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幸せは〇〇を土台にして築かれます。
2026-10-24 16:55

幸せは〇〇を土台にして築かれます。

ブッダの教えに基づき、幸せへの第一歩である「戒(自律・五戒)」の重要性を解説します。戒が持つ「習慣・防護・倫理」の3つの側面から、自分を整えてトラブルを防ぎ、心を豊かに生きるヒントをお届けします。


【目次】

ブッダが考えた「幸せへの第一歩」

象調教師の逸話:他者ではなく「自分自身」を調教する

幸せに至る3つのステップ(三学:戒・定・慧)

戒(五戒)が持つ3つの重要な役割

① 習慣:健全な振る舞いを身につけ、自身の欲望に気づく

② 防護:トラブルや悪影響から心身を事前に守る

③ 倫理:社会生活やビジネスの健全な土台を作る


【出典】

『ダンマパダ・アッタカター』及川真介訳

『ブッダの真理のことば・感興のことば』中村元訳


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【大忍貫道プロフィール】

1987年福岡県生まれ。花園大学文学部卒業。臨済宗妙心寺派僧侶。

尾張妙興寺僧堂にて修行。

2011年より九州地方の臨済宗妙心寺派寺院にて住職を務める。

SNSでも仏教の情報発信を行い、Instagram フォロワーは4万人を超え、Podcastフォロワーは3千人を超える。


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サマリー

ブッダは、出家者と在家者では目指す幸せの形が異なっていても、最初に取り組むべきことは共通していると説いた。それが、ルールを守って生きる「戒」であり、三学では戒を土台に集中力を養い、正しく判断できるようになると説明される。戒には、健全な行動を習慣化して自分の欲望に気づく「習慣」、悪影響やトラブルから事前に身を守る「防護」、行動の指針を示し社会やビジネスの基盤となる「倫理」の三つの側面がある。象を調教する逸話や蓮を育てる土壌の比喩を通じて、幸せや成長には自分自身を整え、良い土台を作ることが必要だと語る。

幸せへの第一歩と戒
幸せの形って、一つしかないわけではなくて、その人の立場とか、置かれている環境によって異なってくるものですよね。
で、ブッダはそのことをよく理解されていました。 出起者たちには執着を手放して、最終的には悟りに至ること、
これが幸せであり、目指すべきものなんだと、こう説かれていました。 でも、
一般の在家生活を送られる人々には、在を築いて安定した生活を送ったり、周囲から信頼されるような、一般的な幸せですね、これが。これを勧められたんですね。
で、このように、この出起者と在家者で目指すところは厳密には同じじゃないんですけれども、
でも、ブッダは両者ともに最初に取り掛かるべきところは同じなんだって説かれたんですね。
それが、ルールを保って生きていくということです。 これを仏教ではシーラ、簡訳するとカイというふうに言います。
で、今回は、なぜカイを保って生きることが、私たちを幸せへと導くとブッダが考えられたのか。
ダンマパダあった方の物語を足掛かりにお話ししたいと思います。
象の調教から学ぶ自分自身の整え方
今回ご紹介する物語、大変短い物語になるんですけれども、主人公はもともと象の長居士をしていたお坊さんになります。
彼がある時、アチラバティという川の岸におりましたら、そこに象の長居をしている人に出会います。
インドは野生の象が生息しているぐらい、象が身近でございまして、古代においても戦争の時には象兵を使ってですね、象を一つの兵器として扱って戦に臨むということをよくやっていました。
有名な話だと、マウリア王朝の初代王にチャンドラグプタという人がいるんですけれども、
その人がですね、ギリシャ系の王様セレウコスという、アレキサンダーの配下にもともといた王様なんですが、セレウコスに象をプレゼントするんですね。
このプレゼントした象がですね、実はすごくおじいさん、老僧だったらしくて、象としては良くない象なんですけれども、
それをプレゼントしますと、この象がですね、後々セレウコスが別の人と戦をした時に大活躍をしまして、セレウコス軍を勝利に導いたということが残っています。
だから今でいうと戦車みたいな扱いだったんだろうと思うんですけど、老僧ですらこの象がないところと戦うと大変強いわけです。
それ以外にも象はこのサーカスであったりとか曲芸ですね、あとは移動手段としても扱われていました。
有名な話でいうと、最有機のモデルになった玄奘三象法師でおられますけれども、この玄奘三象がインドに行って、インドのナーランダーというお寺に留学をしまして、
このナーランダーから外出をする時には、玄奘三象は象に乗って外出をしていたということが記録されています。
それぐらい象は短いになるんですけれども、だからこの象を聴教するというのは非常に大事なことなんですね。
でもその時にこのお坊さんが出会った聴教師は、うまく象を扱えてなかった、聴教できてなかったんですね。
その様子を見たお坊さんは、昔の血が騒ぐと言いますかね、聴教師だった頃の血が騒ぎまして、
で、象の聴教師に対して、こうすれば象が言うことを聞くよって言ってアドバイスをするんです。
実は仏教では、昔の仕事を、出家する前の仕事を出家後にやるっていうのは、これダメだって書いてあるんですよ、律にはね。
それをやっちゃってるんです。
で、ただそのアドバイスがこうそうしまして、で、象の聴教がうまくいきます。
で、その話が話題になって、やがて仏陀の耳にも届いてしまうんです。
で、話を聞いた仏陀は彼を呼び寄せまして、ことの真偽を確かめますと、それが本当だってことがわかりましてね、それで彼を叱責します。
愚か者、君にとって象が聴御されたからと言って何になるんだと、そのような聴御された乗り物に乗っても悟りにはいたれない。
よく聴御された自分によって悟りに至ることができる。
だから自分だけを聴御しなさい。
こう説かれまして次の詩をお唱えされました。
なんとなればこれらの乗り物によっては未踏の地悟りに行くことはできない。
そこへは慎みのある人が己自らをよく整えて赴く。
すごく短い簡潔な話ではあったんですけれども、私いい話だなと思うんです。
幸せというものは他の誰かによって導かれるわけではないんですね。
自分によって導かれるんです。
中国の禅の逸話で私がすごく好きなものがあるんですけども、東大の禅僧に常修という和尚がおられまして、
この方が弟子から仏教の究極のところっていうものを教えてほしいって質問されるんですね。
するとこの常修和尚はこう言われるんです。
聖弁、おしっこに行くということはつまらないことだけれども、必ず自分で行かないといけないんだと。
つまり自分でやるしかないよって。
人に聞いてどうするんだと。
自分で行って確かめないとならないだろうってことも言われてるんですね。
三学と五戒
じゃあどういうステップを踏んだら幸せに到達できるのか。
仏教では伝統的に三つのステップを踏むんだってことが説かれます。
このステップを三つの学びと書いて三学と。
学ばれるところって言ったらいいですね。
三つの学ばないといけないことってことで三学でしょうね。
この一番最初のステップになるのが仏教が説くルール、これを保って生活をすることだって言うんですね。
そして次にそれを土台として健全な集中力が養われていくんだと。
その結果として物事を正しく判断していくことができるようになるんだと。
この最初のステップのことを戒と言うんです。
基本的なものとしては以下の項目が挙げられます。
生き物を故意に殺さない。
自分のものでないものを取らない。
不道徳な性行為を行わない。
嘘をつかない。
お酒を飲まないと。
戒の側面① 習慣
この戒の働きっていうのは三つの側面から捉えることができまして、
それは習慣と防護と倫理です。
それぞれ説明していきたいんですけれども、まず習慣という側面から。
よくこの戒を保って生きるということが、
自分をがんじがらめに縛るもの、不自由にさせるんだと言われることがあるんですけれども、
それは違うと思うんですね。
5世紀頃にスリランカで活躍したブッダゴーサというお坊さんが、
この戒というのは自分の行動を縛りつけるものではなくて、
健全な行動の習得なんだというふうに説明をされています。
最初は意識して守っていくルールが、やがて自然な振る舞いとして消化されていく。
折り目正しい振る舞いが習慣化されていくんだと。
戒はそういうものだよっていうふうに言われてるんです。
例えば、健康的な生活を送るために食生活に気を配る方、少なくないですよね。
私もそうでして、健康のために1日の摂取カロリー、
あと、タンパク質、脂質、炭水化物、3大栄養素ですね。
PFCバランスと言われたりしますけれども、これを意識しながら食生活を、食事をとっています。
これ最初のうちはめんどくさいんですけれども、
慣れてくると習慣化してくるので、自然とそういう食生活が送れるようになってくるんですね。
何よりも健康にいいわけです。めんどくさからほうが。
自分のためになるんですね。
貝を守って生活するというのも全く同じでして、厳密に守って生活していくというのはやっぱりなかなか難しいと思うんです。
摂取を1つとってもそうですね。
全く生き物を殺さないで生きることというのがどれだけ難しいか。
たとえ鯉ではなくても、道端を歩いてて虫を踏み殺してしまったりとか、そういうこともあるでしょうし、
あと現代だとウイルス、手指消毒とかでもそうですね、たくさんの命を奪ってしまうことになる。
ただそれでも貝を保って生活しようと心がけて、それが習慣化されることで、私たちの生活は確実にいい方向に進むんですね。
自分のためになるんです。食生活と同じようにですね。
誤解の中で守るのが難しいことが出てきたり、つい破ってしまうことも出てくると思うんですけれども、
それはその貝の項目と自分の欲望がその間で摩擦が生じている、コンフリクトしているって言われたりしますけれども、
そういうことなので、自分がどういう欲望が強いのかってことがわかるんですね、それによって。
貝持ってなかったらあんまり気づかないと思うんです、自分がどうあるかっていうのが。
でも貝を持っていることによって自分のどういう欲望が強いかわかる。
良くないところがわかるっていうのはすごく大事で、それによって改善の仕様があるんですよね。
自分の良くないところがわかってないと改善の仕様がない。
で、ブッダはムク教っていう、これソウブ教典というものに収録されてるんですけれども、
そういうお経の中でこんなこと言われてまして、自分に汚れがあるとわかっている人はそれを解消しようと努力する可能性があるから、
汚れがあると知らない人よりも優れているんだって説かれています。
これ本当にそうだろうと私も思っています。
戒の側面② 防護
次に防護という観点で、教典では語られることが多いんですけれども、
私たちの心身、体と心、これを良からぬ者から守る働きがあるんだっていうことです、貝はね。
誤解を見てみると、改めてみるとよくわかるんですけれども、
生き物を故意に殺さないとか、自分のものじゃないものを取らないとか、不道徳な性行為を行わない、嘘をつかない、お酒を飲まない、
私たちの身の回りに起こるトラブルっていうのは、大体この5つに関連することですね。
だから、この5つを守って生活をすると、自然とトラブルから身を守ることができるということなんです。
私のポッドキャストをですね、以前からお聞きの方は、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんけれども、
私、父がもともと警察官をしておりまして、よく子供の頃から警察官の父に言い聞かせられてきたことがあるんです。
それが危ないところに出かけるなということでした。
例えば、夜の繁華街とか、どうしても夜の繁華街っていうのは危険な目に遭う可能性が高くなりますね。
夜っていうことで、交通事故に遭う可能性もやっぱりありますし、あとはちょっと危険な人が歩いていることもやっぱり夜の方が多いのかな、そういうこともあるでしょう。
で、そういうところに自分から足を運んで危険な目に遭って、そこで自分の身を守ろうとしても、それはもう遅いんだと。
そういうところに出かけない、距離を取る、そのことによって事前に自分の身を守りなさいっていうふうにずっと言われてきました。
かいも同じですね。
よからぬことから距離を取ることによって、事前に自分の身と心を守るんです。
こういったところからかいというのは、火を防ぎ、悪を止める、防火、死悪って言うんですけれども、そういう働き作用があると仏教で言われています。
戒の側面③ 倫理と土台
そして最後3つ目、倫理の側面ですね。
これも私は非常に大事だと思ってまして、何をして良くて何をしてはいけないのか、そういう行動の指針を示している、そういう側面がかいにあるんです。
それを最初に学習しないといけないんですね。
で、ブッダは初めて仏教に出会う人には必ずかいの話をしてるんですね。
それが経典には載ってるんですけれども、これはね、私はすごくわかる、実感が伴う話だなと思ってまして、
どれだけ社会的に成功している人でも倫理観がない人っていうのはきついんですね。
ビジネスで成功している人でもそうです。倫理観がないと、良くない方法でお金を稼ごうとする。
その結果、周囲を不幸にするようなやり方をとったりするんですね。そういう例がやっぱりかなり見られますね。
転売とかもそうですね。あれも倫理観がやっぱり土台にないんですよ。倫理観があったら転売はやっぱりできないです。
で、ビジネス自体悪いことじゃないんですよ。で、ブッダも実はビジネスかなり推奨されてるんです。
でも倫理観がなかったらダメなんです。本人も評価されない周囲から。尊敬もされませんね。
でも本人はなんで自分が評価されないかがわからないわけです。だからますます悪辣な手段を取るようになっていって、
誰も幸せになれないようなそういう状況が現れてしまう。これはビジネス界だけじゃなくてですね。
こういう倫理観がないがために不幸な状態になっているっていう人は私たちの身の回りにはたくさんおられますね。
だからまずは土壌、土台が大切なんだということなんです。私、蓮を育ててるんですけれども、私がいるお寺、池がないんですね。
だからすり鉢状の陶器で育てています。で、蓮根ってすごく発育がいいので、毎年植え替えないとすぐ根詰まりするんですね。
だから3月になりますと、この蓮根を植え替えるっていう作業をします。その時には一番大事なのが、その土壌になる泥を一生懸命こねるんですね。
で、こねることによって保水力が増すんです。で、その保水力の増した土壌に肥料を適宜与えまして、いい状態に土壌を保つんですね。
そういうことの術に美しい蓮っていうのは開花をします。いずれの花とか野菜も同じだと思うんですけれども、人も同じですね。この土壌をいいものにしていかないと、いいものは育っていかないんだっていうことです。
今週も最後までご視聴いただきありがとうございました。またサポーターの皆様にはこの仏教の発信活動をサポートしていただき、大変ありがたく思っております。
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東京での仏教講座のお知らせ
それではまた来週お会いしましょう。最後にお知らせをさせてください。10月より毎月、東京において仏教講座の講師を務めることになりました。毎月ですね、第3土曜日の1時から始まります。
私は10月、11月、12月、1月、2月と担当を持たせていただきます。東京のですね、世界貿易センタービルアネックス別館の10階会議室で開催されます。私は13時15分から14時15分までとなっております。
こちら書いてあります通り、無料で開催される講座となっておりますので、ぜひ皆さんにもお越しいただければと思います。東京でお会いしましょう。
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