ケイシャのしゃべり場。
甲斐さんが話題にしたい特撮作品で、2001年宇宙の旅も1個あげてもらってるんですけど、これもアングルというか、なんかいろいろ面白いですよね。
これはもう、今の時代に、本当に令和7年?6年?今に至るまで参考にされてるっていうか、例えばこの2001年宇宙の旅のこのカットを参考にこのモーショングラフィックスが作られてますみたいな。
そういうのもあるんですか?
モーショングラフィックス?
全然あります。
それこそ、もうモーショングラフィックスで言ったら、もう今世界的に有名なアッシュソープって方がいて、その人とかはもうこの2001年宇宙の旅にガンガン影響を受けてて、
で、今それをめちゃめちゃいい感じでマッシュアップしてて、すっげえかっこいいモーショングラフィックス作るんですよ。
へえ。
まあまあ、モーショングラフィックス好きならアッシュソープねっていうような人なんですけど、参考にしてるシーンっていうのが、もう1968年の映画から参考にしてるっていうのがもうすごくて。
50年以上昔ってことですね。
だからもうこの時代にそれだけ洗練されたものを作ってるんですよね、これ。
いや、私ちょっと見てないんですけど、静止画とか見る限り、なんかオシャレですよね。
そう、めちゃめちゃかっこいいでしょ、これ。
そうなんですよ。静止画がオシャレ。
しかもパッと見で、なんかおかしいなっていう違和感もそんなに気づかないようなふわっとした違和感、それだけ絵作りが上手いんですよね。
例えば机とか椅子のシーンってあれ、影ないんですよ。
あ、ほんとだ。
ほんとだ、なんで?
影を作らないようにして、これ特撮っすよ。
え。
これ下からライト当てて、その影がない部屋っていうのを作ってるんですよ、スタジオで。
へえ。
それか、むちゃくちゃ不気味だったっすね、でも。
そう。
種を聞いたらまあまあ単純な話じゃないですか。
確かに。
でも、こんだけかっこいい絵がそれでできるって、本当に工夫っていうアイディアと工夫だよなって思いますよ。
影がないだけでそんな不気味になるんだ。
うん。
はあ、そっか、違和感でね。
本当にそういうカットだらけですよね、この絵は。
これは本当に、なんでこの時代にこれが作れたんだろうっていうようなのばっかりで、やっぱオシャレでかっこいいですね。
そうそう、宇宙とか未来な感じのお話ではあるんで、もうそういう世界観だからなんか妙に説得させられちゃう気もして、この不思議な感じを。
なんかね、これ1968年の映画で、こっからどんどんスターウォーズとかできていったりして。
あ、そうなんだ、この後なんだ。
まあまあ、いろんな方向に宇宙のSFの未来像みたいなのがどんどん広がっていってるんですよね。
なのに、なんでかこう最近どんどん2001年宇宙のために収束していってるみたいな、結局ここじゃないみたいな感じで。
あ、いろいろ広がったけど、やっぱりこれだったみたいな。
戻ってきてる、戻ってきてて、最近の宇宙の映画とか見たら、お、これ2001年宇宙のためじゃねえみたいな。
全部繋がってくるの。
まあっていうぐらい多分先取りしてたっていうか、そんだけセンス良かったっていうか、そういう話なのかなと思うんですけど。
いやもうこれは超えれないですよね。
それは本当にね、ポップメイキングですよね。
僕ら特撮オタクのみんなが思う通り、これは超えれないですね。
えー。
っていうぐらいすごいです、本当に。
完成度が高い。
まあいろいろ、本当これ語り出すと、もう全然この番組の収束じゃ足りないぐらいいろんなことが出てきちゃうんですけど、僕らオタクからしたら。
ただ、まあ僕個人的に2001年がすごいなと思っているのは、もうやっぱこれ以前以後で宇宙のビジュアルイメージが固まったんですよね。
ここで固まってるんですか?
もうそうです。これ以前の宇宙映画とこれ以後の宇宙映画って、もうこれ以後は全部はっきり言って2001年なんですよ。
そうなんだ。
基本的な見せ方はもう。
デザインとかキャラクターの違いはあるんですけど、基本はこれなんですよね。
っていうぐらいすごい革命的なこといろいろやってたりとかしているのと。
あと、僕これのすごい偉大な要素何かっていうと、これ以前の宇宙映画って基本的にはカメラワークとか、
いわゆる被写体の動きっていうのは、X軸とY軸の上下の動きの中で見せる演出が主だったんですよ。ミニチュアの見せ方とかも含めて。
ただ2001年はそれにZ軸の動きを初めて効果的に使った映画だったんじゃないかなというふうに思うんですよ。
いわゆる映像的な印象としてすごく効果的に使ってた特撮をやった映画だなというふうに思う。
奥行きですよ。
上限の動きだけではなくて奥行きのワークを見せるっていうふうな表現だったり。
なので宇宙ステーションにドッキングするときに、それだったら横か縦かでの動きでしか見せなかったところに対して、
いわゆる奥行きですよね。先にカメラがステーションの中に入ってて、そこに宇宙船が入ってくるみたいな感じの動きであったりだとか、
宇宙船がカメラの横を横切っていったりみたいな感じのそういう動き方ですよね。
本当に巨大なものを撮るとしたら奥行きを感じるだろうっていうところに主眼を置いて撮ってた部分もあるんじゃないのかなっていうふうには思うので。
だから当時撮影で使われてた宇宙船とか全部ミニチュアなんですけど、とてつもなくでかいミニチュアでやってたんですよこれ。
宇宙船の外観のところとかはミニチュアでやってたりするんで。
ミニチュアなんだ。
これミニチュアなんだ。でもすごくリアルに見えるのはなぜかっていうと、これ大きく見えるじゃないですか、この宇宙ステーションって。
これなんでかっていうと宇宙ステーションのモデルをすごくでかく作ってるんですよ。
ミニチュアなんですけど、5mとかそれぐらいのめっちゃ巨大なやつを作ってるんで。
だからでかく見えるんですよ。
でも絶対違うでしょうね説得力が。
ここは今CGでも基本一緒で、やっぱりその大きいデータで作っている方がカメラが寄っていった時にもうすごい画質が崩れなかったりする考え方と基本的には一緒で。
モデルを大きく作れば作るほどディテールをその分細かく作り込めるんで、よりそこの部分に照明があった時に影の入るスケールも違ってくるし、
動き感も変わってくるので、大きいものを撮るときはやっぱりできるだけ大きく作った方がいいっていうのも本当に体現している絵ですよね。
絵であるし映画でも。
インターステラーとか。
インターステラーは結構この2001年宇宙の旅をもうちょっとエンタメ寄りにしたみたいな。
そうですね。
やっぱりビジュアルはもう2001年宇宙の旅っすね。
ですね。
2001年宇宙の旅で特撮技法が使われてたカットが、宇宙船の中で人間が横に立ってるみたいな。
これ、まあまあもう単純にカメラが回転してるだけの話で。
人間の移動する動きに合わせてカメラが逆方向に回転してるっていうだけの話なんですけど、これがなかなか意外とかっこいい映像効果を生んでて。
で、これがさらに洗練されたっていうか現代風になったのが、インターステラー撮った監督のインセプションとかで使われてた、なんかホテルの廊下でゴロンゴロン転がるシーンがあるんですけど、
あそことかもう完全にこれと同じ手法っすね。
まあまあメジャーな手法ではあるんですけど、これをこんなスタイリッシュに使えるんだっていうのは思いましたねこれ。
やってることはすごくシンプルなんだけど、もう最大限の効果を生んでるっていうか、なんかそんな映画だと思います。
まあでも何回見ても毎回ちょっとウトウトはしちゃうんですけどね。
あ、そうなんだ。
まあ話でいくとまた難しいジャンルではあるんですけども、とにかくやっぱ出てくる映画ずっともうアート見てる感じなんで。
なるほど。
そういう面白さですよね。
僕も初めて見た時は寝ちゃいました。
すごいけど寝ちゃう。
まあだからとはいえ悔しいから何回か見返して見返して、あ、やっとなるほどっていう風になっていく映画ですよね。
だからいきなりこれからSF見たいんですっていう人には僕はあんまり逆におすすめしない映画ですよね。
これはそうですよね。
写事で映像をやりたいっていう人であれば見ておくべきものではあるんですけど。
その辺もうちょっと入門編というか大衆的によって言ってるのがスターウォーズなので。
あ、そうなんだ。
基本的にやってることは2001年なんですけど、もうちょっといわゆる娯楽としてやってるのがスターウォーズなんで。
だから2001年は宇宙空間のシーンになると徹底的にリアルなんで効果音が一切鳴らないんですよ。
いわゆる本物の宇宙では空気がないので無音が続くんですごい単調に見えるんですけど、
スターウォーズの世界になるともうレーザー打ったらレーザーの音がビュンビュンなったりとか、
宇宙船飛んでる時のゴーって音とかあれは本当はそんな音は鳴らないじゃないですか。
でも観客の。
鳴らないの?
鳴らないですよ宇宙は。
真空だから。
宇宙は真空なんで音は鳴らないです。
上下左右もないんで2001年はそういうリアルな宇宙空間を再現するっていうのでやってます。
ただ大衆的に見た時につまらない絵になってしまうので、
そこを大衆のイメージする宇宙の戦いっていうところでいくと、
スターウォーズみたいなビジュアルの方が分かりやすいし、記号化しやすいっていうところはあるんでしょうね。
だからいまだにどうしても一般的な知名度でいくと2001年よりもスターウォーズの方があるのはそこなんだろうなっていうふうに思いますね。
そうですね。絵画見てるような感じですよねこれ。
そうですね。宇宙の中でそうですね。
本当に美術館にありそうな映像っていうか。
これ公開当時はあまり確かヒットはしなかったんですよね。
そうですね。
あまりお客さんによくなくて。
だから年月経って再評価されていったタイプの映画ですよね。
っていうものにはなる。
だから本当に作家性を優先するのか、それともいわゆる工業的なビジネス性を優先するのかっていうところは、
いまだに企画する上でも非常に悩ましいところではありますよね。
そうですね。
ちょっとまたいろいろ見たくなりますね。この話聞いてると。
これもAmazonプライム?
今は見れましたけど。
だからわかんないですけど、眠くなるならちょっと飛ばしながら見るとちょうどいいかもしれないですね。配信で見るなら。
でもめちゃめちゃ良質な絵画を見ながら眠りに落ちるみたいな。
贅沢な。
そういう拝見が出ていますね。
プラネタリウムいてるみたいな。
そうそうそうそう。
間違いない。
私いっぱい寝るわ。
本当そう。プラネタリウムだこれ。
経営者のしゃべり場。
ちょっとそういった結構昔の作品からもう一個かいさんがあげてる作品で、平成ガメラシリーズというものがありまして、
こっちはでももうザ特撮って感じですよね。
そうですねもうねこれはね言わずもがな。
言わずもがななの?
まあ特撮、どっちかというとでも怪獣系の方が強いのかな。怪獣メインだし。もちろん特撮のレベルはめちゃめちゃ高くて。
平成ってついてるってことはリメイクなの?
あ、そうそう。ガメラっていうのは昭和に始まったシリーズがあって、大英が作ってた怪獣シリーズなんですよね。ゴジラの後に。
あ、ゴジラの後なんだ。
で、ガメラを平成に復活させようってなって、ゴジラがめちゃめちゃ人気あった時代なんですよ。人気あった時代で、大英もちょっとうちもガメラやろうぜってなって、1995年から1999年まで3作続いたやつですね。
あ、このガメラにはゴジラは出ないんだ。
ガメラはガメラ。
勝手なイメージで出るかと思ってた。
これ毎回そうなるんですよ。
でも仕方ないですね。簡単に言うとゴジラは東宝の作品で、ガメラは大英っていう作品で、会社が違うんですよ。
そういうこと。そうなんだ。
だから東宝が先にゴジラを作って、それがすごく売れたので、だからその後いろんな競合の日本映画の会社が、便乗でそういう怪獣モノやろうぜっていうので、10年遅れぐらいでやってたんです。
そのうちの1本が大英という会社が企画したのが、ゴジラがいわゆる恐竜モチーフならうちはカメでいこうぜっていうことで作ったのがガメラですね。
それを昭和期に便乗企画として作って、それなりに当たったので、IPとしてずっとその会社が残していて、90年代平成に入ってリメイクしたのがこの3部作ですね。
だからシンゴジラが好きな人は絶対、ガメラをまだ見てない方は平成ガメラぜひ見ていただきたいなっていう感じですよね。
これなんで3部作になってるんですか?
まあ人気が出たんでしょうね。
そういうこと?人気が出て2部3部。
人気が出たのは人気出たんですけど、これそもそもそんなにでも興行収入良くなかったんですよ。
そうなんですね。
そもそも予算もそんなにもらってなくて、ゴジラの10分の1とかなんですかね?10分の1はいいすぎかな?
大体半分ぐらいです。
当時平成のゴジラで大体10から15億ぐらいなんですよ、製作費が。
に対してガメラ7億とかそれぐらいなんですよ。
なので絵作りが平成のゴジラと平成のガメラでは全く違います。
特撮のお金の買い方というか、平成のゴジラのセットっていうのはもういわゆるスタジオいっぱいに、
例えば東京なら東京のいわゆるマッチを全部作るんですよ。
マッチ1個を全部ミニチュアで作って、どのアングルから撮ってもいいよみたいな感じのセットの作り方で、
じゃあここにゴジラを置いて、このアングルからこういう段取りでやっていこうっていう芝居の流れを作っていく撮り方をするんですけど、
ガメラの予算だとそれができないんですよね。
セットを全部ミニチュアでいっぱいにすることができないので、じゃあどうするかというと先にアングルを決めて、
そのカメラの周りだけをミニチュアで飾り込むというそういう撮り方をしていくんですよ。
なのでゴジラはいわゆる絵の広さで勝負するに対して、平成のガメラは絵の密度で勝負していくみたいな感じの撮り方をして、
それが非常にうまくいった事例ですよ。
そう、スタジオで撮ってないから、それこそソランあるじゃないですか、これオープンセットで撮ってるんですよね。
オープンセットなんだ。
セットを外に持っていくの?
屋外にビルとか東京タワー持って行って、それで撮影してて、
結果として自然光の当たる感じがすげえ、また怪獣が巨大に見えるのよねみたいな感じになって、
またこれもいい効果をあげてるというか、あったりしてますよ。
本当そうっすね、さっき前畑さんが言ったように工夫が本当にうまくハマってるっていう感じの映画ですよ。
そうっすね、だから撮り方がうまいです。
これ大学の時に、自分も自主制作特撮映画を作ってたんで、
当時これのメイキングのビデオとかが出てたんですよ。
それをずっと持ってて、仲間うちでずっと見ながら、
これこうしてる、こうしてるみたいなのを研究しながら見てた作品だったんで、
もうカット順とかも含めて、いまだに全部覚えてますね。
音楽の入りのタイミングとか。
本当かっこいいんですよ、この三部作ってめちゃくちゃ。
なんか監督が有名な方とか?
監督は、まあ有名じゃ有名ですよ。
金子駿介監督って言って、実写版デスノートとか。
そっか、同じ人なんですね。
あれ作った監督では、エンターテイメントがめちゃめちゃうまくて、監督。
3つとも同じ監督?
3つとも同じ監督です。
監督と特技監督が別々なんですよね。
例えば実写だったり、ドラマパートは金子駿介監督が撮って、
特撮のパートとかは、それこそシン・ゴジラとかの樋口慎二監督がやってて、
そういう体制でやってるんですけど、
全体通したエンターテイメント感みたいなのは、金子監督の感じなのかなっていうのはすごくあって。
僕最初特撮ハマった作品シン・ゴジラだったんですけど。
映画館で見て、ぼーっと思って。
その後、すぐではないと思うんですけど、でもガメラに行き着きましたね。
平成ガメラに。
上映されてたのは平成ガメラの方がさっき?
もちろんもちろん、さっきです。
10年ぐらい。10年、20年か。
ちなみにゴジラとかは、皆さんリアルタイムでは見てない世代?
マイハテさんも?
見てます見てます。
だから僕とアイさんはリアルタイムで平成が。
でもね、僕はね、この平成vsゴジラは、デストロイヤーって最後のやつがあるんですけど、
それだけギリ映画館で見て。
あとはね、2000年代入ってからのシリーズはリアルタイムで映画館で見てたっていうふうな世代になるんで、
ビデオとかレンタルビデオですごい見てた感じ。
だから僕ら世代になると結構少数派なんですよ、ゴジラ好きっていうのは実は。
僕らの代になるとポケモンなんで、時代は。
ちょっとゴジラ不遇の時代だったっすよね。
だからガメラがね、正直あんまりお客さん入らなかったり、僕そこもあるんじゃないかなと思ってます。
ガメラって95年が1作目で、平成の1作目が。
でその次96年、3本目が99年なんで、もうそこになってくるとポケモン全盛期なんすよね。
間違いない。
でかい怪獣よりも小さいアニメの方、モンスターの方が時代がそっちにトレンドが移ってたので、
これもし80年代90年代前半になったらもうちょっとお客さんの入りは変わってたのかもしれないなとは思うんですけど。
だから企画ってそういう旬も大事ですよね。
確かに。
でも今またゴジラが盛り上がってきてる感じから言うと、
平成ガメラは今見返すと結構好きな人多いんじゃないかなって気はしますけど、相当なかな。
さすがにちょっともう今の目線で見るとちょっと、
当時はすげー画期的な特撮だと思ったけど、
まあさすがに1995年の空中決戦とかちょっときついかなっていうとはあったりするけど、
でも1999年のガメラ3はまだ今見ても面白いんじゃないかな。
面白いとかなんかちょっとすげーって思えるんじゃないかなとは。
これね3年ぐらい前に4Kになったやつリマスターで映画館で上映してたんですよ実は。
ありましたありました。
その時僕3本との見に行ったんですけど、
逆に僕はね見直して思ったのが位置が一番すげーなと思ったんですよ。
僕全く同じっす今。
その経緯。
その理由いろいろあるんですけど、
その一番大きな理由何かっていうと、
リマスターした時に一番きれいなのは位置なんですよ。
そうなの。
なんでかっていうと、
いわゆる4Kにいわゆる画質をきれいに整理する作業ですよね。
リマスター版出した時に、
位置の時ってまだCG使ってはいるんですけど、
そこまでCGのカット数多くないんですよ。
なのでいわゆるその実際に撮影している素材を使ってたりするカットが多いので、
リマスターかけても全然見れるんですよ。
いわゆる作った絵として。
確かに。
もう3になると、
結構CGの合成のカットがかなり割合として増えてて、
当時はすごかったんですけど、
逆に今の目線でアップコンバートすると、
結構ノイズとかがしんどいんですよ。
ポリゴンの大きさとかも変えれないんで。
っていうところもあって、
結構カラコレで潰してる部分が、
やっぱり大きい画面で見ると目立ったりしてて、
逆に今見るとちょっとアナログで撮ってるデータの方が綺麗に見えるっていうところもあって、
僕の中での評価がその時点で逆転したんですよ。
物理データで撮ってるとこういう時に差が出んねんなっていうのがすごい感じたので、
だから同じようなことがもしかしたらこれから将来的にどんどん起きていく可能性はあるなとは思いましたよね。
いやーちょっとごめんなさい。
僕今前畑さんの話聞いてて思い出したんですけど、
俺も4K有楽町に見に行ったんですよ。
3つとも見に行ってて。
で、俺ガメラ3が一番好きだったんですよね。
ずっと。
で、そう。
がっかりしちゃったんですよ。
まさに同じ理由で。
めちゃくちゃCGじゃんって思って。
ちょっと俺その嫌な記憶を封印してしまってた。
自分の中で。
そう。
なかったことにしちゃってた。
いや、僕も大学の時は3をすごい、3を目指さなっていう風に思ってたんですけど、
4K見直しては1なんやなっていうのは。
1で確立されてるし、
だからそれを要は、あとは技法を変えてやってるだけっていうか、
っていう感じなんやなっていうのは見て思ったんで、
やっぱパワーあるのは1なんだっていう風に思いましたよね。
確かに、ほんとそうですね。
映画館で、今みたいにめちゃめちゃ高精細な映画館で見るとかじゃなくて、
当時ビデオとかでも見たりしてたから、
なんかその辺がうまいことぼやけてたというか、
なんかすごくリアルに見えてたっていうのは逆にあったのかもしれないですね。
高精細じゃなかったからこそ。
確かに確かに。
でもやっぱりどれもおもろいなっていう。
面白いです。あの映画としてはすごい面白いし、完成度高いね。
1,2,3はストーリーがつながってるの?
あ、つながってます。
つながってる?
はい、つながってます。
つながってます。
なんか舞台も最初、それこそ福岡とか出てきたりしますし、
そうなんだ。
2が北海道。
へえ。
仙台。
あ、そうね。北海道仙台。
仙台かな。
で、3は京都。
京都ですよね。
うん。
っていうのもまた、街並みが出てくるのもちょっとおもろい。
渋谷と京都かな。
あ、そっかそっか。渋谷もありましたね。
知らんかった。
あ、渋谷のカットよかったですね。
すごいのよ。
そうですね。
すごいのよ。
確かに。
渋谷が燃えるとこすごいの。
燃えるの?
めちゃくちゃ燃えるのがあります。
それは特撮で作ってるんですか?
もう特撮です、完全に。
本当に。
あれ、まやくんさんあれ、八甲の燃えるシーンとかって見ました?
メイキングの。
はいはいはい。
あれってどうやって撮影したやつ?
八甲、え、銅像が燃えるのか。
あれはミニチュア、八甲像が炎に包まれるっていうカットがあるんですけど、
そこはね、確か八甲のミニチュアって作ってるんですよ。
で、八甲に炎の壁みたいなのがわーっと迫ってくるっていう。
カットなんですけど、炎って要は上にしか上がらないんで。
なので、八甲像をいわゆる火薬の炎が出る仕掛けの上に横付けで配置して、
それをカメラを横に傾けて撮影して火薬を爆破させると、八甲の顔の方に向かって炎がズワッと流れてくる。
ほんとはこの八甲90度になってるんですよ。
なるほど。傾けてることで横に爆風になってる。
あーそういうことか。爆風感を出すために。
あとはあれかな。ガメラが渋谷に着地した時に起き上がるんですけど、その時の煙ですよね。
煙が今までの怪獣物のそういう埃とか煙って、セメントコみたいなものをエアで飛ばしてバーって表現するので上に舞い上がっていくんですけど、
ガメラの巨大感出力を表現するために煙がガメラの体を張って下に降りていくんですよね。
それはどうやってるかっていうと、ドライアイスをスタート前にガメラの着ぐるみの上に仕掛けておいて、
スタートかかった瞬間に砕いたドライアイスを上からバーンと降らせると、要はドライアイスって火獣の関係で下に行くんで、
そうするとガメラの体を煙が張っていく感じでガメラが動くとグーッと出てくるっていう。
煙から出てくる感じが。
いわゆる漫画の擬音表現的な感じのエフェクトが出来上がってたりするんで。
これやっぱCGでもやれなくはないと思うんですけど、やっぱり実際のそういう質量のある煙でやってると、
すごい良い感じにはなってますね、使い方とかで。
これ最後の最終決戦のところが雨降ってるんですよ。
あ、そうか。
そうだったっすね。
ガメラ3。
ガメラ3の最後。
雨って特撮でタブーなんですよ、この巨大特撮モノにおいて。
なんでかっつったら雨粒の大きさは変えれないから。
あーそうだ。
そうか。
とか、まあまあちっちゃい雨粒飛ばしたとしても、それがもしスーツについたら表面張力で雫になっちゃう、結局。
だからその雫の大きさって絶対もうそれで巨大じゃないっていう風に分かっちゃうっていうところがあって、
実際その怪獣の顔とかに雨粒がガーって当たって、で、顎とかから滴り落ちてるっていうシーンがあるんですよね。
どうやってこれ撮影してるのかっつったら、水じゃなくて砂使ってるんですよ。
え?砂?
砂。塩だったっけな。砂かな。
砂で雨っぽく見える。
そう、これサラサラサラって砂がかかってて、で、これがもうすごいちっちゃい雨粒に見えるから。
見せ方か。
縮尺的にはそうなるんだ。
逆に怪獣がめちゃめちゃでっかく見えるみたいな。
別にこの手法っていうのはガメラが開発したわけじゃなくて、昔からハリウッドとかでもやった手法ではあるらしいんですけど。
一番有名なのはゴーストバスターズですね。
そうなんだ。
ゴーストバスターズのマシュマロマンが最後出てくるところで、マシュマロマンが歩いてくる時に道路の消火栓を蹴っ飛ばすんですよ。
そうすると消火栓から水がプシュって出てくるんですけど、その水を塩でやってたんですよね、確か。
あの時がそうか、塩ですね。
で、それを見てて、日本でそれでやろうとして、湿度も関係で塩だとうまくいかなくて、結局園芸用のケイサーっていう白い砂があるんですけど、それでやったんですよね。
これだからいまだにこの砂を使ったしぶき表現はね、結構今でもやりますよ。
僕が行ってた時にもやってたんで、海南1890っていう映画の時に、トルコの帆船が台風でナンパするシーンを特撮で撮影してたんですけど、
その時に要は台風のこの船にぶち当たる水しぶきとかは、このガメラ3でやってたケイサーを使ってやろうっていうので、
エアーのキャノンの中に砂を詰め込んでドバーンと吹き飛ばしてやったりとかして、巨大な水柱作ったりしてました。
ケイサーすごい便利です。ケイサーとドライアイスを組み合わせると、マジで水しぶきに見えるんで。
これは本当にいまだに全然現役の技術として使えるやり方ですね。
って感じで話してるとマジで特撮の話は尽きないんですけども、