そうなんだ。
それもあってね、次ロケハン来る前にやっぱ薬局行って、
フィリピンの田舎の方に行くんだがと。
絶対助かる薬よね。
お腹壊したときに絶対に一番助かる薬を出してくれって言ったら、
お役さん、そういうときはセロガンですって。
そうなんですね。
セロガンがもう間違いないっすって言われて。
持ってってたのよ。
それを小川がもう寝てくたばってる部屋に、
夜中俺寝る前に、
せー小川って、何かあったらこれを飲めって。
そっと布団をかけて。
聞いたんですか、セロガンは。
飲んだの?
飲みましたよ。
朝飲んだかな、でも。
でもいいかも。
で、翌日復帰できたんですか?
本番の撮影には復活した。
本当に復活してたんですか?
3時半出発とかだったんですよね。
そうだそうだ、すごい早い。寝てないじゃないですか、これ。
で、ホテル着いたのが確か9時ぐらいだったんですかね。
8時ぐらいに戻れるはずが、9時ぐらいまで渋滞引っかかって。
ほとんど寝てはないですね。
出発前に一回連絡してくれって言われて。
寝ては起きてみたいなのを繰り返してて。
1時ぐらいだったかな。
あ、ダメかもしんないと思ったんですよ。
うわ、なんか体調悪いなと思って。
うわ、無理かもしんないなと思ってもう一回寝て。
3時ぐらいに起きた時に薬が効いたのか。
あ、これだったらいけるかもと思って。
でもまたあの揺れだったら途中止まるかもなと思って。
ちょっと飲んどこうと思って精露ガン飲んで。
移動にその3時間かかる上にフィリピンが撮影の時は浮きで。
だからお昼1時2時ぐらいかな。
もう何だろうな。
暗雲立ち込めてきてザーッと雨が降るっていうのが毎日なので。
撮影をするためには朝から昼まで基本。
屋根のあるところだったらもうちょっと撮れなくはないんですけど。
外の撮影とかも基本それになるので。
だから結構予備日がいっぱいあったんですよね。
予備日も多いし出発は早いしっていうところで。
ドローンとかで結構上空から映してるカットとか完成形にあったんですけどめちゃめちゃ綺麗です。
そうだね。結果的には工程の中で前半が割とサクサク。
そんなに終日は撮れないんだけど割とちゃんとサクサク撮れますけど。
撮影照明周りは全部。
あと編集もか。
編集もか。
沖縄スタッフでやったので。
なんか俺前から結構好きで。
非常にいいチームなわけなんですけど。
彼らに誘って声かけて。
熱いのも強そうだし。
やっぱタフだしね。
そういうのもあって。
彼らが連れてきたドローンオペレーターが髪がかってて。
池宮さん。
パッと見で大丈夫かなって。
池宮さんはフィリピン大好きなのでフィリピンロケに行けるんだったら何としても連れてってくれってすごく熱いんで。
大好きフィリピン大好き。
ドローンを背負っていくんでって言ってくれて。
パッと見の印象とか話した感じとか適当ってこういう感じの人が印象だったわけ。
単純な印象の話。
本当に大丈夫かなっていう。
そしたらなんか天気運とかも持ってて。
時間がないからドローンは別にこういう動かしてねって言ってこういうの撮ってねみたいなの言っとけば。
あとはもう天気とにかくひたすら待っていいとこ撮ってくださいって言ってたら早々と帰ってきちゃって。
俺の印象通り適当だったんだって。
すぐ終わったんだって。
俺たちのところはあんまり天気良くなかった。
だから撮れないと思ってすぐ戻ってきたんだろうなって。
なんだよって思ったらいいの撮れましたって見たらめちゃくちゃいいわ。
冒頭の映像ですか?
何カットもねすごいいろんな方向で撮ってくれてちゃんとしてる人だったわって。
何日か僕らとは別の場所に行ってドローンだけを飛ばしてもらう役割で。
別部隊だったんですね。
何日か行けるようにって決意したんですけど1日目で。
1日目でやっぱり?
価値が高いバナナ。
そうそう高級バナナとされる。
じゃあもたいないバナナは高級バナナなんですか?
ドールは割と全体的に高級志向がね。
あの極選ってよく書いてある。
あれはハイランドバナナってすごく高い場所で作ってる。
先ほど江口さんも言われましたけどちょっとその途中で傷がついちゃったとか、形が分類するのに決まりよりも大きいとか小さいとか。
大きすぎもダメなんですか?
大きすぎもダメで選別するので。
だからものとしてはいいバナナなんだけどっていうものだったりするんですよね。
もったいないね。
会社に1回届いたの、1回2回ぐらい届いたのもったいないバナナ。
もったいないバナナみんなで食べましたね。
そうすっごい美味しかった。
めちゃめちゃ美味しいんですよ。
すっごい美味しかったです。
私さ中身は全然傷っていうかね傷んでない。
そう高級バナナでした。
ちなみにさ、何が結構大変だかって島村にストレスを与えたかっていうと、
要はさ、バナナが主役なんでバナナをひたすら摂るんだけれども、
それがさ、本物の現地のバナナだと毎回のカットでちょっと黒さが変わっていっちゃうとか、なっちゃうじゃない。
じゃあいろんなバナナ、似てるバナナ準備すればいいかっていうと、それも微妙なんで、
ちゃんとやっぱり作っていこうと、バナナを造形してね。
作って色も塗って持っていこうと。
そうするとまあ、それだったら毎回カット安定された素質なバナナが食べれるじゃないですか。
それがね、そもそも作る時点で大変だったんだけれども、
福岡の造形のスイツグさんっていう人にお願いして、
それももう作るの結構また俺がもうやかましいようになったりしたこともあるんだけれども、
それを現地で持って行った時に草ってさ、そんなにビロビロ広がらないじゃん、実は。
しかも青い時のバナナなんて、本当に割としっかりカチッとしてるわけ。
で、シリコンだとこれがね、草がビロンビロンなのよ、実は。
柔らかいのが嫌だから、シリコンって。
これを水にポチャンと落とすシーンがあるんだけれども、
水の抵抗でビローンって広がってタコみたいに。
そんなに広がるんですか。
ビローンって広がっちゃうことだから、これはリアルじゃないよね。
それを検証も福岡でね、してもらってて。
で、それをさ、じゃあ防ぐための方法が、
釣り糸みたいなのを横に櫛出ししてたね。
木の櫛。
木の櫛で突き刺して、そこで固定、接着してたんですけど。
じゃあいくつも作ったんですか、そのバナナを。
もっちゃん単体とか、草のやつとか、もっちゃんだけいなくなった他の仲間とか、パターンがあって。
形は一緒なんですけど、差し引きで何パターンかありましたね。
水中は水中用のやつ。
そうなんだ。
で、ビローンって水に突っ込んでたら、何回もうまくいかないんで、
いい形に、いい具合に沈ませるのを何回もやるしかないわけ。
CGだったらいい具合に自分でコントロールできるけど、
投げる角度で全然裏返っちゃったりするから何回かやってるうちに、
その草を止めてた棒がもう取れちゃって、
ビロリーンって水中でビロリーンってなるようになっちゃって、
それでもう一旦撮影止めて、
それでタコ糸で、タコ糸じゃねえよ。
スティックスで手術しました。
島村さんが塗ったんですか。
僕もやったし、ここは出口さんがやった。
そうなんですか。
出口さんがやった部分があって。
そんなこともあろうかとじゃないですけど、
でっかい針とか、カーペット用の針とか、
ああいうの持って行ってはいたんで、
物はあるんで、一応なんとか対処。
中核どころじゃなかったよな。
でも日本で何回か練習はしたけど、本番。
固定した部分が繰り返しに耐えられなくて、
外れてしまったっていうことなんですけど。
それまた顔面蒼白になってしまったわけですね。
そうですね。
止まっちゃってるってことですよね、そこで。
だから一旦スタッフにお昼休憩とか入れて、その間に。
結局どうやって乗り越えたんですか。
先ほど言ったように木串が刺さってて、
それが接着されてやってたのを、
貫くように縫い針で糸を通して、
ナイロンの釣り糸を通して、
それで縛り付けてるみたいな、
見えないところで縛り付けてるような状態にすることで、
また広がらないようにしてると。
でも言うと、
俺はもうほんと何度も事前にしっかり検証をしないとこういうので、
絶対ダメなわけよ。
それ俺ももう30年ぐらいやってますから、
こういうの検証。
検証が甘いなと思ってたわけ。
ちょろっとしかやってないなって思って。
まあなんとなくそんなことになるかなって思ってたらやっぱりなったんで。
まあやっぱり準備がほんと大切なんですよ。
撮影はもうほんと8割9割。
よく俺雑誌のインタビューとかで準備準備って書いてるじゃない。
そういうことなのよね。
先を先を想像して何回も練習するんだ。
そうですね。
僕らCG作るときは後の作業が多いですけど、撮影はもうその前の方が大きいですね。
そこで撮れたものしかないわけですからね。
もうやっぱり準備8割9割だよなという。
でも結果オーライ。
島村のあのでかい針で。
経営者のしゃべり場。
まあちょっといろいろ撮影の裏話浮かがってきて、
多分まだ語り足りないぐらいなんじゃないかなと思ってますけど。
最後この仕上がったムービーでやっぱり僕一番グッときたのはやっぱり曲がとっても良かったなというふうに思ってまして。
歌われてるのはトンチピクルスさんでしたっけね。
トンチさんって俺いつぐらいのときかな。
結構昔から知ってて30ぐらいのときじゃないかな。
そんな昔。
誰かに紹介してもらってめっちゃいいんですよって言ってCDもらって。
でそれからもうあの俺自身がトンチさんの一ファンでもあるし。
ライブとかも行ったことあるんですけど。
そうなんですか。
一回俺昔演劇の演出をしたときにトンチさんに生で出てもらって。
演技の方で。
いやウクレレを弾いて歌うその生で演奏してもらうっていうのに出てもらったりもしたことがあったんですけど。
今回ちょっと久しぶりにひらめいたなんですけど。
トンチさんの夢の中で泣いたって曲があって。
なんかねそれのイメージがふっとあっていいかなって思って。
ただクライアントさんもいる中でね。
もっとなんかこう若い子でとかって言われるかなとかってことを結構ずいぶん悩みながら。
もう当ててみようかなって思って。
当ててみるというかもう仲間も俺これでいきたいんですよね。
この人でいきたいんですよねっていう感じで。
だいぶちょっと押して。
結果トンチさんに作ってもらったんですけど。
いいよね。
なんかね哀愁みたいなのがね漂ってて。
ちょっと泣けるというか最後グーッと持っていかれる感じはありましたね。
なんていうのかな。
決してそういう、途中ねマイナーコードでちょっと転調する部分。
もっちゃんが引き離されるところはあれはマイナーコードで転調するんだけど。
全体的にはさ、そんなに寂しい曲調じゃない。
どっちかというと明るそうに感じるのになんか切ないっていうのがあれはトンチさんの一番の持ち味だなっていうのは思うんだけど。
それがね、ちゃんとうまくハマってよかったなって思ってますけどね。
ご本人は自分が歌唱するとは最初思ってなかった。
そうなんですか。
作詞作曲、演奏はしたとしても歌うのは自分はおじさんだしなってばっかり思ってて。
歌としては作るけど実際本番撮るときは別の人が歌うんだろうなと最初は思ってた。
そうなんですか。
ってなったみたいですよ。
え?って言って。
まあいいか悪いかちょっとよくわかんないですね。
本当はそこで例えばちょっと幼い感じの声でね、
作詞作曲演奏トンチさんで女の子とかが歌ってみたいなのに行くと、
多分王道的なものはできそうな気はするんだけど、
どうしてもそこでひとひねりしちゃうっていうか、おじさんで行きたいなって思っちゃうよね。
でもいいかい、自由感は。
うん、ね。
もしメンピリのふうみぞうさんみたいな、
じわじわ何年後も歌い継がれそうな曲だなって勝手に思いましたけど。
ね、あれなんかそうそう。
ちょうどムービーも4分くらいあるんで、曲としては一発の曲ですから、
尺的にもね。
ライブでも歌ってくださったりしてみたいですね。
そうなんですか。
聞いてみたいな。
うんうん。
カラオケとかになるといいなって。
カラオケでどうせだったらあのムービー見ながら歌ってもらうみたいになればいいなみたいなことも言ってますけど。
はい、ということでちょっと今回はドールのもったいないバナナストーリーについて、まずは撮影の裏話したとか、どういう感じで進んでいったのかっていうのをいろいろ聞けて、