2023-11-14 19:30

#19 ガチでマジな趣味「シリアスレジャー」としてのマジック

シリアスレジャー/Robert Stebbins/杉山昂平/ガチでやる趣味/用語を定義する意味/趣味形成のヒント/ウィンタースポーツの興味形成、趣味形成/リクルートが3万人に調査/雪マジ19/19歳が大事/マジックの興味形成がいつか、というのもデータを取りたい


雪マジ19

https://majibu.jp/yukimaji19/pc/

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奇術積読宣言 ON AIR
どうも、奇術愛好家のしゅうたです。
このポッドキャストは、手品が好きすぎて本を死ぬほど積んでいる私しゅうたが、
手品を趣味とする愛好家向けに、マジックに関するよた話をするポッドキャストです。
スポーティファイでお聞きの方は、ぜひ番組をフォローしてください。よろしくお願いいたします。
はい、ということで、今回のテーマは、シリアスレジャー。
収録日は、現在です。
2023年秋のマジックマーケットが近づいております。楽しみですね。
マジックマーケットを今回、私が出させてもらっているので、
宣伝はちょっと別のポストでしたいなと思っているんですけれども、
その中でですね、今回
アマチュアでもマジックへのモチベーションを保ち続ける方法
というタイトルで、論説文というかですね、エッセイを出させてもらっています。
その中でシリアスレジャーという言葉をですね、使ったんですけれども、
ちょっとそれに反応いただいたので、ちょっとせっかくなんでそれについて話そうかなと思っています。
皆さんシリアスレジャーって聞いたことありますかね。
多分多くの方がないんじゃないかなと思います。
私もいくつか本を読んでいる中で出会った概念でして、
これはすごく自分が興味ある分野を議論するときに使える定義、用語だなと思って、
今回マジケでも書いた原稿にシリアスレジャーという言葉を入れさせていただきました。
シリアスレジャーという言葉はですね、シリアスなレジャーということでそのままなんですけれども、
シリアスっていうのはね、真面目なとか本気でとか真剣なみたいな意味ですよね。
レジャーはいわゆるレジャーなので、無理やり日本語に訳せばヨカとかそういうことですよね。
だからガチでやっているレジャーだと思ってもらえばよくて、
本気でやっている、マジでやっている趣味レジャーというものがシリアスレジャーなわけです。
これの用語自体はですね、カナダの社会学者であるロバート・スティーヴィンズという人が、
1982年の論文で提唱したものなんですね。
日本だとね、あんまり研究している人がいないんですけれども、
余科学、レジャースタディっていう分野が結構ね、アメリカの大学だと学部レベルであるところは少ないんですけれども、
学科レベルでは少なくともあるところがあって、私もですね、昔アメリカに留学をしていたときにですね、
たまたまシリアスレジャーを専門で勉強している人を知り合いにいましたし、
日本だと有名なところだと東洋大学とかが若干そのシリアスレジャーのことを研究している先生がいらっしゃるとかね、
そういったことは聞いたことあります。
とにかくですね、そういう分野が、一大分野があるということで、
人間がどんどん豊かになってきて、戦後特に終わってね、
豊かになってきて、時間が、使える時間が増えましたから、
余科というものが、わりと人間の生活実態というものを示すときに無視できない存在になってきているということで、
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レジャーに関して研究する人が増えてきているという、そんな背景かなと思っています。
私が知ったのはですね、日本だと杉山光平さんという研究者の方が、
日本語でシリアスレジャーということをちょっと紹介してくれている本がありまして、
彼が編集した本である、「趣味に生きる文化論」という本で知りました。
趣味に生きる文化論ということなので、
趣味に生きるという、もうそのタイトル通り、趣味をめちゃくちゃ楽しんで、
それで人生を楽しんでいるみたいな人たちをインタビューしたりとか、
複数の研究者たちがそれを寄稿している本なんですけれども、
とても興味深い、ちょっと学術論文チックに書いてあるので、
少し堅苦しいんですけれども、とても興味深くて面白いものかなと思っています。
なので、シリアスレジャーという言葉に戻りますと、
マジでやっている趣味ということが、ざっくりとした理解では大丈夫なんですけれども、
せっかくなので、ステビンズさんが定義したもの、日本語訳ですけれども、ちょっとご紹介しますね。
アマチュア、趣味人、ボランティアによる活動で、彼、彼女らにとって大変重要で面白く、
充足をもたらすものであるために、典型的な場合として専門的な知識やスキル、
経験と表現を中心にしたレジャーキャリアを歩み始めるものという、ちょっと長い定義になっています。
本当、ざっくりとした理解であれば、私が言ったようなマジでやっている趣味、
あとはやっている人たちというのを想定してもらえれば大丈夫かなと思っています。
これが定義されて、何が嬉しいのって話ですよね。
これはちょっと学問っぽくなるんですけれども、定義を明確にすることで、用語を作ることによって、
論点が明確になるんですよね。
例えば、趣味について議論しましょうよと言ったときに、シリアス・レジャーという言葉があって、
ここの範囲で議論しましょうねとかいうふうに、論点が一つ、
論点というか、議論する領域を明確にすることができるというのがあるので、議論を発展させていくことができますしね。
逆に言えば、そこにシリアス・レジャーに該当しないものは対象を該当することができるということになります。
ちなみに、シリアス・レジャーの対義語というか、それによって排除される側というものは、
カジュアル・レジャーということで、カジュアルなので、何の気なしに楽しめるレジャー、趣味ということで、
ソーシャーゲーだったり、ネットフィックスぼーっと見たりとかね、映画館にふらっと行ったりとか、
そんなのが、いわゆるカジュアル・レジャーになるかなと思っています。
その、シリアス・レジャーという言葉を定義したら、議論が発展できるよって言ったんですけど、
じゃあ何が考えられるのかっていうと、いろんな研究論文があるみたいなんですけど、
私これ別に専門ではないので、ささっと目次読んだりね、論文のアブストラクトという要約の部分を読んだり、
先行研究をちょっと触ってみたりっていうぐらいなんですけれども、
例えばこの趣味の面白さ、何にそれぞれガチでやっている人たちが面白さを感じているかとかね、
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あとは趣味継続しているわけですよね、その人たちが。
じゃあどうやって継続しているのかとか、どういった環境にあるのかですよね。
あとその趣味をどうやって取得したかとか、
あとはその趣味の社会的な意義ですよね。
なんか最近人間って時間がたくさん豊かになってます。
本当に100年前の人たちとは比べもならないぐらい時間があるというか、豊かにはなってますから、
その中でよりよく生きていく、最近流行りの言葉で言えばウェルビーングですよね。
ウェルビーングと言われるものはどのようにしてシリアスレジャーと関係があるのかとか。
日本で言いますと高齢化していきますからね、多くの人が退職してその後暇ですから、
その中では特にこういったシリアスレジャーについて考えるのは大事かなと思っています。
あとはですね、これはちょっと私の考えなんですけど、
シリアスレジャーとして取り組む人を増やすことによってその業界自体が結構豊かに、
それは経済的にもそうだし、スキルもアップしていく、
より高いスキルを持った人がその業界に集まってくるってことなので、
それについて考察議論することはですね、とっても価値があるんじゃないかなと思っています。
あとはカジュアルレジャーからシリアスレジャーに変わる瞬間とかね、
こういったのも結構研究対象として面白いんじゃないかななんて思ってますね。
やっぱりそのシリアスレジャーってガチでやってる人たちってことなんで、
すごい人口というかニッチ、人口が少ないし絶対ニッチなんですよ、狭いんですよね。
なかなか規模が取れない一方、カジュアルレジャーっていうのは簡単に取り組める以上規模がでかく取れるし、
やってる人も多いというような、そんな対比もあるので、
本当研究対象として面白そうだなと思っています。
ちょっと話、シリアスレジャーの話しましたけれども、
私がマジックマーケットに出した中で議論したかったのは、
趣味としてのマジックをどう楽しむか、その楽しみを、モチベーションをどう維持するかというところなんですけれども、
これね、中長期的に考えていくと、今回書いた原稿の中にはほとんど書いてないんですけど、
どうマジックをやる人たちを、シリアスレジャーとしてマジックをやる人たちもそうだし、
逆にもうちょっとカジュアルに楽しんでいく人たちを増やしていくかというところになるかなと思っているんですよね。
なるかなというか、そこら辺の議論につながればいいなって今僕は思っているんですよ。
種明かしYouTuberたちが種を分かすことによって、
マジックをする人が興味を持つ人が増えるということをよく言っていますけれども、
それは本当真実だと思うんですよね。
あれを入り口にして、最近YouTubeでまずマジックを見る種を知るみたいな人は絶対若者が増えているわけで、
そこからシリアスになっていく人がなかなか作れていないんじゃないかなというふうに私としては思っています。
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これ別に何かデータがあるわけじゃないですけどね。
入り口はそういう人たちが一定数いることで、
ちなみに僕、種明かしYouTuberは擁護派じゃないんですけど、
よくないと思ってますよ。
よくないと思ってますけど、少なくとも彼らが入り口になっている人がいるというのは事実として認めたほうがいいと思っているので、
認めたほうがいいというか認めるべきであって、事実なので。
ですからそこから興味を取得したところから、いかに趣味を真面目にやっていくかというところを今後議論できたらいいなというのを思って、
最初はまずはアマチュアがどうやって興味関心を維持したり、よりモチベーションを上げるかというところを議論させてもらいました。
そんなこんなでですね、間近に出したんですけど、
もう一つ、ポッドキャストなので、
面白い事例を紹介したいなと思っていて、
興味を取得して趣味になるっていう、継続的に人生で楽しんでいくっていうのは、
度合いは人によると思いますけど、ある程度シリアスだと思うんですよね。
映画もね、別に年に1回2回見に行くっていう習慣は多くの人あると思いますけど、
シリアスではないと思うんですけど、シリアスレジャーだっていう人は多分少ないと思うんですけど、
例えばスキー、ウインタースポーツのスキーとかスノーボードで、
やっぱ好きな人ってそのシーズンに3回4回とか行くじゃないですか。
一方行かない人は全然行かないっていう。
このウインタースポーツに関しては、趣味として楽しむ人がどうやってその習慣を形成したかっていうのがデータがあるんですよ。
これめちゃくちゃ面白いので、ちょっとシェアしたいなと思ってしゃべります。
今から話す話はシリアスカジュアル分けてはないので、
ちょっと前半で話したシリアスレジャーっていうのは、
一旦忘れていただいて大丈夫なんですが、
大企業であるリクルートですね。
リクルートが昔やった調査と、
彼らのビジネスの戦略がスキーでやったことがあって、
そのデータの話をしたいと思います。
これは2011年時点の調査なんですけれども、
その時点で少なくともスキーを楽しむ人口がめちゃくちゃ減ってたらしいんですね。
1993年にスキーブームっていうのがあったらしくて、
私生まれたばっかりなんで全然知らないんですけど、
そこからずっと右肩下がりでスキー人口減ってるんですよ。
スキー場の来客者ですね。
スキーってやっぱりウインターシーズン、
スキー場が儲かれば周辺に泊まる宿が儲かって、
飲食店も儲かってということで、
地域経済の影響めちゃめちゃ大きいですから、
やっぱりスキーの客を増やすっていうのは、
わりとスキー場もそうだしスキー業界全体として、
しかず問題だったらしいんですね。
もっと言うと旅行業界もそうですよね。
リクルートは旅行のジャランというものを、
旅行ガイドというのをやってますね。
今もやってますけれども、やってますから、
本当にそれは他人事じゃないわけです。
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そこで彼らがちょっと3万人、結構な規模を取ってるんですけど、
3万人に対してリサーチをしたと。
そしたらわかったことがですね、
アンケートとかいろんなものを取ってわかったことが、
まず一つはスキーやスノーボードは年齢が上がるほど
参加率が下がるということですね。
これはなんか、そりゃそうだろうなって感じがしますよね。
基本的には若い人、小さい子供は別だと思いますけど、
ある程度若い人ほど参加してる人多いだろうと。
年齢としてクリティカルなのはいつなのかという話なんですが、
19歳前後の時代に友達とスキー場に行ったか行かないかで、
人生におけるその後のスキー訪問、スキー場訪問というものを
大きく左右するデータが出たらしいんですよ。
逆に言うと20歳までにスキーを経験、スキーとかスノーボードを経験しないと、
人生でそれ以降にウィンタースポーツを始める人はいないってことなんですね。
私ね、これデータ見たときに、
本当にね、これそうかもって思ったんですよ。
例えば中高とかでスキー行ったことはあったんですけど、
大学入ってね、自分そこまでスキーが好きでもなかったし、
あんまり友達と行く機会もなかったんですよね。
ゼロではないんですけど。
やっぱりなので社会人になってからほとんどスキー場行ってないというか、
1回しか行ってないんじゃないかなってすごい友達に誘われて行ったぐらいなんで、
全然僕はそのウィンタースポーツする習慣というか、
あ、冬が来た、スキー場行くぞ、ゲレンで行くぞみたいなテンションならないんですね。
やっぱりこれがデータで示されたということで、
特にクリティカルなのが高校卒業して社会人になるまで、
あとは大学にいる間とかですね。
っていうのがスキースノボの体験、特にスノボですね。
スノボってやっぱおしゃれなんで大学になって始める人多いんで、
特にスノーボードを開始するタイミングっていうのはそこだということなんですね。
で、リクルートがこれ何をやったかというと、
じゃあ19歳にいっぱい来てもらわなきゃいけないからゲレンでに。
じゃあそこら辺の年齢の子たちをただで呼びましょうということで、
やっぱり若手が、若手って言ったらせいですね。
若い子、19歳、20歳あたりの子たちがスキーに行かない理由の大きいな理由として、
お金があると思うんですよ。
ゲレンで行ったらリフト代払って、
飯もスキーの飯高いし、
宿泊は民宿とかで安く済むかもしれないんですけど、
リフト券とか他にオプションないわけじゃないですか。
乗る以外の選択肢ない。
結構1日リフト券とか使うと高いということで、
リクルートが頑張っていろんなゲレンでと連携して、
このリフト券をですね、
19歳はただだということにしたんです。
そうしたことによってですね、
1回来てもらえば20歳、
翌年か翌々年とかわかんないですけど、
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少なくとも未来においてまた来てくれるんじゃないかということで、
とにかく19歳をただにするという、
ゆきまじというですね、
キャンペーンをやったんですよ。
それさっき言ったように2011年のデータで、
そのあたりにあった試作なんですね。
現在2023年ということで、
結果出てるんじゃないかと思ってですね、
調べたんですけど、
など2021年にリクルートがデータを取ってました。
そしたら18歳から29歳の社会人に聞いたところ、
学生時代にスキー場を来訪したことがある人は38.1%。
意外とそんなにいないんですよね。
ただその学生時代来たよという人は、
ゆきまじ経験者だっていうのがその中の67.5%だったんですよ。
これだから来てる人のうちゆきまじ経験者は約70%いたということで、
これ明確にやっぱりゆきまじがただだからいって、
その後またスキーに来ましたっていう。
直接的な理由になってないにせよ、
1回触れていて楽しんでいて、
スキーって楽しいよね、スノボって楽しいよねって思ってるから、
また社会人になって来てくれているということで、
もう明確な需要喪失に貢献しているということが分かったんですね。
分かったというか、そううまくいったということなんですね。
これ本当に面白いなと思っていて、
やっぱりそういった19歳という年齢をデータからあぶり出してですね、
趣味を形成させるには、
趣味というかもっと言うとお金を落としてくれることなので、
楽しんでくれると、お金を落としてくれるようになるには、
そのタイミングが重要だということで、
定量分析ですね。
データを使って結果を導いたということがすごい面白いと思います。
一部おそらくそこからまた検定取ったりね、
講師の資格を取ったりみたいなもっとガチでやっていく人、
まさにシリアスレジャーになっていく人っていう人が一定数いるわけで、
そうするとスキー業界全体にとってもですね、
ポジティブなことになっていくんじゃないかなと思っていて、
これ本当に、どっちかというとビジネスの側面が
強い調査結果ですけれども、
馬鹿にできないなと思います。
特にZ世代って消費しないって言われてたりするので、
この施策がなければね、
どんどんどんどん若い人は来なかったんじゃないかなと思っていて、
本当にすごい戦略をデータから作り上げたな、
すげーな、さすがリクルートとかと思って、
このデータを見ていました。
マジックもね、本当はこういうことをやって叱るべきだなと思っていて、
競技人口もすごい少ないし、
データを取るのはめちゃめちゃ難しいと思うんですけれども、
やっぱりマジックを始めたきっかけっていうのがね、
結構データで取れると、
業界全体としてどういうことをやっていくべきかっていうのが
見えてくるんじゃないかなと思っています。
私で言えば、私平成生まれですから、
めちゃめちゃ中学生とかの時は、
テレビで前田さんとか藤井さんとかが出てた世代なんですね。
やっぱりマリックさんとかもそうですね。
だからそこら辺を見て、マジック面白えな、
自分もやってみようって思った世代。
これ昔の自己紹介のエピソードで話したと思いますけれども、
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それがきっかけだったんですね。
なんですけど、同じようにマジックを始める人って
そんなにいないんじゃないかなと思っていて、
やっぱり今の若い人ってテレビ見ないって言われてますし、
YouTubeですよね。
むしろYouTubeだ、SNSだ、TikTokとかインスタとかですから、
そういったところにどうしていくか。
そこで今現状を触れるのが種明かしYouTuberだというところで、
必ずしも質が高いものではない、
上手い種明かしYouTuberもいるんですけど、
名前出さないですけど、
ヤフーニュースとかに出てた、よくわかんない種明かしYouTuberもいるじゃないですか。
あんなの見るなという話なんですよね。
見るなというか、あれ見ても別に種知って終わって、
シリアスレジャーに行く人いないじゃないですか。
ほぼ。
もうちょっとよく考えていかないといけないなというのは思っております。
ということで、もうちょっと話そうと思ったんですけど、
これまた別のエピソードで話そうかなと思います。
もうちょっと話そうと思ったのは、参考文献の話ですね。
今回マジックマーケットやるときに私参考文献何冊か論文も含めてあるんですけど、
一個もマジックの本ないんですが、
やっぱりそういうのをちゃんと書くの大事だよみたいな話とかもしようと思ったんですけど、
それはまた次回にしたいと思います。
それではまた皆さんどこかでお会いしましょう。さよなら。
あ、マジケ買ってね。よろしく。じゃね。
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