AI俳句の研究紹介
おはようございます、心理学者のじんぺいです。
このチャンネルでは心理学論文の紹介をはじめとして、心理学の楽しいお話をしております。
今日も心理学の論文の紹介をしていきたいんですけども、
今日は自分の論文をまた紹介したいと思います。
一昨日の放送で博士論文の紹介をしました。
結構いろんな研究をこれまでもやってきたんですけど、
その博士論文の中にも入れたAI俳句の話を今日はピックアップして、それだけ紹介していきたいと思います。
2023年にコンピューターズ・インヒューマンビヘビアという雑誌に載せていただいた研究になっています。
その当時はまだChatGPTというのが世に出ていなかった時期で、
AIというものにやや早く注目したおかげで、
僕のこれまでの論文の中でも一番よく読まれている論文になっています。
なのでここでもたくさんの人に知っていただけたら嬉しいなというふうに思っています。
評価方法と実験
本題に入る前にお知らせをさせていただきたいと思います。
昨日生配信を行いまして、すでにアーカイブを上げております。
結構いろんな話をして、ちょっとね、すみません、5時から言っていったんですけど、
4時からになってしまったというか、僕は完全に時間を勘違いして、
その代わりに1時間半がっつりとお話をさせていただきまして、
一般書を人平が書くとしたらどういうテーマでやるかという話をAIと一緒に考えたりとか、
あとはこの後また宣伝させていただきますが、
8月末に行うイベントの背景とかを紹介させていただいたという感じになっています。
ぜひそちらもお時間あるときにゆっくりと聞いていただければと思います。
イベントについては8月の31日に曖昧会議2025と巡って、
今回特に美しさについて考えるイベントを企画しています。
京都で伝統文化を守っている、なんて言ったらいいんですかね、
伝統文化に携わっているお二人であったりとか、あとは美とビジネスというセッションがあったり、
そこではボイシーパーソナリティの伊藤東亮さんにもお越しいただきます。
あとは研究者の中で神経美学と呼ばれる領域の研究者と、
あとは哲学からの美学の研究者の方と一緒に美しさについて本気で考える1日にしたいなと思っていますので、
ぜひ京都にお越しいただければと思います。
自分自身も一時帰国に合わせて企画をしておりますので、1日中会場にいると思います。
会ったことない方もたくさんおると思いますので、そこでお会いできたら嬉しいなと思っています。
よろしくお願いします。
概要欄に申し込みリンクとか詳細、タイムテーブルとか登壇者の方々のプロフィールとか載せていただいておりますので、
チェックしてみてください。
よろしくお願いします。
本題に行きます。
今日はAI俳句の話ですね。
当時はChatGPTがなかったし、ChatGPTって今でもあまり良いクオリティじゃないんですけど、
俳句を全く作れなかった、特にGPT-3とか、読んでも正直微妙ですかね。
なんですけど、俳句用に学習したモデルを使ってAI俳句を作っていらっしゃる研究者の方々が北海道にいらっしゃって、
北大が特に有名ですかね、の研究者の方々にAI俳句を大量にお借りして、それを素材に研究をしたという風になっております。
特に重視したこととしては、3つのグループでその俳句を用意したんですけど、
まずは人間が作る俳句、これは最時期に載っている俳句からピックアップしました。
最時期に載っている俳句というのは、もうプロ中のプロ。
現代の俳句もあれば、近代の俳句もある、古い俳句もあるんですけど、それらどれもプロの方に高く評価されているものと言っていいと思います。
これが1つ目のグループ。2つ目のグループと3つ目のグループは、先ほど言った北海道大学の研究室からいただいたAI俳句なんですけども、
ちょっとやり方が違っていて、1つはAIが大量に生成したものを研究者が最後にいくつかピックアップするという、
AIと人間の競争グループという風に我々呼んでいましたが、そういったやり方。
これは俳句、自分もその一人なんですけど、俳句をちょっと知っている人と、あとは素人の人も合わせて、
何名かでたくさん話し作業がなかなか大変だったんですけど、何百という俳句をひたすらこれが美しいと思うかどうかという指標で何人かで評価をして、
それの一番得点が高いみたいなものを使ったりしたわけなんですけど、それらを使ったというのがこの競争俳句。
最後3つ目が、AI俳句が本当に大量に生成する1つの記号に対して何千句、何万句、十何万句みたいなのを作るんですけど、
その中からランダムに選ぶという群になっています。
これら3つの群を一般の参加者、400人ぐらい集めたんですけど、にたくさん評価してもらって、
どのグループが一番高くなるかということをメインで調べたという研究になっています。
結果と今後の課題
結果がなかなか興味深くて、そのおかげでたくさんの人に読んでもらったのかなという風に今では考えているんですけど、
真ん中に紹介した競争俳句が一番評価が高くなったんですよね。
最直で集めた俳句よりもさらに評価されたという興味深い結果かなと思います。
AIが作るだけだとなかなかポテンシャルを発揮しきれない玉石混合と言いますか、
本当によくわからない俳句もたくさんある、当時は特にあったんですけど、
それを人間の手を介することによって良い俳句がピックアップされるんじゃないかということを示したということになっています。
ただ、最直のプロの俳句とAIの最後の3つ目の群ですね。
AIが作ってランダムに選んだという俳句においてもあまり評価に違いがなかったということも一つ興味深い結果かなと思います。
これ、詩とか他の芸術分野でやるとだいたい人間の方が高くなるという結果だったんですよ、当時、特に2022年とかは。
ただ、俳句という限られた文字数で表現するとなると割とAIにも分があるのかなというふうにも解釈できる結果かなというふうに思っています。
これが四行詩とかソネットとかね、もうちょっと形式の長い詩とかになると、どこかでAIっぽさが出たりとか、
なんかこれよく言ってることがわからないみたいになって評価が下がり得るんですけど、
自分がずっと曖昧さって言ってるように、AIが仮に作ったとしても、
その曖昧さというかよくわからなさみたいなものを読み手側が勝手に解釈したりとか、
ストーリーをつなげたりとかね、イメージを生み出したりとかして評価につなげ得るっていうこともあり得るなと思っておりまして、
そのAIが作るっていうことの強みがそこに出たんじゃないかという解釈とかもしたりしました。
という感じで、いろいろ問題点とかはあって、もしかしたら気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、
2つ目の群で競争俳句って言ってはいるんですけど、自分が入ってたりとか、プロの方が選んだわけではないんですよね。
だから素人が好むような俳句っていうことと、あとは参加者さん400名くらいもだいたい素人の方なので、
その方々が選ぶっていうことの、そこの評価が一致するっていうのはそれはそうだろうと。
最直っていうのは、こっちはプロの方が選んでいるので、ある種素人には理解しにくいような、
なんでこれがいいんだって思うぐらいのレベルのものもあったりすると思うんですよ。
見方が分かってないと伝わらない、良さが分からない俳句っていうのも含まれていると思うので、
その辺りは今後の課題というふうに書きましたね。できてないですね、でも3年4年経っても。
やりたいんですよね、そのAIが作った俳句を熟達者の人がどう思うかっていうことはすごくやってみたい。
あと見分けられるかっていうのもやりましたね、忘れてました。見分けられなかったですほとんど、素人の方はね。
だけど熟達者の方はAIが作った俳句と人間が作った俳句見分けられるのかみたいなこともすごく興味深いなと思ったりしていますね。
まだまだやること多いなと思いますし、このAIが作った素材を使うというのは、実験をやっている側としてはとても意味のあることで、
大量に作る、その属性とか評価値みたいなものを調整しながら作ったりできるんですよね。
なので、もし自分がやりたい研究テーマと即したような俳句をたくさん作るということもできる可能性があります。
AIと創造性の探求
自分が考えてて、これも実現してないんですけど、意味と意味の距離っていうのはね、今の自然言語、言葉を計算する方法でできたりするんですよ。
例えば今僕の目の前にはハンカチがあって、ソファーがある、でソファーに座ってるんですけど、ハンカチとソファーの意味の距離感っていうのを測ることができるんですよ。
同じ布というか、でできてるから割と近いのかなと思ったりとか、
ハンカチと犬とかね、ちょっと遠くなったっぽいですよね、みたいな単語と単語の意味の距離みたいなことを、
ハンカチとソファーは0.8、でハンカチと犬は0.5みたいな風に計算できたりして、俳句の中に含まれている単語同士の意味の距離っていうのが評価にどう繋がってるのかとかね、ちょっと面白そうじゃないですか。
これやりたいなぁ、すげーやりたくなってきた。もうなんか取り合わせっていうね、俺話しないからな自分の研究だと。
取り合わせっていう俳句って、記号と何か別のイベントごとを取り合わせるっていう風な方法で作ることがほとんどなんですけど、
例えばパッと出てこないが、柿喰え葉は取り合わせか、柿喰え葉、鐘が鳴る鳴る法隆寺はそうか、鐘が鳴る法隆寺と柿喰え葉の取り合わせ、柿の取り合わせ。
だから柿と法隆寺の距離感ってどうですか?遠いですか?近いですか?その距離感って、とても重要だなと思う。
近すぎるとね、面白くないんですよ。夏と爽やかとか、夏、青春とかね、わかんないけど。
夏と、何ですかね、喜びとかね、結構近そうな感じがして、ちょっと個人的にはそういう、喜びとかあんまり感情表現使ったりもしないですけど、近いと野望になる。
でも遠すぎると意味がわからなさすぎて、てこどってなるだけで終わっちゃうので、その距離感がすごい重要だなと思ってて、これやりたいね。
いやー、これどうしたらいいんだ、ほんとに。やりたい研究しかないぞ。
ボイシーやってると増えてってますよね。昨日の生配信とかで、なんか3つぐらいコミュニティの方に投げたんですけど。ストックがすごいんですけど。
まあAIの力借りながらどんどん形にしていきますかね。はい、ぜひ一緒にやりましょう。お願いします。
共創の重要性
ちょっと関係なくなっちゃいましたけど、今日はAIの話をしました。
実は昨日の生配信で、AIと創造性っていうテーマが、わりと自分の今後育てていきたい、一般諸っていうふうなところまですぐにはいかないかもしれないんですけど、
自分が興味のあることと一般の方が興味のあることの真ん中ら辺にあるテーマの一つかなと思っていて、
AIと創造性について考えるというシリーズ企画でどんどんストックしていきたいかなと思ってますので、よろしくお願いします。
今日は自分の研究でしたけど、絵の研究もあるし、あとは経営とかチームでAIどう使うかみたいな、そういう創造性もあるわけだし、
教育現場でどう使うかとかね、いろんなテーマでAIと創造性は話せるかなと思うので、やっていきたいなと思っております。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。今日もいい1日にしていきましょう。
陣平でした。心を込めて。
今日も雑談をして終わろうと思うんですけど、
昨日生配信で選挙の話するって言って全然できなかったんですけど、
投開票日は特定の政党にとかって言ったらダメなんですよ、広告とかね。
投票行きましょうとかはありです。
注意しないといけないんですけど、今日はもう終わってるのでいいかなと思いますが、
ツイートもしたんですけど、あとはボイシーで以前話したチーム未来が議席を取りましたね。
とっても喜ばしいニュースだなと思います。
割といろんなことを思うような選挙結果だなというふうに思うし、
そういうモヤモヤというか不安というかやるせなさみたいなことを言っている方も、
特に僕のフォローしている方々内ではよく目に入ったんですけど、
自分もその一人かなと思っているんですけど、チーム未来が1議席取った。
ごめんなさい、今まだ完全に結果が出来ていないので、もしかしたら2議席とかになっているかもしれないんですけど、
自分の今見ている段階では庵野さんが当選確実というところで、とっても嬉しいなというふうに思っています。
もしチーム未来が、自分が日本にいつ帰るか分からないですけど、
周りの人で出るとか、例えば京都でチーム未来から誰か出るみたいなことになったらめちゃくちゃ応援したいなというふうに思っています。
もちろん他の政党でも好きな政党とかあるし、好きな考え方とか好きな政治家さんとかいるんですけど、
この流れで応援したいのは、特に応援したいのはチーム未来なのかなと思っています。
次の選挙の話は今してもしょうがないか。とりあえずこれからの政治活動を注視して応援していきたいなというふうに思っております。
嬉しいですね。自分も頑張ろうと思いました。