高校野球の7回制について
2026-07-03 16:16

高校野球の7回制について

元サンデー毎日編集長・潟永秀一郎と毎日新聞出版代表取締役社長・山本修司、2人のジャーナリストによるラジオコラム。毎月第四金曜日には、元作詞家志望だったという経歴も生かして、潟永秀一郎がヒット曲の歌詞を読み解く「この歌詞がすごい」をお送りします。

※RKBラジオで毎週金曜日に放送している『立川生志金サイト』内のコーナーです。

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サマリー

夏の高校野球で7イニング制を導入するかどうか、熱中症対策や選手の負担軽減の観点から議論されています。野球の根幹を変えるという反対論も根強く、高校側では7割が反対という現状もあります。選手の健康を第一に考えるべきという意見がある一方、選手自身は試合をしたいという気持ちも強く、単純な解決策は見いだせない状況です。

7イニング制導入の議論とその背景
さて、今日の学ぼう社会のカギはですね、今、全国各地では夏の高校野球全国高校野球選手権大会予選が始まっているんですけれども、公式戦で7イニング制を採用するかどうかについて、議論があって注目を集めているということなんですよね。
これ、熱中症対策とか選手の負担軽減などの観点から、必要だという意見がある一方で、野球っていうのは9イニングという、この根本を変えるものだという反対論も根強いということでね。これ合意を見るのはなかなか難しいようなんですが、ここはですね、春の選抜は毎日新聞社主催ですから、その選抜大会で、この主催で関わったこともあるという毎日新聞出版社長の山本修司さんに、
いろいろと解説をしてもらいたいと思います。山本さん、おはようございます。
おはようございます。私はですね、スポーツの場合、もちろん勝利記録というのは大事なんですけど、特にですね、子どもとか10代の選手ですね、指導をしていたこともあるんですが、やっぱり選手の健康というのを大事に考えていますので、野球でなく、さまざまなスポーツのですね、時間の短縮とか、
野球で言えば投球制限なんてありますけども、こういったことに私は基本的には賛成なんですね。ただ、この高校野球の7イニングについては、先ほど修司さんおっしゃいましたけど、9イニング制というのは野球の競技の根幹なんだという意見がある中にはですね、野球の憲法だとおっしゃるような監督もいらっしゃるんですね。
あとでちょっと触れますけども、当事者のですね、高校側では7イニング制に反対している人が7割いるという現状もありまして、さらにラッキーセブンなんていうですね、一番盛り上がるところ、高級野球で効果を訴えあったりしますけど、これが最終回になっちゃうということですね。こういったものも含めて、なかなか簡単な問題ではないなと私は思っているんですね。
この7イニング制についてはですね、日本高校野球連盟ですね、高野連が7イニング制と高校野球の初課題検討会議ってやってまして、要するに負担軽減とかいろんなことを考えてるんですけども、昨年2025年の12月にですね、夏の大会については下級的速やかに、できるだけ早くですね、7イニング制を採用することが望まれるという、
最終報告書をまとめたんですね。さらに、2028年春以降はですね、全公式戦で7イニング制を採用することが望ましい。こういうことになってるんですね。なぜ7イニング制必要かというと、先ほどおっしゃってましたけど、熱中症リスクの対策だとか、
あとピッチャーのですね、障害予防とか、あと教員の拘束時間の減少とか、こういったことも理由に挙げられてるんですね。ただ、この高級野球の全国大会についてはですね、長期の休み中にやりなさいと、要は春休み夏休みですね。
あと、歴史的な経緯があって、甲子園96を行うことが前提になっているということですので、春の大会はちょっと寒いですし、夏の大会はものすごく暑いですけど、エアコンの効いたドームでやれとかですね、秋にやるということはちょっと想定されていないと。
7イニング制導入の経緯と国民スポーツ大会での実績
いい考えだと思うんですが、ここは一応抑えておかなきゃいけないということですね。実はこの7イニング制というのはですね、昨年秋に開かれた国民スポーツ大会、昔の国体ですね。名前が変わってますけど、この高校野球の部で既に導入されたんですね。
そうしました。1試合あたりですね、35分ほど時間が短縮されて、2時間を超えた、準決勝で1試合だけ2時間3分というのがあったらしいんですが、2時間を超えたのは1試合だけで、最も短い試合は1時間29分だった。
あと投手の投球数はですね、1試合あたりだいたい130球ぐらいだったら100球ぐらい、30球ぐらい減っているということで、選手の間から勝ち残った選手なんかは連戦だったけど疲れが少なかったという声もあったけども、一方であっという間に終わっちゃったねと、物足りないなという声もあったということなんですね。
それからちょっと加えて言うと、イニング数が少ないために逆転が難しいということから、選手転とかですね、先行逃げ切りを重視する戦術。ジャンケンで勝つとだいたい先行を取っちゃうっていうですね。高校を取る人が多かったです。そういった変化がどうもあったようですね。
先ほどの7割が反対って言ってますけど、こうやれば昨年の6月以降に加盟する高校とかですね、一般のファンを対象にアンケートやったんですね。そうすると7イニングの賛否については、加盟校で反対だっていうのが70.1%。賛成というのが20.8%。やっぱり7割が反対だったんですね。
これはやっぱり部員数が増えるほど、部員数がいるところほど反対意見を占める割合がどうも多かったということで、やはり理由としては、やっぱり打席数とか投球数が減ってプレー機会が減ってしまう。もっと選手にたくさん試合をさせたいということだったようですね。
一般向けを見ますと、賛成は35.9%、反対は25%というちょっと差が縮まるんですね。やはり賛成理由は時間が短くなって選手の熱中症対策になりますねというのが多いですし、加盟する高校でも賛成のところはこういう意見だと。
女性はどの年代でも割と賛成が多かったということなんですね。子どもの健康にとても関心があるんでしょうか。高校野球に関心のある人とか野球経験のある人ほどやっぱり反対意見が多かったということですから、野球好きはキューニング性にやっぱりこだわりが強いということが言えるんじゃないかと思う。
野球好きの意見と甲子園のドーム化
というのが一応これまでの経緯の説明なんですけど、ここでフォークスファンで野球好きの2人にここでズバリどうですかと聞いてしまいたいんですが、どうですか。
野球好きとしてはやっぱり野球はキューニングですよ。このキューニングの中で、昔は高校野球は先発関東、エースが一人で投げ切ったけど、今は分業制にもなってるし、戦術もやっぱり9回まであるからいろいろ手が打てるわけなので、そこが野球の面白さ楽しさだと思うんですよね。
もちろん高校生ですから子供ですから、大学行って野球をやるとか社会人野球をやるという子たちばかりじゃないので、山本さんのおっしゃるように体のこと、故障とか熱中症も含めてそこは考えなきゃいけないところではあるとは思うんだけども、
ただやっぱりゲームとしてはキューニング、そのルールでやる方がいいんじゃないのかなと僕なんかは思いますし、もっと言うと前提ではないと言ったけど、甲子園じゃなくて本当ドームでやるようにやっぱり高野連も考えていかないといけないんじゃないでしょうかね。
甲子園はドームにできないんですかね。
だって今回ワールドカップだってアメリカのサッカーだけどドーム球場じゃないグランドじゃないですか。エアコンが入ったとこでやってるでしょ。それができるんだったらやったらいいんですよ。
甲子園球場っていうところがポイントなんですよ。
阪神もまた変わりますよこれで。市のロードに行かなくていいんだもん。
そこは毎日新聞主催者として考えてもらったらどうでしょうね。
やっぱり結論は甲子園をドームにしてキューニングでやろうと。
それが両方のご意見の人たちがまずするんじゃない。
阪神伝説が出してくれるかね。
はい。と思います。
そうですね。やはりそういう意見になるんだろうと思うんですね。
佐々木選手の事例から見る選手の健康と競技文化
この問題を考えるときに、今大リーグのドジャースで活躍する佐々木選手の言葉を思い浮かべるんですね。
2019年の夏の岩手大会決勝で佐々木投手はマウントに上がらなかったんですね。
結局大船渡高校で負けちゃっていけなかった。
いろいろ賛否両論ありましたけど、ここまで佐々木投手は4試合で400球投げていて、
決勝で160キロ投げると肩肘壊れちゃうよというのが監督さんの判断だったわけですね。
今度その3年後の2022年4月にはロッテにいた佐々木さんは20歳5ヶ月という主場最年少で完全試合をやったと。
翌週ですね、4月17日、私が歓励になった日ですけども、
この日で8回までパーフェクトだったけども9回投げなかった。
世界初の2試合連続完全試合っていうのを監督が無理させなかったということがありましたよね。
今回の7イニング制の議論の根本に私はこういうことがあるんだと実は思ってるんですね。
佐々木投手の場合は何て言っても球界の宝ですから、やはり無理をさせないでということなんでしょうけども、
私はたとえ無名の選手であっても、やっぱりその選手の健康っていうのは宝だと思ってるんですね。
大抵の選手っていうのは、私も全国大会行ったことありませんけども、大抵の選手っていうのは全国大会も行けなくて、
下手すると地方大会の1回戦で負けてるっていう人が山ほどいるわけですね。
そこで選手は終わりだと。
ただその後、野球であれば野球を好きでいて、自分の子供に野球面白いよと言ったり、地域で子供を教えたり、
ちょっと審判をやってみるとかいうことで関わっていくことが、その競技の文化につながるんですね。
日本は野球はそうやって広がっているんで、野球は強いわけですけども、
ワールドベースボールクラシックなんかに出る選手って山の頂にいる選手ですけども、
このレベルを上げようと思うと、裾の広く広くやっていくと、野球を経験した人が健康で楽しくその競技を続けていったり、
好きでいたりすることが欠かせないので、熱中症とか怪我で競技を続けられなくなるというのは何としても下げなければいけないと思うんですね。
これは全国大会で優勝する、甲子園に行くのが当たり前で、選手をプロに送り出したいというようなレベルのチームとは相入れない考えなのかもしれないんですけども、
やはり優れた投手が3人も4人もいて、比較的余裕で9イニング、ベストで戦っていけるチームはむしろ一部だということですね。
これは確認しておく必要があると思うんですね。
サッカーの試合時間との比較と柔軟な運用
サッカーで言うと、サッカー45分でワールドカップもやってますけども、
実は夏の全国高校総体、これ夏やるんですけど、インターハイですね。
これ今は35分ハーフでやってるんですね、70分。
冬の全国高校選手権も40分ハーフ、80分ですね、やってて。
準決勝決勝だけ45分。大人と一緒のチームでやってると。
私は手法大会で準決勝が最高ですので、1回だけ45分やったことがあるんですね。
40分しかやったことない。
これ10分も短いんですけど、インターハイテレビで見てもなかなか面白い。
ちょっと野球の9回と比べるのどうかと思うんですが、
45分どうしても見たいっていうのは、大学生以降ですね、体のできたところでいいのかなと思ったりもするんですね。
実は高校野球でも、甲子園の準決勝決勝ももちろん9回でやるんでしょうけども、やった方がいいんでしょうけども、
9回でなきゃいけない、7回でなきゃいけないって言ってもあるんでしょうけども、
地方大会であるとか、甲子園の大会だとか、いつの季節やってるのかとかですね、
こういった中で7人イニングと9人イニングってのは、もしかしたらうまく組み合わせることができるんじゃないかなと。
例えば地方大会、南海線ぐらいまでは7回でやってとかですね。
いろいろ工夫ができるんじゃないかと思うんですね。
なんといってもやっぱり高校生、まだ先があるので、プロになる選手もそうでない選手もですね、
どうしても野球の醍醐味も大事ですけども、健康第一というところの組み合わせが必要なんじゃないかなと思ったので、
今回このテーマにしてみたんでしょうが、いかがでしょうかというところですね。
選手の本音と今後の展望
部活っちゃ部活なのでね、そこの子どもたちの健康ってのは山本さんおっしゃるとおりだと思いますんでね、
そこはこれからいろいろ考えていって変わっていってはいけないんじゃないでしょうかね。
現場の気持ちも組み上げるでしょう。
選手たちからしてはやりたいと思うんだけどね。
7割反対ってみんなやりたいんだろうなっていう。
やりたいんだと思いますよ。そのために練習してるんだから。
これも一旦尊重しなきゃいけないと思うんですね。
今日は高校野球7イニング制についてお話を伺いました。
毎日新聞出版社長山本修司さんでした。ありがとうございました。
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