1. Kanayafrica
  2. 068. 祈りの花瓶
2022-07-30 07:24

068. 祈りの花瓶

長崎県美術館運河ギャラリーで開催中の「祈りの花瓶」展のご紹介です。こちらは Vase to Pray プロジェクトによる展示です。

【会場】長崎県美術館 運河ギャラリー
    〒850-0862 長崎県長崎市出島町2-1 / TEL:095-833-2110
【後援】長崎市
【日程】2022年 7月30日(土)~ 8月15日(月)(会期中無休)
【時間】- 最終日はまで。
【料金】無料
【販売】アートブック、ポストカード・長崎の原爆に関する書籍などを会場にて販売します。

#祈りの花瓶 #長崎県立美術館 #STEAM教育

サマリー

今回のポッドキャストでは、長崎県美術館で「祈りの花瓶展」が行われていることが紹介されています。展示では、被爆したガラス瓶の3Dスキャンデータを利用してレプリカが作成され、触れることができる体験ができます。また、展示は8月9日まで開催され、ウクライナからのメッセージも紹介されています。

祈りの花瓶展
おはようございます。今朝はですね、長崎県美術館の運画ギャラリー前から録画録音をさせていただいています。
こちらですね、今日2022年の7月30日から、祈りの花瓶展という展示が始まっています。
デザイナーの前熊七江さんという長崎出身のデザイナーの方が企画、運営、そして展示もされている特別な展示会です。
無料で入ることができます。
こちらね、何を展示しているかというと、長崎原爆の被害を受けた街なんですが、そこで数多くの遺品、遺物がね、見つかっているわけですね。
その一つ、被爆したガラス瓶なんですね。
これ、熱で一瞬のうちに柔らかくなってしまった、形が変わってしまった、変形してしまったガラス瓶というのがね、出てくるわけなんですが、これを3Dスキャンして、
ちょうどね、僕たちがエジプトでやっているように3Dスキャンして、そして3次元造形を使ってレプリカを作ったものなんですね。
まずそもそも、ガラス瓶、あんな固いガラス瓶が、くにゃーっと柔らかく変形してしまうということは、日常生活ではまずありえないことなんですけれども、
それが原爆という非常に高熱を出す爆弾によって、一瞬にして形を変えてしまうということ。
そして原爆というのはご存知の通り、放射線を大量に巻き散らしますから、被爆したものというものは、生物の場合は代謝していきますけれども、
ガラスのようなものは、ひょっとしたら当たり具合によっては、場所によっては放射能を帯びてしまうこともあるということで、
遺品であったりとかするものが汚染がひどくて触れないということもあるわけですね。
そこで3Dスキャンして3次元プリンティングすることによって、触ることもできるというものが出来上がっているわけです。
こちらですね、今回の展示では皆さんに触っていただくこともできます。
ガラスの質感であるとか、透明感、そしてその汚れなんかも非常に正確に再現されていて、
これ僕もね、昨日搬入の時にお手伝いさせていただいたんですが、
僕は家族に幸い被爆体験というのはないんですが、ちょっとうるっと来てしまいました。
僕の祖父母は西宮で空襲にあっていたりとか、大陸で核兵船に巻き込まれたりとか、
戦争体験、伝わってはいるんですが、原爆の体験というのは僕は全く知らない世界だったので、
そういったものは肌で感じることができるという貴重な体験ができる場所でした。
3Dスキャンなんですが、なんと僕も搬入まで知らなかったんですが、
僕のエジプト方面の恩師である東京工業大学の名誉教授の亀井裕之先生が協力をされていらっしゃいます。
僕も展示協力のパネルで初めて知って、こんなところで亀井先生のお名前を見るなんてと思って懐かしく思ったわけなんですが、
そのような、これ長崎が被爆したの8月9日なんですが、8月9日含めて展示を続ける意味というのは、
今一つは長崎というのが日本全体の中で一番ウクライナ出身の方が多い県なんですね。
これはロシアの侵略前からなんですが、現在でもウクライナからの留学生を多く受け入れています。
お互いロシアの隣国同士、東の端に日本がいて、西の端にウクライナがあるわけなんですが、
ロシアご存知の通り核大国です。核兵器大量に持っています。
持っているということはひょっとしたら使っちゃうかもしれない。
使う可能性はあるわけですね。
僕が別のところで、どこかでお話をしたかもしれませんし、
よければTEDx再開のアリビーザーとして原田小鈴の話を聞いていただければと思うんですが、
僕たちが発信してきているメッセージ、核兵器というのは持っている以上誰かが使うかもしれない。
もちろんウクライナというのも核兵器が使われる危険に常に晒されているわけです。
そんなロシアに何とか思い留まってほしいというメッセージも込めて、
この祈りの花瓶展では、ウクライナからのメッセージも現地の協力を得てお届けしています。
ウクライナからのメッセージ
動画であったり写真であったり、これは現地のキーウインディペンデントという英字新聞の協力を得て展示をさせていただいています。
ここにガラス越しにYouTubeで見ていらっしゃる方はぼんやりと見えているかと思うんですが、
ぜひ実物を見に来ていただきたいんですが、本物の花瓶が並んでいます。
この花瓶なんですが、先ほどお伝えした変形したガラス瓶の3Dデータから、
長崎の焼き物の街ハサミで特別に焼いてもらって作った花瓶なんですね。
こちらも手に取っていただくことができます。
これ僕も欲しいなと思って見ているんですが、
これ記憶としてこういう核兵器というのを使うとこういうことが起こるんだという、
一つの記憶の断片として置いておくにはいい方法だなと思っています。
そこにまた花をいけるというのも美しいメッセージだなと思って、僕はすごく共感をしています。
よかったら、長崎県美術館、無料で入れますので、企画展と除雪展は有料なんですけれども、
こちらの運河ギャラリーの方は無料で入れますので、よかったら覗いてみてください。
というわけで、詳しくは祈りの花瓶で検索していただくと、ネットに情報が出ていますので、見ていただければなと思います。
僕もここオープンしたらまた中に入って、それから今日オープン当日は14時からギャラリートークにも参加させていただく予定です。
ちょうど今日夕方は目の前の長崎水辺の森公園で花火が打ち上がるそうなので、
偶然重なったんですけれども、そんなタイミングなのでよかったら寄って見ていただければなと思います。
というわけで、また次のPodcastそしてYouTubeでお会いできればと思います。
聞いてくださってありがとうございました。イチでした。
07:24

コメント

スクロール