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毎週火曜日のこの時間は、 神戸金史のCatch Upです。
この週末、東京で取材を 入れていたので上京していたんですけども、
たまたま映画アンダーグラウンドの 4Kデジタルリマスター版が、
10月27日から東京のエビスガーデンシネマで 上映が始まっていると聞いてですね、
行ってきたんです。
これは若い時に見てですね、 すごく衝撃を受けた映画なんですね。
エミール・クストリッツァという、 旧ユーゴスラビア出身の方が監督で、
1995年のカンヌ国際映画祭で、 最高賞のパルムドールを受賞しています。
これがですね、何と言っていいか、
ものすごく多様な物語が、 タペストリーのように縫い合わされている感じです。
1941年、ナチスドイツに攻め込まれた ユーゴスラビアが舞台で、
ユーゴスラビアってどこかわかるかな。 もう国としてはないので。
位置的には若干ぼやっとわかるくらいです。
イタリアの海を挟んで東側、 ギリシャの北のあたりになるんですけどね。
ナチスと戦う共産党のレジスタンスとして暴れまわるのが、
詐欺師のマルコと武闘派の 電気工事技師のクロ、2人。男ですね。
この2人の男がとても女性にだらしがなくて、
ナチスから武器や金を奪う強盗を繰り返しながら 博打に継ぎ込んでいくと。
全然正義の味方じゃないんですよ。
クロが妻をほったらかしにしてのめり込んでいるのが 舞台女優のナタリアで、
このナタリアは障害を持つ弟をとても可愛がっていて、
その弟の薬を買うためには金と権力を持っている ナチスの商工に擦り寄っていくんですね。
この一癖も二癖もある3人が主人公なんですけど、
マルコはクロたちを地下にかくまって 地上との唯一の連絡薬になるんですね。
地下の銃には何十人もいるんですけど、
銃を製造して地上のレジスタンスに供給しているわけです。
このアンダーグラウンドの凄さの一つ目。
前編にわたって流れているジプシーミュージックです。
映画の冒頭は、冷水したマルコとクロが馬車に乗って、
札束をばら撒きながら容器に銃を撃ちまくるところからスタートします。
なぜかその馬車の後ろから金管楽器を演奏する ブラスバンドが走ってついてくるんですよ。
何の説明もないんですよ。
何なのこの人たちってところで始めにドギモを抜かれるんですけど、
おそらくジプシーミュージックを映像化したんじゃないかなと。
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乱知き騒ぎに生じている主人公を音符が走って追いかけてくる。
そんなイメージの映像です。
あまりにも音楽が凄かったのでサントラ版を買ったんですけど、
こんな音楽から始まります。
幕開けっていう感じもしますね。
これが馬車の後に走ってくるブラスバンドが奏でている音楽。
そこでバンバンと撃ちながら札束をばら撒く悪党2人。
強烈なスタートです。
楽譜が音符が映像になっているんじゃないかと思わせる。
この映画の音楽が全編こういうミュージックが流れていくんですけど、
2つ目の凄さは、
高等無形でアナーキーな設定なんですよ。
連合国が攻め込んできてナチスが敗北するんですけど、
そして社会主義国としてユーゴスラビアが生まれます。
マルクは政権の中枢に入り込んで、
女優ナタリアと一緒に地下の黒たち、アンダーグラウンドの人たちに、
まだ戦争が続いていると思わせて武器の製造を続けさせるんです。
その武器を上で売りさばいてお金儲けをしていく。
地上では黒がナチスと戦って死んだ英雄とされるんですよ。
これはマルクがデッチ上げた物語です。
英雄黒を称える式典なんかに出ながら、
実際は地下で生きている黒たちに銃を作らせていくわけですね。
そして50年後の1991年になると、アンダーグラウンドの住民が地上に出てきたんですよ。
そしてようやく祖国ユーゴスラビアが消滅していたという事実を知るんです。
その間ジプシーの音楽に乗って人々が踊り続ける。
物凄いストーリー。恋と裏切りに満ちた半世紀という感じですね。
3つ目のこの映画の凄さは世界の造形の見事さなんですよ。
衣装から舞台から。地下ですからある意味舞台演劇みたいな狭い世界の中で。
そこにはトイレもあればお風呂もあれば出産もあるし結婚もあるんですよね。
地下で生まれ育って太陽も月も知らない子供たちが結婚していったりするわけです。
その結婚するシーンは花嫁が宙に舞うんですよ。
狭い空間ですけど空間の中を漂うように花嫁が。
それを住民が見上げて祝うというシーンが本当に美しいです。
ありえないファンタジーなのでもどんどんありえない方向に入っていくんですけど。
これからお聴きいただく曲メッセチーナは
月は真昼に照り太陽は真夜中に輝く
真昼の暗黒を誰も知らない太陽の輝きを知らないという歌詞です。
今の日光姉さっていうのが誰も知らないっていう歌詞ですね。
月は真昼に照り太陽は真夜中に輝く。
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この歌詞もねアンダーグラウンドならではなんですよ。
こうやってどんどんどんどん踊りながらみんなが
共演を繰り返されていくんですが
実は地下の方が嘘に満ちた外よりリアルに感じてきます。
アンダーグラウンドの世界。
こういった感じなんですよね。
インパクトのある音楽と曲と
それからアンチモラルなストーリー。
高等無形でもある。
その音楽が流れる中で
人々が戦争というもの
様々な嘘の物語に翻弄されていきながら
でも実際に出てきた地上は
ものすごく残酷な現実が待っているという
そういったストーリーになっています。
これはですね
このパンフレットを僕
1996年の公開の時に買ったパンフレット
まだ持っています。
それからすごく興味もあって
その後バルカンの歴史の本を買ったり
今日持ってきてますけど
あまりに複雑な物語が
いろんな民族が
宗教が、言語が
工作していく
この戦争をどうやって止めたらいいんだろうか
って当時ずっと思ってました。
何十万人もの人たちの犠牲が出てるんですけど
今ガザのこと、ウクライナのこと
戦争が起き、空爆が起き
こういった時期に
この映画を改めて見たのは非常に
僕にとって良くてですね
この音楽と同時に
今の社会の物語の恐ろしさとか
それから現実の虚構
なぜ戦うのかということが
極めて一方的な物語だけで言っている
例えば
ウクライナのことを
ネオナチの政権だと簡単に言い切る
これも一つの物語ですよね
こういったことが
いまだに起きている状況で言うと
このアンダーグラウンドが
現実的に今もすごい映画だということが
昨日見てよく分かりましたね
いずれですね
福岡でも上映を予定しているそうです
まだ日程とか決まってないんですけど
ただし4Kじゃなくて2Kになるという話でした
ただ上映決まったらぜひ見てほしいです
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