富田楓芽
敬和キャンパスレポ。この番組は、新発田市富塚にある敬和学園大学の大学生が、大学に関わるイベントや人、新発田のことなどをテーマにお届けします。
敬和キャンパスレポは、実践するリベラルアーツ、敬和学園大学の提供でお送りします。
皆さん、こんばんは。この番組は、敬和学園大学から大学のことや新発田、新潟のことを伝える30分番組です。
今日の進行は、国際文化学科4年の富田風芽。
永井真由
国際文化学科2年の永井真由です。どうぞよろしくお願いします。
永井真由
今日は、AR、VRに関する話題のようです。
近年は、ゲームにもこれらの技術が使われているものがありますが、富田さんは、ARやVRゲームをプレイしたことはありますか?
富田楓芽
僕、知り合いの先生が、Appleの、なんかありますよね。
永井真由
Apple、ゴーグルみたいなやつですね。
富田楓芽
超高いやつ。
あれで、バイオハザードをやったことはありますね。
永井真由
やっぱ、なんか没入感とか。
富田楓芽
いや、すごいですよ。なんか、かがんで見てたもん、こうやって。
永井真由
本当のお化け屋敷に入ったみたいな。
富田楓芽
牛が転がってて、あ、牛だと思って、なんかかがんで見て、すごいリアルでした。楽しかったです。
今日は、新潟でAR、VRなどのコンテンツを制作している株式会社Gugenkaの三上昌史さんにおいでいただきました。どうぞよろしくお願いします。
三上昌史
よろしくお願いします。
永井真由
では、私、永井から三上さんのプロフィールをご紹介させていただきます。
三上昌史さんは、新潟市のご出身で、2005年に新潟で起業されて、現在は株式会社Gugenkaの代表取締役、CEOでいらっしゃいます。
このほか、三上さんご自身も、XRやAI分野においてプロジェクトの顧問やアドバイザーを務められています。
富田楓芽
このプロジェクトの顧問というのは、例えばどういったことをされるんですか。
三上昌史
そうですね。いろんな企業さんが、こういう新しい分野において、いろいろチャレンジしたいといったときに、ある意味、専門家としてアドバイザーとして入らせていただくということがあったりしますね。
富田楓芽
実は三上さんには、敬和学園大学で2回ほどもうすでに講義をしていただいていて、私はどちらも参加させていただいたんですが、その際も専門的な分野のお話をたくさんしていただいて、とても刺激的なお話をしていただきました。ありがとうございました。
こちらこそ。
今回ぜひラジオで改めてお話をお伺いしたいなと思って、今回を企画させていただきました。
永井さん、過去の回で何か覚えている話題か何かありますか。
永井真由
私はこの前三上さんがお話しいただいた会に参加させてもらったんですけど、やっぱり知っているコンテンツとして、ヒプノシスマイクとかホロフィギュアみたいなやつですかね。
手がけてるみたいな話も聞いて、すごい興味が湧きました。
三上昌史
ありがとうございます。
ホロモデルっていうサービスであるんですけど。
永井真由
ホロモデル。
三上昌史
いわゆるスマートフォンとか、先ほどお話しされたようなAR、VRデバイスを使ってお楽しむことができるデジタルなフィギュアなんですよね。
富田楓芽
3Dモデルみたいな感じの。
三上昌史
そうですね。3Dモデルで。
ヒプノシスマイクのデジタルフィギュアとしてホロモデルも今発売しているような感じです。
永井真由
XとかのSNSでも、それの写真を撮ってあげてるみたいな方も紹介してたんですけど、反響とか結構すごいんですか?
三上昌史
そうですね。すごく反響があって、皆さんお出かけされたときにアクリルスタンドとかを使って写真を撮る方とかっていらっしゃると思うんですけど、そういうものを持っていかなくても星の写真が撮れたりとか。
永井真由
素晴らしい。
富田楓芽
星を実際に具現化できるのが強いですよね。
永井真由
一緒に旅行してる気分を味わえたりとか。
富田楓芽
写真撮れるとかすごい良いもんね。
僕はARゴーグルとかをつけて、専用の壁というか、何かを見ると壁が割れてキャラクターが出てきてみたいなっていうのを1回目の講義でお話ししていただいて、
みんな教室中なんだそれはみたいな感じで、なじみのないものですごい興味津々だったという記憶がありますね。
さて三上さんが代表取締役を務められている株式会社Gugenkaについても事前にいただいた情報に基づいてご紹介いたします。
株式会社GugenkaはアニメIPを活用したXR事業を主軸としていて、AIにも積極的に取り組んでいる企業です。
これまでに初音ミク、サンリオ、プリキュアなどのバーチャルイベントを数多く手掛けていらっしゃいます。
また自社サービスとして世界最多のアニメ公式キャラクター数を誇るデジタルフィギュアサービスホロモデルを提供されています。
新潟の本社のほか東京とフィリピンのマニラに支店を展開されています。
Gugenkaはローマ字表記ですね。
まずこのアニメIPということについてちょっと触れていきたいんですけど、アニメIPとはという感じで。
三上昌史
そうですね、IPってもしかしたら聞きなじみないですかね。
知的財産的なところを表す用語ではあるんですけど、この業界的にはアニメキャラクターそのもの自体の権利を表すような用語として使われています。
なのでアニメのキャラクター権利をちゃんと取得した形でデジタルフィギュアとして販売していくというような感じですね。
富田楓芽
いわゆる著作権の話ですよね、IPは。
またさっきからちょくちょくと出てきているホロモデルについてお聞きしたいですよね。
永井真由
ホロモデルは3Dモデルとか言われるものとは違うんですか。
三上昌史
3Dモデルではあるんですけれども、3Dモデル自体を通常映画で使ったりとかゲームで使ったりとかされると思うんですけど、
当社のホロモデルというサービスはフィギュアとして楽しむことができることに特化して3Dモデルを使っている感じですね。
永井真由
画面越しに見れるフィギュアみたいなことですか。
三上昌史
そうなんですよね。
富田楓芽
画面でしか存在していないという感じですよね。
三上昌史
そうですね。今の画面でしかがすごくいい言葉でして、スマートフォン上だと画面というフレームがあるわけですけど、
ご体験いただいた壁から出てくるというものはARグラスとかVRゴーグルとかそういったものを使って体験ができるものなので、
そういうものを介することで本当にその場にいるような体験もできるので、
今ではスマートフォンの中で画面越しに写真を撮るように使っていただくことが多いんですけど、将来的にそういうデバイスが普及してくると、
キャラクターと一緒に部屋にいるというような。
富田楓芽
生活しているみたいなことが可能になると。
三上昌史
そうですね。
富田楓芽
VRゴーグルを使ったサービス自体にも名前というかARVRみたいなやつはあるんですか。
三上昌史
我々のサービスとしてはなんですけど、今ちょうどカルチャーコンビニエンスCCCさんと渋谷のTSUTAYAでそういうサービスを今スタートしたところでして、
それは二次ゲートという名前で、今後も二次ゲートというブランド名のもとですね。
最近だとLBEって呼ばれるんですけど、ロケーションベースエンターテインメントというもので、
要は場所で楽しめるインタラクションがある遊びというかなんですけど、渋谷のTSUTAYAに行くことでですね、
拡張された世界観を楽しんでいただけるみたいなコンセプトを提供しています。
永井真由
実際にはその場所に行くと何かそういう映像があったりとかっていうものなんですか。
三上昌史
そうですね。その二次ゲートで今展開しているものが、今ちょうどアニメでやっているんですけども、
神椿市建設中っていうアニメがありまして、その世界にですね、電話ボックスって、今皆さん電話ボックスは見なくなっちゃいましたけど、
ミーティングのちょっとした小さいブースぐらいの大きさの箱に入っていただくと、それ自体がアニメの世界に転送されるような。
富田楓芽
二次ゲートっていう感じですね。
三上昌史
それはデバイスを目に当てていただくことで、そのデバイス、箱自体がアニメの世界に転送されるような体験ができるようになってますね。
富田楓芽
神椿市建設中ってやつはこれはカフさん?
三上昌史
そうですね。とか、今まさにアニメでやっているので、確かAmazonプライムビデオとかで見れるんじゃないかなと思いますね。
富田楓芽
見てみたいですね。
永井真由
先ほどからAR、VR、XRという言葉がたくさん出てきました。他にもMRという言葉もあるようです。
デジタルの世界に入っていくという印象があるのですが、改めてこれらがどういうものなのか教えてください。
三上昌史
今、用語がたくさん分かれていて、ARであったりVR、MRという感じなんですけど、VRは100%視界がデジタルになっているような状態で。
富田楓芽
VRゴーグルとかって言いますもんね。
三上昌史
仮想世界に行くみたいな体験だと思うんですけど、ARとMRはすごく似通っていて、
ちょうどさっきお話が出ていた画面でデジタルのものを見るというものがARだとするなら、MRはもう少しどちらかというとデバイス越しに空間にひも付いて実在しているかのように見えるようなデジタルコンテンツという感じですかね。
富田楓芽
2次元への距離感がMRの方が近くて、ARの方が割と現実を感じつつそこに2次元が入ってくるみたいな感じですかね。
三上昌史
そうですね。画面越しか画面越しじゃないかみたいな。
永井真由
MRが一番私としては想像しづらいかなという感じがするんですけど、実際に今使われている技術とかそういうので例えば何かありますか。
三上昌史
そうですね。実は体験したことがないというぐらい、あまり体験できる場がないんですよね。
なのでなかなかイメージしづらいところがあると思うんですけど、やっていることとしてはARとMRってすごく似通っているんですけど、
画面越しではなくて、現実世界に実際にデジタルのデータがあるという体験をなかなか皆さんする機会がないので、そこを分かりやすくするために用語が今分かれているような感じがしますね。
永井真由
前の三上さんが講演いただいた話の時に家具とか変えられるとかいう話をしていて、例えばサイコパスのアニメでパッと切り替わるみたいな、それはMRみたいな感じなんですかね。
三上昌史
100%デジタルだったらそれはVRだけど、今目の前にある例えば家具とかコップとかが実在しているように見えるんだけど触れたら触れなくて、実はデジタルだったということがメガネ型のデバイスが出てくると起こり得ますよねと。
それは現実の世界をトラッキングして、MRはミックスドリアリティの略なんですけど、まさにデジタルと現実がミックスされているというようなことをMRって呼んでますね。
富田楓芽
なじみのあるやつだとVRゴーグルとかのVRってあるじゃないですか。VRも似通ったものですよね。
三上昌史
バーチャルリアリティがVRなので、仮想現実みたいな感じで日本語で略されると思うんですけど、割合かもしれないですね。コップだけデジタルだったらMRだけど、その部屋も見えているもの全てがデジタルならそれはVRだよねというような。
富田楓芽
ここでXRって言葉も出てきているんですけど、このXRは何なんですか。
三上昌史
これらを全部総称してクロスリアリティという言葉の略でXRと呼ばれているような感じですね。
富田楓芽
この講義の際も定義の差というのが結構なじみでなくて難しいところだったんですけど、ご理解いただけましたかね。
永井真由
さて、ではここで1曲お届けします。
今日の曲はこちら。
マラシー初音ミクミルコメダフィーチャリング初音ミク。
こちらは昨年8月に新潟祭りで開催された初音ミク夜空プログラム2024のテーマ曲でした。
昨年8月に具現家さんが発表したところでは、イラストレーター森ポテ先生書き下ろしの初音ミクがピアニストマラシーさん制作のこちらの曲と音楽花火に合わせてARSで舞い新潟の夜空を彩ったということです。
それでは聴いてみましょう。
マラシー初音ミクミルコメダフィーチャリング初音ミク。
お届けした曲はマラシー初音ミクミルコメダフィーチャリング初音ミクでした。
三上昌史
花火は実際に上がるんですけど。音楽も実際に上がるんで。
今回も初音ミクだけがARで出るんですけど、今までスマートフォンでAR的な体験ができたと思うんですけど、
今年はX-REALというサングラスのようなメガネ型のデバイスなんですけども、
X-REALの協賛の下ですね。このメガネをかけた状態で音楽花火を楽しめるようなコンテンツも用意してあるので。
富田楓芽
いいですね。
三上昌史
そうするとこれまではスマートフォン越しでARだったものから、グラスデバイス越しのMRに近い体験ができる感じですね。
永井真由
サントピアワールドでやるということで、例えばキャラクターと遊園地にいるみたいな体験とかはできたりするんですか。
三上昌史
そうですね。そういったコンテンツも用意してまして、観覧車に乗っていただきますと、
それはX-REALではなくて、METAが出しているQUESTというデバイスなんですけども。
永井真由
QUESTはゴーグルになるんですか。
三上昌史
そうですね。ゴーグルですね。どちらかというとVRゴーグルと呼ばれるものなんですけど、
そのQUEST自体がMR的な使い方もできるので、それをかけていただくと観覧車に初音ミクと一緒に乗ることができるという。
永井真由
いいね。
永井真由
好きなキャラとか推しとかと一緒に観覧車に乗れるってオタクの夢ですよね。
三上昌史
そうですね。楽しそうですよね。
富田楓芽
そういったXRを使った最先端のコンテンツについて、仕事について伺ってきたんですけど、
この世のお仕事って新潟のような地方で行っているというイメージはあまりなくて、
実際は東京などの首都圏に集中している印象があるんですけど、
実際アニメやゲームを制作している企業は首都圏に集まっているじゃないですか。
新潟でXR事業を始めようと思ったきっかけは何だったんですか。
三上昌史
そうですね。自分自身が新潟で生まれ育ったというところがあるんですけども、
やっぱりこの時代背景的にオンラインでのミーティングがしやすくなったりとか、
そういったところもあって、あまり不便なく新潟本社でも今ビジネスできる環境があるのかなとは思いますね。
富田楓芽
首都圏とか場所の障壁とかそういったものを超えていけるのがこのXRの技術でもあるんですよね。
三上昌史
そうですね。今はオンラインミーティングでやっぱりパソコンとかスマートフォンでやることが多いと思うんですけど、
いずれはよりこのXR技術がもうちょっと一般的になってくると、
本当に物理的に行かなくてもいいよねっていうことは増えていきそうな気もしますし、
今以上にどこにいるからビジネスしづらいよねっていうことはなくなってくるのかもしれないですよね。
永井真由
新潟でXR事業とかそういうのを広げていく中で、東京でやるよりも強みだなと思う部分はありますか?
三上昌史
そうですね。働く方たちっていうのが3DCGを作る方であったりプログラムを書く方であったりとかいらっしゃると思うんですけど、
その方の趣味思考にもよるとは思うんですが、新潟で働くっていう働きやすさっていうのは環境もいいですし、ご飯もおいしいですし、いいのかなとは思いますよね。
永井真由
なるほど。逆に難しかったこととかありますか?新潟だからみたいな。
三上昌史
そうですね。やっぱり頻繁にあるイベントっていうのは関東でやってることの方が多いと思うので、東京の方にもオフィスはあるんですが、
手伝いに行くときに旅費もかかりますので、全員で手伝ってあげることができないというところがちょっと課題ではあるんですけど、
ただそれも最近って一日バイトみたいなものがあったりとか、たくさんそういうものも利用できたりもするので、
永井真由
人手不足というかイベントでの人員っていうところも新潟の社員が行くのではなくて、現地で。
三上昌史
そうですね。本当に2005年からビジネスしている中でいうと、ここ最近数年はいろんなことがやりやすくなっている気がしますね。