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2025-11-03 29:48

#118【マカン・マラン シリーズ/古内一絵】”秋の夜長に夜食はいかが”

そらやんに薦めてもらったマカン・マラン/夜、私を癒してくれる本/料理が優しいと感じる/話をできる場所の大切さ/シャールさんのインパクトも大事/魅力的な登場人物/こんな場所があったらいいな/今年は刊行十周年で新作も出るよ!


▼今日紹介した作品

マカン・マラン|特設ページ|中央公論新社


▼キサクロではおたよりを大募集中!あなたの好きな本教えてね

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サマリー

第118回の『喫茶クロ』で、食欲の秋を感じながら古内一恵の『マカンマランシリーズ』が紹介されています。このシリーズは、夜食カフェを舞台にした心温まる物語で、ドラッグクイーンの店長シャールが織り成す料理の魅力と癒しの要素が描かれています。このエピソードでは、古内一絵の著作『マカン・マラン』のキャラクター、トウコさんと陽子さんの物語を通じて、複雑な人間関係や感情に焦点が当てられています。特に、陽子さんが夫との離婚に向き合いながら自分の本心に気づく過程が描かれ、感動的な結末が迎えられています。ポッドキャスト「マカン・マラン シリーズ」では、秋の夜長に最適な夜食やカフェについての話題が展開され、料理と人間の繊細さについて深く掘り下げられています。ここでは、キャラクターの魅力や新刊情報も紹介されています。

秋の味覚と新メニュー
スピーカー 2
カランコローン!いらっしゃいませ。喫茶クロスロードへようこそ。
本好きが集まり、みんなが友達になれる音声配信【喫茶クロ】。
11月3日、第118回の配信です。
本日もナッシー・ソライアンの2名で配信いたします。
スピーカー 1
お願いします。
スピーカー 2
めっきり秋も深まってきましたね。
スピーカー 1
はい。
ナッシーは食欲の秋で、今は新メニューを家庭に取り入れるブームが来ています。
めっちゃいいブーム。ちょっと教えてくださいよ、新メニューを。
スピーカー 2
でも子供がね、やっと食べられるようになったから、
ブリのてりやきが食卓に乗るようになりましたっていうのと、
スピーカー 2
あとね、最近はまってるのは、鶏むね肉を下味をつけて、
さらに長ネギを乗っけ、オリーブオイルでレンチンするやつが、
めっちゃ簡単だけど、めっちゃおいしい。
『マカンマランシリーズ』の魅力
スピーカー 2
からやってみて、ソライアン。
スピーカー 1
鶏とさ、ネギってさ、めっちゃ合うよね。
スピーカー 2
そう、めっちゃ合うの。
いや、いいよね。
というわけですが、まあね、いろんな秋はあると思うんですけれど、
スピーカー 1
今日紹介する本はですね、食欲の秋かける読書の秋ということで、
スピーカー 2
夜食カフェの文章劇本、
しかもその昔、ソライアンに教えてもらった、
古内一恵さんのマカンマランシリーズを紹介したいと思います。
スピーカー 1
パチパチパチ。
スピーカー 2
いやー、パチパチ。
スピーカー 1
読んでくれてありがとう。
スピーカー 2
いやー、めっちゃハマって読みましたよ。
スピーカー 1
いやー、わかるよ。
わかりますよ。
スピーカー 2
いやー、このカフェの話をしていきたいと思うんですけど、
このカフェはですね、路地裏のわかりにくい場所にあって、
昼間はダンスや舞台衣装の専門店、
夜だけ夜食を提供するカフェなんです。
で、天使のシャールはドラッグクイーンという、
まあ簡潔に言いますと、女装する男性であるっていうことを説明させてください。
で、このカフェは毎日やっているわけではないんですけれど、
本当に縁のある人だけがたどり着くことができて、
かつ、ここでシャール、店長のシャールの地味あふれる料理に癒されて、
また頑張ろうと思える。
そんなお話が、1冊4話、全部で4巻出ているシリーズの本です。
で、まあ、そらやんも大好きな飲食店群蔵劇物だから、
スピーカー 1
あー、ありがとう。
スピーカー 2
そうそうそう、毎回主人公は変わっていくんだけど、
まあ、あとからのね、お話にまた前の主人公がちょこっと出てきたりして、
スピーカー 1
そうなんだよね。
スピーカー 2
ちょっとずつ、その人たちがね、関わり合っていくっていう要素も多文に含まれております。
で、まあこのね、なっしーも仕事の忙しい時期に、
この本を1日1話ずつ読み進めていくことで、確実に癒されてたなって思って。
スピーカー 1
あー。
スピーカー 2
そう、私はこの本に確実に癒されてたなって思って、
このマカンマランの魅力は何なんだろうなっていうことを、
今日、そらやんと話していきたいと思ってる。
うん。
このマカンマランの魅力は何なのかっていうところを考えていった時に、
いや、でもね、まずなっしーが思ったのは、
いや、マカンマランの料理って、
あ、もちろんカフェの飲食店群蔵劇物なんで、
お料理がいっぱい出てくるんですけれど、
このご飯ってさ、美味しそうだけど、優しそうだなって思ったのに、
スピーカー 1
それよ、ほんと。
スピーカー 2
なんか、優しそうっていう表現がちょっと適切かも、ちょっとよくわかってないんだけど、
まあ、今回紹介するマカンマランは、
夜食カフェとは言いながら、カフェで利益をあげようと思っているお店ではないんですね。
何せ昼間のほうのダンスファッションの専門店のほうが本業ですので、
カフェはそんなにメインではやっておりません。
そして店長のシャールさんは、
自分の健康との兼ね合いで、肉や魚などを使わないマクロビオティックという、
玄米や全粒粉、豆類、野菜などを主に使う料理をベースにしています。
で、このめっちゃ忙しい日に、ご飯も食べ損ねてお腹も空いてる。
でも、コンビニのご飯も、外食店も全然受け付けないなって時って、あるよね、そらやん。
スピーカー 1
めっちゃもう、わかりすぎるよね。なんか濃いんだよね。
スピーカー 2
そう、濃い。
スピーカー 1
味が濃い。刺激が強い。
スピーカー 2
そう、刺激が強い。
スピーカー 1
こんなに激しいものは食べられない。お腹は空いてるけど、みたいな。
スピーカー 2
そう、お腹は空いてるから、何かをいにおいでたいけど、
でもなんか、何か、私ほんとに結構、それこそ結婚前とか、そういう時は続いた時があって、
でもなんか、最後の方、自分で作ったスープとかをさ、それを入れてから寝るってしてたんだけど、
スピーカー 1
でも、それに近い感覚だなって、読んでて思ったんだよね。
スピーカー 2
この夜食カフェで出てくる料理が、すごい、なんか、自分を満たしてくれるというか、
胃にやさしそうな、そういう料理を出しているなっていうのはあって、
で、一貫のマカンマランには、春野菜のキャセロールとか、
シャールが常備菜として用意している野菜を並べた、世界で一番女王なサラダっていう、
この名前もさ、なんか、この雰囲気とあってていいんだけどさ、
こういう、でもちょっとおしゃれなとこはチョイスしちゃったんだけど、
こういう、夜なら食べられそうだなって思えるメニューが、多く出てくるのが、やっぱりいいなって思ってるのと、
こうね、食べたらじんわりとお腹があったかくなりそうな、
それでいながら、胃もたれとかもしなくて、すっきりしそうだなっていうメニューで、
なんか、その料理の描写とかを読んでるときに、
うわ、これ、食べてお腹がすくっていう感じじゃなくて、
スピーカー 1
自分も食べた気持ちになって、満足するんだなって気づいたのが、この本なんだよね。
いや、わかる。なんかさ、私もさ、この本で、この本に出てくる料理の優しい感じにも感動するし、
結構さ、味を想像すると、すごい繊細な感じだなみたいな、わかるかな?
スピーカー 2
あー、確かに。そういう要素もある。
スピーカー 1
こんなにいろんなもの入れて、こんな優しい味わいになるんだ、みたいな驚きがあったっていうか、
すごいこう、なんだろうね、こう、自分をいたわるために丁寧に作ってる料理って感じなんだよね。
スピーカー 2
そうなんだよね。
スピーカー 1
飲食店って、いろんな機能があって、それこそその誕生日とかさ、特別な日に出す料理ってなるとさ、やっぱね、やることなすこと違うしとかさ、
まあ、いろんな飲食店が機能がある中で、シャールさんのお店は、いたわるっていうところに特化しているから、
なんか優しいんだよね。優しいし、なんかすごいこう、自分をよくするための要素がめっちゃいっぱい入ってるよね。材料としてさ。
スピーカー 2
シャールさんもそういう意味で、確かに素敵なんだよね。
もちろん、自分の健康のこともあるから、そういう勉強したっていうのもあるんだろうけど、
今あなたに必要なのは、こういう料理だと思うよっていうことで、おすすめしてくれるっていうのがあって、
なんかしかも、それが体に取り入れられて元気になってくみたいな、お客さんが元気になってくっていうのも、なんかやっぱりね、いたわって、癒されてる感じがするんだよね。
ドラッグクイーンの店主
スピーカー 1
本人のさ、生活習慣とかさ、本人の体調とかをこう、判断した上で出してくるんだよね。
スピーカー 2
そうそうそう、なんかそういう意味で、ちょっとお医者さん、お医者さんとまでは言えないけど、ちょっと魔女っぽいよね。
スピーカー 1
まあ、確かに魔女っぽいかも。
スピーカー 2
だからそう、この満足感を感じるのは、この本は別にレシピ本なわけじゃないから、
シャールさんはそのマカンマナンに訪ねてきてくれた人と会話をして、その中であなたに今大切なものはこれだよっていうふうに料理を出してるから、
そういうのは本当にあると思っていて、
スピーカー 1
あとやっぱり、この本で魅力的なのは、このシャールというドラグクイーンが構えている店っていう要素も大きいと思うんですよ。
スピーカー 2
なぜかというと、シャールさんはね、男性としても結構大柄な方で、そのシャールさんが女装をするってなると、その迫力も結構とんでもないものだと思うんだよね。
どんな姿になってるんだろうって、まあこれは私たちの想像力のさ、限界を試されてると思ってるんだけど、
なんかもうさ、すっごいさ、疲れてさ、夜この店に訪れたときにさ、出迎えてくれた店主がドラグクイーンだったらさ、その衝撃結構すごそうだよね。
ね、もうバーみたいな、目がチカチカするみたいなさ、バーみたいな。
まあ、まず驚きが来ると思うし、場合によってはもしかしたら恐怖とかも感じてしまうんだけど、
でもとにかくさ、別の感情がさ、今まで疲れたーみたいな、しんどいーみたいな気持ちが主だったものがさ、
急になんか別の感情が一番有意になるからさ、その瞬間に非日常になるみたいなさ、そういう感覚があるんじゃないかなって思って。
スピーカー 1
強制的に切り替えさせられるの?
スピーカー 2
そうそうそうそう、強制的にこっちの世界みたいな。
スピーカー 1
あー、なるほど、そういう視覚的効果があったんだ、シャールさんには。
スピーカー 2
うん、じゃないかなって、いやなんか、絶対毎回どのお客さんも驚くじゃん。
スピーカー 1
いや、そりゃそうだ。
スピーカー 2
かなって、えっ?みたいな。
いや、そりゃそうなんだけど。
だってね、カフェの店員さんって言ったらそう、ナチュラル、なじむじゃん、店内に、いい意味で。
スピーカー 1
すごいなじんでないじゃん。
スピーカー 2
なじまない。
うん、絶対なじんでないよね。
スピーカー 1
そりゃそうだわ。
あー、なるほど、すごい。
スピーカー 2
で、しかも、そこはすごい魅力っていうか、一つのキーポイントになっている上で、
かつ、シャールさんは、そのお客さんの話を聞いてくれて、なんかすっごく思い悩んでることがあったとしても、
全然知らないさ、第3者というかさ、関係ない人にだったら話せるっていうこともさ、きっと絶対にあると思っててさ、
で、なんかそんなふうに打ち明け話をするお客さんたちに、すごく私は共感するし、
そうやって聞いてもらえるシャールさんがいるって、うらやましいなっていうのが思ったことなんだよね。
スピーカー 1
うらやましい。
うらやましいの、なっしーは。
トウコさんの苦悩
スピーカー 2
いや、なっしーはうらやましいですよ。
スピーカー 1
なんでなんで?
スピーカー 2
いや、だってさ、この本にはさ、たとえばトウコさんっていうさ、中間管理職の人が出てくるんだけど、
このトウコさんの会社、けっこうつらい状況で、ちょっと会社で早期退職をすすめる動きがありまして、
早い話、リストラが始まっていまして、雰囲気は最悪で、しかも自分がその対象っていうつらい立場の状態の中間管理職なんだよね。
でもさ、この、そういう今、この気持ち、この状態つらいっていう気持ちってさ、
会社で起こってる問題だから、会社の人に話すのは難しいし、
かといって、家族に話すのもなんか重たすぎて、ちょっと私、私こういう状態になったら誰に話すんだろうなって思って、
いや、たしかにさ、会社の話ってさ、
スピーカー 1
しかもね、近い人ほどさ、なんで?とかさ、あと影響もあるかもしれないし、この仕事を辞めたらとかさ、
スピーカー 2
ってなった時に、あれ、私こういう状況になったら誰に話せばいいんだろうな、
でも、とうこさんはシャールさんに話せたんだなって思って、羨ましいと思いました。
陽子さんの離婚劇
スピーカー 1
なるほどね。それはそうだな。だってね、そういう重い話をしてさ、でも本当に家族とかだったらさ、その次の日もさ、
普通に一緒に生活はしていかなきゃいけないからさ、
スピーカー 2
そうそうそうそう。
スピーカー 1
ってなるとさ、こう言いづらくなるのは本当そうだよね。
なるほどね。たしかにね。
スピーカー 2
そうね。そんな感じでね、お客さんもやっぱりだから、何回もこのお店を訪れたくなって、
スピーカー 1
主人公だったお客さんはだんだん常連客になって、みたいな感じで、
スピーカー 2
そう、しかもさらにお互い仲良くなったりして、っていう様子も描かれていくので、
読み進めていくのも結構楽しいのが、このシリーズなんですけれど、
スピーカー 1
いいよね、なんか。
スピーカー 2
そう、だから、私毎晩1話読むたびに、こう、私も常連客になったつもりで、
スピーカー 1
なるほどね。もうなしもいるわけだ。
スピーカー 2
そう、なしもいるよ。なしもマカンマランに、こう、ちょこんと座っております。
はい。私さ、この本の中でさ、一番好きだった話、1個だけ話していい?
スピーカー 1
ぜひお願いします。
スピーカー 2
で、これね、そのシャールさんがさ、男性だったとき、あるときシャールさんは、シャールさんになったんですけど、
男性だった時代も知っている、昔の仕事仲間の、ヨウコさんっていう人の話が、私は一番好きなんだよね。
ヨウコさんは、その昔、すっごく好きな人に、失恋した経験があって、
で、そのタイミングで、結婚を申し込んでくれた人と、結婚をしたんですよね。
なるほど。
でも、結婚がうまくいかなくて、破局を迎えることになったんですけれど、
旦那さんにね、この離婚をお祝いしようよ、みたいな感じで、最後に離婚式をしようって、提案されるんだよね。
スピーカー 1
まずね、つっこみたいところ、めっちゃいっぱいあるんだけどさ、
つっこで、つっこで。
ヨウコさんは、失恋して、もうだめだ、でも結婚してくれるって言ってる人がいるから、
結婚しよう、みたいな、そういう、そういう感じ?
スピーカー 2
そんな感じ。そういう感じ。
スピーカー 1
そうか、自分はもう、あの人とは結ばれないなら、みたいな感じの、ちょっと投げやりな感じ。
投げやりな感じで、
うまくいかないって、どういう感じ?
結婚してみたけど、全然一緒にいても楽しくないな、みたいな。
こいつのこと好きじゃないし、みたいな。
スピーカー 2
そういう結婚の描写は、そこまでないけど、
でも、あれだよね、旦那さんはいつしか浮気をするようになる。
スピーカー 1
なるほどね。
絶対私以外にも、他に女性がいる状態になる。
スピーカー 2
マンションの、住んでいるマンションは、すごいいいところだけど、
スピーカー 1
その管理組合とかは、全然出てくれないし、なんなら週末も一緒にいてくれないし、みたいな。
ただの同居人になってしまって。
しかもさ、
しかもさ、離婚式って何?
なんかさ、旦那さんいますか、なんかみたいなさ。
スピーカー 2
ほんとだよね。
離婚式ってないよね。
離婚式って何?
でも、ほんとになんか、円満な離婚っていうのを周囲に印象付けたいから、
私たちはいがみ合って、別れたんじゃないんです。
スピーカー 1
お互い納得して、離婚するんですっていうことを、お披露目するための式が離婚式。
円満に見せたいっていうのは旦那さんの願いで、
スピーカー 2
そうだね。
スピーカー 1
で、それを提案されて、
陽子さんはポッカーンだよね。
ポッカーンっていう状態だったってことだね。
スピーカー 2
ポッカーンだよね。
ポッカーンっていう状態だけど、
スピーカー 1
だけど。
スピーカー 2
ポッカーン、分かりましたみたいな。
まじ?
分かりましたみたいな感じで、
ドレスをさ、シャールさんのところに発注しに行くんです。
スピーカー 1
分かりました、しちゃうんだ、陽子さんは。
そういう感じなんだ、陽子さんは。
そこでこう、やだよってならないんだ。
なれないんだ。
スピーカー 2
なれないんだけど、
なれないんだけど、出たくないってシャールさんに言うんですよ。
スピーカー 1
なるほどね。そこで言うんだ。
スピーカー 2
うん。
そこでやっとね、分かりましたって言ってるけど、
スピーカー 1
シャールさんの前で、私出たくないですって言えたんだ。
スピーカー 2
言えたんですよ。
スピーカー 1
よかった。
スピーカー 2
よかったよね。
よかったけど、シャールさんは陽子さんに言うんだよね。
本心を隠すことは悪いことじゃないのよ。
本心の隠し場所さえ分かっていれば。っていうことを伝えてもらうんだよね。
この後の展開も知るとさ、実は陽子さんは、もう一つ本心を隠していたんだけど、
スピーカー 1
それを隠しきったまま、素晴らしい離婚式をちゃんと演じ切るっていうのが、このお話のすごいところです。
本心との対峙
スピーカー 1
出たくないって言ったけど、
やり切るっていうふうに、いやでも私演じ切るっていうふうに、どういう感じで陽子さんを思っていったんだろう?
スピーカー 2
そうだね。でも、この場合のさ、本心っていうのはさ、
絶対に本当は離婚式なんか出たくなかったけど、ちゃんとその離婚式に出て、その自分の姿を周りに見せつけて、終わるっていうところは、一つあれだし、
あと、陽子さんってさ、やっぱさっき話の流れで出てきたけどさ、
結構その、失恋した。この人とじゃあ、なんか申し込まれたし結婚しよう、みたいな感じで流されてってるじゃん。
で、そのまま、で、その旦那さんの言うとおりにさ、流されて流されて、で、離婚するときも、じゃあそれに出ますって言って、みたいな。
でも本当は嫌だけど、みたいなっていうのをずっとしている女性だったんだけど、
でもさ、ここで、私のシャールさんのその言葉を聞いたときに、私の本心ってなんだ?みたいな。
スピーカー 1
あー、なるほど。
スピーカー 2
私は本心を深くしまいすぎて、わかんなくなっちゃってるんじゃないか?自分で、みたいなことを思うんだよね。
スピーカー 1
なるほどね。
スピーカー 2
で、そこでやっと自分の心と向き合うんだよ。自分は今、本当はどうなのかっていうところを向き合って、
あ、そうだった。私はこうだったっていうところと、ちゃんと自分で受け入れたから、そのまま離婚式に臨めたっていうところがすごいところで、
スピーカー 1
なるほど。
本心っていう言葉を聞いて、私の本心ってなんやって、初めて思ったってことなんだね。
そうだね。
ほんとに、すごい言い方悪いけど、脊髄反射のように結婚しちゃったんだね、きっと。
やっぱそれぐらい前の恋愛がつらかったんだろうね。
そうそう、それはそうだよね。
スピーカー 2
そっから逃げちゃったんだよね、きっと。
スピーカー 1
前の恋愛を引き続けてたんだよね、結局。
で、やっぱそこで本心と向き合い切れなかったから、ああみたいな感じで、流れみたいな感じでなって、
スピーカー 2
本心、確かにってなったんだね、なるほど。
とはいえ、このようこさんも結婚は長くしていたほうでさ、
今さらそこの自分の気持ち、ああそうだったんだって気づいたの、結構衝撃だったと思うんだよね。
日々の生活をくり返していく中でさ、もちろん最初はその旦那さんを好きになろうとしただろうしさ、
そういうのもあった中で、でも私の本心ここだったって気づいたっていうのはさ、
なんかすごいエネルギーだっただろうなって思って。
スピーカー 1
そうだね、時が長ければ長いほど。
スピーカー 2
でもそこで向き合ったら、ちゃんとまた自分の内でしっかり立てるようになるんだなっていうところに、私はすごく感動して。
スピーカー 1
なるほど、やりきれたと。
スピーカー 2
うん、そうやりきれる、そこはなんかやっぱさ、惰性で生活って続いてくところもあると思ってるから。
スピーカー 1
そうだよね。
今回もさ、流されるままに離婚式やりきる選択肢だってあったと思うんだよね。
スピーカー 2
そう、なんかそういうふうになってしまう。
スピーカー 1
3、4時間、私たちバラバラになっても幸せにやっていきます、ニコニコをさ、4時間ぐらいやればいいだけって思うとさ、タスクとしてはそんなになんかいけそうかなみたいな。
スピーカー 2
まあそうだね、つらそうだけど。
スピーカー 1
つらそうだけど、まあいけなくはないかなみたいな。
でもそうじゃなくて、でもそれ、そこに望む気持ちをちゃんと作るっていうので、すごい向き合ったってことだもんね、ようこさんはね。
すごいね、それは。
スピーカー 2
だからなんか、たぶん、あと私がすごい好きなのは、やっぱりここ、この話が結構恋愛要素を含んでいるってところはたぶんにあると思うんだけど、
あとシャールさんが、やっぱりシャールさんの同僚だからっていうところもあって、その昔の部分もわかるっていうところはすごく、
スピーカー 1
ああ、そうね。
スピーカー 2
シャールさんの二面性、二面性とは言わないけど、また別の顔が知れるっていうところがすごくね、おもしろいなって思っていて、
おもしろい、うん。
結婚式のドレスもシャールさんに頼みに行ったんだけど、その前の結婚式のウェディングドレスもね、ようこさんはシャールさんに頼んでいて、
秋の夜食と料理の繊細さ
スピーカー 2
そこが、そうそうそう、昔のシャールがドラッグクイーン成り立てだった頃の彼を、ようこさんのウェディングドレスの発注がさ、支えていたっていうことが実はあったりっていうことがわかるんだよね。
そっか、みたいな。それはそうだよな、シャールさんにもそういうことがあったんだよな、みたいな。
いつもこう、みんなを導いてくれているシャールさんが、実はそういうふうに同僚に支えられてた部分もあったんだろうなとか、そういうところもよりわかるっていう意味で、結構好きなんだろうなと思うんだよね。
スピーカー 1
そうなんだよ、なんか、私この本を読んだ時に、抱いた感想が、まず料理が、料理の話に戻るけど、料理が、料理ってこんなに繊細なんだって、こんなに繊細な料理って作れるんだって、こう、味もさ、塩、醤油、みたいなさ、なんていうんだろう、わかりやすい味っていう感じじゃないじゃん、描写としてさ。
いろいろなものがこう、出汁をとって、複合して、みたいな、こういう幾重にもなっているっていうことと、この作品に出てくる人たちの人間性みたいなところが、その人のいろんな側面が見えて、
で、結構みんなさ、それこそすごい、どのエピソードでも、自分の割と深いところとこう向き合って、自分の感情を丁寧に丁寧に消化していくじゃん、っていうのがずっと続いてて、
人間も、その料理、その出てくる料理と同じぐらい繊細だし、単純じゃないくて、いろんな層があるんだなっていうのが、こう、なんかすごい料理とリンクしてて、美しいって思ったんだよね。作品の作りとしてさ。
スピーカー 2
美しいって思ったんだって。
スピーカー 1
そうなの、なんか、この繊細な料理に対して、この繊細なエピソードがあるからこそ、これがさ、なんか、シャールさんが出してくるのがさ、めちゃめちゃこう、なんか、あの、鉄鍋振った中華料理とかだったらさ、この繊細な話は成立しないと思うんだよね。
スピーカー 2
それではない。
スピーカー 1
それではない、なんかそう、いや、私もシャールさん作る中華料理食べてみたい気持ちはあるけど、そうすると、やっぱりエピソードとしてはもうちょっとさ、なんか、違う感じになりそうじゃん。
スピーカー 2
そうね、違う感じになりそうだね。
スピーカー 1
違う感じになりそうじゃん、そう。
料理の繊細さを味わっているのと、こう、人間、人間もそうだよね、人間も料理と同じで、なんかいろんな要素があってさ、一言では語れないよね、みたいな。
っていう、なんかそれが美しいなって思ったんだよね。
作品として、そうそうそうそう。エピソードが料理を引き立たせてるし、料理がエピソードを引き立たせてるなって思ったの。
ですです。
スピーカー 2
その要素も絶対にある。
いやー、そうだね、すごい、ようこさんの話はすごいその、私は最後は、ようこさんはすごく魅力的な女性だなって思ったし、
やっぱりそのね、ちゃんと自分と、自分の長年の恋心と向き合って決着をつけて、離婚式をやりきってっていう芯の強い姿が、めっちゃかっこいいって思ったから、
っていうね、登場人物たちがさ、他にもいっぱいいるわけでさ、すごい人にフォーカスしちゃった、紹介にはなっちゃったけど、
やっぱり料理との相乗効果の面はすごくあるから、いやいいよね。
おいしいご飯とさ、受け入れてくれるその場所とさ、そして魅力的な登場人物がいるカフェですよ。
スピーカー 1
そう、なんかさ、部屋に置いといてさ、たまに帰りたくなる、マカンマラに帰りてえと思ってこう、す、みたいな。
これはね、家に置いておくべき本ですね。
スピーカー 2
ね、そう、だからたまに、たまに行けるといい夜食カフェなんで。
スピーカー 1
いいね。
スピーカー 2
しかもなんと今年はね、観光10周年ということで。
あ、そう、そうなんだよ、そう。
え、ちょっと調べてみたんですけれど、なんと、10月の21日に新刊も出ているそうですよ。
スピーカー 1
5作目。
女王様の休日、マカンマランボヤージュ。
台湾に行くらしい。
楽しみっていう、私とソラヤンが楽しみにしている飲食店群増撃物なので、皆さん気になった方はぜひ手に取ってみてください。
私も常連のつもりで生きていこう。
新刊情報とカフェの魅力
スピーカー 2
なっしーも常連だったか。
スピーカー 1
そのうち会いましょう、マカンマランで。
マカンマランで会いましょう、皆さん。
スピーカー 2
ここまででトークテーマは終了ですが、きさくろではいつでもお便りを大募集しています。
トークのご感想や本にまつわるお悩みなどをぜひご投稿ください。
ポッドキャストやノートにお便り投稿フォームのリンクをご用意しておりますので、そちらからご投函いただけると嬉しいです。
今後も喫茶クロスロードは毎週月曜日夜21時よりゆるゆる営業していきます。
本日はお越しいただきありがとうございました。
またお待ちしております。
バイバイ。
29:48

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