成熟の本質
こんにちは、健康塾ホリスティック・ヘルス・ラボ、ナビゲーターの岡田です。
今日は、成熟とは揺れを受け入れられる力、というテーマでお話をしていきます。
成熟という言葉を聞くと、どんなイメージが浮かぶでしょうか。
落ち着きがある人、経験豊かな人、迷いのない人、あるいは既に完成された大人の姿を思い描く方もいるかもしれません。
けれど、本当の成熟とは、決して揺れがなくなることではありません。
むしろ、人生の中で訪れる揺れ、不安や迷い、喜びや悲しみ、これらをそのまま受け入れることができる力のことです。
私たちの心は、常に揺れています。
小さな選択を前にして迷うことがあれば、大きな出来事に心をかき乱されることもあります。
正しい選択をしなければ、と思うあまりに揺れる自分を否定してしまうこともあるでしょう。
けれど、揺れは人間の自然な営みです。
枝が風に揺れるように、海の波が寄せては返すように、心もまた日々の出来事に反応して揺れ動くものなのです。
もし、風に逆らって枝を硬直させたら、やがて折れてしまうでしょう。
もし、波を止めようとしたら、海は海でなくなってしまいます。
同じように私たちが揺れを拒むと、心は固くなり、かえって苦しみが増していくのです。
では、成熟した心とはどのように揺れと向き合うのでしょうか。
ここには三つの大きな視点があります。
一つ目は、揺れている自分を観察すること。
迷ってはいけないと自分を責めるのではなく、今の私は迷っているんだなと静かに眺めるのです。
観察するだけで不思議と心に余裕が生まれてきます。
二つ目は、揺れを通じて成長すること。
揺れは未熟さの証ではなく、新しい学びの入り口です。
不安を抱えたからこそ人に相談でき、迷ったからこそ多角的に物事を見られるようになります。
揺れは成長のための大切な刺激なのです。
三つ目は、揺れがあっても大丈夫だと信じること。
人生は常に変化し、心が揺れるのは自然なこと。
揺れてもれない自分を信じるとき、心はしなやかさを取り戻します。
心理学の研究でも、レジェレンス・回復力を持つ人は、
困難を避けているのではなく、困難の中で揺れながらも立ち直る力を持っていることがわかっています。
つまり、成熟とは揺れをコントロールすることではなく、揺れと共にあることを許す姿勢なのです。
揺れを受け入れる力
ここで少し想像してみてください。
天秤のように左右に揺れる自分の心を迷ってはいけないと思うと、
無理やり片方に固定しようとしてしまいます。
でも天秤が自由に揺れるとき、やがて自然と均衡点に戻っていくのです。
私たちの心も同じです。
揺れを抑え込むよりその動きを許してあげることで、時間とともにバランスは回復していきます。
成熟とは揺れをなくすことではなく、揺れを受け入れることで深まっていく力です。
その力を持った人は他者に対しても寛容になります。
誰かが迷っているとき、弱いなと気づくのではなく、揺れるのは自然なことだよと寄り添うことができる。
それは自分の揺れを受け入れてきた経験があるからこそできる優しさなのです。
最後に今日のテーマをまとめてみましょう。
成熟とは揺れがない状態ではありません。
成熟とは揺れを観察し、揺れを通じて学び、揺れを抱えながらも歩み続ける力のことです。
私たちはみんな不完全で揺れながら生きています。
その揺れを否定せずに抱きしめるとき、心はしなやかさを増し、人生に深みが生まれてきます。
本日もご視聴ありがとうございました。チャンネル登録といいねをどうぞよろしくお願いいたします。
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心の揺れを受け入れる優しい力が、今日もあなたの中で静かに育みますように。
ナビゲーター岡田でした。