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2025-05-11 13:40

#18 記憶は人生を豊かにする?「感覚記憶・短期記憶・長期記憶」(⑥認知心理学)

ミラーの「感覚記憶・短期記憶・長期記憶」(大分類⑥認知心理学)について、自己理解を深める視点から紹介します。


(参考書籍)

齊藤勇 監修・田中正人 編著『図解 心理学用語大全』(誠文堂新光社、2020)


【大分類】①心理学の誕生 ②行動主義 ③ゲシュタルト心理学 ④精神分析 ⑤臨床心理学 ⑥認知心理学 ⑦発達心理学 ⑧人間関係の心理学 ⑨社会心理学 ⑩性格の心理学


(配信者紹介)

兵庫県出身、京都府在住。一児の父。ひふみコーチ株式会社認定 プロフェッショナルコーチ。大学卒業後に大手ビール会社へ入社、現在はクラフトビールを始めとした酒類全般の営業に加え、2023年より自己理解コーチとして活動開始。プロコーチとしては通算100名以上のクライアントに対して、累計500時間以上の有料セッションを提供。複業家の友人との共同Podcast『パラレルワーカーの本音』も配信中。ストレングスファインダー®の1位は最上志向。自己理解コーチとしての自己紹介やnote・Instagram等のSNSについてはこちら


(番組詳細)

このPodcastは、「個性のウラオモテを認めて味わう人を増やす」ために、株式会社ジコリカイで“自己理解コーチ”として活動する配信者が、自身やクライアントの「自己理解」を深めるべく探究し始めた「心理学」をテーマにお話しする番組です。テーマに興味のある方や同じく対人支援をされている方、自己理解を深めたいと感じている方の参考になれば嬉しいです。毎月ひと桁目に1がつく日の朝に配信、月末はゲストをお迎えして心理学に関する雑談をお送りしています。「自己理解プログラム」に興味をお持ちの方はこちら


※株式会社ジコリカイが運営する番組ではございません

サマリー

このエピソードでは、記憶の重要性とその分類について探求しています。感覚記憶、短期記憶、長期記憶の違いを説明し、記憶の質や量が人生の豊かさに与える影響を考察しています。また、エピソード記憶を通じて自己理解が深まる過程を紹介しています。記憶の種類について、チャンクを利用することで記憶力を向上させる方法を探求しており、感情を記憶に関連付けることによって人生の豊かさを増す手法についても考察されています。

記憶の概要
ようこそ、自己理解を深める心理学ラジオへ。このポッドキャストは、個性の裏表を認めて味わう人を増やすために、株式会社自己理解で自己理解コーチとして活動する配信者が、自身やクライアントの自己理解を深めるべく探究し始めた心理学をテーマにお話をする番組です。
テーマに興味のある方や同じく大臣支援をされている方、自己理解を深めたいと感じている方の参考になれば幸いです。
はい、今日も聞いていただいてありがとうございます。
今日のテーマはですね、記憶というものになります。
皆さん、記憶力はいいですかね。
ちなみに私はですね、記憶力はあんまり良くないと自分で思っているかもしれませんね。
そして妻がですね、むちゃくちゃ記憶力いいんですよね。
ポジティブだけじゃなくてネガティブもよく覚えていて、なんかこう覚えすぎてちょっと辛いみたいなことを言っている時もあるんですよね。
その意味では私は結構忘れっぽくて、自分に都合悪いこととかは結構記憶しない、もしくは記憶してもすぐに消えてしまうみたいな、そんなところがあるかもしれません。
今日はですね、大分類として認知心理学に入っていきます。
前回の放送もね、臨床心理学の大分類だったんですけれども、中身は認知心理学につながるような、そんなお話をしましたけれども、
今日は大分類としても認知心理学に入っていくというところになっています。
記憶の分類
認知心理学はですね、いろんな方が作ってきた学問ですけれども、主要人物としてアメリカの認知心理学者ジョージ・アーミテージ・ミラーさんという方がいらっしゃいます。
ミラーさんはハーバード大学などで行事を務める言語認識やコミュニケーション理論等が有名で、皆さんもね一度は聞いたことがあるかもしれませんが、
マジカルナンバーセブという必殺技みたいですけど、どんな概念も提唱されたのがミラーさんでした。
ミラーさんたちが提唱された認知心理学の肝になってくる考え方がSOR理論になります。
Sというのが刺激、Rというのが反応、そしてその間にO、認知判断が入っているということが認知心理学の考え方のもとになっています。
その中でも認知の中で重要な概念として記憶があります。
認知ってそもそも何かというと、例えば歩いていて何かを見かけたときに視覚がそのものを捉えて情報処理をして、
この情報はこういうものだというふうにインプットされるわけですよね。
そこに記憶というものが絡んでいく。
入力したものをそのままアウトプットするというよりも、一度頭に心にしまい込むというのが記憶というある程度深いインプットの印象がこの本を読んでてありました。
そんな中で感覚記憶、短期記憶、長期記憶、この記憶には3つの分類があるよということに入っていきたいと思います。
まず感覚記憶って何かというと、一時的に五感から入ってきた情報をキャッチして記憶する。
でも1秒以内でほとんど消えてなくなるみたいなものが感覚記憶です。
その中で取捨選択されて、自分にとって重要だなと判断された情報だけが短期記憶に入っていきます。
この短期記憶も数秒から数十秒でほとんど消えていってしまいますが、後々記憶に残るものが最後の長期記憶というものです。
この長期記憶はですね、短期記憶に入った情報のうち印象的だったりリハーサル、復唱が行われたものが長期記憶という貯蔵庫に転送されて、
この貯蔵庫では膨大な情報を半永久的に保存できるということです。
自己理解とエピソード記憶
すごいですよね。
そして一説によると、記憶の量が多いと人生が豊かになると言われています。
こんな記載がエビデンスもなしにこの参考オート書に書いてあったので、これ本当なのかなと思って個人的にウェブで調べてみました。
2つぐらいですね、有力な説が出てきまして、1つがポジティブな記憶が多いと1日の充実感が増すから人生が豊かになるという説。
2つ目がですね、過去の経験を記憶している量が多ければ多いほど現在の判断、行動の基準が精緻になっていくから人生が豊かになるというものが2つ目でした。
確かにどちらも結構説得力がある話かなと思っていて、ポジティブなことをたくさん覚えられると、
1日あんな良いこともあった、こんな良いこともあったって幸せになりそうですし、いろんなことを覚えているとああいう経験があったからこういう判断をしようとか、
正しい意思決定ができていくので、これも人生幸せになりそうですよね。
そんなことで、記憶の量もそうなんですけど何を記憶しておくかっていう質とか、そういったところも大事になってくるんじゃないかなと思いました。
そして自己理解につなげて言うとですね、長期記憶の中で印象的だったものがどんな記憶として分類されるかというとエピソード記憶として分類されていきます。
エピソード記憶というのが言語やイメージで表現できる、あるときある場所で起こった具体的な経験についての記憶ですね。
自己理解としてはこの印象的なエピソードの記憶を使っていって、自分のことを理解していくということをやっていくケースが多いかなと思います。
私が自己理解コーチを務めている自己理解プログラムでも、このエピソード記憶をですね、とにかく事実と感情で分けてモチベーショングラフという形で人生の棚下ろしをしていきますけれども、
ここでもやっぱり記憶の量で自己理解の精度というのが左右されます。やっぱり覚えていることが多い、思い出せる数が多ければ多いほど具体的な事実、そしてそこにひも付く感情が出てきて、深い自己理解につながっていくかなと思います。
そして具体的にこのエピソード記憶をどのように自己理解につなげていくかというと、事実と感情をたくさん書き出した後に共通項ですね。
例えばポジティブ体験、ネガティブ体験、どちらも扱っていきますけれども、自分がポジティブに感じたことの共通項、ネガティブに感じたことの共通項を抽象化して払い出していくと、どんな事実に対してどんな感情を持ったかということを、
自分はこんな事象でポジティブを感じるんだ、こんな事象でネガティブになるんだということがわかってきて、そうするとそれを再現していけば自分をポジティブな状態に持っていけると思いますので、
ぜひ自分の過去の事実と感情の棚卸しができていない方はモチベーショングラフを書いてみて、そこから共通点を払い出して、ポジティブ、ネガティブの基準みたいなものを価値観を炙り出していただけると、自己理解が深まるんじゃないかなと思います。
あとはミラーさんが提唱された概念として先ほどもご紹介しましたけれども、マジカルナンバー7という考え方がありますのでご紹介します。
これは人間が一時的に記憶できる情報量。先ほどご説明した3つの分類で言うと、短期記憶に入る情報というのが7個のプラスマイナス2個ずつのチャンクになる。
チャンクというのは情報のまとまりのことですけれども、7文字とか7個の数字ではなくて7チャンクが一時的に記憶できる情報量であるという、そんな説をミラーさん唱えました。
ただですね、これ近年の研究ではマジカルナンバーを4のプラスマイナス1なんで3から5っていう説が有力とされていますので、若干変わってきているのかもしれませんが、マジカルナンバー7という言葉自体は聞いたことある方も多いんじゃないでしょうか。
ポイントとしては数字とか文字の数じゃなくてチャンクの数だから、うまくチャンクに分けて物事を捉えていけば短期記憶に入っていく量も増やせるよという、そういったことですね。
記憶力を向上させるチャンクの活用
例えばAPPLEMONAPRICOTっていう17文字の英単語の並びがあったとして、これ一度に17文字も覚えられないってなると思うんですけれども、アップルとレモンとアプリコットというふうに分けて覚えると3チャンクになる。
そうするともっと覚えられるようになるというそんな話ですね。チャンクをうまく利用すれば記憶量を増やしていくことができるということを皆さんは発見しました。
これも自己理解に応用するとどうなんでしょうね。記憶にある意味意味付けしていくってことなのかもしれませんね。
例えば私が今日あった出来事を振り返ると、日曜日というのは通常家族で過ごすことが多いんですけれども、今日はたまたま妻と息子がお出かけしていたので、久々に丸々半日一人の時間が仕事以外でできました。
ビールの仕事もコーチの仕事も収録もない日中の時間というのは結構久々で、いくつかのことをやってたんですね。
例えば、なかなか普段改めて向き合うことの少ない自分のビジョンみたいなところを言語化して、少し人に説明できるような資料にしたり、
パラレルワークについてネットで検索をして、最近だとこんなパラレルワークが可能性としてあるよみたいなことをいくつかリストアップしたり、
自分を癒すためにお気に入りのお茶のお店に行って、少しお茶を飲みながら本を読んだり、帰り道に散歩をして帰ってきたりという、そんないくつかのことを一人の時間の中でしました。
これをどうでしょうね、チャンクにするならば、今言ったような4つのことにまとめ上げているのがまさにチャンクかなと思います。
もっとたくさんの情報に分けようと思うと分けられますよね。
例えば、お茶のお店に入った、席に座った、メニューを見た、注文した、届いたお茶を一口飲んだ、お湯を注いで入れ直したみたいな。
分けようと思ったら無限に分けられますけども、そうやって一つのチャンクを小さく小さくしてしまうと、それだけで頭がいっぱいになって、他のエピソードって思い出せないですよね。
なので、私がさっき無意識に言ったような4つぐらいのチャンクに分けて、今日の出来事を記憶して、例えば日記とかにまとめて喋っておくと、エピソードを記憶化していくみたいなことがあるかもしれませんね。
感情と記憶の関連性
もう少し言うと、その時に自分がどういう感情を感じたのか、嬉しかったのか悲しかったのか、楽しかったのか、虚しかったのか、癒されたのか、みたいなことをセットで記憶しておくと、価値観を洗い出すためのエピソードに使えるかもしれないなと思います。
今日の出来事で言うと、ビジョンを改めて言語化したりアウトプットしたりしたことは、すごく楽しいというよりも活力が湧いたというか、ワクワクしたっていうんですかね。
自分で言葉にして図とかを引っ張り出すとワクワクを感じましたし、パラレルワークをたくさん調べてピックアップしたりしているのもすごくワクワクしましたね。
こんな仕事が世の中にあるんだとか、こういうのもパラレルの可能性としてあるんだなということを見れたのはワクワクしました。
そしてお茶を飲んで、本を少し読んだというのはすごく癒されて、清々しい気持ちがありましたし、ほっとしたとか、暗い店内だったので安心したなという感情がありましたね。
どんなことを感情ともセットで記憶しておくと良さそうだなと思いました。
ちょっと記憶の話と言いつつ、私の今日の1日の過ごし方みたいな話、後半になってしまいましたけれども、
具体的にある場所で起こった経験についての記憶というのがエピソード記憶なので、ここの記憶の量を増やしていくことで判断基準ができたり、
そしてポジティブな記憶が充実感につながったりということで、人生が豊かになっていく、そんな1つの手法として使ってみていただけたらと思います。
今日もここまで聞いていただいてありがとうございました。また次回の放送でお会いしましょう。さよなら。
13:40

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