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2025-12-11 24:47

#46 キャリア理論から考える自己理解(2/3)〜『キャリアコンサルティング 理論と実際 6訂版』を読んで 〜

「キャリアコンサルティングとは?」「キャリアコンサルタントが知っておくべき代表的なキャリア理論(特製因子論、キャリア発達理論、ナラティブアプローチ・キャリア構築理論、意思決定理論・学習理論・自己効力感、多文化・社会正義論)」について、長編のため3回に分けて紹介します。


(参考書籍)

木村周・下村英雄 共著『キャリアコンサルティング 理論と実際 6訂版』(一般社団法人 雇用問題研究会、2022)


(配信者紹介)

兵庫県出身、京都府在住。一児の父。ひふみコーチ株式会社認定 プロフェッショナルコーチ。大学卒業後に大手ビール会社へ入社、現在はクラフトビールを始めとした酒類全般の営業に加え、2023年より自己理解コーチとして活動開始。プロコーチとしては通算100名以上のクライアントに対して、累計500時間以上の有料セッションを提供。複業家の友人との共同Podcast『パラレルワーカーの本音』も配信中。ストレングスファインダー®の1位は最上志向。自己理解コーチとしての自己紹介やnote・Instagram等のSNSについてはこちら


(番組詳細)

このPodcastは、「個性のウラオモテを認めて味わう人を増やす」ために、株式会社ジコリカイで“自己理解コーチ”として活動する配信者が、自身やクライアントの「自己理解」を深めるべく探究し始めた「心理学」をテーマにお話しする番組です。テーマに興味のある方や同じく対人支援をされている方、自己理解を深めたいと感じている方の参考になれば嬉しいです。毎月ひと桁目に1がつく日の朝に配信、月末はゲストをお迎えして心理学に関する雑談をお送りしています。「自己理解プログラム」に興味をお持ちの方はこちら


※株式会社ジコリカイが運営する番組ではございません

サマリー

このエピソードでは、Ginsburg、Super、Godfredsonの三名のキャリア発達理論が解説されています。特に、職業発達の重要な段階やキャリアの幅と豊かさを考えながら、自己理解を深める方法が論じられます。また、キャリア理論やナラティブアプローチについても詳しく説明され、キャリアの選択や構築における妥協や適応の重要性が議論されます。ジャンピューソン、コクラン、ブロッド、サビカスといった理論家の視点から、キャリアの物語の形成がどのように行われるのかが掘り下げられています。さらに、キャリア構築インタビューにおける5つの質問を通じて、自己理解が深まるプロセスが探求されています。

キャリア発達理論の紹介
次の理論に移りますけども、キャリア発達理論では、 理論家のお名前からまたお伝えすると、
Ginsburgさん、Superさん、Godfredsonさん、 この3名ですかね、お名前が挙がってます。
で、もっと細かく言うと、Buehlerさん、Havigastさん、MillerとFormさん なんかもサブ的に出てきたりするんですけども、
一旦メインで挙がっているのはこの3名というところですね。
じゃあまず、Ginsburgの職業発達理論から ご紹介していきたいと思います。
職業発達理論、この基本は、個人のキャリア発達過程に応じた 課題解決を支援するというのが、キャリアガイダンスの目的であるという立場に立っているところになります。
要するに職業選択をしていくっていうのは、 長い年月を通して発達をしてきた先に職業を選択していく。
我々もね、保育園、幼稚園、小学校から始まって、 中高、そして大学出ている人は大学と、
そこから大学院を出ている人もいれば、 MBAだったり海外留学する人もいますけども、
そういった成長の過程、発達の過程を経て、 職業選択をしてきましたし、
働き出してからもですね、職業発達というのは止まらずに、 選択をし続ける。
少なくとも6、7年にわたるというふうに、 ギンズバーグさんは考えられています。
特にやっぱり日本でいうと大学生とか、 新社会人までのところが非常に重要なプロセスとされていて、
このプロセスを3つに分けました。 1つ目が空想期、これ10歳以下のプロセス。
2つ目が思考期、11から18歳です。 最後に現実期、これが18歳から20代の初頭というところに分けられています。
ギンズバーグさんは、職業選択は生涯にわたる意思決定のプロセスである。
それゆえ、個人は変化するキャリア目標と、 職業の世界の現実との適合をどのようにするか、
繰り返し再評価することになるというふうに考えました。
このように職業間の発達がプロセスに分かれているよ、 というのを述べたのがこのギンズバーグさんでした。
続いてこのギンズバーグさんの理論を含めた様々な発達理論を整理して、 まとめ上げたと言っても過言ではないのがスーパーさんという方です。
スーパーさんの貢献
このスーパーも先ほどのホランドさんと同じか、 それ以上キャリコンの試験ではよく出てくるお名前かなと思います。
代表的な職業発達理論の研究者かなというところですね。
このスーパーさんですね、膨大な研究でキャリア心理学に対して貢献されたんですけども、 全体像をざっくりと分けると、一つ目が自己概念の発達、
二つ目がライフステージと発達課題、 三つ目がキャリアの幅と豊かさという形で全体像を分けて捉えることができます。
まず自己概念の発達ですけども、先ほどご紹介した銀ズバグさんの考え方を含めて、 様々な研究者の発達理論を整理して、この3つの大きな考え方を提唱されたんですね。
一つ目が、個人は多様な可能性を持っており、様々な職業に向かうことができる。
二つ目が、職業発達は個人の全人的な発達の一つの側面であり、 他の知的発達、情緒的発達、社会的発達などと同様、発達の一般原則に従うものである。
三つ目が、職業的発達の中核となるのは自己概念であるということだったり、 この自己概念を発達させて、それを職業として実現していくことが目指されているということを提唱されました。
ちょっと難しい表現ですけれども、自己概念というのは、自分のことをどのように認識しているか、 自己認識と近い言葉の意味として言われているかなと思います。
自分のことを自分でどう思っているのかというところを職業を通して実現していく、 自分の認知と実際の仕事を合致させるというんですかね、そういった考え方になるんじゃないかなと思います。
続いてライフステージと発達課題ですけれども、発達段階を5個に分けました。
まずは成長期、これは14歳までの過程で、身体的認知的社会的情緒的な発達に伴って、 観察とかロールモデルを通じて仕事の世界を学び始める、真似する、みたいなフェーズですね。
ここがうまくいくと、初期の職業的自己概念を確立して、 将来への現実的な方向感を持つことができるとされています。
続いて短給期、これは14歳から24歳で、 仕事の世界で自己概念、自己意識を実現できるのかっていうのを試していく段階ですね。
ここでうまくいくと、計画性ができたり、 うまく知識を持って決断できたりするというところです。
続いて確立期ですね。これは25歳から44歳、 結構長いですよね。20年近くを指していて、
当初の暫定的な職業コミットメントを、 安定したキャリアパターンに変換することが必要となるフェーズとされています。
ここでうまくいくと、安定した自己概念を反映した 成功パターンを確立することができるというふうにされています。
続いて維持期、これは45歳から65歳とされていて、 自分の成果を維持する段階です。
ここをうまくこなすと、積極的に仕事の活動を維持・更新して、 経験とか知識を若手に伝えるメンター的な役割になったり、
自己概念を実現するアイデアを仕事以外にも移し始める、 自己実現を仕事以外でもやっていく、みたいなところに入っていくようです。
そして最後、開放期、衰退期とか離脱期とも言いますけれども、 65歳からですね。これはリタイアを伴う年齢であって、
現役の労働力としての参加を減速させて退出していく、 そんな課題があるようです。
この段階で成功した場合は、自分の自己概念を 趣味的な活動で実現していくフェーズに入っていくということで、
まさにこの一生をかけたキャリアの発達段階を、 この5段階で整理されたのが、このスーパーさんの一つの功績かなというふうに思います。
そしてこのスーパーさんの活動の3つ目、 キャリアの幅と豊かさについては、
ライフキャリアレインボーという、 これまた有名な考え方で整理されました。
人は生涯において9つの大きな役割を演じて、 この役割を演じる舞台は家庭、地域、学校、職場で、
一つのこともあるし複数のこともある。 いろんな役割を人は人生の中で演じながら生きているんだよというところを提唱した形になります。
この9つの役割、具体的に何なのかというと、 子ども、学生、与家人、市民、労働者、配偶者、家庭人、親、年金生活者、この9つとされています。
いろんな分け方があるんですけども、この書籍ではこのように紹介をされていて、 このライフロールが被っていくんですね。
例えばですが、私で言うと今34歳ですけど、 親のライフロールもあるし、家庭人、配偶者のライフロールもあります。
労働者、市民、与家人のライフロールもあれば、キャリアコンサルタントの学びをやってますので、 学生というライフロールもあるし、子どもというライフロールもあります。
与家人というのは、あの与家を楽しむ、そんな側面も当然ありますから、 年金生活者以外の実に8個のロールを掛け持ちしているという、
そりゃ忙しいわなという感じですけども、 皆さんもこの9つのロールのどれを今掛け持ちされているフェーズにあるのか、
ゴッド・フレッドソンの理論
そしてこの前のフェーズ、後のフェーズはどういったロールを掛け持ちすることになるのか、 というところを考えてみると自己理解が深まるんじゃないかなと思います。
じゃあ続いてですね、このキャリア発達理論の3人目、 ゴッド・フレッドソンさんが提唱した制限妥協理論という理論をご紹介します。
ゴッド・フレッドさんは子どものキャリア発達について検討されたというところですね。
先に紹介したスーパーさんは様々なキャリア発達理論を打ち立てましたけども、 子どものキャリア発達については十分な理論化を行ってなかったということで、
そこを埋めるべくゴッド・フレッドさんは提唱されたというところです。
14歳以下のところでいくつか発達段階を分けていて、 例えば3から5歳、修学前はサイズとパワー、
6から8歳、小学生は姿勢役割、 9から13歳、中学生は社会的評価、
そして14歳、高校生以上は内的な固有の事故、 そういった分け方をされています。
3から5歳、サイズとパワーではサイズが大きく力が強いものに憧れて、 そうでないものを排除する。
大人の職業とか行動を良いものとしてそれを真似たい、 やってみたいという風に考える段階みたいですね。
確かにあのうちの息子もうすぐ5歳ですけども、 私がパソコンの前で人と喋っているのを見て、
自分もなんかパソコンを紙で用意して、 なんか父ちゃんの仕事の真似みたいなことをそういえばやっているなと。
大人の仕事の姿を無条件に良いものとして真似てみる、 みたいな、そんな段階が確かにあるなという風に思います。
続いて6から8歳、性役割。 これは性別によって役割を限定する。
例えば男の子は希望する職業を聞かれた時に、 ケーキ屋さんとかお花屋さんとかあんまり言わないと。
時代もあるのかもしれないですけどね。 少なくともこのゴッド・フレッドソンさんはそういう風に考えた。
逆に女の子はサッカー選手とかトラック運転手さんとかを 選択肢から外す段階だとされています。
続いて9から13歳、社会的評価の段階では、 世間の人々の職業に対して漠然と良い悪いの評価をしているところですね。
これは職業と社会階層を示す具体的なシンボルとして、 服装とか振る舞いとか持ち物だったり、
キャリア発達理論の基礎
収入・教育水準が結びついているってことを 感じ取っていくらしいです。
意外と敏感に子どもも感じ取っているんですね。 こういったことをね。
そして14歳以降、青年期に入って内的な固有の自己、 性別と職業維新で区分けされた範囲内から興味などと照らして職業を選んでいくということみたいですね。
この段階では発達過程でいろんな価値観だったり、 さっきの社会的評価みたいなところで制約を受けているので、
何らかの妥協を含んでいくということから、 このゴッド・フレントソンさんはこの理論名に
妥協という言葉を入れて、制限妥協理論という風に されたというところになります。
以上がキャリア発達理論の代表的な理論のご紹介でした。
続いてナラティブアプローチまたはキャリア構築理論という部分を ご紹介していきたいと思います。
ここで紹介されているのがスーパーさん、ジェプセンさん、 コクランさん、ブロッドさん、サビカスさんですね。
またですね、先ほどキャリア発達理論でご紹介した スーパーさんが登場しますが、
現在のナラティブアプローチ及びキャリア構築理論にも 影響を与えたというところですね。
具体的には1954年に発表した 主題外相法TEMという理論を提唱されたみたいです。
このTEMですね、ちょっとややこしいので詳しくは触れませんけども、
過去を理解することで将来を予測していくという 発想で提唱した論みたいですね。
このナラティブというのはですね、 語りという意味の英語だったかなと思いますが、
その本人が自分のキャリアをどのように解釈して どのように語るのか、
そして未来に向けてどのようにキャリアを構築していくのかという その主観に主眼を置いた理論だと私は捉えているんですけども、
このスーパーさんのTEMではですね、 過去を理解して将来を予測していくという発想を打ち立てたというのが スーパーさんだったみたいです。
1951年当時ニューヨーク州の小都市に住んでいた中学2年生138人、 中学3年生142人を20年間追跡する計画を立てるということみたいですね。
実際にこれを実現されたのかどうかはここには書いてませんけども、
そういう過去を追跡して未来を予測するという考え方を 研究したというところじゃないかなと思います。
続いてジェプセンさんのストーリーとしての キャリア構築という理論が紹介されています。
これはスーパーさんのTEMに影響を受けたジェプセンさんが よりクライアントとカウンセラーの間の共同、一緒に働くことを重視しました。
これまでの生活の中で現れてきたテーマが その人の中でどのように今後展開していくかという点を重視したということなんですね。
ジェプセンさんは物語は常に時間的な側面、 つまり始まりから終わりまでの変化を伴う。
語り手としてのクライアントは時間的連続性の中で 場面、目標、活動、個性を関係づけるというふうに述べました。
またこういった例えもしてるんですね。
キャリアはノンフィクションの仕事経験小説であり、 小説や物語と共通するいくつかの要素で構成される。
例えばキャリアには著者がいる。 キャリアは時の経過とともに進展する。
キャリアはある場所を舞台として展開する。 キャリアには主役と脇役が登場する。
キャリアには筋書きがある。筋書きには問題の発生、 解決方策、主役の行動という3要素が必要である。
キャリアにはいかんともし難い障壁、重大な事故が伴う。 こういった要素を発見したというところなんですね。
続いてコクランさんという方のナラティブアプローチです。 これもこのジェプセンさんのストーリーと意味が近いですけれども、
物語、ナラティブということに意味を加えて強調した。
コクランさんはキャリアカウンセリングはあるキャリアの筋書きの中で どのような主人公を演じるかに関心を持たれました。
適切な声音は単にマッチングするだけでなく、あるドラマの中であるキャラクターを 演じることができる適切な乗り物のことでもあるというふうに述べたんですね。
まさにこの意味のある物語を構築して実践するのを支援するのが キャリアカウンセリングだというふうな態度を取ったのがコクランさんでした。
この物語があることによって関連する様々な出来事、エピソード、特性、特徴、 その他の要素が一つに統合されていくというのがナラティブアプローチの核となる考え方のようです。
コクランさんはキャリアカウンセリングにおけるナラティブアプローチの具体的な技法として アセスメントを進めていって、例えば職業カード相当、ライフライン、ライフチャプター、
評価グリッド法とラダリング、描画法、エピソード、ことわざモットー、成功体験、 ロールモデル、アーリーコレクション、ガイデッドファンタジー、
一つ一つちょっと説明は時間の関係でできませんけれども、 いろんなアセスメントの技法を用いてこのナラティブ物語を引き出していこうというふうに考えているのが コクランさんのアプローチかなと思います。
キャリアアダプタビリティとライフデザイン
そしてもう一人ですね、ブロットさんのストーリードアプローチ。 こういった理論もご紹介されています。
このアプローチはですね、クライアントとカウンセラーが共同して人生のストーリーの意味を明らかにしていく というところをナラティブアプローチよりも強調しているというところで、
具体的には共構築、コ、コンストラクション、 脱構築、デ、コンストラクション、構築、コンストラクションという3つの展開を クライアントとカウンセラーが共同して行うということですね。
この共構築というのが、まずはクライアントとカウンセラーが ライフストーリーに織り込まれた意味を一緒に明らかにしていく。
そしてそこから次、脱構築。ストーリーに他者の視点が入り込む余地を開き、 異なる視点で確認してその捉え方の余地を広げていくんですね、クライアントとカウンセラー。
最後にまた構築、クライアントの未来の章を語ってもらう。 自尊心と能力に基づいた新しくより生産的なストーリーの構築を目指すというのがストーリードアプローチでした。
過去を読み解いて、新たな視点で意味を加えて、 その意味も踏まえた上で新たな物語を語るということなんですね。
そしてこの章で最後にご紹介されているのがサビカスさんです。 ホランドスーパーと並んでむちゃくちゃよく紹介されていたなというのが印象的です。
サビカスのキャリア構築理論ですね。 ナラティブ構築理論系のキャリア理論の中では一番よく知られている方だとこの参考書籍にも書かれています。
そんなサビカスさんが提唱された理論はいくつもあるんですけれども、 順に紹介していくと、まずはキャリアアダプタビリティという考え方です。
日本語にするとキャリア的合成とかキャリア的応勢と言います。 キャリアアダプタビリティは繰り返される職業選択、職業の変遷、仕事上のトラウマに対処するための個人のレディネスとリソース。
レディネスというのは準備、リソースというのは資源と定義されます。 キャリアアダプタビリティは目まぐるしく環境が変化する時代においてはいかなる環境にあっても、状況に合わせて適応してキャリアを作り上げていく能力が重要となるという前提に立っています。
なので繰り返される職業選択に対処するために準備と資源をあらかじめ明らかにしておきましょうねということかなと思います。 そんなキャリアアダプタビリティの具体の概念として、関心、コントロール、好奇心、自信、この4つが重要であるとされています。
キャリアに関心を持って、コントロールして、好奇心を持って、自信を持っている人は環境の変化や移行にも対応し、変化し続ける状況に適応できる可能性が高いというふうにされています。
先にダヴィスとロフキッドさんがPE Fitの理論を提唱されたということをお伝えしたと思うんですけど、サビカスさんによると、このPE Fitの注目していたパーソンとかエンバイロメント、人だったり環境ではなくて、その間ですね、ダッシュのところに焦点を当てるというのが重要だというふうに言っています。
というのも、PとEが完全にフィットすることはなくて、継続的にPとEに対する意味付けと解釈を変化させていきながら、次第に両者を近づけていくということを重視しているのが、このサビカスさんのキャリアアダプタビリティ、適応性、適応性の理論でした。
続いてサビカスさんの提唱されたのが、ライフデザインという言葉です。ライフデザインの考え方では、クライアントは言葉を選んで事故を構成し、事故概念を形成していく。人は事故を語るときに事故を構成するという考え方を大事にしたんですね。
具体的には、小さなストーリーを通じてキャリアを構築する。これらのストーリーを脱構築して、アイデンティティナラティブあるいはライフポートレートとなる語りを再構築する。現実の世界で次の行動へのエピソードへと繋がる糸を再構築する。
これもさっきのブロットさんのストーリードアプローチとちょっと近いところがありますよね。まずはキャリアを語って、その語りをいろいろな見方から見直して、その結果次なる新たなキャリアへのストーリー、将来像を共に作り上げて現実の行動へと移していく。
キャリア構築インタビューの重要性
構築、脱構築、再構築、強構築を経て行動に至るというのがサビカスのライフデザイン、カウンセリングの基本プロセスとなっているようです。
続いてサビカスさんの提唱されたのがキャリア構築インタビュー、略してCCI、キャリアコンストラクションインタビューです。
キャリア構築インタビューには特徴的な5つの質問があるのでご紹介します。
自己理解を深める観点でも非常に有効な質問かなと思うので、ぜひぜひ一緒に聞きながら考えてみてください。
1つ目、少年少女時代に誰に憧れ尊敬していましたか?その人のことについて話してください。
2つ目、何の雑誌をいつも読んでいますか?いつも見ているテレビ番組はありますか?
3つ目、今、本や映画で好きなストーリーは何ですか?
4つ目、あなたの大好きな名言・格言は何ですか?
5つ目、幼い頃の思い出は何ですか?
3から6歳までに起きたことについて3つのストーリーを聞かせてください。
この5つの質問がキャリア構築インタビューにとって非常に大事である。
それぞれこの5つの質問が意味付けされているので簡単にご紹介しておきますと、
1つ目、少年少女時代の憧れ尊敬ですが、これはロールモデルを取り出して自己概念を記述する形容詞を特定するための質問です。
2つ目、何の雑誌、テレビ番組を読んでいる、見ているという質問ですが、
これは興味のある環境や活動を特定する意図があるようです。
3つ目、本や映画で好きなストーリーですが、これは天気、天候の点に機械のキーですね。
この天気の結果を想定するために用いるストーリーを理解するということみたいです。
4つ目、名言・格言ですが、これは自分自身に与える忠告を知るということです。
最後5つ目、幼い頃の思い出ですが、これは天気の問題をどの視点から見ているかということを理解するというそんな意図のようですね。
これも非常に解釈それぞれ難しいらしいんですけれども、ここの書籍では詳しく述べられていませんが、
気になる方はCCI、キャリア構築インタビューで調べてみてください。
ナラティブアプローチとキャリアの構築
これ以外にも、このナラティブアプローチ・キャリア構築理論のところでは、不安定・不確実・複雑・曖昧、
このブーカーの時代のナラティブアプローチとキャリア構築理論という紹介もされていますね。
このブーカーの時代には即した理論であると、社会に用意された大きな物語に寄りかかるのではなくて、
自分でキャリアを作り上げるべく、キャリアを一つの物語として捉え、
自分で自分と職業と重ね合わせていく必要があるからというのが理由のようです。
その際の注意点として、独りよがりにならないように広く他人と共に考えることが重要となる。
ここでキャリアコンサルティングだったり、対話の意味があるというふうに本書では述べられています。
確かにそうですね。一人でストーリーを紡いでいくことができる人はいいかもしれないんですけど、
なかなか自分一人でナラティブとかストーリーを構築して、他の視点で脱構築して再構築していくのって難しそうですよね。
そんな時に壁打ち相手としてのキャリアコンサルタントが生きてくるのかなとこの本を読みながら思いました。
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