1. 研エンの仲
  2. 121 - The Formula
2024-09-14 1:20:53

121 - The Formula

ネットワーク科学者アルバート=ラズロ・バラバシの著書『The Formula』を読みながら、べき乗則、年齢と成功、Qファクター、Explore & Exploit、人生というギャンブルなどについて話しました。


  • べき乗分布: ある現象の発生頻度が、その規模の大小に反比例している分布。例えば、成功した人の数は少数であり、彼らが持つ成功の量が大きい場合に見られる。
  • “Quantifying reputation and success in art”  Magnus Resch との共著
  • Qファクター の論文https://www.science.org/doi/10.1126/science.aaf5239
  • Multi Arm Bandit: ギャンブルや意思決定の問題をモデル化したもので、複数の選択肢から最適なものを選ぶ過程を示す。
  • Explore & Exploit: Exploreは新しい情報を探求する行動、Exploitは既知の情報を利用して最大の利益を得る行動を指す。


成功の5法則

  • パフォーマンスが成功を促す、パフォーマンスが測定できない時にはネットワークが成功を促す
  • パフォーマンスには上限があるが成功には上限がない
  • 過去の成功x適応度=将来の成功
  • チームの成功にはバランスと多様性が不可欠だが、功績を認められるのはひとりだけ
  • 不屈の精神があれば成功はいつでもやってくる


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サマリー

アルバート・ラズローバラバシ市長の著書『The Formula』を通じて、成功の普遍的な法則を探求しています。成功とは何か、パフォーマンスとネットワークの関係についても深く掘り下げており、社会における成功の定義を考察します。成功の法則に関する議論が進められ、特にパフォーマンスと成功の関係性、適応度の重要性が取り上げられています。また、チームの成功における多様性と個々の功績の認識についても深く掘り下げられています。若い世代の創造性と研究成果についての考察が行われ、特に研究者が発表する論文の引用回数について分析しています。さらに、キューファクターというパラメータの重要性やその変化の少なさについて議論され、成功の条件を理解する手助けとなっています。このエピソードでは、研究における成功と生産性の関係を探求し、引用数やインパクトの測定が運にどれほど依存するかについて議論しています。そして、スロットマシンを例に、適切な選択と戦略の重要性について考えています。また、ギャンブルとしてのキャリアや成功の在り方について語られ、特に日本の企業文化における転職や成功に伴うバイアスに触れています。運やネットワークの重要性が強調され、成功を得るための戦略に関する洞察も示されています。成功の法則を解明した『The Formula』について語るエピソードであり、著者のアルバート・ラズロ・バラバ市長が提唱するテーマは、ビジネス書としての実用性と研究の重要性のバランスにあります。

成功の普遍的法則
スピーカー 1
Ryoheiです。 Ayakaです。
スピーカー 2
研エンの仲は、エンジニアのRyoheiと、研究者のAyakaが、その時々で好きなことを話すポッドキャストです。
というわけで、今回は久しぶりに2人で読んだ本を、内容を紹介することをしようと思います。
今回読んだのは、アルバート・ラズローバラバシ市長のThe Formula。
科学が解き明かした成功の普遍的法則、という本になります。
Ayakaさん、成功したいですか?
スピーカー 1
これ、Ryoheiさんが勧めてくれたんですよね。
絶対面白いってか、私は好きだと思う、この本みたいな感じで言われて、
私はちょっとなんか、えー、なんかそういう成功みたいな。
うさんくさそうだな。
うさんくさみたいな。
ラズローバラバシだったから、ネットワーク科学で結構有名な人ですし、
前にも著書を読んだことがあったので、面白いのかなーみたいな感じで思って読んでみたら、
結構いろいろなんか、資産に富むというか、だし、
ラズローバラバシの本は結構そういうところがあると思うんですけど、
ちゃんと研究1個1個は説明して、こういうデータを集めて、分析をしたらこういう結果が出たということも言ってくれるんですけど、
なんかエモいんですよね、彼の書き方って。
スピーカー 2
いや、そうだよね、確かに。
メッセージ自体は結構励ましてくれるというか、人生に希望を見出せるメッセージになっていることが多くて、
非常に面白かったので、ぜひ紹介したいと思います。
パフォーマンスと成功の関係
スピーカー 1
結構そのデータとして、研究者はパフォーマンスが測定しやすい職業の一つとして結構扱われていて、
研究者のキャリア的成功についてどうすべきかというか、どういうふうに分析してきたかみたいな話もあったので、
普通になんかいろいろ参考になりました。
参考?
スピーカー 2
じゃあ本のタイトルに戻ると、科学が解き明かした成功の普遍的法則と。
スピーカー 1
やばいよね、このタイトル。
スピーカー 2
結構うさんくさいタイトルなんだけど。
だから多分笑わしという人を知らなければ手に取らなかっただろうと思うし、
実際主張していることは結構すごいこと言ってるね。
あらゆる分野で成功というのが同じ普遍的な法則に従うのではないかということに問いとして立てて、
それをいろんな手段で見つけていこうと。
いくつか自分たちが書いた論文とか、
同業者の人が書いた論文を紹介しながらその法則を見出していくということですね。
なので科学的に成功というものを理解することができるか、
法則を見出すことができるかっていうチャレンジなわけですけど。
でもこの人はさっきちょっと言ったネットワーク科学っていうものを、
そうだな、第一人者ではないと思うけど、
世に少なくとも広く紹介した功績はすごく大きい人で、
その前にもリンクトっていう、
日本語だと新ネットワーク思考っていう2002年に刊行された本があるんですけど、
そこで日本にもネットワーク科学に関するいろんな研究が紹介されたっていうのもあって、
そういった一般性を通じて知ってる人も多い研究者のかなと思います。
確かに。
スピーカー 1
日本には普通に研究して論文発表したりとかもしてますけど、
同時に結構サイエンスライターとしての顔も結構広いというか、
それで有名っていう側面も結構あります。
スピーカー 2
もともとは理論物理の人だったらしいんですが、
日本語のWikipediaでは理論物理学者と、
多分未だにプロフィールに書いてあるけど、
どっちかというと多分ネットワーク科学、
科学者として認識されてるのかな。
今はノースインスタン大学っていうところで、
ネットワーク科学センター栄養教授っていう肩書らしいですが、
その前のノートルダム大学では物理学の教授だったということ。
じゃあどういう研究を具体的に紹介してるかっていうことから始めようと思うんですけど、
この本の中では一応成功の5法則っていう、5つの法則を承諾して、
スピーカー 1
漫画みたいだよね。
スピーカー 2
かなりYouTuberとかが要約して語ってそうな感じなんですけど、
スピーカー 1
確かに確かに。
スピーカー 2
意外と骨太ですと。
その一つ最初の法則はパフォーマンスが成功を促す。
パフォーマンスが測定できないときにはネットワークが成功を促すっていうふうに言ってます。
ここで結構定義が必要な言葉が2つ出てきて、パフォーマンスと成功。
パフォーマンスっていうのはいわゆる能力とかに近いイメージ。
直接測定はできないけど、結構このパフォーマンスっていう彼が提示するものには上限はある。
ただそこから出てくる成功、この成功っていうのは例えば研究者だと引用回数とか、
アーティストだと売り上げとか知名度とか、そういう。
スピーカー 1
要するに成功の定義は社会にどれくらい影響を与えたかっていうことで、
個人的にめちゃめちゃ何か、個人的な満足成功っていうのは人生にとってとても大事な成功だけど、
それを今回は対象にはしていなくて、基本的には本当に社会的な成功、
社会においてどれだけ認められたか、名声を得たかみたいなものに、
かなり近いものを成功として扱っているっていう感じですね。
パフォーマンスが測れるものの例として上がってるのがテニスでしたね。
スピーカー 2
個人の球の強さとか、
スピーカー 1
普通にでも試合に勝った、データは確かあれ試合に勝ったかどうかみたいな、
過去の対戦表みたいなのを使ってたはずです。
スピーカー 2
試合の強さとその人の修行的な成功だったり人気だったりっていうのを、
それぞれパフォーマンスと成功と定義して、
パフォーマンスは上限があるけれども、成功はべき定則に従うというか、
成功が成功を呼ぶみたいな、そういう文法をしているよっていうことですね。
スピーカー 1
それがもう今3つ目の成功の法則?
スピーカー 2
いや、それが最初の成功の法則。
パフォーマンスは成功を促す。
パフォーマンスが測定できないときにはネットワークが成功を促す。
スピーカー 1
そのネットワークの例としては何が挙げられてましたっけ?
ネットワークの例としては、
スピーカー 2
アーティストをこの人が研究していて、
アーティストの中にもすごく成功する、
例えば古くはゴフォとか、最近だとバスキアとか、
商業的に大成功を、最終的にすごく長期で見るとした人っていうのはいて、
その背後には何百万人もの無名のアーティストがいるわけですけど。
スピーカー 1
私の中でゴフォはあんまり生きてる間に成功しなかったから、
なんとなくイメージ的にあんまり。
ピカソかな?
ピカソは本当に生きてる間にめちゃめちゃ商業的に成功してお金があったから。
スピーカー 2
とにかくテニスとか、あと例えば学業とかに比べると、
パフォーマンス、その個人の資質とかっていうのは、
かなり比較とか測定しにくいわけじゃないですか。
好みとかもあるし。
でも、じゃあそういう世界に関しても、
成功の連鎖
スピーカー 2
成功の度合いっていうのは劇場分布すると。
劇場分布っていうのは、2倍成功するのは半分ぐらいの確率でしか起きえないと。
すごく成功した人がすごい少数だけいるような分布をするっていうことですね。
スピーカー 1
独占されているみたいなことですか。
スピーカー 2
そういう世界には、例えば80対20の法則って聞いたことある人もいるかもしれないですけど、
世界の例えば80%の資産は20%の少数の人が持ってるみたいな。
そういうふうなことは劇場分布を持つような収入とか、
人気知名度とか、そういうふうな分布を持つものに関して、
結構広く当てはまると言われている法則ですね。
アーティストの成功に関しても、そういうことが当てはまると。
じゃあでも、アーティストの世界においても、
どういう要素がその成功に効いてくるのか。
っていうことを比較すると、そこでは結構ネットワーク、
どういう人と知り合いだったか、どういうギャラリーに展示したかとか、
そういうのが結構効いてくると。
実際にたくさんのアーティストを追跡して分析したところ、
最初の5から10回ぐらいの展示の、それを行ったギャラリーの展示会場ですね。
のランクによって、その後の成功っていうのが予測できる。
ってことが分かったらしいと。
スピーカー 1
じゃあもう、いい箱で展覧会をやったかどうかが、その人のその後の成功を決めてしまうと。
世知辛!
スピーカー 2
これは実際にパフォーマンスの存在を否定しているかっていうと、
そうではない。つまり予測できるってことが、
いやでもパフォーマンスがあったからそういうネットワークに入れて、
最終的に成功したのはやっぱりパフォーマンスがないとダメじゃんっていうこともできるんで、
パフォーマンスを直接否定してはないんですけど、
でもそういうものを仮定しなくても、
ギャラリーの展示会場っていうものだけで予測できるっていうのは、
そういう仮説を推移してますよねっていうことですよね。
なるほどね。
あとはやっぱりパフォーマンスに上限がある。
つまりパフォーマンス自体が劇場分布するわけじゃないっていうのはあって、
例えば100m走でも、やっぱりその分布自体は5世紀分布というか、
ベル綿の分布になるわけで、
そのオリンピックとかすごい天才、一番早い人たちが集まる分野に関しても、
その上限が、じゃあすごい早い人は全然早くない人より2倍早いかっていったらそんなことはないわけですね。
例えばワインの王子さんとか、ピアノの世界大会とか、
そういうところに関しても、結構上限に近いところでギリギリを比較するみたいなところが結構あるわけですね。
確かに。
そうなった時に、結構バイアスの影響、
例えばピアノの大会、フィギュアスケートの大会とかなった時に、
後ろの順序で演奏したり演技する人の方が得点が高く出るみたいなことが知られているらしくて、
あとは100m走でも結構風向きとか気温とかの影響ってかなりあるって言われてるんですよね。
スピーカー 1
確かに確かに。
スピーカー 2
そういう時に結構上限に近いところ、積分布の一番上のところを取って、
その端っこの端っこで競争してるんで、すごくそういうバイアスの影響が多く出ちゃうと。
スピーカー 1
うんうん。
スピーカー 2
で、ただそこから出てくる成功っていうのは、
この別序分布するというか、どんどんトップの人にお金とか地面とか資源が、リソースが集まって、
どんどん成功していくっていうのがあるので、そこは固定化されちゃうっていうのもあるかもしれないですね。
スピーカー 1
成功が成功を呼んで、
スピーカー 2
そうそう成功が成功を呼ぶというか、
例えば100m走でたまたま風向き良くて良い結果を出した人にすごいトレーニングの色んな資源とか集まったり、
お金が集まったりして、その後次の大会でもまた優勝するみたいな。
で、外から見るとこの人強いじゃんってなるけど、
スピーカー 1
実際には最初のバイアスの影響がすごく大きく出ちゃうっていうのがあるかもしれない。
いやー、なんかあれだね、それは一番である必要があるのかに対する一つの答えかもしれないよね。
スピーカー 2
あーなるほど、2番じゃダメなんですかっていう。
スピーカー 1
そうそうそうそう、2番じゃダメなんですかっていう、
あれ自体はいろいろ議論が別にあると思うんですけど、
ただ、一つ集中的に投資を受けるために必要な一つのこととして、
やっぱり一番目立つ必要があるっていうのがあるっていうことかもしれないですね。
同じように優れてる人はいたけど、英雄になれるというか、
本当に成功者として刻まれるのは限られた人しかいないみたいな。
スピーカー 2
そうですね。
あと、そういう資源の配分の仕方はどうなのかっていう試算でもありますよね。
スピーカー 1
うん、確かに確かに。
そうですね。
まあ、べき条則、本当はさせるべきじゃないのではないかっていうこともある意味言えますよね。
スピーカー 2
うんうん。
それが最初の法則ですね、パフォーマンスが成功を促すと。
基本的には個人の能力っていうのが成功にすごく寄与するという、
当たり前のようでデータとしてちゃんと示す人はそんなに多くないのかもしれない。
成功の法則の解説
スピーカー 1
で、今だから2つ目の話もしてましたよね、成功の法則2つ目は、
上限はあるけど成功には、パフォーマンスには上限があるけど成功には上限がない。
だから、今ちょっと多分2つ目の話をしてたかなと思うんですけど、どっちかといえば。
スピーカー 2
確かに。
さっきのアーティストの話とピアノの大会、フィギュアスケートの大会とかには成功の第2法則ですね。
パフォーマンスには上限があるから成功には上限がないと。
成功の分布ってのは劇場に従うが、パフォーマンスってのはある程度正規分布に近いような分布をするっていう仮説ですね。
それを言っていると。
スピーカー 1
で、この人の主張って結構シンプルなんだよね。
スピーカー 2
私、ある程度劇場分布しそうだなっていうものを成功として取ってきたときに、
パフォーマンスっていう、ある程度中央に固まるよねっていう正規分布に近い分布をしそうだよねっていうものを取ってきて、
その2つの関係を見ているので、若干恣意的に意地悪に言うと見えなくもないっていうところですけど、その辺はどう思いますか?
スピーカー 1
まあそうですね、やっぱなんだろう。
まあそれはパフォーマンス、確かにでも、なるほどなって思ったのは、やっぱ正規分布の端っこの方ほどバイアスが大きくなるっていうのは結構面白くて、
だから明らかに差があるものだったらみんな見分けられますけど、
そんなに、例えばフィギュアスケートの1点を決める、こっちの方がどれくらい何点上かみたいなのを決めるのってすごい難しいじゃないですか。
人の判断が入るようなタイプのものって。
そういうことについて、いろんな順番とか、早く出た方が良いよりとか、いろんなバイアスが入っちゃうっていうのはすごいあるだろうなと思って、
そういうことがわかることで、より審査を公平に近づけるみたいなこともできるかもしれないし、
じゃあパフォーマンスに対して成功っていうのがそういう、もっとランダムにアサインされているとしたら、
じゃあ報酬体系みたいなものをどういう層をより優遇するかっていうことも、考え方がいろいろ変わってくるかなっていう感じがしますよね。
スピーカー 2
あと、この人の研究の面白いのは、本当にいろんな分野でそれを確かめてるっていうことだよね。
一つの分野だけでこれがわかったって言っても、そう選んだだけでしょってなるけど、
ワインの試飲のコンテストとか、ピアノ100m走とか、アーティストとか、テニス、あと学歴、高校入試の結果がその後の収入にどう影響を与えるかとか、そういう研究もしてるし、
いろんなタイムスパンでいろんな分野でそれが当てはまってるっていうのが、たぶんこの人の研究をより面白くしてる要素なのかなというふうに。
スピーカー 1
個人的に研究者としてすごい面白そうだなって思うのは、データを集めるプロセスがすごい面白いなと思っていて、
データを、こういうきっかけでデータをゲットしたみたいなことも書いてあるんですけど、
テニスの、本人だったか家族だったか忘れちゃったんですけど、テニスをしてる時にこういうデータが集まってる、
要するに幼少期のジュニア期のプロを目指してる子たちの勝敗歴みたいなのがしっかりついたスコアボードみたいなのがあるよ、
じゃあこれでパフォーマンス測れるじゃんみたいな感じで、じゃあ成功っていうのをどうやって定義しようか、
じゃあそれを、なんだったっけ、スポンサー収入とかいろいろあったんだけど、
なんかウィキペディアのなんとかとかを言ってたかな、調べられた時のなんとかみたいな、知名度とか、人の商業的成功みたいな、
ウィキペディアのアクセス数とかを使ってたんだね、
だからそれぞれパフォーマンスと成功っていうのを調べるために、どうやってその業界でのパフォーマンスと名声っていうのを定義するかっていう、
スピーカー 2
そこが結構面白いところですよね、
アーティストの研究を始めたきっかけも、
1980年くらいから30年間くらいのいろんな美術館とギャラリーが催した展覧会の詳細な情報が集まってるデータベースがあることを発見して、
その人にコンタクトを取って一緒に研究を始めたらしくて、
スピーカー 1
そういういろんなデータの鉱脈みたいなものを見つけて、
スピーカー 2
これは使えそうだって、
そこら辺に転がっているウィキペディアみたいなものも幅広く扱っているのが面白いですよね。
スピーカー 1
だから、世の中こんなデータベースあるんだっていうくらいいろんなデータベースがあるんだなって思って、
まずそれも面白かったし、
データを上手く使っているっていうか、
そこからいろんなインスピレーションを得て研究テーマを作っているっていうのも結構面白い特徴だなというふうに思いましたね。
スピーカー 2
この人のキャリア、バラバシさんのキャリアの前半は結構インターネットの発展とタイミングが上手く一致して、
インターネットってやっぱりネットワーク、ウェブページ同士とかのネットワークとか、
インターネット自体もネットワークだから、
ネットワークに関する発見とか知見とかすごく行きやすいし、
そういうお金とか注目だとか予算にもつながりやすい状況にあったんですね。
その中でやっぱりデータを集めるっていうと、スクレーピングとか、
いろんな方法で自分でデータを入手してデータベースを作って、
それを元に自分が発見したというか、仮説が成り立つか確かめるみたいなことが多くて、
もともとあるデータベース、すごい綺麗なデータセットを使っているっていうよりは、
そういうワイルドにある、その辺にあるデータをうまく調理して、
自分で作っていくっていうことの方が多分自分のスタイルに合ってたんじゃないかなと思います。
スピーカー 1
ウェブから出てるところが結構個人的には面白いなっていう感じがしました。
特に今回は人間に対する科学っていう印象の方が強い研究が多くて、
科学者とかテニスプレーヤーとかいろんなプロフェッショナルとして、
いろいろやっていきたい人たちのパフォーマンスと成功っていうところに焦点が当たってるから、
ネットだけに全部データがある状況、研究者たまたま結構そういう状況だから、
多分初期の研究でより、サイエンスオブサイエンティストみたいなそういう本も書いてるのかな。
初期に多分パフォーマンスを測定する上に扱われたのが研究者だった、サイエンティストだったと思うんですけど、
特に本人が物理学者だったから物理の研究者の研究っていうのが多分初期はすごく多かったと思うんですけど、
それをいろんな人に広げていく過程で、テニスのやつとかも全部ネットになかったりするから、
それをいろいろステをたどって探していくみたいな話も結構、
スピーカー 2
一緒に研究する立場とかデータを扱う立場として、そういうデータの手に入れ方があるのかっていう面白さが結構ありました。
チームの成功における要素
スピーカー 2
中さんとしてはデータの手に入れ方っていうのは今と昔で変わってますか?
その研究者としての体験とかやり方っていうのは。
昔は実際、実験をして自分で動物からニューロンの活動とかを手に入れてたみたいな感じですよね。
スピーカー 1
でも今はね、人で研究しているのでまたちょっと別ですね。
実際自分たちでデータを集めるところからやる時もありますし、
すでにあるデータを活用してデータ解析でっていうところもあるんで、
そこはまあ私自身いろいろ試行錯誤してて、
あと個人的にすごいこんなデータベースもあるのかってなって面白かったのは、
同僚の研究で、私がやってる研究ではないんですけど、
同僚の研究で覚えやすさって、覚えやすさと学習について切り分けて研究しようとしていて、
人の顔って、この人の忘れられない顔とすぐ忘れちゃう顔ってあるじゃないですか。
その覚えやすさっていうのをめっちゃいろんな人にオンラインサービスして1万人以上のに、
この人は覚えやすい覚えにくいっていうのが顔に、顔とその覚えやすさが紐づいたデータセットってのがあるんですよ。
で、それを使ってタスクを作ったり、心理タスクみたいなのを使ったりしていて、
そのデータセットがまずかなり面白いなって思ったんですよね、個人的に。
スピーカー 2
いろいろ使えそう。
スピーカー 1
そんなのあるんだって思ったし、
私、好きとか嫌いとかそういうのとは一旦離れて覚えやすさっていうのがあるっていうのもやっぱ面白いなと思ったんで、
なんかそういう実はあるデータセットみたいなのって、
結構眠ってるものを発掘してっていうのはすごく面白いなって思って見てたんですよ、その研究の様子を。
だからまあそういう、それに近い面白さを、我々の研究ストーリーとかから結構感じますね。
そろそろ戻りますか、成功の法則。
そうだね。
スピーカー 2
3つ目。
スピーカー 1
3つ目。
スピーカー 2
3つ目はですね、過去の成功×適応度、イコール将来の成功。
過去の成功からある程度将来の成功は予測できるんだけど、適応度っていうのはそこに絡んでいきますよっていうことかな。
スピーカー 1
適応度って何なんですかね、ここで。
スピーカー 2
ここの章はね、そんなに読んでないというか、あんまり印象には残ってないかな。
これと次の章ってよりは、最後の章は結構面白かったんで、それを紹介しようかな。
ちなみに第4の法則っていうのはチームの成功に関する章で、
チームの成功にはバランスと多様性が不可欠。
だが功績を認められるのは1人だけ。
これはどうでした?中田さん結構読んでましたよね、この章に関して。
スピーカー 1
どうだろう。
チームの成功に必要な要素みたいなのをいくつかデータ解析によって導き出していて、
こういう多様なメンバーがいた方がチームは成功しますよみたいな感じになるんだけれども、
結局この人の功績みたいに集まってしまう人が1人いて、
その例の1つとして、たぶんGFPの研究の例、ノーベル賞をもらう研究で、
このノーベル賞をもらえる人を予測するみたいなたぶん研究の一部で、
予測された人の1人が研究者を辞めていて、
今何だったっけな、何か全然別の、たぶんトラックの運転手とかそういう別の職に就いてるっていうケースがあって、
で、なんか研究費が続かなくて、本人の研究のインパクトからすると、
ノーベル賞をもらってもおかしくなかったくらいのインパクトをした、
を残した研究の人がそういう感じになったりしていて、
チームにとって、ノーベル賞って大体複数人で受賞するケースが結構多いじゃないですか、
それはその理由としては、複数起こったイノベーションの集合体によって、
あることがなされたからっていうことがあるわけですよね。
だから、IPSとかもそうですけど、過去にこういう発見があったから、
IPS細胞が作れて山中教授も受賞できたわけじゃないですか。
で、その同時受賞した人たちの業績がなかったら、それはなかっただろうと思われているから、
そうやって複数人受賞になってるんだって。
で、そういう時に、でも、こう、なんだろう、そのチームにいて、
これは外せない業績だったはずだけど、本人が研究者をやってなかったからもらえなかったみたいなケースもあったりとかするんですよね。
だから、その辺の悲哀じゃないですけど、
これはあんま元気になる教訓かって言ったらわからないけど、
そうですね、そういうことが書いてあって、
チームにとって必要なものっていうのと、個人にとって個人の成功っていうのがまたちょっと違うよね、みたいなそういう話だったかなと思います。
不屈の精神と成功
スピーカー 1
で、2人とも結構ね、最後の章、第5章の話をよくやってる、知ってたと、2人では知ってたので、その話をじゃあしてみましょうか。
スピーカー 2
最後の法則は、不屈の精神があれば成功はいつでもやってくると。
だいぶ精神論っぽい。
スピーカー 1
精神論っぽいなー。
スピーカー 2
かなり、なんか根性論みたいな話になっちゃってましたけど、
前提としてバラバシ自身も結構キャリアの多分後半にあたる人で、
実際に自分の実感として、今まで言われてきたこととしても、
芸術家とか作家とか、そういう人たちは人生の前半に再生期を迎えていると。
想像性は。
そうそう、想像性は若さ、若い世代の特権に思えてきたと。
実際、多分彼の同僚というか、同じ分野の偉大な科学者ディラックっていう人、
もう30歳を過ぎてしまったら生きながらえるよりも死んだ方がマシだって言ってるんですよ。
それはやっぱ若い時の方が自分はいろんな面白い研究ができたというふうなことを言ってるわけで、
この人の言ってることツールだったらもう我々は死んだ方がマシってことになってしまうんだけど、
本人は結構長生きした。
ディラック本人は結構長生きして82歳で人生の最後の論文を発表してるらしくて、
それでもやっぱ研究好きだったんだっていうことですけど、
実際それを調査した人、サイモントンって人がいて、
その人によるとやっぱりほとんどの天才と呼ばれている人は39歳までに歴史に名を刻んでいたと。
いろんなアーティストが人生の後半にいろんな名作を残してるように感じるけれども、
実際にはその歴史に名を刻むような名作はやっぱりキャリアの前半ってことが多いよってことですね。
我々は、じゃあ、芸術家とか作家とか大天才に関してはそうかもしれないと。
ただ我々のような本人はどうなのかということですね。
そこで聞いてくるのがビッグデータというか、
たくさんのデータを収集できる我々だからこそできる研究があるんじゃないか。
ということで、たくさんの論文が執筆された日時、
その研究者にとって何歳の時に発表したかということと、
それが引用された回数ですね。
そっちを研究の成功というかと定義して、
引用回数が一番多い研究が発表されたのは、
研究者の研究生活の中でいつなのかということを研究したらしいです。
するとやっぱり最初の20年以内に引用回数が最も多い論文が発表された確率というのが非常に高いと。
20年を過ぎると可能性がガクンと下がるってことで、
もともとのイノベーションは若い世代の特権であるっていうのは、
若手の定義だいぶ広いなとは思いましたけどね。
20年だいぶある。
それで言うとまだまだあるなっていう、我々にとっては。
なんでよかったですけど。
それでもちょっとバラバシにとっては良くない結論だったと。
自分はもう20年過ぎてるからね。
ただ実は研究者が発表するそもそもの論文の数、
打席の数みたいな感じですね。
もう研究生活の初期っていうのは圧倒的に多かったと。
つまり生産性、ジェネラルに生産性っていうのが若い時の方が高いから、
そういう最も引用回数が多い論文っていうのが発表された確率が、
前半の方が高いってなるんじゃないかってことですね。
スピーカー 1
単に論文書いてないだけだったんじゃないかってことですよね。
スピーカー 2
人生の後半、研究生活の後半にたくさん論文を書く人っていうのはあまり多くないので、
そのバイアスがかかってるんじゃないかってことで、
じゃあ引退した研究者だけを対象にして、
かつ年月じゃなくて順番で並べて、
その人が書いたすべての論文を層として、日時で層として、
前半の方が一番引用された論文が多いか、それとも後半の方が多いかと。
それを色々研究していったところ、
人生最初の論文でも最後の論文でも、
スピーカー 1
その論文が最も引用回数が多い論文になる確率っていうのは一緒だったということですね。
スピーカー 2
なので、最初気づいた通り、
若い研究者が相対的に画期的な論文っていうのを発表するイメージがあるし、
そういうことがよく言われているのは、
全体的に若い時の方が論文を出す頻度が高い。
生産性が高いからじゃないかっていうことです。
実際に打席に立った時の打率っていうのは、
スピーカー 1
そんなに人生の前半後半で変わらないんだよっていうことですよね。
スピーカー 2
打席に立ち続けるのであれば、創造性に若さは関係ないですよっていう。
ただ、実際に生産性がどんどん下がってしまうってことであれば、
その確率はどんどん減っていくんですけど、
でもそれは創造性が減ってるってわけじゃないよねっていうことです。
キューファクターの重要性
スピーカー 1
おそらく。
スピーカー 2
ってことにも、バラワシ本人にとっても救いのある話だし、
我々ね、凡人にとっても、
そうなんだっていう、
じゃあ諦めなくていいんだっていうのは、
いい話ですね、メッセージとして。
スピーカー 1
打席に立ち続けよっていう結構シンプルなメッセージだったよね。
ただ、それと別に多分、キューファクターっていうのの話も結構していて、
そのサクセスっていうのを、
キューっていう、今回は研究者ですけど、
研究者個人が持ってるパラメータ。
結構いろんな本とか、バラワシの本とか、
その後の解説でも、アイディアを形にする力みたいに
威悪されてることが多くて、
そういう人が持ってるパフォーマンスと、
Rっていうのはアイディアの良さ、
どれぐらいそのアイディアがポテンシャルを持ってるかっていうことで、
サクセスっていうのは、
キューとRの関係合わせで説明されるんじゃないかっていうことを話していて、
私はちょっとこのキューに一本つけるじゃないけど、
ちょっと疑問を持ってその後ちょっと論文を読んだんですけど、
それはちょっと置いといて、
でもとりあえずそう言ってるんですよ。
キャリア、
個人のキューファクターとアイディアの値Rっていうのの掛け合わせだとすると、
きっとキューファクターっていうのは、
キャリアと共に増大するって思ってたんですよね。
スピーカー 2
アイディアをものにする力みたいなものは、
経験とか知識とか、
人のネットワークとかによってだんだん高まっていくだろうってことね。
スピーカー 1
ベテランになるとしたら。
でもキャリアを通じて、
研究者のキューファクターが変わらないことが分かったっていう風に本文中では書いてあって、
あらゆる研究分野で調べ直しても同じだったみたいな感じで言っていて、
キューが低ければ職業選択を間違えている可能性を疑って、
高いなら後は打席に立ち続けて諦めないことであるという。
成功にはもちろん有効期限があって、
ある程度の期間内に、
もちろん生産性をある程度持つためには、
時間っていうのも必要なファクターではあるんだけど、
でも別に必ずしも生産性を保ち続ければ若い必要はなくて、
みたいなそういう感じで多分締めくくっていたのかな。
キャリアと論文の影響
スピーカー 2
そうですね。
多分この前半の、さっき言った研究生活の中で引用回数が多い論文はどこなのかって研究と、
あとこのキューファクターに関する分析がセットで多分サイエンスっていう雑誌に出てて、
それを元に結構書かれてる解説記事とか、
あと鉄道のトークとかもしてるのかなっていうのも多いですね。
多分この本の中でも結構メインに当たるご成果というか、
発見なんじゃないかなっていうことですね。
キューファクターに関するツッコミはどういうことだったんでしょうか。
スピーカー 1
ツッコミね。
まず、キューって変わらないって言うけど、
そもそもどういう式なんだろうっていうのを見てみたんですよ。
キューっていうのは科学者が一人、Iとしましょう。
Iっていうある科学者、ABCDのI。
キューIっていうのがどう定義されるかっていうと、
ログC10Iみたいな感じで、
その科学者の全論文における10年後の引用数の対数の平均みたいなのを取っていて、
MPっていうのが論文の潜在的影響力を表す分布の平均みたいなものを使っていて、
それらを使って各科学者の持続的な影響力を定量化するために用いられてるらしいんですけど、
そもそも10年後の平均、論文の平均、過去のパフォーマンスの平均を使ってるってことは
一定なのって結構当たり前じゃないみたいな感じで、
私は思ったんですよ。
数式を見て、これってなんかそうなんだよみたいな。
じゃあ、ある程度は当たり前といえば当たり前なんだけど、
キューが何である程度を分ける意味が数理的にあるのかっていうと、
たぶんパフォーマンスと、ある程度研究が跳ねるかどうかはランダムであるっていうことも結構、
アイディアのランダム性っていうことと、
持続的な能力っていうのを切り離したってところにたぶんキューの意味があって、
ある程度ここはランダムで説明できるっていうか、
このテーマが当たったからよかったんだよって、
この人の能力とは別みたいな感じで分けられる。
分けたってことにたぶん意味があるんだろうなと思って、
実際たぶんそうっぽいんです。
そういうところを主張してるんじゃないかなと思うんですけど、
従来の比較、たぶんポイントとしては従来の指標との比較。
なんかHインデックスとか相因要素みたいな感じで、
時間とともに成長する要素っていうのがあるんですけど、
それに対してキューは時間に依存しないっていうところがあって、
ある程度キャリアの早い段階で推定が可能であるっていうところが、
キューっていうパラメータをわざわざ分けた意味としてはあるんじゃないかっていうふうに言われていますね。
なるほど。
そしたらキャリアの早い段階ってどれぐらいで予想できるのかなっていう感じで考えると、
論文では通常20本の論文を発表した時点でキューを推定することで、
ある程度キャリアインパクトを予測することが可能らしいです。
50本発表した時点で推定するとさらに精度が良くなるみたいなことが書いてあって、
いや、でもそれって20から50本書いた時点でその人職業研究者じゃんっていう。
その中で、だからある程度の職業研究者の中でっていうことだよね。
だから結構いろんなその後のバラエティの本でもそうだし、その後のいろんなその本を読んで解説した人が、
どんどんそういうのってお尻がついていくものだと思うんだけど、
キューというのは才能ですみたいな。
才能っていうかその人がもともと持っている適性みたいなものでそれは生涯変わらないみたいに言ってるけど、
いや、キューってそんな複雑、なんだろう、そんななんだろう、その人の才能みたいなものを読めるわけではなくて、
あくまでもその人の今までの過去の、例えば論文20本分のキャリアを元にして推定している値だから、
結局それはパフォーマンスでもあるわけじゃん、ある意味。
だからそれが、あんまり実は論文20本以降では変わらないっていうことがある程度示されてるっていうのはあるかもしれないけど、
でもなんかそれがガンガン上がっていくわけではないっていうこと、ずっとだから成長してるわけじゃないっていうことなのかもしれないけど、
でもなんか当たり前ではみたいな感じで、結構当たり前ではっていうか、
少なくとも多分キューファクターっていう言葉が一人歩きしているほど複雑なものではないなっていう。
スピーカー 2
あとキューが本当にじゃあ才能みたいな個人の資質に関することなのかっていうのも、元の論文では厳密には言えてなくて、
言えてない言えてない。
実は国籍とか、例えばいる大学とか、最初のキャリアの前半の方、例えば20本なら20本の論文を書いたところにいた場所が決めてるんだとしても別に、
この結果っていうのが出てくるわけですね。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
でもキューファクターがわかったんだったら、それが低いんだったら別のところ行ってもいいんじゃないっていうのは、それでも成り立つわけだ。
その環境なのか才能なんかは知らないが、ある程度インパクトのある論文が書けているんだったら、そこにいた方がいいんじゃないっていうことは言えるわけで。
スピーカー 1
ある程度キューファクターが自分の能力に対して高い分野でやれているのであれば、あとはもう座席に立つだけっていうことなんだよね、多分市長としては。
研究と成功の関連性
スピーカー 1
だし、ある程度結局結構この研究テーマが跳ねるか自体は運であるっていうところを分けるっていうのが多分大事だったのかなと思う、この研究としては。
だからそれについてもね、多分追って研究がある、ランダムな研究のインパクトPっていう風に多分論文だと言われてるんだけど、
これを上げる方法とか、結構運に依存する要素みたいな感じで書いてあって、科学者自身がPをコントロールすることは難しいと論文中でもされてるんだけど、
じゃあQを上げるのはどうしたらいいのかっていうこともさ、多分あるじゃん。
結局これって結構生産性に合致、ある程度引用数が稼げる論文のアウトプットの数みたいなそういうことだよね。
だから結局インパクト×生産性みたいなところが将来ある程度のキャリアを積むとその後は一定で、その後革新的な成功を収めるかどうかはランダムな値によるみたいなそういう話、そういうモデルなんだと思うんだけど。
でもなんか知りたいのはさ、Qってじゃあ変えれないのかっていうことだよね。
それはまたさ、これとは別に生産性の話になってくる。どうやって生産性を上げていくかっていうのはそれはそれで別の本がさ、あるからさ。
だからなんかそれを不変なものなんですっていうには、だいぶその人の過去の単なる業績に依存しているなっていう印象があったんで、なんかうーんかなっていう感じがした、個人的には。
スピーカー 2
なるほど。
まぁなんかQがそんなに大きくは変わらないっていうのは、まぁなんかある意味こう自分にとってはなんか救いでもあるというか、なんて言えばいいかな。
なんかこう、まぁもういけないんだったら変えてもいいかって思えるじゃないですか。
で、なんかそれは助かるっていう人もいるんじゃないかなとも。
スピーカー 1
いやそうで、なんかそれでりゅうさんと最初話してたのは、結構いや、だったらもうQがあんまり高くないゲームをやってるなっていうことに気づいたら、別のスロットマシンに移動してギャンブルした方がいいみたいな、そういう話ってことだよねみたいな話になって。
でも、ついついやっぱ日本のイメージだと石の上にも3年みたいになって。
スピーカー 2
あーそうね、たしかに。
スピーカー 1
その、出目が悪い台でギャンブルしたみたいな。
スロットマシンの選び方
スピーカー 2
今まで出目が悪かったからってことは後半に偏ってるはずだみたいな。
スピーカー 1
はいはいはい。
あー。
スピーカー 2
っていうね。
スピーカー 1
で、そんなことは実はないみたいなことだよね、つまり。
スピーカー 2
そうだね。
スピーカー 1
だから、出目が合うとこに行きましょうっていうのは、それはそれでなんかいい話ではあると思うんだけど。
でもさ、結構これQ測れるようになるまで時間かかってんなって私は思った。
まあね、そうだね、たしかに。
だよね。
論文を読む前は、なるほどねみたいな、合ってないとこから離れたとこでギャンブルした方がいいし、別に、結局はスロットマシンなのだから、
その、同じ台で粘っても、から後半に当たりが来るということは別にないし、
その、Qが座ってるだけで上がるということもない、たぶん、っていうことなんだと思うんだけど。
それはだから、その、自分がスロットマシンに、どのスロットマシンを選ぶかも結構大事ってことだと思うんだけど。
スピーカー 2
そうだね、最初に選んだスロットマシンも大事。
スピーカー 1
そうそうそう。
でもさ、その、選んだスロットマシンが合ってないっていうのを判断するのが逆に難しいと思うんだよね。
スピーカー 2
まさに強化学習の、あの、古典的な問題で。
スピーカー 1
いやだから、Explore or Exploitっていうもう本当に古典的な問題で、
どれぐらいこのゲームを信じてやり抜くか、それとも別の台に移るかっていうことだと思うんだけど、いやー、難しいですね。
確かに。
スピーカー 2
まああとは、そのマルチアームバンディットだとして、
まあマルチアームバンディットっていうのはその、あれですね、そのスロットマシンみたいな設定だとして、
いろんな台があって、この分野の、たとえば物理学の研究をする、で、科学の研究をする、とか化学の研究をする、それから検査機科学の研究をするみたいなスロットマシンがあって、
自分はどれに向いてるかなって最初の方にいろいろ試して、
で、ここはたとえば10本ぐらい研究したけど、こうダメだったと、じゃあ他に行こうって言って、なんかいろいろ変えていく、
で、最終的にそのサクセスの合計がその最後に最適化したい、というか、その成功をだとしてとこうとしてしまいがちだけど、
実際にじゃあサクセスの総和が幸せかっていうと、またそれも違うわけですね。
スピーカー 1
いやー、そうそう、それ、そこは、だからある意味、その個人的な満足はここでは定量できないから相手にしてなくて、
その客観的にどれぐらい求められているかとか影響力があるかっていうことを当てにしてるっていう、
これでなんかちょっと思ったのは、どれぐらいなんだろう、
研究とかもそうだし、芸術とかはよりその傾向がもしかしたら強いんじゃないかと思うんだけど、
やっぱり一般受けとクロート受けみたいなのってあるじゃないですか、
その辺の研究もあるのかなっていうのは結構興味に思ったかな、
なんかやっぱりすごくバズって成功するには、その分野に全然関心がない人でも興味を持つ必要があるわけじゃないですか、
で、アインシュタインがそこまで有名な人になった理由は、全然物理と関係ないみたいな感じで書いてある部分もありましたよね、
なんか偶然写真を撮られて、それがなんか一面に載った時に、新聞の一面を語った時に、
その時、たまたまアインシュタインのことが書かれてみたいな、
元々は多分、彼がユダヤ系だったんで、大統領が来た時、たまたま横にいたからみたいな理由で写ってるんだけど、
だからそういう地位になるまでに彼のパフォーマンスは必要だったんだけど、
同じぐらい業績を残した人に比べてアインシュタインがここまで有名なのは、それが要因であるみたいな感じでやって、
じゃあ、そこまでそういうサクセス欲してないって人もいるじゃないですか、
そこまでの注目って別に、私もそこまで欲しくないかなって思うんですよね、
誰も、自分が認めて欲しい人たち以外の人にもみんな知られてて、それをなんかジャッジされるっていうのは、
それはそれで結構しんどいことだと思うから、そこは難しいですよね、
だからここで言われてる成功っていうのが結構、金銭的あるいは名声面、有名っていうところにすごい焦点があってて、
研究者の場合はそれを引用っていう形でやってるから、ある程度苦労統計っぽい感じではあるんだけど、
でもなんか研究も結構難しいんだよね、苦労統計あると思う、苦労統計、白統計あると思う、研究の引用数でもどうしても。
スピーカー 2
てか、実際に1万回引用された論文と、100回だけ引用された論文と、どっちが本当に100倍インパクトありましたかっていうと、
そう定義できるから、そう受け入れちゃってるけど、1万回引用された論文ってもう最後のほうは他の人が引いてるし仕方なく引用する、
実際に積分したときのインパクトってデカいし、それが100倍すごいっていうのは否定するわけじゃないけど、それが幸せかっていうとまた別っていうことなんですかね。
スピーカー 1
それはね、だから最初に結構しっかり分けてましたよね、バラバシも。
自分が例えばしばらく怪我してて、初めて歩いたテニス、あなたがテニスの選手で初めてちょっと打てたみたいな、
それはすごいあなたの人生にとってはものすごい成功で、その瞬間あなたの人生にとってはめちゃくちゃ価値があることだけど、
それは他の人にとっては伝わらないことだったりするじゃないですか、だから成功は他人が定義することであるっていうのもすごい、他人に対するインパクトであるっていうふうにここでは捉えてるから、
それとは別に内的な成功を予測するものが何なのかとか、どうやったらちょうどよく成功するかっていうこと。
なんかやっぱり成功というか、必要ないレベルの名声っていうのに捉われるのはそれはそれで結構しんどいことだと思っていて、
で、程よくいい感じになりたい、だから自分にとってのいい感じを見極めるっていうのも結構大事なのかもね、と思うけどね。
スピーカー 2
でも結構後半はアドバンスの話をしたけども、もしSイコールQRでQが普遍ですっていうモデルが大体正しいとすれば、
結構僕らの二人の間で割と人生はスロットマシーンみたいな、マルチハンマーディットみたいな。
スピーカー 1
ギャンブル。
スピーカー 2
ギャンブルなんだけど、戦略のあるギャンブルっていうか、どこの台に座るかっていうのは結構大事なギャンブルっていう。
そういう細かいギャンブルの積み重ねみたいなことで、長期的戦略をどこに自分のスロットを見極めて座るかっていうのが大事だよねっていう。
そういうモデルとある程度一致して、かつそのデータをもとにいろいろ言ってくれて、
その中でも限界がこういうふうなとこにあるよってことを提示してくれたのは個人的にも結構面白かったかなと。
キャリアの選択と面白さ
スピーカー 1
私もすごい読んでて面白かった。最初すごい機嫌そうな顔を私はしてたんですけど、
でも、勧めてくれて良かったなと思いましたし、読めてすごい勉強になったっていうか、
いろいろまたその自分の人生のギャンブルについて考えるきっかけにもなった。
スピーカー 2
やかさんはだいぶ人生ギャンブラー志向の気持ち。
スピーカー 1
そう、そうかもしれないね。そうかもしれないねとか言って。
スピーカー 2
それはやっぱ研究者の中でもそういう人ばかりかどうかわかんないけれども、
スピーカー 1
その分野をある程度横断していろいろやってるっていうのもあるし。
結構だから自分で好き勝手に分野を変えてるっていう感じで、
誰かの弟子みたいな感じで、誰かと同じような分野っていうよりは本当に全然好き勝手やってるみたいな感じだからこそ、
自分がやってることのギャンブル戦に自覚があるみたいな感じかもしれない。
スピーカー 2
それはもしかしたら例えば、理論物理でオーラ素粒子のすべての法則を見抜くんだってずっと一つのことだけをやってる。
スピーカー 1
一個の台に座り続けてる。人とはまた違う世界観かもしれない。
それはそれですごいギャンブルだと思うんだけど。
他の台が見てないってことは、そういうギャンブルだと思ってやってないっていう。
スピーカー 2
違うゲームだと思ってやってるっていう可能性はありますね。
スピーカー 1
それがギャンブルだと思ってやってる人の話を聞くのがやっぱり好きかな。
どういう経緯でみんな今の台を選んでるのかめっちゃ興味あるし、
それ聞きたいんだよね、いろんな人に。
それは研究者だけじゃなくて、なんであんたこの台を選んだのかってすごい気になる。
それはやっぱり、何だろう、確率だけ、期待値とか確率だけじゃないと思うんだよね。
そこに人の面白さがあると思っていて、
私も例えばお金を最大関数にしてこのキャリアは絶対選んでないと思うし、
何を安定性とか何でもいいけど、その人が何を大事にしているのかっていうところが
どの台を選ぶかとかにやっぱり出てくるから、
個人的にはそういうキャリア選択の話を聞くのはめちゃめちゃ面白いんですよね。
ある程度その人が大事にしているものとか面白いと思っていることっていうのに
目指した上で、ある程度自分がさらに勝ち筋みたいなのが狙えそうなところみたいなのが
両方あるわけじゃないですか、ある程度の期待値と自分がどうしたいかっていうところと
そのバランスを引くのが面白いから、いろんな人にどんなギャンブルをしているか聞きたいですね。
スピーカー 2
リサーチャットでもそういう話してましたよ。
しかもそれは格ゲーの例えを使っていて、格ゲーでもいろんなキャラがいるじゃないですか。
キャラはやっぱり練習していけばいくほど上達して勝てるようになるんだけど、
スピーカー 1
正しいキャラとか自分に合っているキャラを選んでいるかどうかっていう問題もある。
スピーカー 2
だからある程度練習した後に、これじゃないかもなって別のキャラにするっていうのもあるわけ。
それはメタゲームなわけ。
どういうキャラを選ぶか。
いや、俺はこれのキャラが気に入って、これに人生かける。
ギャンブルとしてのキャリア
スピーカー 1
これで勝ちたいっていうのもあるからね。
スピーカー 2
これで勝ちたいっていうのもあるかもしれない。
このキャラで勝てるのは嬉しいんだっていうのもあるし。
スピーカー 1
それも立派なギャンブルっていうか、いいギャンブルだと思うんだよ。
勝てるギャンブルをしなくてもいいんですよ。
スピーカー 2
勝率マックスマイズしなくていい。
スピーカー 1
勝率マックスマイズよりは、その人にとって勝利が何かにもよるしね。
その人にとってそれで勝つことが勝利なら勝利なわけじゃん。
それで戦い続けないと勝利できないわけだし。
スピーカー 2
相当ギャンブル好きな人だと思われるかもしれない。
スピーカー 1
ここだけ聞いた人。
でも、私お金のギャンブル全然興味ないよねってリュウヘさんにも言われて、
本当に全然興味がなくて、人生かけた方が面白いじゃんって言ったら、
よっぽどヤバいやつみたいなリアクションされたよね。
スピーカー 2
人生の時間をかけた本物のギャンブルの方が面白いから、パチンコとかは逆にいかないっていうね。
スピーカー 1
パチンコとかはそうだし、
もちろんお金は大事だと思ってるんだけど、
でもやっぱりその人がやりたいことをやるためのギャンブルがやっぱり面白いなって思うから。
スピーカー 2
そこでハマりすぎてしまうと、
スピーカー 1
このお題は出ると思って信じてるんだってずっと座り続けて無駄にしてしまうかもしれない。
ある程度の勝率っていうのも大事なわけだけど、
我々の年齢層っていうのは、だんだんエクスプローからエクスプロイトに移行していく時期でもある。
スピーカー 2
そこででも題を変える人もいるし、いろいろ試す人もいて、人生生理学が分かれていく時期でもありますよ。
スピーカー 1
それのミッドライフクライシスとか呼んだりっていうこともあるけど、
やっぱり本質的に自分が好きなものに賭けてるってことはそれぐらい大事なことだと思うんだよね。
ある程度1個のキャラで成功してても、それが自分にとってはめっちゃ思えないみたいになったら、
もう変えざるを得ないと思うし。
でも一般的に、日本は特にっていうのはあるかもだけど、
1個の企業に勤めた方が年収が上がるみたいなデータもあるわけじゃん。
転職するたびに基本的には障害年収が下がるみたいなね。
スピーカー 2
題変えにくいバイアスが働いてるってこと?
スピーカー 1
そうそう。
題変えづらいバイアスがめっちゃ働いてると思うんだけど、
でもなんかその上で、やっぱなんかこう、
題を変えるにしろ、めっちゃ好きな題にこだわるにしろ、
なんかやっぱり勝ち負けだけじゃないギャンブルをしてる人は魅力的だなと思うんですよ。
勝ち負けじゃないっていうだけじゃないっていうか、
勝率だけを計算してポジションを選んでるんじゃない人ってやっぱ面白いじゃないですか。
そういう人の話をたくさんなんかいろんな分野の人で聞きたいなっていうのはありますね。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
それはなんか私のこだわりっていうか、私が面白いなと思うかもしれない。
スピーカー 2
でも研究者続けてるとそういう機会はいっぱいありそうで羨ましいです。
スピーカー 1
まあまあみんなよくわかんないギャンブルやってるから。
スピーカー 2
もうそこまで来たらもう最適戦略とかないわっていう感じですもんね。
これが好きなんだっつって。
スピーカー 1
あとちょっと話したのはやっぱなんかローカルではあまり最適じゃなさそうなギャンブルも
なんか色を変えればいいギャンブルになったりする。
私は博士号とかすごいそれの差異たるものかなっていう感じはして、
国内マーケットだけ見てキャリア考えた時に博士取ることがすごいプラスかっていうとあれだけど、
やっぱ今私が今海外で働けてるのも博士号のおかげみたいなところがあるので、
やっぱそういうなんだろうもうちょい広い枠で考えると、
まあローカルではあんまりいいかけじゃないけど、
グローバルにはいいかけのものっていうのは結構たくさんある気がしていて、
それだけじゃなくて。
なんかそういうものを見つけられるとリスクを取ってるように見えて、
あんまりリスクを取ってないことになるというか、
スピーカー 2
そういううまい分布を見つけられるといいなというのはあります。
そうですね。
まあ究極にはやっぱ外から見て最適な行動かどうかっていうのはわかんないというか、
その人がその後何をしたいか何ができるかによって、
その取った行動の出目っていうか確率分布っていうのは変わってくるわけで、
まあやっぱ人のギャンブルを語るなっていうことでもあると思う。
これ結構ねこれ持論としてあるんですよね。
スピーカー 1
その人のギャンブルを語るな。
語るなっていうのはまあ評論するなってこと?
スピーカー 2
そうそうそうそう。
これの選択は良くないよねとかって外から言うもんじゃないよって。
スピーカー 1
いやー言うもんじゃないよね。
いや好きなことやったらいいと思うよ基本的に。
なんか私わかんない私ちょっと過剰にギャンブラーの味方のところあるかもしれない。
成功と運の関係
スピーカー 1
ギャンブラー味方あやかさん。
いやでもやっぱなんかそれは面白いっていうかなんか、
私はこうなんかそういう自分にとっては決して出目の悪くないと信じられるものであれば、
どんどんやったらいいと思うんですけど。
スピーカー 2
まあ研究者って結構そのキャリアパスが外から観察しやすいからこそ、
人のギャンブルを語られがちな分野かもしれないとも。
サラリーマンのギャンブルってそんな人が語るもんじゃないっていうかなと思う。
まあでも転職とかね。
学歴とかここからこの会社行くのはちょっと損だよっていうしょうもない奴はいるわけじゃないですか。
スピーカー 1
しょうもない奴。
スピーカー 2
でもまあある意味それってキャリアの前半というか、
なんかまあその外から見える職歴学歴とかいうところに集中してるけれども、
研究者って結構まあ割とそのいろんな業績に対しても、
こう研究内容に関してもクリティカルな人が多いと。
それはなんかこう上進とかあってすごいなと思うこともあります。
スピーカー 1
いやまあでもまあ根本的には人のギャンブルを語るなっていうのは別にどの業種でも一緒じゃない。
スピーカー 2
かなと僕は思ってます。
スピーカー 1
私もそう思ってるけどね。
スピーカー 2
ただなんか人のギャンブルに関して語るのが面白いっていうまたダブルバインド。
スピーカー 1
ダブルバインド確かにそれはある。
スピーカー 2
究極的にはそういうメタゲームのなんか戦略の違いっていうのが結構その人生面白くするし、
その語りを聞くときに面白い要素の一つなんで。
スピーカー 1
そう、だから多分みんながなんか居酒屋でしてるような話をちゃんとデータでやってますっていうところがやっぱ偉いと思う。
スピーカー 2
そうだね、バラバシの偉いところ。
スピーカー 1
バラバシの偉いところ。
確かに。
スピーカー 2
まあみんなそうだよねって言ってることをちゃんとなんかデータで言っているというそういう偉さがありますね。
スピーカー 1
そこになんかまあ本人の主観が、なんかポジティブな主観しか入ってないっていうかなんだろうな、
だからあいつはダメなんだみたいな話ではないわけじゃん。
だからこういう選択をするやつがダメなんだっていうことを言ってるわけでもないと思うし、
本人がさ、ネットワークの例とかでも言ったけど、やっぱ運で決まっちゃうところ結構あるよねっていうのはすごい言ってて、
本人が多分アメリカに来る前とかは、その共産圏にいた?どこだったっけ国。
スピーカー 2
ハンガリーかな。
スピーカー 1
ハンガリーか。
ルーマニアか。
ハンガリーの前じゃない?ルーマニアだったと思う、最初ルーマニア。
スピーカー 2
だから多分ハンガリーに大学に行って、その後アメリカに来て、
スピーカー 1
ハンガリーに亡命してっていうことだったよね、確かね。
だから亡命せざるを得なかったっていうのは、なんかすごいしんどかったけど、
それのおかげで、今までハンガリーで多分アメリカに留学してた教授と出会って、
アメリカに留学する機会を得て、ものすごい若くしてアメリカでテニアを取ったりとかしてくるんだよね。
そこでネットワークの大事さとか、結局自分よりずっと才能があったけど、
自分はこうやって外の世界にネットワークが広がったから今こうして仕事があるけど、
自分よりずっと物理の才能にあふれてた人たちが、その後のキャリアが続かなかったっていうこととかを見てたっていうこともあったんだと思うし、
なんかそういう結構運任せだし、成功っていうのは本当になんていうか、
本人の努力だけではどうしようもないこともあるっていうところと、
社会と成功の分布
スピーカー 1
多分裏打ちされてるんだと思うけど、それと同時に、でも、ネバーギブアップだみたいな。
ある程度パフォーマンスが計測できるところでは、ガチャ引き続ければ運が向くこともあるかもみたいなことを、
希望と現実を両方知ってる人だからこそ、面白いというか、本として味がある本になってるなって思ったかな。
それがなんか、生まれからすごいずっと恵まれてて、私は努力してここまで来たって、本当心からは実は思ってしまっている人、
それを多分、今のアメリカ社会でそれを口に出すことはないだろうけど、
スピーカー 2
そういうシミに出してくる人もいますね。
スピーカー 1
それよりは彼みたいなバックグラウンドで、いわゆる這い上がり系移民バックグラウンドだからこそ、より通じるものっていうのはあるのかなっていう感じ。
とはいえ、やっぱり私は思うんですけど、東欧系の人たちはノベル賞受賞者とかもすごい多いし、優秀な人が多いですよね。
スピーカー 2
アメリカに一時期共産権から亡命してきた人たちの2世とかでいうと、本当に優秀な人が多いなっていう印象はありますね。
スピーカー 1
それはある意味、優秀じゃないと出られなかったっていう人でもあるけど。
それは表裏一体なんだと思うけど。
そこからちょっと、国全体としての話みたいな話になるんですけど、
さっきちょっと成功の法則に、パフォーマンスには上限があって、でも成功には上限がないっていう、
それはすごいアメリカ的な発想だなと思ったんですよね。
確かになと思って。
アメリカは移民をたくさんそうやって、さっきの共産権からの移民みたいな人を含め、優秀な人に関してはたくさん移民を引きつけて、
パフォーマンスに上限があるっていうのはあんま感じさせないようにすることでパフォーマンスを限界まで上げさせるっていうテクを使ってる。
そんなん他の国にはなかなかできないわけじゃないですか。
こんな綺麗に成功がべき条則になる、上限青天井みたいな国もなかなかないし、
スピーカー 2
ある程度アメリカの中間層の厚さ、そもそも人口が結構多いよねっていうのも影響してるのかもしれないし、
青天井の成功をわりと賛美する傾向にもあるわけじゃないですか。
スピーカー 1
トランプとかまさに超大金持ちみんな大好きみたいな。
スピーカー 2
結構お国柄だよね。
そうだよね、お国柄だと思う。
スピーカー 1
テイラースーフィットとか大成功みたいな人を結構わりとみんな好き。
そう、べき条則で青天井で成功するけど、でもたぶん同じようなパフォーマンス、同じような事業を作ったり、
同じようなパフォーマンスは同じぐらいだったけど、ある意味無視されちゃった人っていうのはたくさんいるわけじゃないですか。
テイラースーフィットになりかけてなれなかった人はめちゃくちゃいるし、
トランプみたいな、産業界で成功しようとしてできなかった人、
それはビジネスの世界だと特に邪魔とか入ったりとかもいろいろあったと思うんだけど、
それでうまくいきそうでいかなかった人っていうのはめちゃくちゃいるわけだけど、
でもその中でたまたまうまくいったランダムをピッて引いた人に対する賞賛がすごいっていうのはアメリカはすごいあって、
だからそこがある意味パフォーマンスの正義分布と成功の分布っていうのをどう配置するかっていうのは社会の選択でもあるし、
スピーカー 2
それ結構社会ごとに違うなっていう印象がありますね。
パフォーマンスプラスバイアスの結果を成功にどうマップするかっていうことで、
アメリカと日本のギャンブル文化
スピーカー 2
アメリカはかなり素直にそれを劇場にマップしてるけれども、
日本だともうちょっと鈍いカーブっていうか、青天井ではないけど中間層にも意外と優しいよみたいな、
そういうよく言われがちなことですけど、
スピーカー 1
そこは国によってその辺は違うから、
みんなにとって幸せっていうのは難しいんだと思うんですけど、
だから多分その青天井さが好きっていう人がある意味引きつけているんだろうなっていう感じはします。
でも一方でそこに脱落しちゃうと結構ひどいじゃないですか、アメリカは。
ひどいっていうか、分布があんまりうまくいってないっていうか、
その差をコントラストをある意味大きくすることに魅力を感じる人が集まってるっていう感じだから、
そこでじゃあ上に行けなかった人どうするのっていうところは置いといてっていう感じだから。
でもそうすることによって恩恵を受けてる人もたくさんいるわけだから、
そういうところでがある意味イノベーションの源泉になってたりとかもするんで、
そこは難しいところですよね、本当にね。
ギャンブル漫画の比較
スピーカー 2
世界中からギャンブラーが集まる国ってこと?
スピーカー 1
まあそれもあるんじゃない、ギャンブラーが、確かにね。
スピーカー 2
でもそれを生まれた時から参加させられるのは、それはそれでどうなのっていう話でもあるじゃないですか。
スピーカー 1
選んできた人にとってはすごい幸せだと思うけど。
スピーカー 2
確かにね、SQR5に生まれた人はこう、どうなんだっていうことですね。
スピーカー 1
ルーさん何か怪事、賭け漫画といえば怪事っていう感じでちょっと言ってましたよね。
私個人的には賭け漫画だとあれなんですよね。
スピーカー 2
賭けぐるみ?
スピーカー 1
賭けぐるみじゃなくて、嘘食いか。
スピーカー 2
嘘食い、はいはいはい。
スピーカー 1
嘘食いとかのが個人的には、スケールでかくて好きかもしれない。
まあグロいけどね。
怪事はどうしてもやっぱ、ここちょっとカットしてもいいけど、怪事はどうしてもやっぱり箱の中感があるやん。
スピーカー 2
てかリアルってリアルなんだもんね、きっと。
現実のギャンブルが好きな人にとっては。
パチンコとか競馬とか。
スピーカー 1
どうもといるギャンブルだからさ、初戦は。
もうちょいどうもとなしで、いろんなスケールがでかいっていうところが個人的には。
スピーカー 2
ファンタジー要素がより強いっていうか、イカゲーム的なファンタジーギャンブルっていう。
ただその成果も期待もでかい。
スピーカー 1
怪事は怪事ですごくファンタジーなんだけど、妙なとこでリアルに現実にありえるっていうことにしてるせいで、
スピーカー 2
確かにそういうものに比べると、ちょっとスケールは小さめではあるか。
スピーカー 1
人生のギャンブルみたいな意味では、うそ食い動画の方が張りがでかくて面白いなっていう感じがします。
成功の法則の探求
スピーカー 2
怪事はやっぱりそのスケールの小ささがいいんだと思う。
スピーカー 1
そうだと思う。私は怪事の良さはそこなんだと思う。
スピーカー 2
ちんちろりんとかで数百円とかからやってるっていうのもまたいい。
だからそのスケールの小ささをあれだけ心理描写で巧みに読ませているっていうところがやっぱりいいんだよね。
確かに。
スピーカー 1
S4R、はい、という感じかな。
大体話したかったことは話せました。
後半ずっとギャンブルギャンブルって言ってた。
スピーカー 2
まあきっとわかってもらえるでしょう。
スピーカー 1
もうちょい何か変えた方がいい。
でもまあぶっちゃけ言ってもこれ結構どういうギャンブルするかの話だと思うし、ギャンブルにどう勝つかの話だと思ってる。
スピーカー 2
キューファクターの話じゃない?それ以外はそんなギャンブルか?
領域を変えた方がいい話は別に。
スピーカー 1
パフォーマンスを上げるっていうことがまずはパフォーマンスが測定できる分野では、
意外と本当に素直にパフォーマンス通りにサクセスにつながっているから、
まずはパフォーマンスを上げるべきっていうのはそれはそうだよね。
じゃあパフォーマンスにどういうふうにネットワークが効いているのかっていうのを含め調べるともっといいのかもなと思うけど。
スピーカー 2
一応二項対立っていうか、パフォーマンスは測定できない分野とできる分野みたいに分けて、
その中間のグラデーションっていうのはそんなに見てない感じでもあった気がする。
スピーカー 1
でもやっぱり世の中大半パフォーマンスで測定できる部分もあるけど、それだけでは全部決まらないっていう感じじゃない?現実的には。
現実的にはそうだと思います。
スピーカー 2
なんかすごくわかりやすくパフォーマンスがある分野、100m走テニスっていうのと、
ワインとかアートとかそういう世界というふうに研究してたっていう感じだよね。
スピーカー 1
ビジネスとかやるとどうなるんだろうなっていうのは結構興味あるかな。
スピーカー 2
その両極端を調べることで、そのミックスだったら別にどっちもわかってたら、その中間なんだからわかるでしょっていうことなんだろうね。
スピーカー 1
そこのバランスとかはそれぞれ気になる感じではあるけどね。
ビジネスって結構定量できもするけど、ある程度売り上げがわかるみたいな。
それは営業とかはそういう傾向は結構あるわけじゃん。
でも営業においてパフォーマンスとネットワークってある意味なんか切っても切れないみたいなところもあるし。
スピーカー 2
確かに。
それはでもやっぱ研究にとっては難しいだろうね。
スピーカー 1
なるほどね。
確かにビジネス、データを集めるのがそもそも難しいみたいなのがあるからな。
スピーカー 2
成立だったら結構いけるかもね。
不動産の成立とかに絞れば割と例えばかなり01で出てくるし、その結果の成功も結構べき予測に近いというか、少なくとも正規分布はしないイメージはある。
ただ長く続ける人がいないからな。
やっぱ研究者がいいのは長く続けてくれてるから。
スピーカー 1
なるほどね。
スピーカー 2
だから結構こういう研究しやすいっていう。
スピーカー 1
はいはいはい。
私ある意味それで言うと、研究者めっちゃ特殊に研究しやすいんだろうなって思った。
スピーカー 2
そうだね、確かに。
球低くてもそんなにやめない分野じゃないとこの研究できないからね。
スピーカー 1
やば、球低くてもそんなにやめない分野とか言われた。
スピーカー 2
実際球だけじゃないし、引きを返すだけじゃないって信じてるからこそできる研究じゃない?
スピーカー 1
なるほどね、確かに。
スピーカー 2
ある意味サクセスっていうのは本当にサクセスじゃないってみんな当然共通理解があるから、
スピーカー 1
はいはいはい。
スピーカー 2
こういうある意味結構雑というか残酷というかことも言えちゃう。
これで幸せとか言われたら結構ツッコミどころあるけど、
引きを返すんだったらそうかも、球変わんないし、俺の球低すぎみたいなもん。
別にそんな人生否定された感じはしない。
スピーカー 1
なるほどね。
結構こっちからすればあれだよ、あれ問題だよ、あれ問題。
スピーカー 2
ミッドライフの。
スピーカー 1
ミッドライフっていうか、真剣に球を上げるためにはどうしたらいいのか考えるよ、私は。
スピーカー 2
はい、というわけで今回は結構久しぶりにアルバート・ラズロ・バラバ市長の
The Formula 科学が解き明かした成功の普遍的法則という本について語っていきました。
はい。
いかがだったでしょうか。
いやー結構、なんか久しぶりに読み返したんですけど、僕はこの撮る前に。
面白かったですね、実際。
スピーカー 1
ね。
スピーカー 2
なんか進めた理由もわかってもらえてよかったです。
スピーカー 1
うん。なんだろう、こう、ちゃんと研究の話もしてるんだけど、
でもなんかちゃんとビジネス書にもなってるところが面白いっていうか、
読んだ後結構こう、じゃあこういうこと頑張ってみようかなとか、
なんかこういう成果があるんだなって、
日常につながるような発見みたいなのがあるところがやっぱり面白かったですね。
スピーカー 2
うんうんうん。
いやーなんかこの人は結構バランスは取れているというか、
ビジネス書としての頑竹の取り出しやすさと、
そうだね、なんかいい話。
研究としてちゃんと批評できるというか、ちゃんとしてるみたいな。
しかもそれが本人の研究である場合って結構少なくないですか。
スピーカー 1
あーまあ確かに確かに。
スピーカー 2
レビューぽくまとめてくれてる本はなんかあるにせよ。
この人は自分がちゃんと関わった研究をメインで紹介してやってるし。
スピーカー 1
結構関わった大学院生とか、
あとポス独の人の紹介みたいなのがちらほら入ってるのがいいですよね。
スピーカー 2
あ、そうだね、確かに。
スピーカー 1
パーソナルな話とか。
スピーカー 2
高校出身のこういう性格のポス独がこの研究をリードしてくれたんだ。
スピーカー 1
最初始めたときはどういう壁にぶつかったか、そのデータを集めるときにとか、
そういう話をちらほら入れた上で、
なおかつビジネス書っぽい一言で言ったったみたいなのが両立してて、
それは結構面白いバランスの本だなと思いました。
スピーカー 2
というわけで、意外とタイトルに惑わされず読んでみるときっと面白いと思いますので、
もし興味ある人はぜひ読んでみてください。
という感じですかね。
久しぶりに本読んだけど、結構楽しかったね。
また機会があったらやりましょう。
はい。
というわけでした。
それでは次回もまた聞いてください。
さよなら。
さよなら。
01:20:53

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