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すこしふしぎナイト。この番組では、藤子F不二雄先生の、すこし不思議な物語について、楽しくおしゃべりします。
はい、みなさん。こんばんは。ゆうすけです。さっぱです。よろしくお願いします。よろしくお願いします。
藤子F不二雄のSF短編シリーズ。今回はですね、1974年ビッグコミック掲載の、『やすらぎの館』。
『やすらぎの館』です。こちらをね、取り上げていこうと思っております。
はい。
私、この作品すごく好きです。
うーん。
ねえ。あの、さっぱさんに呼んでもらった時も、わりとね、気に入ってくれたよね、この話は。
そうですね。今まで紹介したのの中だったら、一番好きかもしれないですね。
おー、いいですね。
えっと、またいつものようにね、概要を先にお説明しようと思うんですけども、まあ中身にね、触れない程度にね。
だから、呼んでない方は、この僕がね、うまいこと説明できれば、面白そうやんけ、呼んでみようと思ってもらえると嬉しいんですけども。
はい。
じゃあ、ちょっと行きますね。主人公は、これ社長さんかな?
うん。
あの、秘技を蓄えた、きりっとした、社会的地位を気づいてる偉い人という感じで、
彼が不思議な部屋に通されてるシーンから始まるんですね。
うんうんうんうん。
で、これがどこかっていうのが、この物語の肝になってくわけですけども、
彼は、友人のお医者さんに勧められてここに来た。
うんうんうん。
ここのところ、張り詰めてて疲れてるようだから、どうだい?っていうことで、会員制の秘密クラブに招待されるわけですよ。
うん。
で、そういうところに特にね、主人公は興味はないんだけど、
はい。
君のためを思ってという、まあ、誘い文句で紹介されて、しかも、会員制のリストをね、見ると、もう各界の偉い人たちがずらりと並んでると。
うんうんうんうん。
そこに、まあ、招待された主人公が体験することっていうのが、このお話の肝になってくるっていうことなんですが、
はい。
まあ、これぐらいかな。なんかやっぱり、いろいろ伏せると、これぐらいしか言えないんですけど。
そうですね。
ね、うん。えっとじゃあ、まあ、いつものようにね、感想というか、あのまあ、気に入ってくれたっていう話ですけど、さっぱさんね。
この話って、どういう話?怖い話?いい話?感動する話?なんかそういう感じで言うと、何にあたると思います?
僕、これちょっと難しいなと思ってるんやけど。
え?でも、何でしょうね。うーん、え?今の中だと、当てはまるものがないな。
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ね、なんかちょっと、形容しにくいところはあるよね。
はい。
ただ、いい気持ちで終われる作品やと思ってて、読んだ後に。
はいはいはいはい、そうですね。
そう、怖い話とか、ずくっとする話とか、ちょっとしこりが残るっていう感じではなくて。
うんうんうんうん。
こう、清らかな気持ちで終われるような作品かなと思ってるんやけど。
はい。
じゃあ、どういうところが好き?あえて言うなら。
あー、そうですね。なんか、段階を踏んでいくんですよね。やっぱ話の中で。
はいはいはいはい。
ちょっとずつ、ちょっとずつ、主人公の気持ちが変わっていく感じと、今まで現実に起こってきたことと、ちょっとずつリンクしていって進んでいく感じが、この人って変わっていってるんだなっていうのが、すごくよくわかるっていうか。
はいはいはい、そうだね。
うん。
そうそうそう。物語の始めとラストでは、主人公ってすごく変わるんですよね。
うん。
明らかに、明確に変わったっていうのが伝わってくるっていうのも、この作品のすっきり終われる部分かなっていうふうに思いますね。
そうですね。
うーん。
じゃあ、ちょっとじゃあ中身にもね、触れていきましょうか。この安田木の館っていう作品に。
はい。
じゃあ、ここから先ね、ネタバレのほう入っていきますので、ご自身で読みたい方は、また止めてね、読んでから聞いていただけたらと思います。
はい。
じゃあ、いきましょう。さっきね、さっぱさんが言ってくれた段階っていうのを、ちょっとね、触れていきたいんですけども、そもそもこの主人公っていうのは、さっき紹介した通り、社長さんなんですよね、企業の。
はい。
で、このお話、安田木の館っていうのは、この会員制コラボの名前なんですよ。
うんうんうんうん。
安田木の館を訪れた主人公のシーンと、なんていうのかな、主人公の私生活とか仕事とかのシーンの2つが並行して交代交代に出てくるっていう描き方をされてて。
はい。
その一番初めは、その医者の友人にその秘密性のクラウドを進められるっていうところ。
うん。
で、そのあとは、また安田木の館のシーンに移って、お茶を出してくれた受付の人みたいな人にね、「お飯会まだでしたの?」って言われて、着替えに行くっていうところにシーンが映る。
はい。
で、また、主人公の仕事のシーンが映るみたいな交代交代に出てくるんですよね。
うん。
この主人公なんですけども、息子に会社を継がせようとして、自分はまだ社長で、息子に重役的なポジションにね、座らせて。
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うんうんうんうんうん。
で、ゆくゆくは、たぶん譲っていこうかなっていうふうなシーンが出てくるわけですよ。
はい。
で、ここでちらっと出てくるのが、しばらく会社を開けていたと。
うん。
で、何をしてたかっていうと、検診のために入院してたっていうのが出てくるんですよ。
はいはいはいはい、そうですね。
で、検査結果何もなかったね、みたいな話をしてるっていうのが、ちょっとここを引くポイントなんですけども。
うん。
これ、後々、主人公はもしかしたら、がんを患ってるんじゃないかっていうのが途中でわかるわけですね。
うん。
うん。
で、また安らぎの館のシーンに移って、この館にちょっと不思議なところがあると。
はい。
一つは、着替えてくださいねって着替えさせられた服が、子供服なんですよ。
うんうんうん。
サイズはね、大人のサイズなんですけども、半袖半ズボンみたいな。
うん。
で、周りを見渡すと、家具が置いてあって、それがどれもこれもでかいと。
うん。
まるでなんかこう、自分がミニチュアの世界に入ったみたいな感覚になるくらい、周りのものがすべて大きいっていうのが、違和感があると。
はい。
なんだろうなっていうところで、で、また再び主人公の仕事の話とかね、家庭直しに戻るんですけども。
うん。
この主人公の日常パートで説明されるのって、細かい描写のほうはもうちょっと省くんですけども、要は、社会的な賃位を持ってて、彼は孤独を感じてるわけですよね。
うんうんうん。
家に帰れば家庭もあるし、言ったら愛人とかもいるわけですよ。
うん。
会社もうまくいってると。どうやら何か、うちの会社の株を大量に買い占めた輩がいるらしいぞと。
うん。
なんかちょっと、誰かがね、乗っ取りを計画してるんじゃないかみたいな噂が聞こえてきて、
うん。
なるほど、受けてたと、みたいな、そういうサラリーマンドラマみたいなのも出てくるんやけど。
はいはいはいはい。
言ったら、地位は自分のもとにあるわけですね。お金も持ってるし、社会的信用もあるし。
うん。
だけど、もしかしたら、自分は体を悪くしてるかもしれない。
うんうんうんうん。
あとは、自分の会社を継がそうとしてる息子が、なんとなく頼りないというか、
そうですね。
もっとしっかりせいみたいなね。
うん。
はい。
そこは、なんか、自分と同年代のせいむが、もうかばってくれたりとか。
うんうんうん。
心元ないところを抱えながらと。
で、もう1人の息子は、なんかね、悪い友達にそそのかされて、学生運動に明け暮れて捕まってね、留置所に入れられてしまってるとか。
はい。
で、それを会社のこねで出してやるみたいなね。
うん。
だから、満たされてるのか、でも、どっかでぽっかり穴があいてるというか、
この、持つものを持たざるもので言うならば、持つものなんですよ、この主人公っていうのは。
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うんうんうんうんうん。
なんですけども、ストレスがすごくかかってたり、神経がはりつめてたりとか。
うん。
なんかこう、どっかに正体のわからない不安みたいなのを常に抱えてるっていうのが、語られるわけですね、このお話の中で。
はい。
で、冒頭のその医者の友人に、1人の友人としてもそうだけど、診断としても聞いてくれ。
うん。
ということで、この安らぎの館っていう不気味なところに連れて行かれる。
はい。
うん。
で、この安らぎの館の正体っていうのが、だんだんだんだんわかってくるんですが、さっきの子供の服に着替えさせられるとか、
うん。
周りの家具が全部大きくて、まるで自分がこのミニチュアの中にいるみたいな感覚になるとかっていうのが、これが仕掛けなんですよ、一つの。
はい、そうですね。
で、何かなと思ってると、あの、ガキ大将。
うん。
自分たちよりも、なんかこうちょっと強い人らが出てきて、その人らも子供の格好をしてて、寄ってたかっていじめてくるわけですよね。
はいはいはいはい。
うん。
彼らも俳優であると。
うん。
安らぎの館のスタッフなんですよ。
うん。
だけども、問答無用でボカスが殴ったりとか、壁にしばりつけられて石投げてきたりとか、
はい。
何をするんだっていうことで、主人公も抵抗するんですが、これは実は演出なんですね。
うん。
子供の頃の思い出を追体験できるっていうのが、この安らぎの館の正体なんですね。
はい。
ほんとに何やろう、あえてもう問答無用で、全力で殴ってきたりとかするっていうのが肝で、
子供のときの自分より力の強いものに、一方的にいじめられるっていう経験っていうのは、ほんとに恐怖であると。
うん。
僧人からしたら、死の恐怖すら感じるほどの体験だと、ここで解説が入るわけですね。
うん。
そしたら、ここは読んでて驚いたと思うんですけど、がらっと扉が開いて、1人の女性が出てくるわけです。
はいはいはいはい。
それが、この作品の中では、母ちゃんって呼ばれてる人なんですが、
これね、漫画で見てもらうと、ほんとに迫力があるんですが、
さっきほどの大きな家具とかと比率が同じで、すごく巨大な女性なんですよね。
うんうん。
そう、ほんとに主人公は大人なんですけども、その人の横に立つと、ほんとに子供のサイズに見えるというか。
うん。
この安崎の館のホステスである、この母ちゃんっていう人が何者かというと、
巨人症という、一種の病気の人なんです。
うん。
脳下垂体の善養ホルモンの異常、そういう脳のホルモンバランスが崩れてるせいで、
異常に発達してしまう、巨人症という病気の女性の人が出てくると。
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はい。
その人がいじめられっ子役の俳優たちを追い払ってくれて、よしよしと、ほんとに母ちゃんをやってくれるわけですね。
はい。
そうですね。
で、主人公も戸惑うわけですよ、何が起こったのかっていうのを。
うん。
で、母ちゃんと一緒に別室に連れて行かれて、
さっきほどの、だからいじめられるっていうシーケンスは、一つの導入だったわけですよね。
うん。
この彼女が登場するための。
うん。
さっき言ったみたいに、子供のころを追体験できるっていうのが、このやすらぎの館のメインのコンテンツなわけですけども、
大きなものに守られるっていう経験を大人になってから、人はしないと。
はいはいはい。
その母ちゃんと別室に連れられて行ったら、その空間には、四方が壁に囲まれてるんだけど、何にもない真っ白な空間なんですよね。
うん。
何で真っ白かっていうと、そこに連れて来られた客が、思い思いに子供のころの状況をイメージできるようにっていうことになってると。
はいはいはいはい。
で、自分より大きな母ちゃんに守られた主人公は、力の差っていうのを感じて、つい自分が子供のときに、お母さんに甘えたときの感覚を取り戻すわけですよね。
うん。
で、女性がね、言うわけです。主人公のことを見つめて。
母ちゃんって呼んでくれないの?
うん。
そしたら、思わず主人公も母ちゃんって言うんですよ。
はい。
その瞬間から、ほんとに主人公の心っていうのが、少年のころに戻る。
うん。
で、おんぶしてもらったりとか、抱っこしてもらったりとか、
ほんとにサイズ感で言うと、子供から見た母親の大きさっていうのを肌で感じれる関係性でね。
うん。
で、ほんとに大の大人がこういう空間に来て、大人でいることを忘れることができる。
うんうんうんうん。
そういう時間を主人公は過ごすわけです。
はい。
でも、どんどんどんどん、自分の心の中の大人の部分が消えていって、子供にどんどん戻っていって、あるとき言うんですよね。
母ちゃん、僕、もしかしたら、がんかもしれないんだ。
うん。
涙ぐんわけですよ。やっぱり大人の自分ではできない人に甘えるっていうことをやっぱりやって。
はいはいはいはい。
そのときにね、母ちゃんはね、「そっか、そんなこと気にしてたの。」言いながら、「じゃあ、ぽんぽん出してごらん。」って言ってね、床におろして、おまじないをかけてくれるんですね。
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これで大丈夫、元気になったよって言ったら、「あー、母ちゃんのおまじないで、ほんとに元気になった気がする。ありがとう。」って、ほんとに子供のようにはしゃぎ回るわけですよね。
うーん。
で、やがて、そういうことをしていくうちに、今まで真っ白に見えてた壁の中に、主人公は、「見えるよ。」って、「僕にも見えてきた。」って言って、
自分が子供だった頃の実家の、なんていうんでしょうね、光景、庭から見える外の山の景色とか、耳に聞こえてくるセミの声みたいなところまで、
自分の母ちゃんに甘えてた頃の情景っていうのが、見えてくるわけですよ。
はいはいはい。
一緒の、まあ、催眠状態ですけどね。
うん。
でも、そうなると、もう話は早くて、さらにさらに母ちゃんに甘えて、体をあずけて、抱っこされて、
青年期から少年期、さらに少年期からね、もう幼児期ぐらいまで、もう対抗していくと。
うん。
抱っこさせてもらって、言ったらもう、おっぱいとかもね、口に含ませてもらって、
ほんとにもう、よしよしって、かわいい赤ちゃんぐらいのところまで、かわいがってくれると。
うん。
で、ほんとに最終的には何でしょうね、もう主人公はもう赤ちゃんに戻るぐらいのところまで、
この大人としての自分から精神的に離れて、自由になっていくと。
はい。
もう過ぎ去ってしまって、もう自分には戻ってくることのなかった、この田舎の風景、母親とのふりあいの時間。
自分が何もしなくても、すべてのことを、自分より大きいものが守ってくれる、
世話をしてくれる、面倒を見てくれるっていう時間を、精神世界の中で過ごせる。
これが安らぎの館っていう存在だったわけですね。
うん。
うーん、漫画にね、描かれたビジュアル的にもすごくて、
なんか、読んでる自分たちも、その主人公は、ビジュアルは変わってないんですよ、あの、
社長のヒゲ生やしたおじさんやねんけど、
まるでね、世話してもらってるアコーンボーンのように見えてくるという。
はい、そうですね。
実際に、この主人公の体がね、ガンにむしばまれてたかどうかっていうのは、この作品の中ではわかんないんですよ。
検査しても異常はなかったって言われるし、冒頭に出てきた医者の友人に、本当のこと言ってくれっていうふうに詰めるんやけど、
実際に何もなかったのか、はぐらかされてるのか、ちょっとよくわかんないけども、
医者は心配ないよ、大丈夫だよって言ってくると。
うんうんうんうん。
主人公にとったら、それすらも疑心暗鬼なんですよね。
はい。
うーん、だから、会社のこととか、家族のこととか、
自分がしっかりしてないといけないみたいな。
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うん。
ちょっと前にほら、トラエモンに出てくる名言みたいなとこでも触れましたけども、
大人って、甘えられないんですよ、人に。
うん。
やっぱ、そういう社長さんとかいう、社会的な地位を築き上げてる、いわゆる成功者って言われる人だからこそ、
張り詰めてしまう。
いろんなものを、集中に納めてるんやけど、心の中で孤独を感じてるっていうのが、やっぱ主人公のバックグラウンドで、
はい。
そのために連れてこられたのが、この子供に帰れる安らぎの館だと。
うん。
うん。
でも、ほんとに精神的に解放されるんですよね、いろんなことから、この経験を得たことでね。
そうですね。
うん。
で、最後のね、ワンシーンでは、社長って、社長室に飛び込んでくるわけですよ、会社の人が。
うん。
で、さっきちらっと出てたさ、株の買い占めをしてて、
うん。
こう、何者かが自分の会社を乗っ取ろうとしてるっていうのが、どうやらその、うさんくさいよね、あの戦部の仕業やった、みたいなところが描かされるんやけど、
はいはいはいはい。
いいもんって。
はい。
悪いことをするやつは、母ちゃんに叱ってもらうんだもん、みたいな。
うん。
こう、いろんなつきものが取れて、精神的にも自由になった主人公が、楽しそうにその一言を放つっていうところで、このお話は終わってて。
うん。
この安らぎの館を訪れる前の主人公なら、サッパーさんも言ったとおり、
はい。
たぶん、かたぶつのままで、それも一つのストレスになって、きっと崩れてしまったというか。
うーん。
あの、人前ではね、ちゃんと気丈に振る舞うんやと思うけども、
うん。
心は壊れてしまったんじゃないかなと思うけども、こうやって、物語の始まりと最後では、主人公ってすっかり変わっちゃったと。
うん。
すごくね、ぶきみなんですよ。この話、実は。あの、いい話やなと思うんやけど、
はい。
描かれてるのは、大の大人がね、言ったら赤ちゃんプレイみたいなことをして、
それで、なんかこう、楽になりましたみたいな話やから、すごいぶきみな話なんですが、
はい。
なんかちょっとね、さっきの、大人は我慢しないといけないみたいなところからの解放が、
こういう、少年時代の追体験とか、幼児対抗みたいな、この精神的なところを含めて、
こう、自由にしてくれる、そういう存在があるっていうね、秘密クラブ、安崎の館っていう描き方をされてるっていうのが、なんかちょっと、
ぶきみで、それこそ少し不思議で、面白いなっていう、そういうお話ですよね。
そうですね。
結構、何やろう、初めにさ、感想を聞いたときに、
はい。
面白いとか、感動するとか、ゾッとするとか、なんかそういう感覚の言葉で、言い表せない独語感があるっていうのが、
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結構ね、気に入ってくれたっていうのがあるんですけども、さっぱさん、この話はどうです?読んでみて。
そうですね、なんか、その、本当に、かたぶつで、自分以外にこの人って頼れる人がいないじゃないですか。
自分が一番上に立ってるし、周りの人に対して、自分はこう、何かやらせる立場っていうか。
だから、結構険しい顔でスタートがするんですけど、最後とかも全然表情が違うじゃないですか。
子供みたいな顔してるもんね、こう。
そうそうそうそう。とか、すごいよく現れてて、ああ、こんなに人って変わっちゃうのかなと思いながら、
でも、どうなんですかね、大人として過ごせるわけじゃないじゃないですか、もうここまで行くと。
そうね、確かに。
っていうのもちょっとあったり、なんか、その最初の方で、各界の住賃が結構この安らぎの館には通ってるみたいな。
うん、あったね。
って言うじゃないですか。で、各界にもこういう感じの、もうそこに座ってるだけみたいな人が存在しちゃってるってこととか考えちゃうと、ちょっと怖いなみたいな話には思えてくるんですけど。
そう、なんかいい話っぽく終わってんねんけど、割となんかその含みもあるよなっていうのが印象強いよね、なんか。
うーん、そうですね。
なんかこの秘密クラブで行われてることの、この、いや、わかるのよ、精神的な解放っていうのはすごく説得力があんねんけど、
うん。
あの、公にできない感っていうか。
そうですね。
ものすごいアブノーマルなプレイやからね、これ、やってることは。
そうですね、なんかね、その、例えばその、そこに行ってる間だけ、自分を解放できるから、そのストレスから解放されるみたいな。
うんうんうんうん。
そういうのだったらいいんですけどね、もうでも、そこにもう、なんか自分の生活が戻っちゃうと、この人はこの、今後どうやって生きていくんだろうみたいな感じは、まあ、しちゃうかなって。
確かにね、そう、人間変わった感じはあるけどね、あの、元に戻れない感があるよね、なんか。
うーん。
うーん、いやー、これね、いろんな描き方あったと思うんですよ、その、重圧から解放されるね、物語みたいなはあるんやけど。
うんうんうんうん。
突き詰めるともう、あの、最高のフェチズムなんですよね、これって。
はいはいはい。
現実にある、そういうね、あの、赤ちゃんプレイ的なこととかも、たぶんそういうことなんですよ。
うん。
大人が、普段はね、外ではしっかりしてないといけないって言うけど、まあ、そういう時間だけは、もう、なんか、解放されて、そういうね、この、閲を求めるみたいなところ。
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うん。
本当にこれ、漫画で読んでもらったときのインパクトがすごいので、あの、頑張って、こう、口頭では説明したんですけども、ここまでね、聞いてくださってる方は、おそらく内容はね、ご存知で聞いてくださってると思うんですけども、一回またね、読み返してみてほしいですよね。
先生、けっこう、シーンがシーンなだけに、漫画チックな絵というよりかは、ちょっと、写実的に寄せてるような描き方をしてるので、そこらへんもちょっと説得力があるというか。
はい。
あの、人間の精神的な移り変わりみたいなのを表現してるっていうところも、こういうふうに描けば伝わるんや、みたいなところも見どころの一つかなっていうふうに思いました。
うん。
ねえ、行ってみたいかって言うと微妙やねんけど。
ちょっとなんか、人として生きられなく、人としてっていう言い方はあれですけど、ちょっとなんか、自分を保てなくなってしまいますよね。
そうよね。だから、これね、主人公みたいに、主人公もだいぶ変化しちゃってんねんけど、例えばこれがさ、はまってしまってさ、抜け出せんくなったらもう、よいよ終わりやなっていう感じの体験でもあるから。
そうですね。はい。
いやー、またね、このお話の感想とかも聞いてみたいですよね。
そうですね。教えてほしいですね。
いろんな、ほんとに世界観を描ける先生やなっていうふうに思いました。藤子先生、さすがです。
はい。
というわけで、なんかちょっとどういうふうに締めようかなっていう動きになってきたので、締めましょう。
はい。
はい。で、今回は藤子 F.藤代先生のSF短編作品、「安らぎの館」を取り上げで紹介いたしました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。