ジョブオール 福永ひとしの繊維の泉
始まりました、泉工業株式会社福永ひとしの繊維の泉
この番組ではラメ糸の魅力や作り方、使用法についてお話ししていきます。
ラメ糸は織物や編み物、刺繍や縫製など様々な場面で使われ、製品に華やかさを添える大切な存在です。
どんな種類があるのか扱うときの注意点は、そんな疑問にも丁寧にお答えしながら、ラメ糸の世界を深く探っていきます。
お相手は繊維業界40年、福永社長です。よろしくお願いします。
はい、ということで今回は、今回は平糸の2回目ですね。
ちょっと尺が長くなったので2回に分けさせてもらいました。
ではよろしくお願いします。
素材ですね。
ラメ糸の素材はほとんどポリエステル。
80%、90%がポリエステルですね。
残りがナイロン。
20%がナイロンになります。
もうその2つがほとんど、100%ポリエステルかナイロンって言っていいぐらいです。
うちはちょっと変態ですので、
レイオンのラメ、レイオンの素材であったりとか、ポリウレタの素材、あるいはポリエチレンなんかを使ったりします。
着色したことがあるってことですか?
着色もなくはないね。
なくはない。やっぱりポリエステルは非常に使いやすい、扱いやすいものなので、
なかなか良い素材になると、
作業がやっぱり難しくなりますね。
今、平糸の説明をしているんですけども、
お客さんによっては粘紙をして使っていただく場合があるんですけども、
粘紙をする場合はいろんな素材と組み合わせるので、足したようになるんですけども、
この平糸っていう部分に関して言うと、ポリエステルかナイロンがほとんどです。
続いて乗着金属、これはさっきから言ってます金属メッキの種類なんですけども、
真空乗着という方法で本物の金属が付けられています。
そのメッキ、乗着の厚みですか、ホングストロームという単位で表します。
聞いたことある?
ないです。ホングストローム。
非常に薄い。ミクロンは聞いたことあるよね。
ミクロンはありますね。
それよりもっと薄いのを表す単位としてホングストロームっていうのがあるんですけど。
センチメートルとミリメートルみたいなもんですか。
そうそう。
ホングストロームでだいたい業界的に厚みを表したりするんですけども、
目立つ割にあまりに薄いので根律表記とかに出てこないんですけども、
だいたいアルミニウムが金属としては使われるパターンが多いですね。
世の中のラメ糸のそれこそ8割9割がアルミニウムをメッキした金属光沢のラメ糸になってますね。
それ以外には銀ですね。
AG純銀あるいはAU金本金、PTプラチナなんかも
定着されているラメ糸っていうのはあることはあります。
銀は刺繍用なんかには非常に多く使われて、
うちも後染め用が多いので銀使っている商品が非常に多いですね。
AU金本金とかプラチナとかになると非常に少ないです。
工芸品なんかに使われるようなパターンが多いですね。
続きまして色・光沢。
オールド色のラメ糸はアルミや銀のフィルムの上に
黄色やオレンジの樹脂をコーティングすることで作られています。
金属をのせない透明ラメ糸や多重積層フィルムを用いて
光干渉で真珠の表面のような光沢を出すタイプのパールラメ糸。
またフィルムにエンボス加工を施してホログラム効果を出すタイプもあり、
他種多様です。
これ後ほど、今回以降にまた説明を詳しくさせていただくんですけど、
着色なんかで僕らは色をつけることが多いんですけども、
それ以外に色をつけるのも、
ゴールド、金属は結構銀色が多いので、
ゴールドカラーになると、
シルバーカラーの上に色をつけてゴールドにするということが非常に多いですね。
もともと金色のものって金ぐらいしかないので、
銅は銅色になるのかな。
銅色、金ではないわな。
というのがあって、だいたい僕らが作っているゴールドカラーのものは、
シルバーの上に色をつけてゴールドカラーにしているというふうに判断していただいたらいいかな。
それ以外に、透明のもの、色もついていない、メッキもしていないという
透明フィルムを細く切ったラメ糸っていうのもありますし、
あるいは色相は使ってないですけど、多重色相、
本当に300層ぐらいの色相をして、
乱反射によって見た感じで色が変わるっていうようなパール、
僕らはパールパールって呼んでますけど、
ああいうラメ糸なんかもありますし、あとはホログラムですね。
これはもうエンボス加工で乱反射によって色んな色に見えるっていうようなホログラムのラメ糸なんかもあります。
あと物性ですね。
物性。
薬品性などの物性は、ワンプライ、ツープライ構造だけでなく、
樹脂コーティング材の種類や使用金属との兼ね合いで成立しています。
ラメ糸に後から施される染色等の後加工によって適切なラメ糸が異なります。
ツープライだから強いというわけではありません。
よってラメ糸の種類により堅牢度も様々です。
先ほども説明したように、1枚のフィルムで作られているものがワンプライ。
これは製造工程が少ないので安価に作れる。
これが本当に特徴ですね。
その分摩擦に弱かったりとか、あるいは後染めをした時に金属光沢の消失になったりとか、
というようなことがやっぱり起こります。
物性、対薬品性を出すのにツープライ構造にしたもの。
今も説明したようにツープライにしたら何でも持つのかというと、またそういうわけでもなく、
アルミというのはアルカリ耐性が弱いので、
染色におけるアルカリ染色、反応染色、分散染色というアルカリ染色になると、
ツープライでも持たなくなるというのがあるので、
あとは樹脂コーティング剤によってそれを保護したりとかというような形になります。
そうですし、繊維の種類によって染色方法が変わりますよね。
酸性であったり、反応であったり、分散であったりというような染色方法が異なりますので、
その染色方法に合わせてラメ糸も変わると思っていただくといいです。
酸性染色のときはその酸性染色に持つようなラメでいいですし、
反応染色とかになると、今も説明したようにアルカリ染色になるので、
一般的にワンプライ構造のラメ糸の場合はほぼ持たなくなるので、
それ用のラメ糸を使っていただくと。分散も一緒です。
というふうに、それぞれによって物性が変わってくるので、
見た目はもうほんまに変わらないのですけど、
そこがもう一番危ないところなんですけどね。
見た目一緒やしって言って使っていただいて、事故が起きるパターンがやっぱり多くて。
あと、残死もかなりやばいです。
残死。
糸残ってたし使ったら事故が起こったっていうパターン。
それ、前と違う加工方法になってませんか?みたいなやつね。
それもあるあるってことですか?
あるあるなんです。非常に多いんです。
見た目一緒やったでっていうのはやっぱりあるんですけど。
そうなんですけど、中身がちょっと違うんですっていう、本当に足したようになります。
そんな感じで、まず僕らが一番最初に作る平糸の説明をさせていただきました。
本日お届けした内容は、平糸2回目でした。
関連する情報は概要欄からもご覧いただけますのでチェックしてみてください。
泉工業株式会社 福永ひとしの繊維の泉は毎週月曜日に更新しています。
チャンネルの購読・フォローをお願いします。
ご感想やリクエストはLINE公式アカウントやホームページのお問い合わせフォームからお知らせください。
それではまた次回もお耳にかかりましょう。ありがとうございました。
福永ひとしの繊維の泉、この番組は提供
アトゾメラメイトメーカー 泉工業株式会社 製作 ジョブオールでお届けしました。