家族の困難な状況
カランコローン、いらっしゃいませ。喫茶クロスロードへようこそ。
本好きが集まり、みんなが友達になれる音声配信【喫茶クロ】
11月10日、第119回の配信です。
本日もなっしーそらやんの2名で配信していきます。
我々が続いているんですけど、おはぎさんがコロナになってしまったっていう続報があって、
なんか、2、3日前ぐらいにね、連絡きたよね。体調は回復したって。
でも、やっぱまだ本調子じゃなさそうな感じだったよね。
まだ辛そうだったから。
ほんとに、うん。元気になってほしい。
なので、引き続きおはぎさんへのねぎらいの言葉、お待ちしております。
お待ちしております。
あと急に寒くなったから、皆さんもどうぞ体調にはお気をつけください。
みんなも気をつけて。
今日はですね、話したい本がありまして。
私。
何の本でしょうか。
つむらきくこさんの水車小屋のねねです。
これは、2024年本屋大賞2位の作品、去年だね。
去年の本屋大賞2位で、ずっと気になってたんだけど、なかなか手をつけられずにいて、
なんでかっていうと。
あら、そらやんが。
そうなの。ちょっとね、腰が重かったんだけど。
いや、分厚いんよ。
あー、そっちか。
480ページ。
うーん。
これね、絶物見るとちょっと眠くなる。
分厚いとね、ちょっとエネルギーいるからね、手に取るまでにね。
そうそうそうそう。
で、これ長いのにはちゃんと理由があるんですよ。
で、この水車小屋のねね、この作品は、とある姉妹の40年を追いかけていく話なんですね。
おー、40年も。
40年だから、初登場時は姉妹は8歳と18歳。
で、エピローグは40年後だから、40足して、48歳と58歳。
おー、軽く私たちを超えた。
おー、その2人の反省が詰まっていて、朝ドラみたいな感じなのかなって。
そうね。
実際このまま朝ドラの脚本になって、いいんじゃないかって思うくらい。
連続ドラマになっちゃって。
なんだけど、連続、うんうん、毎日朝15分会いたい。
それぐらいいい本だったんですね。
そうそうそうそう。
だから読みたいし、読みたいけど長い。これは長い。長いんだよな。
長いなって思ってて、ちょっと1年ぐらい経っちゃったんだけど、
この間大学の後輩に、めっちゃ良かったですって言われて、
おー。
いや、そりゃ読まないとなって思ってた。
そしたら?そしたらソラヤの感想は?
そしたらさ、ほんとにめっちゃいいじゃんってなって。
言葉になってない。
めっちゃいいじゃんって。
いやでも、人に勧められるとさ、画前すごい読みたくなる気持ちが高まる現象ってきっとなんか名前ついてるよね。ついてないのかな。
我々が名付けてやろうか。
私もすごい人に勧められるとめちゃめちゃ読みたくなるから、
なんかそれでソラヤのスイッチが入ったんだろうなって思っているんだけど。
いやしかもその子の言い方がまたいいよね。
そうね。
めっちゃ良かったですって。
だから今日はこの本の良さについて伝えたいんですけど、
読んでほしいし、なんかちょっとストーリーがネタバレするとちょっと面白みが下がっちゃう部分もあるタイプの作品だったから、
極力ネタバレしないように良さを伝えていきたいと思います。
今日はネタバレな司会ですね。
すごいオブラ取りつつむみたいなことを言うかもしれないんだけど、そこは付き合ってください。
ちなみにナシは未読なのでちょっと突っ込みますが、ソラヤが喋りたくなさそうだったらちょっとかわす感じにします。
まあまあうまいことやっていこう。
まずはちょっとざっとあらすじを紹介していきたいんですけど、
主人公の姉妹がですね、リサとリツ。
リサがお姉ちゃん。初登場時18歳。
リツが妹で初登場時8歳。
リサは18歳ってことで高校3年生だね。
副職系の勉強がしたくてお裁縫も得意でね。
短大の入学が決まってたの。
入学決まっていた。はい。
決まっていたんだが、電話来て大学から入学金振り込まれてませんよみたいな。
どうして?
入学金振り込んでくださいみたいに。
連絡が来て、結局その大学に入学できなくなっちゃうの。
乗っけから大変ですね。
不穏でしょ、いきなり。
不穏不穏。
なんでその入学金が振り込まれてないかっていう話なんだけど、
リサとリツは長らく母子家庭だったのね。
お母さんが一生懸命2人の子と育ててたんだけど、
お母さんに彼氏ができて。
あら。
この彼氏が、会社を辞めて授業をやるとか言い出して。
あら。
お母さんがその彼氏にどんどんお金を見ついちゃうっていうか、
入学金のためのお金も彼氏に使っちゃうんだよね。
なんと。
ないって。
わお。
リサはバイトもしてたんだけど、一応貯金もあったんだけど、
急に入学金って言われて、大学の入学金って30万ぐらい。
結構するよね。
それってさ、高校生には大金だから、頑張ってかき集めても揃えられず、
進学をあきらめる。
あら。
というところから始まる、この話は。
リサの成長と決意
大学に進学できず、はいはい。
そうなの。
このエピソードからわかるように、リサとお母さんはちょっと関係がね、
最近はあんまりうまくいってなくて、
リサはおうちにもあんまりいたくないなって思って、
バイトめっちゃ詰めてたんだよね。
学校行って、バイトを夜遅くまで行って、バイト先でご飯食べて、
おうちに姉に帰るみたいな生活で、
だからちょっと家族のことあんまりよくわかってなかったんだけど、
そんな日々で、バイト帰り夜遅くに、家に帰ろうとしてたところで、
公園に見慣れた子いるなみたいに。
真夜中の公園に。
真夜中の公園に。
そしたら、妹のリツだったんだよね。
あらー。
その見慣れてる子が。
夜中の公園に、8歳の女の子がひとりぼっちだよ。
あー、もう、もう私は気が狂いそう、想像しただけです。
私も泣いちゃいそう。
なんか、すごいハードな家庭環境ですね。
ね、いきなりね、そう。
リッちゃん、なんでそんなことに言って?
リサが話を聞くと、
お母さんの彼氏から、小5の勉強ドリルをやらされていて、
できなかったから、外に占め出されたって。
リツ、さっきも言いましたけど、8歳ね。小学校2年生ね。
3学年も上ですね。
いや、そうそう。
意味わかんない。
意味わかんない。
もう、はっきり言っちゃうけど、意味わかんないじゃん。
しかも、なんか話を聞くと、これは今日単発の出来事でもなくって、
他にも、そのお母さんの彼氏から、ちょっと虐待めいたことをされていたっていうことを、リサは知るんだよね。
しかも、お母さんはね、止めない。
止めないんですね。
んですよ。止めないっていうか、
お母さんの話、ちょっといくつかあるんだけど、
お母さんは、2人を育てるの結構大変。
1人でね、2人育てるの本当に大変だったっていうところがあって、
もう、自分で全てのことを決めるっていうことに疲れてしまったっていうテリフがあるんだよね。
だから、なんかもう完全に思考を放棄しちゃって、彼氏の言いなり状態みたいな。
だから、大学にも行けない、で、りつはなんかやばい状況だっていうことを、リサは知って、
で、リサは、りつと一緒に家を出ることを決めるんだよね。
お母さんもシングルマザーで、なかなか大変な状況だったっていうことは、今聞いただけでも想像できるけど、
やっぱりでも、姉妹はつらいよね、この状況はね。
いや、本当にそうだと思う。
でも、そこでなんかお姉ちゃんがね、妹のために、じゃあ家を一緒に出ようって出てくれたっていうのは、なんか嬉しいね、その中では。
そうそうそう。で、まあ、リサはさ、もう大学行けないから、自分の状況をなんとかするってなったら、働くしかないから、
でも、入学金入れる直前なんて、もうさ、もうほんとギリギリじゃん。
3ヶ月とかだよね。
卒業ギリギリだから、そう、準備もなくギリギリで就職先を探すって、簡単なことではなくって、
まあ、うよ曲折あるんだけど、リサはなんとか就職先を見つけることができます。
ネネの役割
で、遠く離れたね、お蕎麦屋さんで働くことになって、業務内容が、お店の手伝い、時々鳥の世話。
あ、そうやって書いてあるんだ。
そう、書いてある、書いてある。
で、まあ、鳥の世話って何?って感じだと思うんですけど、この鳥が作品タイトルの、水車小屋のネネのネネ。
ネネは鳥の名前なんですね、はい。
うん、そうそう。で、ネネはヨウムっていう、まあオウムの一種なんだけど、寿命がね、50年ぐらい。
結構長生きなんだよね、っていう。
ちなみにちょっと確認したいんだけど、ヨウムなんだよね。オウムの一種でヨウムってやつなんだよね。
そうそうそうそう。
でもこれ、鳥の世話が仕事になるって、なんかすごい大事な鳥っぽいね。
いや、そうそう。このネネが結構キーのキャラクターにはなっていくんだけど、このお蕎麦屋さんでは、蕎麦粉をね、水車小屋で作ってるんだけど、その蕎麦粉を作る生産管理みたいなことをしているのが、このネネなんだよね。
え、ツッコミたい、ツッコミたい。
ツッコミたいでしょ。
生産管理みたいなことをヨウムができるんですか?できてる?
できてる、まあできてると、できてるんだよ。
できてるらしいです。
いや、ネタバレではないんだけど、ちょっとね、ややこしいんですよ。
どうしてネネがこの蕎麦粉の生産管理をしていて、サポートする人間がどうして必要なのかっていうことを説明すると、すごい長くなっちゃうから、ちょっと今日はそういうこととして受け止めてください。
わかりました。
すいません。
ネネは生産要因です。
姉妹の不思議な仕事
リサはお蕎麦屋さんでお店の手伝いをしながら、水車小屋にも行って、そこでネネのお世話もしつつ、ネネがこう蕎麦粉の生産管理ができるようにサポートするみたいな不思議な仕事をすることになります。
でも、そのネネはね、蕎麦屋さんにとってすごく重要な仕事の一部を担っているわけで、そのネネの世話をする、もちろんリサもそのお仕事の一部を担うわけだから、結構物語、というかそのお仕事の上で大事な要因になってくるわけだよね。
そうそうそうそう。このお蕎麦屋さんでの生活みたいなところが、最初主軸になっていくし、ネネはさ、ヨームもいっぱいおしゃべりをするから結構いろいろ会話をしてくれたりもして、
うん、っていうのもあったり、感じなんだけど、ここで私のね、この作品の好きポイントの紹介に移っていきたいんだけど、いやさ、リサとリツは本当にハードだなっていうのが、最初に読んだ時の、もう本当にこの感情がすごい、私の中にはあって。
この姉妹の境遇がね、すごくハードなんだよね。
境遇がね、そう。で、実際、もう最初本当にその日暮らし状態で、だからすごいさ、家を出るっていうことも考えてなかったから、貯金って言ってもそんなにさ、あるわけでもないし、全部揃えていかなくちゃいけないから、家に必要なものを揃えるだけで、お金がね、どんどん吹き飛んでいくみたいな。
で、結構リサはそれに呆然とするっていう描写がね、最初結構続いて、最初ね、しばらく冷蔵庫買えなかったり、
あらまあ、でもそうだよね、高いよね。
そうそうそう、っていうのがあって、で、なんかこう、リツが友達のお家の冷蔵庫を借りるみたいな、で、リサがこうなんとも言えない感情を抱くみたいなやつもあったりして、
いやなんか、短大に行く未来もあって、結構そのお裁縫は好きで、やりたいって思ってたのに、それは本当にさ、自分としては予想もしないところから打ち砕かれてさ、
で、周りのさ、同い年の子たちとは全然違う生活を強いられてさ、
で、リサ自身はもう、ちょっと周りを見る余裕もなくって、とにかく生活をやりきるっていうことだけでいっぱいいっぱいっていう描写がね、最初は続くんだけど、
なんか私この描写されない中で、リサがどういう気持ちだったんだろうって、考えちゃって、
考えちゃうか、そうだね。
考えちゃう、なんかさ、別にお蕎麦屋さんにさ、同い年の大学生の子たちとかが遊びに来ることもあったでしょうに、
もしかしたら、あっちゃったかもしれないだよね。
っていうのがあって、すごいなんか、もう勝手にね、リサってなってたんだけど、私はね、
本当に強くて、リサは。
しっかり働いて、ちょっとずつお金を貯めて、冷蔵庫買ったりとか、生活に必要なものを揃えて、
リツをね、小学校に通わせて、みたいな、っていう目の前のやるべきことを一つ一つ、
ちゃんとね、やり遂げていくんですよ。
で、もう私は、私はリサをこういう状況にしてしまったリサのお母さんとか、
そのお母さんの彼氏への行き通りっていうのがすごいあるんだけど、勝手に。
でも、もうそれを飛び越える、このリサの淡々とした強さに、なんか感動したっていうか、
で、リツも8歳なりに、その自分のやるべきことを全うしていて、
勉強頑張ったりとか、日々の生活で、こうリサの負担にならないように振る舞ったりとか、なんかやってて、
いや、なんかその、いや私、なよなよしてんなって思った。
な、なよなよしてる?
2人に比べたら、恥ずかしいだって思ってしまうぐらい、2人とも強いなって、なんかすごいなって。
え、でもリサはさ、そのお母さんとか、その彼氏に恨み事を言ったりとかするっていう描写とかはないの?
それがね、
あーまあそれはね、ちょっとね、ネタバレのところにもなるから、何とも言えないところはあるんですけど、
なんかね、その気持ちの整理の仕方みたいなのが40年の間にあるシーンがあるんだよね。
まあそりゃそうだよね。
まあそりゃそうだよね。こう、いつまでもさ、
まあ仮に恨みつらみがあったとしても40年引きずることはできないから、
気持ちの整理をするくだりがあるんだけど、強いなって思う。
やっぱそれも含めて強いなって思う。
なんかね、自分自身で消化していくんだよね、リサは、それに関しては。
それがね、すごいなって思った。
なるほど。
どういう風に消化していくのか、自分自身でっていうところは、ぜひ読んでいただきたい部分ではあるね。
いやでもなんかその、りつもさ、ね、お姉ちゃんの分担にならないように頑張るって、
いやでも実際そんな8歳見たら、あーつらい、つらい、かわいい、かわいいっていうかなんだろうな、
でもつらいってなりそうだよね、なんかいじましいというかさ。
で、りつはね、すごい本が好きで、引っ越す前もね、図書館に通いまくって、
日常の中の強さ
引っ越した後も図書館に通いまくって、みたいな感じなんだけど、
やっぱだからか、ちょっとたぶん周りより聡明で、
りつのその聡明さを、ちょっとお姉ちゃんも頼りにしてる部分とかもあって、
なんかそういう意味で、じゃあ姉妹のバランスもうまく取れてたんだね。
いやそうだね、だから環境がこう、りつをこう、そういうちょっと大人びた子供にさせてしまったっていう部分はあったんだろうけど、
なんかそういうところでこう、りさがりつの言葉に救われたりするシーンみたいなのも結構たくさんあったりする。
そうそうそう、すごい2人なの。
いい姉妹ですね。
でもすごい2人なんだけど、当たり前だけどさ、その18歳が8歳の子と2人だけで生活してるってさ、
分け合い感しかないじゃん。
そうですね。
お蕎麦屋さんにはもちろん事情をね、説明するんだけど、やっぱり2人に対して最初、
大丈夫かなみたいな、信用できないなみたいな、周りの空気がね、あるんだよね。
読者側はさ、親元にいた時に2人がどんな目にあったか知ってるからさ、助けてやるよね。
そうね、すごい姉妹に感情移入しちゃうからね。
そう、感情移入してるからさ、いやいやそんなこと言わずにさ、みたいな気持ちになるんだけど、
でも実際さ、何も知らないとさ、そりゃ晴れ物を触るような扱いになるのはそりゃそうだし、
私このさ、つむら作品の好きなところの1個が、そういうなんか出てくる人の関係性みたいなのがちょっとリアル、
すごいリアルに描写してくるなっていうのがあって、
作品の展開上、必要なのでめちゃくちゃ親切にしてくれる人みたいなのは出てこないんだよね。
だからそういう1つ1つがリアルだからこそ、この作品の姉妹に私はすごい感情移入しちゃうんだし、
これってどこかの街で本当に起きてたんじゃないかなっていう、なんかリアル感があるなぁみたいな。
でもね、そのりさとりつは、それぞれの日々の振る舞いで、そういう周りの不審感をどんどん取り除いていくんだよね。
本当に2人は頑張ってるんだなっていうことをみんな気づいて、
いい子たちなんだなって言って、どんどん助けてくれるようになってみたいな。
なんかね、もうそういうこう生活の基盤というか、自分の城をもう粛々と作っていく2人の強さに、
冒頭というか、もうその40年の序盤はマジでそこにただただ感動する。
なんか今、そらやんの話を聞いてて思ったのは、だから姉妹の行動っていうのは、
すごい事件が起こってとかっていうよりは、その日常の中で徐々に周りの信頼を得て、
その地域のコミュニティとか人間関係をちゃんと築いていって、自分の城として確立していくっていう、
そういう話なのかなって思ったけど、そういうイメージであってる?
そうそう、そういうイメージ。例えば、小学校でリツに初めてお友達ができましたみたいな。
で、そのお友達とのやりとりとか、そのお友達の保護者の方とリサのやりとりとか、
そういうシーンで、こうだんだん2人がね、こう信頼されていくっていうのがわかるとか、
地元のマダムたちの合唱サークルみたいなのの、ちょっとお手伝いにリサが入るみたいなところで、
あのそば屋のこう、ちょっとどうなんでしょうって思ってたマダムたちが、だんだん心を許していくみたいな。
ちょっと朝ドラ感あるでしょ?
朝ドラ感あるね。
いやでもなんかこう、本当にやっぱ日々の積み重ねでコミュニケーションがどんどん積み重なっていく感じが朝ドラ感あるね。
そうなの。
今さ、結構さ時代的にはさ、なんかちょっとそういうなんだろう、挨拶する関係を作ってとかっていうところにさ、
煩わしさを感じるっていうと言い過ぎかもしれないけど、ちょっとそういう関係は希薄になってきたみたいなところがありつつ、
でもやっぱさ、そういうさ、なんだろう、地域とのつながりとかさ、そういうなんだろう、人間関係のいつもそういうふうに挨拶してる関係とかでさ、
助けられてるなとかさ、ちょっと元気づけられるなとか、人ってあったかいなって思う瞬間があるなとか、
そういうのってやっぱりあるよね。
あるね、そうそうそう。
なんかそういう風景を今聞いててイメージしました。
ちっちゃなね、ほんとに。ちょっとしたやりとりの時に誠実さを出せるかとか、
そういうことですごい大事なんだなーみたいな、なんかこう、やっぱ信頼関係っていうのは一発逆転ではないんだなっていうかとさ、
つくづく感じさせられる。
周囲の人々の支え
それを淡々とやりきってるりさとりつにすごい感動したっていうのがまず一個で、
そうやってね、りさとりつどんどん強くなっていくんだけど、さっきの話みたいな感じで、
2人の人柄もあって、本当にたくさんの人が2人の生活をね、支えてくれるようになりますと。
ここからが私の感動したポイントその2を話したいんだけど、
もちろんそのりさとりつを助ける側の人たちにも、いろんな大変なこととか苦しみとかがあったりするんだけど、
ここからもうここはもうちょっと特大ネタバレで引っかかりそうだから、
誰がどうしてそういう発言をするのかみたいなことは全く言えないんですけど、
言えないんだが、りさとりつの周囲にいる人たちが2人を助けたりとか、2人の役に立ちたいって思うことで、
その周囲にいる人たち自身が自分のことを肯定して立ち直っていくっていう場面があって、
それがいくつもあって、いくつもあって、はいはい、いくつもあって、
私はこの本でそれに本当に感動したんだよね。
つまり、りさの周囲にいる人たちも、りさたちを助けることで、自分を捨てたもんじゃないなって思えるっていう人が何人もいたってそういうことなんだよね。
そういう感じなんだよね。
ここね、本当にシーンもいいし、セリフもいいから、でも特大ネタバレだから言えないんだけど、
めっちゃもったいぶるやん。
言文通りのセリフじゃないんだけど、自分の人生はもう詰んだなみたいな、
もうどうにもならないなみたいに思ってた人がいて、
でもその人が、りつとりさを見て、1年後も2人が元気でいてほしいな、幸せでいてほしいなって思ったと。
その時に自分って、まだ未来のこと考えられるんだって気づいたみたいな。
そうだね、1年後の2人が楽しみなんだもんね。
そうそうそうそう。
え、じゃあまだ自分は終わっていないんだって思ったんだみたいな。
言文通りのセリフじゃないんだけど、
なんかね、このシーンはすごい私もハッとした。
自分も終わったなって、もう人生どうでもいいやって思っている、
思っちゃうことってあると思うんだけど、
誰かの1年後を楽しみに思えるってことは、
ほどのつまり、まだ自分には未来を楽しいと思える自分がまだいたんだってことを気づくってさ。
なんかすごいこう、なんていうんだろう、ちょっと言葉にできない感動がここには私はあって。
誰かの幸せを願うってさ、すごいなんか純粋な気持ちというかさ、
純粋でかつあったかい気持ちじゃん。
もう本当にその姉妹のことが幸せでいてほしいって思う、その気持ち。
でもそれが自分の未来、自分の未来を連れてくるというか、
自分にも未来を示してくれるってところがすごいよね、なんか。
そうすごいの、その気づきがすごいなって。
まだあって、
これもまた結構重要なシーンなので言えないのと、原文通りのセリフではないんですけど、
助け合いの重要性
自分って大したことのない人間だなって、
凡庸な、そんな周りに比べて火出てるものもないし、
そんな役に立つような人間だとは思っていない、みたいに思ってた人がいたのね。
でもその人が、とある理由でりつとりさに関わるんだけど、
りつとりさを助けたいなって。
しかも自分の立場なら何かしら役に立てるかもしれないっていう立場の人で。
って気づいた時に、自分のことをもうどうでもいい存在だと思うのはやめようと思ったんだ。
ってその人は言ったんですよ。
言ったんですね。
っていうことを言う人がいるんですよ。
で、そらやんはどこに感動したかというと、
いやその、なんて言うんだろうな、これもさ、誰かを助けたいっていう気持ちがあると。
誰かを助けたいし、ちょっと役に立てるかもしれないっていうふうに思えたと。
それで、でもその人はずっとさ、自分はもう大した人間でもないし、なんか凡庸だしっていう感じで生きてたんだけど、
そういうふうに自分のことを考えてはいけないんだって。
この二人を助けられる自分って別にどうでもいい存在なんかじゃないじゃんっていう気づき。
これもまたなんかさ、
相手のことを思うというか、相手を助けてあげたいっていう、やっぱりその純粋なこう、何だろう、善意というか、
手を差し伸べたいっていう気持ちがめぐりめぐって、自分を肯定することにもつながってるんだもんね。
そうそうそうそう。っていう感じで、こういう人いっぱいいて、
いっぱいいるんだね。
この作品は誰かを助けたいっていう気持ちで、その人自身が救われるとか、
自分が肯定されるみたいなので、他人に優しくするっていう行為が、
40年の物語の変遷
バトンのように受け継がれていくんだよね。
で、リッツとリサもこの40年の間に、明確に支えられる側から支える側にシフトしていくんだよね。
もうね、そこが本当に感動っていうか、
もうさ、私たちは8歳のリッちゃんから知ってるからさ、
リッちゃん28歳とかさ、リッちゃん38歳。
リッちゃん大きくなって、リッちゃんに救われていく子がいてみたいな、なんかそういう、
近所のおばちゃんみたいな気持ちになっちゃうね。
そう、近所のおばちゃんみたいな気持ちになるっていうのが、とても良くて、
この作品のね、宣伝文句で一番使われているセリフがあるんだけど、
誰かに親切にしなきゃ、人生は長く退屈なものですよっていうセリフがね、あるんだけど、
本当にそうだなーっていうのを、この2人とその周囲の40年からすごく感じるっていうか、
確かにそういう、2人が誰かと関わるとか、どの物語は動いていって、それぞれが元気になったりとか、
人生が開けたりとかするんだけど、なんでこれすごい好きなんだろうっていうのに、
っていうのを思った時に、やっぱ人を助ける前に、まず自分からみたいな考え方はあると思っていて、
それはすごい大事だなって思う。
実際りさとりつも、まず自分たちの城をしっかり作るっていうことに集中してる時間とかもあるから、
それはすごい大事なんだけど、
私は誰かを助けたいとか、人の役に立ちたいっていう気持ちを持っているっていうことで、
自分のことを大切にしようって思えるようになったっていう、
この登場人物たちの考え方がすごい素敵だなって思ったっていうか、
そこにすごい感動したんだろうな。
なんか今聞いてて思ったのは、でもさ、こうなんだろうな、
自分を大切にまずしましょうみたいなところってさ、
やっぱさ、誰かを助けられる自分でいるためには、ある程度自分でちゃんと立ってないと、
友だわりになるというかさ、自分が立ててないのに、
誰かを支えられないでしょみたいなところがまず前提としてあるなって思ってるけどさ、
助けることで助けられてる関係性になったとしても、
そこに何だろう、ちょっと依存みたいな関係になっちゃうとさ、ちょっと暗い感じになっちゃうけどさ、
そうじゃなくて、なんかもっとポジティブなさ、
あなたを助けたくて、でもそれで自分のほうも大切にしたくなってみたいな、
すごいなんだろうな、気持ちの持ち輪がポジティブというか、
っていうところになんか、すごいいいなって私も今聞いてて思ったかな。
そう、私も思った。やっぱなんかこう、誰かのためにみたいな感じでさ、
頑張りすぎちゃってさ、自分のことをどんどんすり減らしちゃうのは良くないですよね、みたいなさ話は多分にあって、
それは本当にそうだって自分も思うんだけど、
でもやっぱ、でさ、やっぱ最近はさ、こう自己肯定感とかさ、自分の機嫌は自分で取りましょうみたいなさ、
もちろんそれも大事なんだけど、でもやっぱりさ、私たちはさ、そのポペル君がさ、網目のような、
前回は引っ張ってきましたね。
そう、引っ張るよ、だって名作だもん。網目のようなね、人間関係で生きているっていう、もうそれは逃れられないと思う。
っていう時点で、一人で生きているわけではないから、そういう意味でも誰かの役に立ちたいとか、誰かのためにっていう気持ちを、
なんだろうな、それ自身はすごくピュアで素敵なことなんだよっていうことを改めてね、
そう、そういうふうに思えるってことはすごく素敵なことだし、
それはそういうふうに思える自分を大事にしてほしいっていうのが、作者のメッセージでもあったのかなっていうか、
なんかすごい、本当にその気持ちは尊いというか、
素敵なものなんだなって、今やっぱり改めて思うし、
なんかすごいそれがいい循環になっていって、
その姉妹と周りの人たちを幸せにしていったんだろうなっていうのは、すごい今イメージできたかな。
そう、っていう本なんだよね。
こういう優しさが連鎖していく40年を追ったっていう内容なんだけど、
リツとリサがとんでもないハードな境遇からスタートして、
どうやって自分たちの生活の基盤を整え城を作り、
2人が精神的に成長していって、
彼らが助けられたようにその優しさのバトンを今度つないでいく。
本当実際にそのリツとリサに関わって、リツとリサが助ける子たちっていうのも現れていくんだけど、
そういう変遷を追っていくには、やっぱり40年いるなって思ったし、
この長さ480ページに無駄なページは1ページもないですっていうのは本当にそう思ったっていう。
だからこそ本当に実在するんじゃないかっていう。
そういうふうに思えるっていうのもすごいね。
40年もかかれたらもう本当に。
そっか、そうだよね。リサとリツも支える側になるんだもんね。
支えられる側から支える側にシフトして、
さらにその子たちが支える存在ができてっていうことがね、
どんどんとつながっていくんだったら、それは40年長いですね。
しかもね、なんか10年スパンでお話が切り替わっていくんだよね。
っていう形になってるから、結構ね10年パッて飛ぶんだよ。
それもね、また良くて。
だからなんかさ、久しぶりに会ったリッちゃん。
どうしてるのかなって思った。
え、リッちゃん今そんなことしてるの?
リサ、今そんな感じなんだみたいな。
読み進めていくと、どうして2人がそういうふうな、書かれてない10年に何があったのかみたいなのがだんだんわかってきて、
あ、なるほどみたいなっていうのが繰り返し繰り返しあって。
なるほどね。10年ごとに覗きに行けるタイムマシンなわけですね。
そう、そうなの。
あと今日、1ミリも触れてないんだけど、ねねもね、大活躍するんです。
ほんとだよ、全然触れてないじゃん。
ねねがいないと、全く話し合いだけど、ねねがいないと、この作品はマジで成り立たない。
それくらい大事なんだ。大事なんだね。
大事。やっぱりその水車小屋にねねが、水車小屋のねねっていうタイトル通り、そこが中心となって、
リサとリツがいて、そして周りの人が集まってくるみたいな。
へー。
そうか、ねねは50年寿命があるわけだもんね。
そうなの。
そのねねも一緒に歳を重ねていくわけですね。
そうそうそうそうそうそう。
本の特徴と読書のすすめ
いやーっていう感じの本なんだけど、長いんだけど、別になんかもう先が気になってしょうがないしょうがないみたいな、
一気に読まないと話が全部わからないっていう作品ではないから。
さっき話した通り、10年スパンで一応区切りがあったりするので、
これね、もともと新聞の連載小説だったんだよね。
へー、なるほどね。
そうそうそうそうそうそう。
だから、私はその連載してた時の感じで、毎日ちょっとずつ時間をかけてゆっくり読んでいくのがいいんじゃないかなって、
その自分が一日過ごしてる裏で、こりつとりさも、
今日こんな感じだったなっていう15分みたいな感じのことを、
頭に思い浮かべられな、こう考えながら読むのが理想の読み方かなとは思った。
やっぱなんか朝ドラっぽいね。
そう朝ドラっぽい。
でも私は待てなくて、結構一気読みしてしまった。
もう読すぎて。
ね、480ページを。
もう読む時間、もう年出したいから、もうめっちゃきびきびと過ごしてた。
これ読んでて。
めっちゃきびきびとカジオシーみたいな。
いや、いつもこんなんできるんだったらもうちょっとやれよって思うぐらい、きびきびと生きてた。
読みたい本が。
早く早く続き読みな。
そんな感じです。
よかった。
よかったって。
いや、この本本当によかった。
よかったってお前の本なんだね。
よかった、だから長さに面食らった人は多いと思うんだけど、
ゆっくり読んでいい本だから、ぜひ手に取ってちょっとずつ読んで、
シンプルに、人に親切にするっていう気持ちって尊いなっていうことを感じてほしいなぁと思いました。
感想と今後の展望
私は思ったよ。
本当に思った。
いや、そんな感じです。
なっしーどうでしたか?
私はそのネタバレ部分はあまりわからないままで話を聞いてはいたんですけれど、
そうだよね。
ほんと10年ごとにちょっと、いやでも私すごい思っちゃう気がするもん。
あら、28歳の率、こんなことになってるの?みたいな。
たぶんそういう、なんだろう。
え、え、え?みたいな。
ね、なんか、え?いったいこの10年に何があったの?みたいなのを、
そうそうそうそう。
少しずつひも解かれて、そして10年の歳はまた流れというのが続いていく。
続いていくの。
いや、そしたら私も気になっちゃうだろうなとか、
気になっちゃう。
結局ね、今何をしてるんだろうなとか、そういうモヤモヤは残りつつ、
いやー、480ページか。
うん。
頑張ろうかなって思いました。
うん、ちょっとずついけます。
ではここまででトークテーマは終了ですが、
きさくろではいつでもお便りを大募集しています。
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バイバーイ。
バイバーイ。