、スポーツ万能、いわゆる優等生なんだよね。
スピーカー 1
なるほど。
スピーカー 2
そうそうそうそう。
で、コペル君のお父さんは、すでに亡くなられてしまっているんですけど、
もともと銀行の役員をされていて、っていうこともあって、
彼はですね、比較的裕福なおうちの子なんですね。
で、学校も、だからコペル君と似たような、似たような境遇の子が多くて、
まあ、言うてしまえば、エリート路線を約束されているような環境にいる男の子ですと。
ほうほう。
で、この本は、そのコペル君が中学生、中学生コペル君が日々いろんなこと、出来事が起こるんだけど、自分の周りで、
学校生活でね、友達とやんややんやしたとか、あれがあった、これがあった、
で、それに対して感じたことを、おじさんに向けて手紙を書くんだよね。
で、それをおじさんがお返事をするっていう感じで、ずっと話が続いているっていう感じ。
だから、なんかこう日常の些細な出来事を、プラス2人の手紙のやりとりっていう小話がいっぱい続いていくっていう、
わりとね、読みやすい感じだよね。
そうだね。
その日常の些細な出来事と、手紙のやりとりっていう、すごいシンプルな構成なんだけど、
このコペル君の気づきがすごいんだよね。
スピーカー 1
そう、そうなんだよね。
スピーカー 2
ね。なんかまあ、学業優秀だから、
スピーカー 1
たしかに。
スピーカー 2
さといんだよ。さとい。
で、視野が広いんだよね。
スピーカー 1
うん、そうだね。
スピーカー 2
で、日々の些細な出来事から、それこそこう、街を歩いている人たちをこう眺めながら、
もしかしてこの世界は、人生はこうなっているんじゃないかみたいなことを考察する力があるんだよね。
すごい中学生だよね。
そう、すごい中学生だなって思った。
すごい、すごい中学生なんだよね。
で、その手紙を受け取るおじさんも、そういうコペル君の観察眼とか、
その考える力を本当に素晴らしいと思っているし、
あとそのコペル君お父さんが亡くなられているから、
まあ自分がこう、お父さんがね、そのコペル君のお父さんがどういう気持ちで、
どんな思いでコペル君を育てていこうと思っていたかっていうことを伝えていかなくちゃっていう、
なんていうんだろうね、責務を感じながら生きてるところがちょっとあるよね、おじさん自身に。
だから、そういうところで、コペル君が、
僕、街を行く人々を見て、こんなことを考えたんだけど、
それって、この世界はこういうことなんでしょうか?みたいな手紙をおじさんに書き、
社会との関わりと深い考察
スピーカー 2
おじさんはそれを受け止めて、
なるほど、コペル君、そんなことを考えられるなんて素晴らしいみたいな。
ちなみに、こういう視点で考えてみたらどうかなとか、
ちなみにそれは、社会ではこういう説明をされるんだよとか、
なんかそういう感じでこうね、さらにコペル君の考えを広げたり、
深めたりするようなお返事を書いてくれるんだよね。
ちょっとね、この説明が抽象的すぎるので、ちょっと具体的なエピソードの話したいなって、これからするんですけど、
まず、この関係性がいいよね。
スピーカー 1
そう、いいなって思った。
いいよね。
確かにでも、コペル君もすごい、確かにさとい子だなっていうのも、今聞いてて改めて思った。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、おじさんがそれに対して、
いやでもさ、真面目に中学生にさ、これってこういうことなんですか?って聞かれてさ、
それをまた、おじさんが素敵な言葉で返してくれるからさ、
スピーカー 2
そうなの。
スピーカー 1
なんかまた考えが深まってみたいな、すごいやりとりが続くからさ、
このおじさん、すごいコペル君を尊重して答えてくれてるなっていうのが、
こういうおじさんいたらよかったなって思った。
スピーカー 2
いや、そうなんだよね。
いや、だってさ、なんか、何言ってんだ?みたいな。
スピーカー 1
そうそうそうそう、そういうふうにね。
スピーカー 2
よーわからんこと言ってんじゃないか?みたいなさ、感じで返される可能性もあるわけじゃん。
リスペクトがあるんだよね、コペル君への。
そうそうそうそう。
その関係性がね、本当に確かにね、いいなっていう。
で、具体的にどういうやりとりをしていたかっていうので、
粉ミルクのエピソードをちょっと話させてほしいんだけど、粉ミルクね。
で、これはコペル君が、自分がまだ赤ん坊の頃に、
お母さんの母乳の出があんま良くなくて、粉ミルクで生き抜いたんだよ、みたいなことを急に思い出すんだけど、
その時に、この粉ミルクが、自分が飲む、自分の口に届くまでに、
一体、どれくらいの人が関わっているんだろうって想像してみたんですって。
おじさんにそういう手紙を書くんだよね。
スピーカー 1
素晴らしい想像力だ。
スピーカー 2
そう、コペル君、まず、牛を育てることから始まりますよね、みたいな。
牛を育てる人がいますよね。
で、牛を育てて、乳を絞ってくれる人いますよね、みたいな。
粉ミルクにしてくれる人いますよね。
で、粉ミルクって缶に入ってるから、缶作る人いりますよね、みたいな。
缶詰める人いますよね、みたいな。
運ぶ人もいる。
お店で売る人もいる、みたいな。
だから、なんか、自分がこの粉ミルクを飲んで生き抜くために、
自分の知らないものすごい多くの人が関わっているっていうことに、急に気づいて、めっちゃ驚いて、
なんか、そうやって人々がつながっているっていうことを、網目のようだ、みたいな。
なんか、こうやって関わり合っている感じを、網目みたいな。
それを驚きました、みたいなことを、おじさんに手紙で伝えるんだけど、
まず、中学生のときに、その粉ミルクを自分の口に届くまでに、そこまで細かく想像できなかった、私は。
だから、ピンとこなかったんだよ。
スピーカー 1
あー、なるほどね。
スピーカー 2
すごくない? この想像力。
スピーカー 1
想像、すごいよね。
だって、買ってきた粉ミルクのその先がさ、どれだけ前に遡れるかって話じゃん。
スピーカー 2
いや、そう、牛から始められない。
スピーカー 1
そうそう、そうね。
牛から始められる?始められない。
まあ、せいぜいスーパーの店員さんか、その先。
いや、でも、その先も想像できないかもな。
スピーカー 2
うーん、いや、と思うなっていう、この想像力がすごくて、
で、おじさんはやっぱその想像力に、素晴らしいって、感動、感動しかありませんみたいな、まず。
で、その、コペル君がね、網目のようだって言った。
粉ミルクが自分の口元に届くまでに、いろんな人が関わっているっていう、網目のようだっていうものを、
社会的には、生産関係っていう言葉で表すんですよって教えてくれるんだよね。
うん。
社会との関わりを考える
スピーカー 2
おじさんがその、自分たちは、もう生まれた時から、そのコペル君の言うような、網目のような人間関係の中で生かされているんだよ、みたいな。
他人のように感じられる人も、どこかしら何かしらでつながっているんだよ、みたいな。
で、大人になるっていうことは、この生産関係の一部分を、になっていくことなんだよっていう、お返事をするんですよね。
スピーカー 1
はい、そんなお返事をしておりました。
スピーカー 2
いやー、これでね、またコペル君が、そういうことなんだってね。
スピーカー 1
ね、そこまでやっぱり、中学生の時だと想像できないから、でも想像してみてごらんってことで、やっぱりそらやんの、そらやんにこの本を勧めてくれた人は、本をくれたのかね。
スピーカー 2
いやそう、でもやっぱ、その時にはね、進めたくなる気持ちめっちゃわかるけど、その時にはやっぱ、自分がさ、どういう将来を歩みたいって時に、
やっぱりこの、周りの関係性とかも考えながら、自分の将来を考えるってことは、やっぱすごい難しいなって、今でも思うから。
なんかね、ぼんやりとさ、学校の先生になりたいとかさ、何々メーカーでああいう仕事したいみたいな、なんとなくなりたいものとかあるにせよ、その周辺のところまではさ、やっぱちょっと想像が及ばないっていうか。
スピーカー 1
そうだね、うーん、いやまあそう、だから、だから本を渡すけど、でもそこまではまだ想像できないっていう、確かになんか、その時だと理解できなかったっていう気持ちがすごくわかるなって思ったのと、
なんか今回、その生産関係の話を聞いてて、なんか私、どっかの文化人類学の会で、なんか社会へ参加するっていうことは、その社会の中の役割の一部を担うようになって、それが大人と子どもの境界線なんだよ、みたいな話がしたかな、それはただ読んだだけだったかな。
スピーカー 2
うん、したと思う、うん、したと思う。
スピーカー 1
してたよね、してたよね、なんかその話をさ、すごい思い出してさ、だからさ、そこの大人になるってことは、その社会の一部、つまり生産関係の一部を担うようになるっていうのは、やっぱここでつながってくるんだよなっていうのを、今思い出していましたって感じです。
コペル君の試練
スピーカー 2
この本さ、いわなみ文庫版の表紙には、なんかタイトルの下に、本の紹介文みたいな書いてあるんだけど、人生いかに生きるべきかと問うとき、社会科学的認識とは何かという問題と、切り離すことなく問わねばならぬっていう、すごい難しいことがね、主題ですって書いてあるんだけど。
スピーカー 1
うんうん、難しい。
スピーカー 2
そう、難しい。これ難しいんだけど、つまりこれ何かって言うと、おじさんとコペル君のやりとりの話で、
おじさんがさ、コペル君が考えたことに視点を加えるってときに、自分の人生を考えるときに、社会との関わりを同時に考えていく必要性があるんだよっていうことを、おじさんはコペル君に気づかせるために、すごい心を込めたお返事をしていて。
スピーカー 1
ああ、そういうことか。
スピーカー 2
そうそう、だから作品全体的に、コペル君がまあ中学生だから、これから自分がどういうふうに生きていくかっていうことを考えて、進路を選ばなくちゃいけないっていう時期ではあるんだけど、
まあそのときに、自分のことも考えるけど、自分のことを考えるっていう、自分の将来を考えるっていうことは、同時に周りの網目のような人間関係のことも考えていく必要があるよっていうことを伝えたい本、だけどむずいねって。
難しい。難しいけどそういうことなんだね。
いや、私はたぶん、この歳になって、やっとこの本の主題の意味について、自分の人生に落とし込めてるな、落とし込める年になったなって。
スピーカー 1
おお、思うんですか?
スピーカー 2
今ならわかる。
今ならわかるっていうか、それを持って自分の人生について考えられそうな気がするってなるけど、
いや、それ10代でちょっと。
スピーカー 1
ちょっと10代にそれを託されてもね。
スピーカー 2
いや、だってさ、いや生産関係すら忘れるよ、私なんか。
難しいはさ、日々生産関係を意識して生きていけてますか?もう私、全然半径30センチぐらいのことしか考えられてないわ。自分が恥ずかしい、人間として。
スピーカー 1
いや、まあ、どうだろうね。
まあでも、今回の話に挙がったような粉ミルクの話じゃないけどさ、食品系の仕事だとさ、ちょっとその話は思いつきやすいというか、そう日々の仕事に結構その、その原料はどこから来てとかさ、そこで仲介業者に何がいてみたいな話も関わってくるので、
まあ、ちょっと意識するよね。生産関係という意味では、生産を知っているなって思うから、
スピーカー 2
たしかに、たしかに。
スピーカー 1
ちょっと意識はするけど、かといって常に意識できているかって言ったら、そんなことはないし、やっぱりその中で私の、そうそうそう、私の仕事って本当に生産に関わっているのかしらって、思わないでもない時もある。
スピーカー 2
目の前の電車の人もさ、生産関係のさ、
スピーカー 1
まあ、もちろん、そうそうそうだね。食品だけじゃないからね。
スピーカー 2
そう、私の、私の生活の何かを担ってくれているのかもしれないなってさ、考えませんよ、ほんとに。
スピーカー 1
いや、そう、それは考えません。はい。
スピーカー 2
考えないよね。
いや、でもそうだよなって思ったの。
うん。
うん。はっとした。
はっとした。
でも、はっとすると、はっとすると、これを中高生、てかもう若い人に勧めたくなる老婆心、老婆心が、
あの、おばさん心が生まれてくるのもめっちゃわかる。
うん。
そう。
でね、あともう1個、私が大人になってから、人員としたとある場面の話をしたいなって思うんですけど、
はいはい。
コペル君のお母さんが出てくる石段の思い出っていう話があって、
で、あの、この話結構終盤で、しかも結構あの、話、作品の中では結構クライマックス。
スピーカー 1
うん、そう、クライマックス。
スピーカー 2
だから、クライマックスだから、この話するの、ほんと、ちょうちょうちょうネタバレなんで、ほんと申し訳ないんですけど、いろいろすっ飛ばすんだけど、
コペル君がね、このコペル君が、いろいろすっ飛ばすんだけど、上級生にボコボコにされた友達を見捨てて逃げてしまうっていう話がね、あるんだよね。
スピーカー 1
あります。ありますね。
スピーカー 2
そう、この上級生、嫌なやつで、この上級生がコペル君の友達に、なんか変な絡み方をして、それをかばった子たちが、ボコボコにされるんだけど、抵抗しないっていう、その、決めてて、彼らは。
そうだね。
抵抗したら、それはそれでこう、同じ格になっちゃうから、自分たちは、暴力としては抵抗しないけど、お前らのやってることは間違ってるっていうことは言うみたいな、なんかすげえかっこいいね、友達がいるんだけど。
で、コペル君も、もしこういうことがあったときに、同じように、自分たちは暴力は振るわないけど、その友達が嫌な目にあったときに、いや、それ違うと思いますっていうふうに、
一緒に立ち向かおうっていう約束までしてたのね、その友達と。
そうだね。
なんだけど、でも直前になって、だって上級生だから、めっちゃ怖いわけ。で、力も強いし。
で、怖くなって、逃げ出しちゃうんだよね、コペル君だけが。
まずその、逃げたっていうことも卑怯だし、友達と約束してるのに、それも破っちゃったみたいな。
でもすごいコペル君はさ、もうなんてことを僕はしちゃったんだろうみたいな、ああもうやだやだみたいな、で自分に嫌気がさして、嫌になりすぎて、
もう病気になってしまいたいみたいに、もう嫌になりすぎて、そしたらほんとに病気になっちゃって、めっちゃ長いこと学校休むんだよね。
スピーカー 1
うん、このシーンね、ほんとつらいよね、なんか。
スピーカー 2
そう。
スピーカー 1
いや、なんかでもさ、ほんとにこの場面になったときに、自分だったら逃げずに立ち向かえますかって読者に問いかけてくれるシーンだなって思っていて、
スピーカー 2
ああ、うんうん。
スピーカー 1
なんか私は、でも私も逃げてしまうかもしれないっていう気持ちですごくコペル君に、なんか共感して苦しいなって思いながら読んだ記憶があります、はい。
スピーカー 2
そう、でコペル君は、逃げ出しちゃって、でもそんな自分がほんとに嫌で嫌で、ほんとに嫌で、ほんとに嫌になりすぎて、もう病気になっちゃって、
成長と再生
スピーカー 2
結構長いこと、そう学校休むんだけど、まああまりにも落ち込んでるから、お母さんがコペル君、なんとか元気にしたいなって思って、自分の昔の話をしてくれるのね。
で、お母さんは、すごい若い頃、その昔、神社の長い石段で、長い石段こう登って行くときに、目の前におばあさんがいたんだって。
で、おばあさんは、結構重そうな荷物を持って、一生懸命上がっているのね。
で、その背中を見ているお母さんは、後ろから、荷物持ちましょうかって言ったほうがいいかな。
いや、でも、いや、もっと、いや、行ったほうがいいかな。どうしよう、どうしよう、みたいな、そう、ずっと思いながら、ずっと石段を上がって行くの。
で、どうしよう、どうしよう、どうしようって思っているうちに、石段をね、おばあさんも登りきっちゃうし、お母さんも登りきっちゃう、っていうことがあって。
スピーカー 1
あってね、うん。
スピーカー 2
で、そのときに、おばあさん、振り返るんだよね。
で、そのときに、目が合ったときに、ああ、持ちましょうかって言えばよかったって、お母さんは思ったっていう、めちゃくちゃ後悔するっていう話をしてくれるんだけど、
これさ、すごい些細な出来事だけど、わかりみが過ぎない。
わかりみが過ぎる。わかりみが過ぎるし、ねえ。
いや、あのさ、電車で席譲るか譲らないか、ずっと迷ってるときと同じじゃん、気持ちとしては。
スピーカー 1
うん、それ的確。
スピーカー 2
ねえ。
スピーカー 1
まあね、いろいろ考えるんだよね。
あ、いいです、とか断れることもあるじゃん。
スピーカー 2
あ、そうそうそうそう。
スピーカー 1
うん、そんなこと。
スピーカー 2
次で降りるんで、とかさ。
スピーカー 1
そうそうそう。そんなこと言うなって、怒られることもあるかもしれないじゃん、とか。
スピーカー 2
まあ、確かにね。
スピーカー 1
そう、なんか、っていういろいろ考えて、ぐるぐるしちゃって、でも結局できずに終わってしまったときに、
なんでか知らないけど、自分の中でもやもやした気持ちが残るっていう、ああいう話だよね。
スピーカー 2
そう、ね、そうそうそうそう。
で、これさ、なんか、由島天神の裏の石段らしいんだけど、
これね、けっこうつらい。確かに、まじでけっこうつらくて、つらい。
スピーカー 1
へえ。
スピーカー 2
よかったら行ってみてください。
この石段でずっと考えてたんだ、コペル君のお母さんみたいな。
お母さんすごい後悔してるんだけど、
でも、その後悔しているっていうことが、
自分にとって大切な経験のひとつだっていう話をね、この後するんですよ、コペル君に。
うんうん。
あの時、すっごい後悔したなっていう経験があるから、
私はあれ以来、後悔をしないようにっていう気持ちで生きているから、人に優しくなれるんだよって。
あの時の後悔が、自分の良心、良い心をつなぎ止めてくれているんだっていう。
だから、コペル君の今回逃げ出して、ああなんてことしてしまったんだっていう後悔も、
今はきっとね、すごい辛いと思うけど、
今後の人生において、自分の良心を光らせるものになるから、
そういうふうに感じている自分も、悪いことではないんだよみたいな、大切にしようみたいな。
で、コペル君が、ああって思って、
で、その後元気になって、友達に謝罪の手紙を書くんだよね。
スピーカー 1
書きます。はい。
スピーカー 2
でね、想像に固くないんだけど、
割とね、みんなそんなに、そんなに気にしてないっていう言い方あれだけど、
まあ、さらっと仲直り、
まあ、さらっとぐらいの方がさ、
さらっとしてる方が、友情としてはさ、
スピーカー 1
うん、かっこいい、かっこいい。
スピーカー 2
うんうん、かっこいいし、
コペル君の心情理解
スピーカー 1
片方はさ、もうものすごい罪悪感だからさ。
そうなんだよね。
コペル君の罪悪感はすごいんだよね、もう本当に。
スピーカー 2
そうそうそう。
いや、話は戻るんだけど、
このさ、お母さん、お母さんすごいなって思ったんだよね。
うん。
うん、すごいジューッとしちゃった。
スピーカー 1
お母さんがいいよね。
スピーカー 2
うん。
しかも多分私は、
今だと、その上級生にボコボコりされるのが怖いっていう、
コペル君の気持ちめっちゃわかるけど、
中学生の時って、多分そんな経験がないから、
コペル君が友達の約束を破るっていう心の弱さを、
多分あんまり理解できなかったんじゃないかっていう気もしてて、
そうなんだ。
普通にひどくないみたいな、
コペル君ひどくないって思っちゃったかもなみたいな。
なるほど。
あーでも、10代の私はさ、上級生にボコボコにされる経験とかないからさ、
スピーカー 1
そうだね。
スピーカー 2
実際でも会いたいでしたら、すごい怖いじゃんっていうのを想像できただろうか?
13、14の自分がって思うと、ちょっとどうかなーみたいな気持ちもあって、
逆に、真っ当な人間として生きていかなきゃいけないみたいな気持ちが強ければ強いほど、
コペル君ひどくない?みたいな気持ちになっちゃったかな?みたいな。
スピーカー 1
あー、なんかそうか、私さっきすごいコペル君に共感して、すごいつらかったみたいな話したけど、
確かに中学生の時だったら、そこの感じ方は変わったかもね。
本当に。
スピーカー 2
そう、わかんないけどね。
わかんないけど、
スピーカー 1
でも確かに、なんか今だったら、いやだって怖いじゃんとかさ、想像力が豊かになった分さ、
いやそんな怖い上級生に立ち向かっていけないよって思っちゃったけど、
逆に、なんかある意味さ、こう無公水なところがあるじゃん、中学生ぐらいだったら。
スピーカー 2
そうなの、怖いもの知らないからさ。
スピーカー 1
怖いもの知らない、あの時だったら、なんてコペル君ひどいんだろうって思ったかもね。
スピーカー 2
そう、たぶん正義感が先行したかなーみたいなのがあって、
で、お母さんの言葉にさ、戻るんだけど、
やっぱ年を重ねて想像力、想像できる経験も積んで、想像できることも増えてきて、
っていうのもきっとあるし、その年を重ねると失敗もたくさんしてるし、
後悔なんて、上げたらキリがない。
上げたらキリがないし、上級生が怖くて逃げた以上のクリティカルなやらかしいっぱいある、私にはあるからさ。
スピーカー 1
そんなところじゃないやらかしいっぱいある。
スピーカー 2
そんなところじゃないやらかしばっかりだからさ、
今ですら、長年たった今ですら、消化できてないみたいなさ、いっぱいある。
スピーカー 1
いっぱいあるね。
スピーカー 2
いっぱいある。もういっぱいあって、もうこれを背負って、どうやって生きていけばいいだろうみたいに、思うことばっかりなんだけど、
でも、このお母さんの後悔した気持ちがあるからこそ、自分の良心がつなぎ止められているっていう言葉って、
すごい響くっていうかさ、この何十年と積み重ねてきてしまった、
積み重ねてきてしまった後悔を、ちょっと肯定できるっていうかさ、
ね、なんであんなことしちゃったんだろうみたいな、っていう風に考えられてるっていうことが、
少しでも自分をまともな人間にして、
少しでも自分をまともな人間にしていってくれてるのかなっていう風に、
私はこの石段の思い出のエピソードで初めて思えて、
スピーカー 1
ね、ここの部分はね、なんか、やっぱり大人になってから響くっていうのは、確かにそんな通りだなと思っていて、
後悔してる気持ちを肯定してくれてるよね、なんか。
日本小国民文庫シリーズの背景
スピーカー 2
いや、そうなの。
スピーカー 1
だから、もちろん私たちには数えきれないほどの失敗があり、数えきれないほどの後悔があるけど、
そのすべてが、よい人間にするための道しるべになっているって思ったんだったら、
スピーカー 2
いや、そうそうそう。
スピーカー 1
そいつらも無駄ではないって思えるよね。
スピーカー 2
本当にこう、やばくならないようにっていうための後悔なんだっていう。
っていうね、まあそれがすごいジーンときたっていう話なんだけど、
そもそもこの本って戦前の本なんだよね。
スピーカー 1
ね、そう。私もびっくりした。
スピーカー 2
そうなんです。
日本小国民文庫シリーズっていうのが戦前にあって、
その第二次世界大戦前の軍国主義みたいなのが高まっている日本で、
やっぱさ、国が戦争に向かっていくっていうことを肌で感じている大人たちが、
なんかそれを踏まえて、でも子どもたちに残していかなくちゃいけない価値観とか思想とかってあるよね、みたいな。
だからもう、そのさ、戦争に向かっていくってことは、やっぱ言論統制とかも始まっているんだよね。
スピーカー 1
そうだね。
スピーカー 2
その中で、こういう時代の変化とかに流されることない、
教養とか心の豊かさを身につけてほしいっていう願いを込めて、
この日本小国民文庫シリーズっていうのがね、作られたんですよ。
はい。
っていうのがあって、そのうちの一つなんだよね。
この君たちはどう生きるかは。
十何冊あるんだけど、だからね、なんかその、もう結構切実な大人たちの願いがこもってるんだよね、やっぱり。
だから、まず、そういう本があったっていうことに感動するんだけど、
それゆえに、願いがすごいね、強いんだよね。
だから、すごいこう、強いんだよね。
強いんだよね。
こう、立派な大人になってほしいっていうメッセージが、結構そこ賢に含まれていて、
その立派な大人になってほしいっていうメッセージ自体は、そんなに悪いメッセージではもちろんないんだけど、
その立派な大人になってほしいっていうのを、今の教育環境の中で受け取ると、どういう感じになるのかなっていうのが、私の中にあって、
教育と理想の大人像
スピーカー 2
なんか中高生のタイミングで、この本にもうちょっと真面目に向き合ってたら、ちょっと間に受けすぎたかなみたいな。
スピーカー 1
特にね、そのときのそらやにあまりにも刺さりすぎてたら、すごいその願いをそのまま受け取りすぎてたかなって思うんだよね。
スピーカー 2
うんうんうん、そうそうそうそう。
いやなんか、なんでこの話するかっていうと、私大学、国立の大学に行って、奨学金もらって大学行ったんだけど、
そのときに、高校の先生に、この高校の先生は全然悪気はなく、まあ国のお金を使って行くんだから、
まあ国のためになる人間になっていってほしいなみたいなことを言われて、
で、これ私の、私この先生すごい好きだったから、好きだし、別にその言葉にすごい悪い意味を持って、
そう悪気がって言ったわけじゃないっていうことは十分に、十二分に伝えたいんだけど、すごいそれを間に受けて、
すっごいなんかだから、人の役に立つ人間にならなくっちゃみたいなことを多分ずっと考えてた時期があったんだよね。
でもさ、人の役に立つって、何をしても人の役に立つっていうか、なんか人の役に立つ方とか立派な人間になるって、色々な選択肢があるし、
あるんだけど、やっぱさ、その能力主義の話に戻るけどさ、なんかこう、みんな同じような、こう、みんな同じような教育を受けてて、みたいな、
みんなこう、同じように完全無欠な人間を目指させられているっていう中で、立派な人間になってほしいっていうふうに言われたら、やっぱ、
周囲の大人の期待に全力で応えるっていうふうにさ、こう、いっちゃう子もいるかなって思ったっていうのがあって、
でもそうじゃん、そうじゃないよなっていうふうに、大人になってみると思うっていうか、
なんかその、別に、私は、自分の仕事は世の中のためになっているって思ってるけど、
なんだろう、その、やっぱ、世の中の役に立たなくっちゃ、みたいな、そうじゃないと自分なんて生きる価値ないんだ、みたいなことまで考える必要はなかったんだけど、
たぶん、その時、すごい考えちゃったんだよね。
だから、もちろん本を書いた側は、そんなつもりで言ってるわけではないんだけど、
中高生の時の自分だったら、どう捉えるかな、みたいな、その、やっぱさ、コペル君のおじさんみたいな存在がいればさ、これはこういう意味でとか言ってくれるかもしれないけど、なかなかいないじゃん。
私もなしでも欲しかったってことはさ、いないわけじゃん、なかなか。
その中で、この本だけを受け取った時に、あんまり背負いすぎちゃう人もいるのかなって思った、みたいな。
スピーカー 1
まあ、確かに大人だったら、その圧力にね、気づけるというかさ、まあ、とはいえっていう、なんだろう、とはいえとか、さておきみたいなさ、考え方はできるかもしれないけど、
ね、それをそのままね、純粋な子供に本当に真面目に受け取ってしまったら、そういうふうに考えてしまうんじゃないかっていう懸念は確かにあるかもしれないね。
スピーカー 2
そう、やっぱさ、経験も少ないから、さっきの想像できる範疇がさ、大人が見てるたくさんの立派な人たちと、やっぱ子供が見てる立派な人たちって、やっぱ圧倒的に数は違うと思うんだよね。
立派だと思う、モデルみたいなのが。
で、もしかしたらその目指す場所は、その目指す立派な人っていうのは、今の想像の範疇にないところの可能性もあったりするじゃんっていう。
スピーカー 1
そうね。
スピーカー 2
でもそうじゃなくて、その少ないロールモデルから立派な人になってほしいっていう願いを受け取ると、やっぱね、こう、
もしかしたらこう、自分の意図は違う方向に苦しむみたいなこともあるかなみたいな、なんか心配。
心配っていうか。
スピーカー 1
うん、でもすごくよくわかるよ、なんか。
スピーカー 2
そうそうそう。
だから、とりあえずそういうことから解き放たれて、
へんやへんやと生きている大人になったくらいに読むと、いい距離感でこの本と付き合えるっていうか、付き合えるし、
これを若い人に読ませたいっていう気持ちもめっちゃわかる。
スピーカー 1
ね、若い人に読ませたいよね。
っていうか、なんか、自分の子供に読ませたいなって、私はずっと思ってたから、
スピーカー 2
あーそうなんだ。
スピーカー 1
いやでも確かにな、そうそう。
スピーカー 2
まあなんか、もちろんまだ全然読ませる年ではないと思ってるし、
スピーカー 1
今からこんな話をしてもなとは思ってるけど、それこそ中学生とか高校生ぐらいのときに、
でもなんかさ、親でもさ、ちょっと難しい距離感じゃない?
スピーカー 2
おじさんぐらいの距離感の人だから、この話がコペル君にしみたのかなって思うのもあって、
たしかにね。
スピーカー 1
そう。
だからでもさ、だから親はたぶんこの距離感の人にはなり得ないんだろうな、
だからこの本を渡したいな、みたいな感覚でいたんだけど、でも確かに早そう。
スピーカー 2
そうだよね。だってさ、日々の生活のあれやこれやをさ、親は言わなきゃいけないからさ。
そういうさ、日々の細かいことを言ってるのに、急にさ、人生とはとかさ、網目の関係とか言われてもさ、
スピーカー 1
そう、なんかね、ちょっといきなりどうしたね?みたいなさ、
スピーカー 2
どうした?みたいになるもんね。
スピーカー 1
そう、関係性はさ、もちろんいろんな関係性が結べるとは思うけどさ、
親っていう一番太い関係性からさ、なんかちょっと、やっぱちょっと外れたとこにあるぐらいがいいよなって、
この話を聞いてて、すごい思ったんだよね。
スピーカー 2
たしかに。
じゃあ、私の娘が中学生になったときに、ナッシーと文通していただくという感じでよろしいか?
スピーカー 1
なるほど、いいアイディア。
スピーカー 2
私の娘と、そうね、私の娘とそらやんが、
大丈夫かな?私でよければ。
スピーカー 1
いいかも、それいいかも。
ナッシー。
スピーカー 2
そういう感じがいいよね。
そうね。
とりあえず、自分らの娘が中学生になるまでは、きさくろがんばろう。
いいね。
スピーカー 1
私はそらやんの娘のおじさんになるからさ。
スピーカー 2
そうそうそうそう。
そういう感じで、クロスさせていこう。
スピーカー 1
そうね。
スピーカー 2
いやー、そう。
本の魅力と影響
スピーカー 2
っていう本で、
いや、これ、さっきのさ、最初の粉ミルクの話とか、石段の話とか、
上級生にボコボコにされるとか、エピソード自体は、わりと短っていうか、親近感湧くんだけど、
そこからこう、掘られていくものが深くてっていうのが、面白いなって思って。
スピーカー 1
面白いよね。
スピーカー 2
そう、だからね、
すごいこの本、いいですよって、いいのはみんな知ってると思うんですけど、いいですよっていう感じです。
今日はそんな感じです。
どうでした?今日。
スピーカー 1
いやー、そうだな。最初だからそらやんの、前は刺さらなかったけど、今は刺さったっていうところが、
私は大人になってからしか読んでないからっていうのもあるかもしれないけど、でもいい時期に出会ったんだなっていうのも改めて思ったかな。
スピーカー 2
そうそうそうそう。
スピーカー 1
確かに私が中学生の頃に、真面目に読んで、真面目にその通りに育ったら、結構頭でっかちのやべえやつになったかもしれないって。
頭でっかちのやべえやつとは言わないけど、なんだろうな、こうとしか考えられないみたいなふうになりすぎても、やっぱりよくなかったかなって思うし、
それはそれでつらかったかもしれないなっていうことも考えて、娘にこの本をそのまま渡すのはやめ、っていう約束も取り付けられたし。
そういう意味で、そういうふうに違った関係性というか、おじさんとコペル君みたいな関係性のつながりが、これから自分の娘たちやその下の子供たちにもできていくといいんだろうなっていうのをすごく思いました。
スピーカー 2
そうね。本当にそうだね。
網目の関係ね。
網目の関係で。
網目の関係ですよ。
スピーカー 1
そういう意味で、いろんな大人の人に関わってもらうとかも、やっぱ大事なんだろうなとか。
スピーカー 2
大事だね。本当に大事だ。網目を意識するためにね。
そうそう。
網目を意識するために、濃い網目を作っていきましょうやという感じで、うまくしまったな。
うまくしまったね。
うまくまとまった気がします。
そんな感じです。なので、中高生向けとか児童向けとかだからもう、自分向けじゃないかなっていう本も実は結構いいですよっていう感じなので、いろんな本に触れていきたいですねという感じで今日は締めたいと思います。
ここまででトークテーマは終了ですが、きさくろではいつでもお便りを大募集しています。
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エピソードの閉幕
スピーカー 2
今後も喫茶クロスロードは毎週月曜日夜21時よりゆるゆる営業していきます。
本日はお越しいただきありがとうございました。またお待ちしております。
バイバイ。
スピーカー 1
バイバイ。
45:30

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