ジョブオール 福永ひとしの繊維の泉
始まりました。 泉工業株式会社福永ひとしの繊維の泉
この番組ではラメ糸の魅力や作り方、使用法についてお話ししていきます。
ラメ糸は織物や編み物、刺繍や縫製など様々な場面で使われ、製品に華やかさを添える大切な存在です。
どんな種類があるのか、扱うときの注意点は、そんな疑問にも丁寧にお答えしながら、ラメ糸の世界を深く探っていきます。
お相手は、専業界40年、福永社長です。よろしくお願いします。
ヤンフィアも、こだわりの布の展示会も終わりまして、そこから来てもらったお客様に対して
今、アフターフォローを行っている最中ですね。
ちょうど前、ジャパンヤンフィアが終了して3週間ぐらい経ったかな。
毎日ちょっとやるっていうのがなかなかいけないので、ぼちぼちちょっとやらせていただいてるんですけど、
今回セルソマっていうね、いろんな新商品に興味を示していただいた方々が多かったですので、
まずは和歌山の産地なんかに行ってきました。
和歌山はご存知の通り、市内が丸網の産地で、
小屋口って呼ばれているとかパイル産地になりますが、今回は和歌山市内の丸網の産地をちょっと回らせていただいたですね。
その後、ヤンフィアのあった地元、美衆産地なんかにもちょっと行かせていただきましたですね。
2、3地前か。
2、3地前ですね。
2、3地前に美衆産地に行ってきました。
おおむね、本当に皆さんかなり興味を示していただいたので、良い反応でしたね。
そうですね。基本的に新商品の方も結構感触が良くて、
その前、純新商品とかも意外に影響があった感じで。
反応していただいた方々多かったですもんね。
多かったですね。そういう意味でもフォローしていって。
まだこれから続きますが、あと奈良も行きましたよ。
ああ、はい。社長、出かけてましたね。
行ってきた。靴下屋さんが数件、今回のセルサマーなんかに反応していただいて。
まさにセルサマーですね。
柔らかく。
そうそうそう。インナーレッグなんでね。
そのレッグの方に反応していただいた方々にちょっと行ってまいりました。
さすがにちょっと値段がお高いので、すぐどうこうというのはちょっと難しいんですが、
何らかの形でちょっと案例いただいたりしていただけるかなってところですね。
ちょっとまだ時間はかかりますが、しつこく行きましょう。
それをやってきたのが泉工業の歴史みたいなところがあると思うんで。
だいたい新商品出して、そんなのすぐに売れるなんてことがほとんどなくてね。
そこまですごい新商品が作れなくて。
変態ならではの。
変態ならではのね。
どうやって使おうってお客さんを悩ます商品がちょっと多いんで、
そういう意味ではやっぱり数年買ってちゃんと使っていただけるようになるまで数年かかったりしますね。
スロースターターってことですね。
はい、そうですね。
祈るまで粘る。
粘る。
その間も新しい新商品を考えて。
粘る。
それでは本日のお題をお願いします。
今回は貼り合わせ、ラミネートという工程になります。
貼り合わせ。
僕らは貼り合わせ貼り合わせっていう言い方してるんですけど、ラミネートですね。
ラミネートっていう言葉で想像される方々は非常に多いと思うんですけども、
いわゆる貼り合わせ、フィルムとフィルムとか、フィルムと紙とか、フィルムとアルミ箔とか、金属箔とかっていうものを貼り合わせる工程になりますね。
その中でラミネートって結構種類いろんな貼り方があるんですけど、
我々が貼っているやり方っていうのがドライラミネートという手法になります。
ドライラミネートはですね、有機溶剤で希釈した接着剤を機材表面に塗り、乾燥炉で溶剤を蒸発・乾燥させ、別の機材と貼り合わせる加工方法です。
乾燥させてから貼るので、ドライラミネートっていう言い方をします。
なんでわざわざ乾燥させるのかというと、接着強度を上げるとかいろんな意味合いがあるんですが、
昔からずっとそのやり方してるんで、あんまりよくわかってないです。
接着剤、一番最初に巻き出しがありまして、そこで接着剤をつけて、乾燥炉って言われる、何メーターかあるとこ通るじゃないですか。
乾燥ドーム通って、貼り合わせたいやつが出てきたところにおって、そいつと一緒に貼り付けて巻かれていく。
そうしたら2つで合わさったものが巻かれていくわけですよね。
貼り付けられるところは乾燥炉から出てきたところで貼り付けられるんですよね。
そのタイミングで接着剤は乾燥されて貼り付けられる。
一応、完全乾燥ではないんですが、半乾き状態やね。
糊みたいな感じですか。ベチョベチョってした感じの、あの状態にしたのをくっつけるみたいな感覚。
塗る時はベチャベチャやと塗りにくいんで、サラサラの状態。
そのサラサラが乾燥ドームの中でちょっと乾いていって、ベチャベチャになって、
出てきたところにおる反対側、相方と当たってくっつく。みたいな感じですわ。
ベチャベチャでついてしまうと、めっちゃはみ出そうですよね。
そういう意味では乾燥させてくっつけるっていうのが一番理にかなってる方法なのかもですね。
昔からやってるってことは、それが一番良い方法だったっていう。
速度が出せれるっていうのがあるね。
粘土の高いものを塗ろうとすると速度が出せないでしょ。
でも粘土が低いものは速度を出して塗ることができるんで、いわゆる効率的な貼り方。
というのが、その貼る工程の効率を考えているのがドライラミネートなのかなっていうふうには考えますね。
つけるタイミングはつけやすいですもんね。
で、貼る時は乾燥させてベチャベチャにできる。
ただ一方でデメリットもやっぱりあります。
貼ってからエイジングと呼ばれる乾かす時間が必要。
乾燥?
そう、乾燥じゃなくてエイジングっていうね。
それはもう業界的な用語になるんですか?エイジング。
エイジングって普通に英語なんやけど、時間経過やんね。
それは僕らの作業の工程でいう、例えば乾燥工程をお話ししてないかもしれないんですけど、
塗ってるところをもう一回通して乾燥させるじゃないですか。
で、乾燥させたりする工程が。
そこは僕ら乾燥乾燥っていう言い方をしますよね。
別で、大体40度から60度の温度の箱がおるんですよ。
その箱の中に貼り合わせた源端を彫り込んでおく。
で、2日とか3日とか4日とか放置しておく。
これをエイジングと言うんですけど、その工程が必ず必要になる。
これがドライラミネートのデメリットの一つですね。
貼るときは効率よく貼っとるんですけど、その後放置とはいえ乾かす時間が必要。
これがドライラミネートのデメリットの一つですね。
メリットとデメリットを共存しようるんで、作業としては放置なんで。
まあ楽になりますよね。
ずっとゆっくり走ってるところを頑張らないといけないところをさっと終わらせて待てるっていうところが、それはそれでいいとして。
でもエイジングするからその分の日数は絶対必要っていうデメリットが必要。
これがメリットとデメリットの共存です。
という感じで、ドライラミネート方式というもので僕らはフィルムとフィルムと貼り合わせします。
そこがマザーになって本当に細く切られるラミネートになるんで、マザーの状態がやっぱり思わしくなければ、細くなったラミネートも思わしくないっていう状態になりますから、
当然ながらその一番最初の出来上がっている源端、マザーの状態がきっちりちゃんと出来上がってこそ良いラミネートが出来上がるという形になります。
次工程、また今後に説明をしていきますが、細くマイクロスリットしていくうちの1本だけちょっと失敗したって言ったら、被害大したことないんですけど、
やっぱりマザーの部分のところ、ちょっと失敗したって言うと被害がすごいんです。
そこはやっぱり、社内で話してても、やっぱり一番デリケートな部分に感じるところはあると思うんで、
粘紙とかも切られた状態のものを使うんで、多少とかロスとかもある程度考えながらやれるんですけど、
あっちになると何メーターロスとだけでも分かれた部分を削除したらどうなんねんっていう。
出来るだけ定着も長くつけるようにとか。
はい、そうですね。そんな感じですね。どうしてもそうなっちゃいますね。
一番最初とか、前回にある工程っていうのは、必ずそうなってしまうっていうのはありますね。
それだけ手間暇かけられて、職人の力でなってるラミネートっていうことですね。
以前、平糸のところでも説明をしましたけど、この1枚のフィルムで出来上がっているものを1プライ。
2枚のフィルムを貼り合わせて出来上がっているものを2プライ。
3プライとか4プライとかっていう、うちの商品の中ではそういう3プライ品とか4プライ品っていうのはあるんですけど、
これはうちのエンブライトっていう商品が3プライとか4プライの商品なんですけど、
これはポリエステル100%の糸ではなくて、ポリエチレンとかを使ってるんですけど、
これもポリエチレンフィルムとポリエステルフィルムとドライラミネートしてる。
この非素材をラミネートできるラミネート方式の中の1つがドライラミネートなんですね。
紙とフィルムと貼ったりとか、アルミ箔とフィルムと貼ったりとかっていうのが出来るのがやっぱりドライラミネート方式なので、
これもドライラミネートのメリットの1つですね。
いろんなものを付けられるっていうことか。
いろんな素材が扱えるっていうのが。
その2プライまでやったら後染めに使えるっていうところはあると思うんですけど、
例えばエンブライトで言うポリエステルとポリエチレンでポリエステル挟んでるってことですか?
ポリエチレンをポリエステルで挟んでますね。
ポリエステルで挟んでる、サンドイッチしてる状態ですね。
それはそうする必要がある理由は何なんですか?
ポリエチレンが理由なんですよね?
ポリエチレンが強力を出してますね、糸の。
強いってことですか?
引っ張った時に強いっていう。
強力って漢字でどう書きます?
強い力。
強い力か。
固いってことですか?
固いとはちょっと違うね。
引っ張った時強い。
伸びひんってことですか?
伸びひん、伸びにくいし。
引っ張った力に対して切れるまでが長いみたい。
そうそうそうそう。
かと言うとギューンって伸びて長いんじゃないよ。
どこまでも伸びていって、なかなか切れへんなこいつっていうのを強力っていうのかちょっと分からへんねんけど、
一般的に糸で言うところの強力、
糸に対して強い力強力って書くのは、
引っ張った時の切れる強さ、
みたいなところを言いますね。
それを強くするためにポリエチレンをポリエステルで発散の必要があったっていうことですよね?
4プライは極めて珍しいですか?
うち自分のところで貼り合わせできるんで、
糸の番手、線度を合わすためにもう一枚貼っとけよみたいな。
ああ、もうちょっと太いのが例年っていうことですよね?
そうそう。
なるほど。
そういう時に4プライにしたりしますね。
フィルムって自分の必要量だけ買えないので、
フィルムは僕ら作れないですから、
もうちょっと厚いフィルムを使いたいけど、
そのフィルムを買うと数千メーター買わなあかん。
でもいるのはこれだけや。
こんな薄いやつ2枚貼っときなっていうのが、
我に泉工業は非常に多いです。
すごいデリケートなところで貼っといたらいいっていう方向に行くわけですね。
これはもう社内一貫生産の強みです。
そこの太いやつ数千メーター買うよりは、
うちらの方でできる方向でやっといた方が安くも済みますしね。
そうですね。
残ってしまう材料とかがものすごく多くなると、
どうしてもお客さんにそのものちょっと持ってくださいよみたいな話をしないといけないですけど、
加工費でカバーできるのであれば、
じゃあもう同じ材料2枚使っておきましょうか。
そういうことができるので、そこが僕らのやっぱり強みの一つですかね。
なるほど。
本日お届けした内容は、
貼り合わせラミネートでした。
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