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皆様はですね、ご自分のお子様から、まあ旦那様もしくは奥様とのね、出会い、なれそめについて聞かれたことってありますかね。
うちはあるんですよ。長男が1年生か2年生の頃だったですかね、こういう風に聞かれたわけです。
あのさ、パパとママってどうやって結婚したの?どうやって出会ったの?
なんてね、こんなオマセな質問する年頃になったのかなんてね、考え深かったりもしたんですけどもね、こうやって答えてやったわけです。
ある時お父さんは1人で開店寿司屋に行ったと。そこで1人だったからカウンターに通されてお寿司を食べていた。
そこに偶然、お母さんも同じ開店寿司屋さんに1人で来ていた。もちろんお母さんも1人だからカウンターに通されて、偶然お父さんの隣に座った。
まあそのままお父さんもお寿司食べてたんだけど、ふと見ると向こうから美味しそうな穴子が流れてくる。
身も大きくてぷりっぷりで。いやーあの穴子いいな、次あれ行こうかな。誰も取られないといいな。
見てたらね、どんどんどんどん穴子がこっちに迫ってくる。よしよしよし、こっち来たこっち来た、じゃああれ食べよ。よし、来た来た、穴子食べよ。
パッと手を伸ばすと、そこに偶然お母さんも同じ皿に手を伸ばしてきた。同じ皿を掴む2人。
はぁ、ごめんなさい。いやいや、しっけいしっけいこれは。いや、ごめんなさい、どうぞどうぞ、食べてください。
いえいえいえ、そうだ、せっかくだから一貫ずつ食べましょうか。もちろんお題は僕持ちでね。
それがお父さんとお母さんの初めての出会い、とまあそういう風に話しているわけでございます。
これがね、まあまあまあまあありそうでなさそうな、まあなさそうですよね。まあまあ大人がね聞けばね、それは作り話だ、創作話だって思うんですけどもね。
子供は意外とピュアなもんで信じてくれているわけでございます。今でもね、回転寿司屋に行くとね、たまに、あれ、パパとママってこういうところで出会ったんだよね、なんて言ってくるんですね。
なんかかわいいなぁなんて思うんですけどもね。まあいずれね、長男も大きくなればね、そんなことありえないななんてね、あの気づくのかもしれませんけどね。
まあまあいつまでもね、そういうピュアな心を持っていてほしいな、内緒にしておきたいな、なんていうお話。
なんですけども、逆にですよ。逆にですね、これがずっと息子が信じていてね、大きくなっちゃって、そのまま結婚的霊気になっちゃうわけです。
その時にね、あの彼女がいない、でも結婚したいなんて時にね、一人でね、あの回転寿司屋に入って行っちゃってですね、カウンターでですね、隣のお姉さんがね、お皿に手を伸ばすところをね、すごい狙ってる。
そんなことになっちゃったらどうしようと、今から不安がつきません、というお話。