こちらは、島根県出雲市にある小さな牧場から配信しています。
スーパーやコンビニ、皆さんがいつでもどこでも買うことができる牛乳。
普段飲んでいる牛乳の魅力や、酪農の魅力を酪農家がお話しする放送となっております。
牧場の日常や、牛の鳴き声を聞きながら、お手元に牛乳、ホットミルクを準備して聞いていただくと、
より美味しい牛乳を味わうことができると思います。
牛乳飲む牧場配信、始まりです。
テツヤさん、よろしくお願いします。
いやー、最近日本の夏って感じで、本当に暑いですよね。
私たち人間もバテちゃいますけど、牛さんたちは大丈夫なんですか?
毛皮を着てるみたいで、すごく暑そう。
研修生さん、本当に良いところに気づいてくれたね。
実はそれ、僕たち酪農家にとって夏の一番の課題なんだ。
今日はその、牛の夏バテ、専門用語でいう初熱対策について、世界最先端の国からヒントを学んでいこうと思う。
初熱対策?牛さんも夏バテするんですね。
でも、牛って体が大きいから、暑さには結構強いイメージでした。
それが意外とそうでもないんだ。
牛が一番快適に過ごせる温度って、実は4度から24度くらいなんだ。
特に日本の夏は、ただ暑いだけじゃなくて、じめじめする高温多湿だから、牛にとっては本当に厳しい。
暑さのストレスで、ご飯を食べなくなったり、牛乳の量が減ったり、病気になりやすくなったりするんだ。
深刻な問題なんだよ。
わぁ、そうなんですね。人間よりずっと大変そう。何か良い対策はあるんですか?
そこで、今日の主役が登場するんだ。
研修生さん、ちょっとクイズだけど、夏には50度近くになる砂漠みたいな気候なのに、
牛1頭あたりの牛乳の生産量が世界トップクラスという国はどこだと思う?
えぇ、50度?そんな過酷な環境で落脳ができる国があるんですか?
全然想像つかないです。どこだろう?アメリカとか?
答えは、イスラエルなんだ。
イスラエル?砂漠のイメージが強い国ですよね。どうしてそんなに牛乳がたくさん出るんですか?
その秘密は徹底した科学的アプローチにあるんだ。
イスラエルでは初熱対策が国家レベルの戦略になっていて、主に5つの頭がある。
例えば、牛舎の温度や湿度を測って自動でミストを巻いたり、巨大な扇風機で風を送ったりする冷却システム。
市産専用のハイテクなシャワーと扇風機って感じですね。気持ちよさそう。
まさにそうだね。他にも、夏バテしないように栄養価を調整した特別なご飯をあげたり、日陰をたくさん作ってあげたり。
僕が特に驚いたのは、冷たい飲み水の提供。
牛に10度から15度の冷たい水をあげるだけで、牛乳の量が1日に2リットルも増えることがあるんだ。
えー、冷たいお水を飲むだけでそんなに変わるんですか?人間と一緒ですね。すごい。
でも、そういう最先端の設備ってすごくお金がかかりそうです。日本の牧場でもできるんですか?
いい質問だね。もちろん、イスラエルのすべてを真似するのは難しい。でも、日本でも応用できることはたくさんあるんだ。
例えば、牛にミストをかけて風を送るソーカーシステムは、ある牧場では20万円くらいで設置して、
牛1頭あたりの牛乳が4キロも増えて、たった1ヶ月で元が取れたなんていう計算もある。
1ヶ月で元が取れる?それって、出費じゃなくて?
そう、収益を改善するための投資なんだよ。この考え方がすごく大事なんだ。
牛が快適になれば、健康になって牛乳もたくさん出してくれる。それは結果的に、僕たち落農家の経営を助けてくれることにつながるんだ。
なるほど。牛さんハッピー、人間もハッピーってことですね。
その通り。それに、今は人手不足を助けてくれるロボットやAIの技術もあるし、
国も農業水産省の補助金制度で初熱対策の機械を買うのを応援してくれてるんだ。
ただ、残念ながら、そういう制度があることを知らないで暑い夏に苦労している落農家さんも多いのが実情なんだよね。
えー、もったいない。もっとみんなが知れば、日本の牛さんたちももっと快適な夏を過ごせるようになりますね。
そうなんだ。だから、イスラエルの事例から僕たちが学ぶべき一番大事なことは、技術そのものだけじゃなくて、その姿勢なんだと思う。
夏だから土が出ないのは当たり前と諦めるのではなく、暑さを前提としてどうすれば牛も人も快適な経営ができるかと科学的に考えること。
そして、深える制度や技術もどんどん活用していくこと。
暑さと戦うんじゃなくて、暑さとうまく付き合っていくみたいな感じですね。
なんだか今日の話を聞いて、日本の落農の未来がすごく明るく見えてきました。
そう感じてくれると嬉しいな。というわけで、今日の話はここまで。牛たつの夏の過ごし方、少し見方が変わったかな?
はい。牛さんたちのための工夫が、私たちの飲む美味しい牛乳につながっているんですね。すごく勉強になりました。
ありがとう。皆さんも、もしこの記事や配信で興味を持ったら、落農初熱対策補助金などで調べてみてください。知ることから未来は変わっていくはずです。
はい。この話が面白い、役に立ったと思った方は、ぜひチャンネル登録と高評価をお願いします。
それではまた次回の配信でお会いしましょう。ありがとうございました。
ありがとうございました。牛乳飲んでね。バイバイ。
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最後まで配信を聞いていただいて、ありがとうございます。
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