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2021-07-23 09:39

第427回 映画「2001年宇宙の旅」

午前十時の映画祭で久しぶりに「2001年宇宙の旅」をスクリーンで観ることができました。 いや、観るというより体験したと言うべきかも。 【番組公式Twitter】 https://twitter.com/kitakatasumi @kitakatasumi ご意見、ご感想は #北九州の片隅 でお願いします。 katasumi427.m4a
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みなさんこんにちは。大葉です。今回は映画「2001年宇宙の旅」こちらの作品についてお話してみたいと思います。
1968年、今から53年前に公開されましたスタンリー・キューブリック監督による映画史に残る大傑作SF映画です。
たぶんこの作品見たことがないにしてもタイトルは必ずどこかで目にしているんじゃないかなと思います。
現在上映中の午前10時の映画祭の中でこの2001年宇宙の旅が久しぶりに再上映されて
自分も劇場で見たのが20年ぶりやもっと30年ぶりぐらいでしょうか。非常に久しぶりに大きなスクリーンで見ることができました。
もちろんテレビ放映とかソフトとかでは何回も見てますけれども映画館で見たのは今回が3回目でしょうか。
最初に見たのがですね 自分が高校3年生の時に当時テレビ朝日系列で放映されてました
日曜洋画劇場 淀川長原が解説をしてたあの番組ですけれども
この番組で日本初放映されて もちろん当時は地上デジタルとかハイビジョンではなく
昔のあのアナログテレビだったんですけれどもその小さい画面の中でもこの作品を見て圧倒されたことを覚えています。
当然その当時はビデオソフトとかなくて 早川SF文庫から出てましたアーサー・C・クラークによる原作小説
厳密に言えば原作というよりも スタンリー・キューブリックとアーサー・C・クラークの2人が脅威しながら作り上げていったストーリーなので
どう言ったらいいんでしょうかね 同時並行的に作られたノベライズと言いますか
まあその小説版を何度も何度も繰り返し読んで 頭の中でこう勝手にイメージを作ってテレビで見たんですけれども
まあ自分のあの貧相なイメージをあっさり覆す とんでもないスケルの映画ですよねこれは
地球外の知的生命体によって人類が進化をしていく 言ってしまえばこれだけの話で
そんなに頭を悩ますような難しいストーリーではないんですね
最近で言えば例えばテネットなんかは見てて本当に頭が混乱してしまいますけれども
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そういった意味での難しさではなくて設定ストーリー自体は非常にシンプル
ただそのシンプルなストーリーをスタンリー・キューブリックという天才が圧倒的なビジュアルで映像化して
しかもセリフというのが必要最小限のものしかないので言ってみれば観客に優しくはない
もう見たままだから後はあなた方自分で考えなさいよというような作品になっているので
1968年公開時には大半の観客にはもうチンプンカンプンじゃなかったんでしょうか
アサシー・クラウクの小説版を読むとですね
その映画で描かれなかった部分とか本来シナリオ上はあったけれども編集でカットされた部分とか
いろんな説明とか設定とかが全部書いてますので
まだ未読の方はこちらを読んでいただくといいんじゃないかなと思います
少し違うところもあるんですが一番違うのが
映画ではディスカバリー号という抽選の最終目的地が木星になっているんですが
小説版では土星になっています
この違いはありますけれどもそれ以外は基本的には同じものなので
映画を見てあれっと思うこと多々あると思いますけれども
そういった方はこちらの小説を読んでいただくとうまく補完できるんじゃないかなと思います
何よりですねびっくりするのは1968年53年前の映画ながら
今見ても例えばそのディスカバリー号という宇宙船とか宇宙ステーションとか月面上の描写とか
宇宙空間での描写とか本当にですね古びてる時代遅れたなというふうに思う箇所が本当に少ないんですね
もちろん今見ればいくつかあるといえばあるんですけれども
それにしてもですね50年以上前の映画が本当にあの古びてない
今見てもまだ先の未来を描いてるんじゃないかと思わせてくれるようなビジュアルで映像化されているというのは
これはもうひとえにスタンリー・キューブリックという天才の力ありきだったと思います
デジタルとかコンピューターとか
そういったことがまだまだ遥か先の時代に作られた映画だからですね
例えば宇宙船のディスプレイで今であればCGで表示発するようないろんな映像というのが
この映画の中ではそれらしく表現されているんですが
実際は手描きのアニメーションで描かれたりするわけですよね
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これパッと見には気がつかないんですよね
今の目で見ても普通にCGで作られた映像だなと思うのが全てアナログで作られていると
これ本当にね衝撃ですよ
どういうふうにこの作品作られたのか興味持たれた方はですね
数年前に早川書房からこの作品のドキュメンタリー本
2001 キューブリック・クラークという書籍の翻訳版が出てます
ハードカバーだとかなり分厚いんですが
電子書籍、Kindle版も出てますのでどちらかでお読みいただきたいんですが
これを読むとこれまた映画以上にすごいことが多々書かれておりまして
映画史に残る作品を作るっていうのは天才の力ありきだし
その天才に振り回される普通の人たちがどれだけいたのか
どれほどの人々の犠牲のもとにこの映画って成り立ったのか
そういったことがよくわかります
以前この番組でもお話した映画大好きポンポさんという作品の中で
あるキャラクターが映画監督というのは良い映画を撮る
その一点がクリアできればあとはどんな欠陥を持った人間でも構わないと
そういった趣旨の発言があるんですけれども
実際そういう人が目の前にいたら大変なんですが
まさにスタンリー・キューブリックという人は
そういった種類の監督だなということを実感できました
まあ実際本人に会ったことはないからね
迂闊なことは言えませんけれども
でもまあ映画史に残る傑作を作っていく映画監督というのは
日本の監督だろうが海外の監督だろうがやっぱり同じですよね
まあそういうわけで50年以上経っても本当に古びてない
おそらく今後50年も古びることはないこの大傑作映画
現在午前10時の映画祭で上映中ですので
お近くの映画館で見ることができる方はぜひ大画面で見ていただきたいですし
まあそれが無理な方はレンタルでも何でもいいですから
ぜひご覧になっていただきたいと思います
今現在作られているSF映画というのも
本当に素晴らしい作品は多々ありますけれども
そういった作品たちとは次元の違う映画が50年前に作られて
今なお多くの観客を魅了しているという
その事実を皆さんにもぜひ味わっていただきたいと思います
まあ一つ言えばですね
この映画セリフが少ないしド派手なアクションとかもまああまりないですし
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そして上映時間が2時間20分ぐらいありますので
場合によってはですね
見ている途中で意識が飛んじゃいます
自分も今回映画館で見てて
危うく意識が飛びそうになった箇所は何箇所かありましたけれども
何とか必死に歯を引き締まってスクリーンをずっと眺めておりました
はい、そういうわけで今回は映画2001年宇宙の旅
こちらの作品についてお話しさせていただきました
それではまた
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