1. ”心理学に触れる” 一日一語
  2. #696 シェアするけど読まない..
2025-07-02 13:23

#696 シェアするけど読まない人たち (Sundar et al., 2025)

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【本日の論文】
Sundar, S. S., Snyder, E. C., Liao, M., Yin, J., Wang, J., & Chi, G. (2025). Sharing without clicking on news in social media. Nature Human Behaviour, 9(1), 156–168. https://doi.org/10.1038/s41562-024-02067-4

【研究トークアーカイブ】
https://youtu.be/FwnsMTzDE0s

【研究サポーター募集中!】
https://academist-cf.com/fanclubs/358

サマリー

このエピソードでは、ソーシャルメディアにおけるニュース未読シェアの実態についての研究が紹介されています。特に、Facebook上でのシェア動向や、政治的傾向とシェア行動との関連について考察されています。

研究の概要と方法
おはようございます、心理学者のじんぺーです。 本日も心理学の最新論文を紹介していきたいと思います。
今日は、Nature Human Behaviorの今年1月の記事じゃないですね、論文を紹介していきたいと思います。
タイトルとしては、「ソーシャルメディアにおけるニュース未読シェアの実態」というタイトルになっています。
ソーシャルメディア、特に今回はフェイスブックなんですけど、Xでもインスタグラムでも何でもシェア機能というのがあると思います。
そのシェアをニュースを読まずに、そのURLをしっかりと読まずにシェアしてしまうという現象ってあると思うんですけど、
これがどういう割合でとか、どういう記事がとか、どういう人が、みたいなことを調べた興味深い論文になっているかなと思いますので、一緒に見ていきたいと思います。
本題に入る前にお知らせを一つさせていただきたいと思います。
月が変わったのもありまして、改めてお願いをしたいと思います。
クラウドファンディングを継続してやっております。
ファンクラブという風に言ったりもしますが、研究のクラウドファンディング、サポーターと言った方がいいのか、ファンクラブよりもサポーター制度のようなものをやっています。
月々、330円から多くの方にご支援をいただいて、それを研究費に充てさせていただくということに挑戦しています。
なかなかこういう風な形で研究費を集めるというモデルというかスタイルはあまり確立されていないんですが、
私はこの大学とか国の研究費だけに依存しないような研究を持続的にやっていくということにチャレンジしたいなと思っていますので、ぜひ330円ご支援いただけるととてもうれしいです。
概要欄にリンクは貼っております。いつ辞めていただいても大丈夫ですし、ひとまず8月末で一区切り、その後も続ける予定ではあるんですけど、
ワンクールというか去年の9月1日から始めたのかな、9月の初旬から始めたので、8月末でちょうど1年ということで、ひとまず1年のパッケージみたいなのがあるんですよ。
プライズという、それは一旦終わるので、そのタイミングで辞めていただいても全然構いませんので、一旦覗いてもらえるととてもうれしいなと思っております。
コミュニティの方もやっておりまして、サポーター向けのディスコードコミュニティもやっています。
自分の研究成果とかをいち早く、ちょっと細かいところまで届けたりとか、サポーター同士が交流できるようになっていったりとか、
あとは研究の種を育てるというので、皆さんが日々得た気づきとか、面白いなと思ったこととか、研究したいなと思ったこととかを気軽にストックできるような仕組みを作りたいと思っています。
これもまた新しい挑戦です。ぜひ覗いてもらえるとうれしいなと思います。
長くなりましたが、よろしくお願いします。
では本題に行きましょう。
今日はSNSの話をしていきます。
今回の研究はすごく大規模かつやり方も面白いなと思っていて、
心理学と言っていいのかな、社会学なのか、すごい現代的なやり方で研究が進んでいるなと思います。
どういうことをしているかというと、
Facebookのソーシャルサイエンスワンという、これちょっとよくわかってないんですけど、が提供したFacebookURLsデータセットというのがあるみたいです。
これを用いて分析したと、2017年から2020年の4年間にわたる約3500万URL、すごいくらいですか、3500万URLですよ。
心理学で言うと、調査をして300人と400人が結構基本それぐらいかな。
もちろんもっと少ないのもありますし、多くても1000人とか1万人とかだいぶ心理学の研究では多いですけど、サンプルサイズとしては。
それが3500万ですからね、数の桁が3桁違うのかなみたいな感じになる、3桁4桁違うみたいな、
そういうデータレベルになると、これは心理学と言っていいのかどうかがやや怪しいんですが、
でも面白いし、人の心は反映されているのかなというふうに思います。
どういうことをしたかというと、最初にも言ったようにニュースを読まずにシェアする。
ニュースだけじゃないですね、他のいろんな情報をURLについていることが多いと思うんですよ。
それを読まずにシェアするということがどれくらい行われていたかということを調べています。
そのURLを、3500万全てを調べることは無理なので、そのうちの8000件を手動で調べて、
これは保守的な記事であるとか、これはよりリベラルな記事であるみたいなことを、
8000件でも大変ですけどね、分析どっちかというのを振り分けて、
その後は機械学習で3500万件分を分類したみたいなやり方だそうです。
この分け方もすごく面白いですよね。
3500万件を人の手では厳しいけど、AIの力を借りる、
AIと言っていいのか怪しいですが機械学習の力を借りることによってデータ分類が可能であるということ。
あとは使ったデータとしては、ユーザーの政治的な傾向というのも調べているそうです。
情報が提供されているそうです。
これも面白くて、どういうふうに政治的な傾向を可視化するか、数値化するかというところなんですけど、
シェア行動の分析結果
これはそのユーザーがフォローしている人を分析することで、その人の政治傾向が何となく数値化されるということです。
何となくじゃないと思うんですけどね。
今の説明が何となくでした。
例えば自民党の人をフォローしていたらとか、共産党の人をフォローしていたらみたいなことだと思います、日本だと。
それが別に政治家だけじゃなくて、発信内容的に保守的な人とリベラルな人とっていると思うので、そういうのを分析したのではないかなというふうに思います。
ここまでが前提ですね、データこういうものを使いましたということです。
結果いきましょう。主要な結果をいくつかピックアップして紹介したいと思いますが、
まずはFacebook上の3500万URLのうち75.6%がクリックなしでシェアされた、そうです。
だから記事を読まずにシェアされたということです。
75%って多くないですか。4分の3です。
ちゃんと読んでいたのが4分の1ということで、とても少ないなというふうに思います。
特にリベラルであっても保守的であっても極端な政治的傾向のニュースほど読まれずにシェアされる傾向が強いというのもあったそうです。
これも面白いですね。飛びついちゃうんでしょうね。
これヒューリスティックって心理学で言ったりしますが、バイアスがかかるんでしょうね、だいぶね。
特に見出しとかタイトルとかって極端なことを書いたりとか、本当に白黒をつけるような結論を先に書くみたいなことが多いと思うので、
こういうことを言っているんだって記事で思って読まずにシェアしてしまうというふうなことは確かに想像できるなと思います。
もう一歩進んで、ユーザーと記事の政治的傾向が一致した記事ほどクリックされずにシェアされる、読まずにシェアされることが多いということだそうです。
だから保守系のユーザーが保守系の記事を見つけたときに、本当に結構飛びついちゃうって感じだと思いますけど表現としては、すぐに広めてしまうってことがあり得る。
リベラルな人も同じで、リベラルな人がリベラルな記事を見たときに読まずにシェアするという可能性が高くなるということだそうです。
最後もう一個、偽情報、フェイクニュースというのがそのURLにも混ざっていたということですが、それは混ざりますよね。
そのフェイクニュースURLの大部分というのが保守系のドメインから発信されていたということです。
かつ偽情報を読まずにシェアするというのも保守の方が多かったということだそうです。
これはどうでしょうね、なかなか解釈が難しいですが、保守派の方がご情報により多く触れているという偏りがあるのかなというふうにこの研究者たちは解釈をしているそうです。
なかなか政治的な話をうまく説明するのは難しいんですけど、自分が説明したら自分の目から見える世界になってしまうので、それはそれで一つ重要かもしれませんが、
今日のところはこれぐらいの触りの結果でいいのかなと思います。
あとは調査した年代とかも面白くて、2017年、2020年というのはコロナも最後の方に入ってきますし、
あとはアメリカの大統領選挙というところがすごく重要でというのも、それも一個紹介しようかな、結果あった気がする、ちょっと待ってくださいね。
ちょっと待ってくださいね。
止めたらいいんですけどね。なぜ止めないんだという感じですけど。
選挙イヤーが2018年と中間選挙ですよね。
2020年はトランプさんとバイデンさんが戦った年なのかな。
それで違いがあるかというところでございますが、見つからないですね。
ありました、すみません。選挙イヤーでは政治的コンテンツの読まずにシェアされる数が特に多いということだそうです。
2020年、これはトランプさんのときですが、保守派による読まずにシェアするというのが急増したということも分析されていますね。
結論と提言
この辺りも面白いですね。アメリカって感じますね。
選挙で盛り上がるというのは、この異常法とか読まずにシェアというのは良くないと思うんですけど、あまり広まらないほうがいいと思うんですけど、
この高まりということだけでいうと、アメリカって感じがしていいなというふうに思ったりもするところもあります。
別の話になってしまいました。
皆さんもね、Xとかだったら結構これ読んでないけど大丈夫みたいなポップアップみたいなのが出てきますよね。
ぜひ皆さんは読んでからシェアするようにしていただきたいなと。
タイトルとか見出しとかだけで判断しないようにしていただきたいなと。
大丈夫だと思うんですけど。
これ聞いている方は、はい、していただけたらと思います。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
今日もいい一日にしていきましょう。
じゅんぺいでした。
心を込めて。
13:23

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