1. 研究者がそばにいるくらし
  2. #1044 芸術の好みは9割が個人差
2026-09-24 11:55

#1044 芸術の好みは9割が個人差

【本日の論文】
Vessel, E. A., Maurer, N., Denker, A. H., & Starr, G. G. (2018). Stronger shared taste for natural aesthetic domains than for artifacts of human culture. Cognition, 179, 121–131. https://doi.org/10.1016/j.cognition.2018.06.009

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サマリー

芸術作品や自然風景などへの美的な好みを比較した論文を紹介する。顔では共有される好みが66%ある一方、自然風景は29%、建築の内装・インテリアは12%、建築の外観は11%、芸術作品は8%で、芸術作品では90%以上が個人差だと説明される。自然物の好みは配偶者選択や資源・安全の手がかりと結びつくため収束しやすく、人工物ではスタイルへの注意が機能的な手がかりを覆い、個人経験に依存しやすいという考察が示される。後半では、この自然物と人工物の区分を生け花の研究にどう適用するか、自然に近づける精神性やフラワーアレンジメントとの違いを考えている。

論文のテーマと美的領域の比較
おはようございます。心理学者のじんぺーです。 この番組では心理学の研究の話をしたりとか、研究者の暮らしのお話をしたりしています。
今日は久しぶりに論文の紹介をしていきたいと思います。 実は昨日、大阪の方に移動してきまして、生配信を1時間弱ぐらいやりましたので、まだ聞いてない方はぜひ聞いてください。
近況報告というか、雑談をゆるりとしております。 今日の論文はですね、自分の研究しているテーマととても近い
芸術とか美しいと思う体験についての論文になっております。 昨日見つけて一緒に議論したいなと、皆さんに聞いていただきたいなと思っておりました。
感想とかあればぜひお寄せいただけると嬉しいです。
今日もまたお知らせからさせてください。 まずはクラウドファンディング。今
3、4週間ぐらい経ちまして、63%ですね。おかげさまで順調なんですけども 目標の100万円まであと30万円ちょっと
この30万円がね、なかなか大変だというところで踏ん張りたいと思いますので ぜひお力を貸していただけると嬉しいです。
概要欄にURL貼っております。 それからVoicyの方で生配信が直近で2つ決まっております。
どちらも25日ですね。5時からVoicyパーソナリティのうすぎさんと話します。 こちらは私のチャンネルからスタートになって5時半から
30分後にうすぎさんのチャンネルに移動するという形になると思います。 本の話とか、あとはうすぎさんの仕事の話とか
話すのも初めてなので、そこから話したいなと思っております。 その後8時からは盆栽を研究している
お二人の研究者の方に来ていただいて 投稿すると。Voicyのパーソナリティではないんですけども
今先ほど言ったクラウドファンディングを一緒に頑張っている。 別のプロジェクトで頑張っているお二人というところで一緒に高め合っていこうと
思っておりますので、ぜひその人たちの研究の話もそうですし クラウドファンディングの応援も合わせて検討いただけると嬉しいなと思っております。
それでは 論文の方に移りましょう。
論文のテーマはですね、すごくシンプルで シンプルかな?シンプルだと思ってるんですけど
アート作品、つまりは人間が作った人工物、文化物と 自然風景とか自然のものを比べたような研究になっていまして
どう比べたかというと 人によって好みがどう違うかって話ですね
これもう結論言っちゃいますか? それがタイトルにもなっているんですけど
自然の美的領域では人工物、過去人間の文化の産物よりも 共有される好みが強いという論文のタイトルです
それがこの論文の結論にもなっております
自然の自然物というのは山とか滝の風景とか あと星空とか自然物ですよね
あとは顔、これも自然の方に入る
グラデーションだと思うんですけど、そうだと
人工物というのは人間が作ったもの
アート作品というのがその咲いているものなんだけども
例えば建築とかね、家とか
あとインテリアとかも人工物に入るんだけども
グラデーションの中では少しこう 絵画とかよりは自然よりなのかなというところで
そういういくつかのジャンルがあって それの評価をしているという
シンプルな研究かなと思います
実験が2つあるんですけど 1つ目の方で広く研究していると
さっきも言った5つの領域について
共有される好みと個人差の割合
ひたすら好みの評価をしてもらうという研究になっていまして
それが顔、自然風景、建築の外観、建築の内装、インテリア
最後が資格芸術というこの5領域です
これを数十人の人がひたすら評価をして
その個人の好みで説明される部分と
そうじゃない部分というのを分けている
全体の共有された好みというのと
個人の好みというのでどれぐらいのパーセンテージかというのを
調べた研究になっています
結果がタイトルの通りなんですけど
顔というのは共有される好みが最も高い
これは自然のものだからですね
別に人工的に作ってるわけじゃないんで
とにかく高い
パーセンテージも言いましょうか
実験値のパーセンテージで言うと
66%が共有される好みらしいです
だから個人の好みというのは34%
他にもいろいろあんのかな
でも共有されるかそうじゃないかというと
そういう分け方になるということです
これが今度の自然風景ですね
2つ目のジャンルに行くと
これは29%が共有される好みらしいです
ガクッとやりますよね
顔というものを評価した時には
人というのはもうだいぶ重なる
共有される好みがある
あの人がかっこいいとなれば
他の人もかっこいいと思いやすい
だけど自然風景で言うと
その割合がだいぶ下がると
美しいなと この山いいなと思っても
他の人がそう思うかどうか分からない
みたいな話です
この29%がすごく下がったように思えるんですけど
他の3つのジャンルを見ると
それでも結構高い
自然風景結構高いというのが分かります
建築の内装 インテリアに行くと
今度は12%になります
だいぶ個人差ある
個人の好みが大きい
建築の外観 これが11%
だいたい内装 インテリアと同じかなと思います
自然と人工物で好みが分かれる理由
最後 芸術作品に至ると
これが8%まで下がると
共有される好みがほとんどない
だいたいが個人差
90%以上が個人差であると
個人によって変わるというのが
この面白いところかなと思います
研究2つ目もだいたいそんな感じなんで
もちろんもうちょい精緻にやってるんですけど
これは一旦飛ばして
これが何でかということを
考えてみたいなと思うわけなんですけども
どう思いますか
それはそうだろうと思う方ももしかしたら
いらっしゃるかもしれないんですけど
よくある説明かなと思いますが
この論文でもよくあるような説明が
よくあるとか言うと失礼かな
エドワード・ベスルという
今この領域でとても活躍している
若手というか中堅の方ですかね
なんですけどエドワードがやってる研究で
考察としては
自然物というのは
普遍的な行動上の意味を持つというふうに
説明されています
例えば配偶者選択とか
山とか自然風景で言うと
資源がどこにあるかとか
どこが安全かっていう
そういった意味を持っているので
発達の過程によらず
もしくは文化によらず
今回はおそらく一つの文化
いろんな国の人が参加している
というわけじゃないと思うんですけど
それでもこれだけブレるというので
そういう文化とか発達とか
性別とかそういうのによらず
自然というのは結構一致しやすいであるというふうに
好みが収束するというふうにも言い換えられます
一方で建築とか芸術作品というのは
日常的に特にその行動上の結果を伴うことはないと
そのために個人の経験に依存したような好みが
形成されるというような説明がされています
なるほどなと
そうだよねというふうに
思っていただけるんじゃないかなと思います
大体的な活動も提出されていますね
人工物というのは
スタイルに対する注意を高めると
例えば何でしょう
絵画って分かりやすいですね
これは印象派であると
これは抽象画であるとかね
アクションペインティングだとか
モダンなんですか
ポップアートだとか
そういうスタイルへの注意が高まりやすいと
そのために機能的な手がかりを
多い隠すというような説明も提示していますね
建築とかもそうですよね
スタイルというのは
何ですかね
意識される領域ですよね
なのでそっちが機能的な手がかりなので
これは安全のためにどうだとかね
あとは配偶者を選ぶためにどうだとか
というのが多い隠すという風に書かれてますね
というような論文でございました
生け花を自然物・人工物のどちらとして研究するか
自分がこれを読んだのは
有名な研究者たちなので読みたかったのもそうなんですけど
自然物か人工物かというのが
割と今の生け花の研究に来てくるなと思っていて
生け花ってどうですか
自然物ですか人工物ですか
という問いに心理学やとして答えていかないといけないと
答えるというのは別にどっちって決めることではなくて
どういう風に折り合いをつけて研究するかということを
これから考えていかないといけないというので
参考になるなと思って読みました
生け花というのはやっぱり人工的だなと思うんですよね
自然のままでああはならないから
だけど自然に近づけていきたいという
自然を室内に持っていきたいとかね
そういった精神性があるのかなと思うので
なかなか難しいなと思う
フラワーアレンジメントと比べる研究を今準備してますけども
フラワーアレンジメントの方が自然なのかどうなのか
非対称が残っているという点では
結構自然に近いのかなとも思うんですけど
いかがでしょうか
ぜひ何か思うことがあれば教えていただけると嬉しいです
ごめんなさいあと一言
ひいてはこの自然観というのが
やっぱり美的な反応とかにすごく関係してるなと思っているんですよね
だからこそこういうことに注目してると
自然に対する捉え方が違うから美意識の違いが生まれてるんだという
そういうこともよく言われてるかもしれないんですけど
そういう研究ってほとんどないので
そういうことを言い出すのって
文化比較をやってる自分のような研究者じゃないかなと思うんで
そういうことを最近は企んでおるという感じでございます
ぜひ皆さんとも意見交換をできたら嬉しいです
最後まで聞いてくださってありがとうございました
今日もいい一日にしていきましょう
ちんぺいでした
心を込めて
11:55

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