スピーカー 2
では始めていきたいと思います。よろしくお願いします。
日本の貧困問題は誰が解決すべきなのかということで、4人でやらせていただきます。
まず自己紹介させていただきます。私の方から。
リノベートジャパン代表のKAIと申します。
私たちは立て直しという事業をカタカナの名称でやってまして、
収益化される前の回収中の物件をうまく活用して、
失業とかDV被害で一時保護が必要な方を受け入れたり就労支援したりする場所として提供して、
その後物件を収益化することでビジネスとして継続するような事業をやっています。
よろしくお願いします。では順にお願いします。
今井 紀明
皆さんこんにちは。DPの今井と申します。
私は13期目の寄附型のNPOをやっておりまして、
オンライン相談、今子供たち1万3000人ぐらいが登録しているLINE相談から
食料支援や現金給付支援を届けていっていて、
子供たちのオンライン上のセーフティーネット作りというのをやっているのと、
あと東横ケッツって聞いたことある方いらっしゃいます?
大阪だとグリスタっていうグリコの看板の下に家出してたりとか虐待を受けている子たちがいるんですけれども、
そこから5分ぐらいの場所に50坪ぐらいの支援拠点を設けてですね、
日々子供たちの支援を繁華街でやっているNPOをやっております。
今日ですね、ちょっと若干近行がテーマなのにちょっと後ろがきらびやかすぎて
少しどうかと思うところはあるんですけれども、
いろいろと皆さんと考えることができればと思いますのでよろしくお願いします。
スピーカー 2
よろしくお願いします。じゃあ市川さんお願いします。
市川 加奈
はい、皆さん初めまして。リライト株式会社の市川と申します。
ちょっと結構ガヤガヤしてて声が聞き取りづらいかもしれないので、
聞こえない場合はこうやってください、声張ります。
普段は東京の方でお家がない方のですね、仕事の紹介とかお家の紹介をメインでやっています。
もともと仕事の紹介がメインで5年前ですかね、立ち上がって今5期目なんですけど、
なかなか仕事だけだとちょっと難しいこともいっぱいあるので、
お家の部分でもちょっと支援をしたいなと思って今お家を借り上げて貸したり、
買ったりとかしようかとかそういう話をしている会社になります。
はい、よろしくお願いします。
スピーカー 2
よろしくお願いします。じゃあ西岡さんお願いします。
西岡 大輔
皆さん初めまして。西岡大輔と申します。
私は現場の人間ではなくて研究者なんです。
もともと医療の現場にいて貧困って健康を悪くするんですね。
どうやったら健康を維持できるかっていうところにすごい関心があって、
医療の限界があるなと思って外に出て研究を始めたというちょっと変わった立場の人間です。
今数字とかデータで分かっていることみたいな感じのことを中心にお話しできるかなと思っています。
どうぞよろしくお願いします。
スピーカー 2
はい、よろしくお願いします。
実は僕もアジア開発銀行っていうアジアの貧困問題を取り扱う国際機関の研究職から出ているので、
ちょっと僕と流れが逆というか、
研究職から現場に来た身と現場から研究職と現場の方々でお送りしたいなというふうに思っています。
まず日本の貧困問題とはっていうところで、
そもそもそれって存在するのみたいに思っている人が、
IBSの中とかだと多いんじゃないかなという勝手な印象があるので、
貧困問題についてまず少し概要を解説させてください。
短めに喋ります。
まず絶対的貧困と相対的貧困という貧困の定義が国際的にはありまして、
絶対的貧困というのは今世界銀行の定義だと1.9ベイドルですね、アメリカドル。
物価も加味した上でアメリカで例えば1.9ドル1日生活する水準として見なされていて、
これは1日に必要な摂取カロリーとかから逆算されています。
これを下回る人というのが世界に今10%ぐらいいるというふうに、
2015年ぐらいの統計ですけど言われていて、
一方で相対的貧困というのはどちらかというとその地域の水準から考えたときに
貧しい暮らしをしているよと。
定義としては一番上から裕福な人をガーッと並べたときに真ん中の人ですね、
中央値というんですけど、の水準で暮らしている人の半分以下の水準で暮らす、
中央値の半分以下ですね。
暮らしている人のことを相対的貧困というふうに一般的には言います。
日本は2021年の厚生労働省の統計で、
貨処分所得ですね、税金とか保険料とか引いた後の所得、
1人当たりの所得が127万円を年収で下回った場合に相対的貧困として見なされて、
これが15.4%いるというふうに言われているんですね。
約6,7人に1人だというふうに言われているという実態があります。
なので日本の世の中だと生活保護もあるじゃないかとか、
制度があるじゃないかという目線もあると思うんですけど、
市川さんが結構現場で、今井さんもですけどこういうのをやられていると思うので、
生活保護の実態とかもしお話いただければ。
ありがとうございます。
市川 加奈
結構生活保護をつなげたら別に仕事の紹介とか家とか別にしなくていいんじゃない?
みたいな話を結構いただくんですけど、
生活保護自体が誰でも受けれるものなんだけど、
ちょっと使いづらい時があったり、使える時があったり、結構ファジーな制度で、
みんな使えるものなんですけど、日本だとだいたい2割ぐらいですかね、
補足率が、8割ぐらいの方が本当は受けれるんだけど受けれていないという状況になっています。
そういう話をする時に結構生活保護ってパチンコとかギャンブルやるやつがおって、
不成熟級のやつ多いからダメだみたいな話をされるんですけど、
そういう人たちも全体でいうと0.5%ぐらいしかいないんですね。
その人たちがいるというか、そういう人たちみたいな不成熟級の人を受けさせないようにしよう、
みたいな形で結構厳しくて、受ける時の審査が。
2週間ぐらいかかったりとかするんですよ審査に。
なかなかそこが待てないとか嫌だなみたいなので行かない人が多くて、
ビジネスの世界でいうと0.5%のために8割を捨てているみたいな感じなので、
めちゃめちゃ危機感しそうな人だと思うんですけど、
今そういうのが日本だと現状かなって思います。
スピーカー 2
今井さんはどんな印象ですか。
今井 紀明
付け加えると私たちですね、子どもたち若者たち、今13歳から25歳の方、
ユース世代と呼んでいて、オンラインの相談支援やってはいるんですけれども、
現状として子どもたち、若者たちは社会保障制度、日本確かにすごい充実しています。
諸外国に比べても明らかに生活保護だったり障害年金とか、
様々な制度があるんですけれども、そもそも制度を知らない子たちが6割。
知っていたとしても電話相談、窓口に行けない、相談することに拒否感がある。
何か言ったとしても断られるんじゃないか、怒られるんじゃないか、
そういう拒否感みたいな何重もの壁があるんですよね。
だから現場だと見てて思うのは、なかなか制度にたどり着かないという現状があります。
なので今DPの方では20万食超える食糧支援というのを4年間で実施していますし、
給付も今8000万、子どもたちこの年齢に動いていますけれども、
本当に行政の制度というのがなかなか届いていない。
だから相対的貧困よりもかなり厳しい、子どもたちが本当に食べれていないという子たちが
今うちのアンケートを取ると46.2%の子が週に食事を何度食べていますか、
何も食べていない日はありますかということに対して、
週に食べていない日があると回答している子が46.2%もいるので、
かなり孤独で、孤立にある状況というのは現場で、
この生活保護の話でも見てても思うところかなと思います。
スピーカー 2
そうですね、一応日本でもガシは存在しているので、
絶対的貧困と先ほど申し上げましたけど、存在しないと一応されているんですね、統計上は。
でもそれって統計が拾えていないだけという可能性もあって、
やっぱりガシというのが存在すると、それがたまにニュースになるというのもあります。
やっぱり制度を使うという観点からだと、病気とか障害とかもかなり関わってくると思うんですけど、
そこら辺西岡さんはどう思いますか。
西岡 大輔
そうですね、医療の現場というのは、いろんな現場がそうだと思うんですけど、
医療の現場とかって助けての窓口になるんですよね。
なので、本来体の健康のことで困ってないんだけど、
病院にやってきてなんとなく体の調子が悪いということの相談をきっかけに、
貧困が見つかるというようなことがあったりするんです。
今井 紀明
そういった方々のサポートをやっていると、
西岡 大輔
やっぱり先ほどお話あったみたいに、なかなか役所に行けないんですよね。
毎日お金に困っている人が、その仕事を休んでまで、給料を捨ててまで役所に行けないんですよね。
で、やっとの思いで夜間病院にやってきて、
初めてそこで捕捉されてつながっていくみたいな感じのところがあって、
なので、医療の現場だとそういう発見の場所に、
みんな全体の発見の場所になっているんだという認識がまだまだ全然なくって、
また来たよう貧困の人ぐらいの感じで、
追い返されてしまうみたいな経験をしていく人がいる。
そうすると助けを呼べる場所が一個なくなるので、
やっぱり広くですね、困りごとを抱えた人に対して、
困りごとを抱えた人をキャッチできる場所であることに、
アンテナをもっと張ってもらえるようになるといいんですけどね。
スピーカー 2
そうですね。プッシュ型のアウトリーチとか言ったりしますけど、
結局制度って受け身なので、受け身だと結局制度を知らないだとか、
使いにくいという人たちにアプローチできないという問題があったりして、
貧困問題というのが残ったりしますし、
生活保護にアクセスできないと差別とかの問題もありますけど、
やっぱり行政の対応が悪い経験があったとか、
特に不要紹介とか監修で行われたりしますけど、
他に頼れる人いないんですかって、頼れる人いないから来てるのに、
例えば関係が悪化してる親族にご連絡してもいいですかとか言われてしまったりとか、
あるいは行政ってやっぱり管轄があるので地理的な、
その管轄に入れるためにまずはシェルターに入ってください、
避難所に入ってくださいって言われるけれども、
その避難所の環境が例えばアイ部屋だったりとか、
そのアイ部屋が児童を連れ込みにくいとか、
精神的に依存しているペットを連れ込みにくいだとか、
あるいは人間関係得意じゃないのにアイ部屋に行かなきゃいけないとか、
そういうところでちょっと難しかったり、
最終的にやっぱり差別の問題とかもそこに入ってくるとあるかなと思いますし、
いろんなことがループして貧困状態っていうのが、
貧困の罠って言ったりするんですけど、
定常したりしてしまうっていう状況があるかなと思います。
そういう中で日本社会だと、
でもやっぱりどうしても、
自助、共助、公助とか言ったりしますけど、
自助みたいなところで、
自己責任論みたいなところが結構強いかなというふうに思っていて、
貧困に陥るっていうのは結局自分が教育をちゃんと受けてこなかったからだよねとか、
頑張らなかったからだよねとか、
でもじゃあ教育を受けるのにお金とか、
あるいは文化資本って言ったりしますけど、
親の教育水準とかも結構影響してくるんじゃないのっていう話もあったりすると思うんですよ。
そういうのって結局現場で見ていると、
どういう実態というか、
果たしてそういう人たちは今の環境で、
こう、生産で評価されるっていう中で、
こう、這い上がっていけるのかどうかみたいな、
頑張れるのかどうかみたいな、
今井さんはどう思いますか?
今井 紀明
今日来ていただいている方には、
ぜひすごい考えていただきたい問題かなと思うんですけれども、
やっぱりこのDPの今、
スピーカー 2
助けてって言いやすい社会ってすごくいいキーワードだと思ってます。
若者とか子どもっていうのが、
やっぱり選べる環境っていうのが少ない中、
生まれた環境にものすごく依存して、
そこから選択肢を限られた中で選んでいかなきゃいけないという中で、
果たして本当に自己責任なのかどうかという問題もあると思いますし、
そこから若者から育っていって就労するってなった時にも、
結局いろんな環境の制約とかもあると思いますし、
そこら辺ってどう現場で接されているとかありますか?
ありがとうございます。
市川 加奈
私たちも2,30代が6割くらいで、若めの方が
ウェブで相談とかできるのでいらっしゃるんですけど、
年齢制限ないので、50代、40代の方もいらっしゃっていて、
やっぱり頼る人がいなくて、
今まで一人で抱え込んで生きてきたので、
相談してねって言っても、
なかなか相談ができないとなると、
仕事の人間関係とかでうまくできないことがあったり、
認められた経験とか、
愛された経験って言うとあれなんですけど、
承認された経験とか。
そうですね。承認された経験がないと、
アドバイスとかを素直に受け取れなかったり、
ちょっとしたかけ違いでなかなか続かない仕事があって、
ちょっと頑張れば、
もう少しいいポジションになれるとか、
仕事、いい給料もらえるかもしれないんだけど、
そこの踏ん張りができなくて、
そこから抜け出せなくて、
ずっと日雇いとか非正規とかを繰り返しちゃうみたいな、
そんなちょっと雇用の難しさに
老いたちとか今までが繋がっちゃうかなっていう気はしてます。
スピーカー 2
結局、それって本人の老いたちもあれば、
例えば、生まれつきの障害、グレーゾーンの障害を実は
抱えていたりとか、
あるいは途中で、そういう状況に陥る過程で、
精神的な、場合によっては疾患のレベルまで
陥ってしまう時ってあると思うんですよね。
やっぱり障害とか精神疾患を抱えていると、
意思決定っていうのが、なかなか正常な時と
ずれていくんだろうなっていうところがあると思うんですけど、
西岡さんと前、多分そういうお話もさせていただいたと思うんですけど、
研究の面から考えるとどうなんですかね。
西岡 大輔
一つだけ話戻して、幼少期の貧困とか、
幼少期の、僕らの逆境体験って言うんですよ。
アドバースチャイルドエクスペデンスって、
ACEって訳されるんですけど、
幼少期に虐待を受けているとか、十分なケアを受けていないとか、
栄養状態が悪かったっていう経験そのものっていうのは、
その子の社会の成長に伴って、
様々な疾患とか不利に繋がっていくことが、
もう、疫学研究から明らかになっているんですね。
幼少期の逆境体験が多ければ多いほど将来の鬱を発症したりとか、
いわば発達の問題を抱えてしまったりとか、
場合によってはそうやって就労を継続するっていう、
レジリエンスとか、そういったものまでそがれてしまうっていうようなことが、
実は幼少期の積み重ねで起きているんですね。
なので、今目の前で貧困の問題を抱えている人というのは、
幼少期からの積み上げが背景にあって、
そういうことが起きているのかもしれないというふうに思えるのが、
すごい大切なことですよね。
もう一つその話でいくと、
貧困に陥っている方たちが何か仕事をしようとか、
意思決定をするときに、
本当に合理的に正しく意思決定できるのかと言われると、
そうじゃないんですよね。
貧困も障害も、様々な精神疾患等もそうかもしれないですけど、
すごい心理的なストレスに人が晒されている時っていうのは、
本当に自分にとっていい方の選択って選ばれにくいんですよ。
その場で自分が気持ちよくなるような、
自分のストレスが解消される方の選択をしやすくって、
これって脳の中の機能で証明されているんですね。
ストレスがかかっていると脳の報酬系っていって、
自分が気持ちよくなる、なりたいっていう場所が
すごい不活化して大きくなるんです。
その結果自分の選択は、
だから将来の健康よりも今のカップ麺になったりするわけなんですよね。
西岡 大輔
将来の健康のことを思うと、
ちゃんと栄養を整ったものを食べたほうがいいんですけど、
お金がなくてストレスがかかっていると、
今自分のお腹を満たしてくれるものに走りやすくなるのは、
皆さんイメージできますよね。
だからちょっと変な例えですけど、
言うなればゴキブリが出た時にですよ、
掃除機で吸っちゃう人っていうのは、
合理的に意思決定していないわけですよ。
だってあんたは、
後でその掃除機からゴキブリ取り除かなきゃいけないわけでしょ。
だけど突発的にそこで吸っちゃうわけじゃないですか。
そういうようなことをしてしまうというのが、
積み重なって自分の人生の選択になっているっていうことですね。
スピーカー 2
ありがとうございます。
ここで言う合理性って、
例えばその金銭的な合理性だけじゃなくて、
結局究極的には好きなもの、
自分が中長期的にこれがいいと思えるものを、
その人が追求できるのかって意味の合理性だと思うんですね。
結局それができなくなっちゃう。
短期的な意思決定によって、
それが歪んでしまったりとか、
短期的な過度なストレスによって、
それが歪んでしまったりとかってすごいあると思いますし、
あるいは発達系の障害だと、
共感覚がすごい強い人ってたまにいるなと思ってて、
そうすると周りの好き好みに、
自分の好き好みがものすごい、
その時だけの時点で左右されちゃう人っていたりするんですよね。
そうするとまた意思決定が狂ったりするっていうのがあると思ってて、
現場だと多分いろいろ、
今の抽象的な話の具体例みたいなのが、
市川 加奈
たぶんすごいあるんじゃないかなと思ったりするんですけど。
そうですね、今もうめっちゃわかると。
拍手しちゃったんですけど、もうまず。
そうですね、やっぱり品すれば鈍するっていう言葉があると思うんですけど、
やっぱり目先のことしかどうしても考えられないし、
手取り早く楽して幸せになりたいみたいな、
それ短絡的にどうしてもなってしまうんで、
なかなか仕事とか家とか建設的に、
こうやったら将来こうなるよみたいな話をしても、
やっぱり響かない時があって、
目の前の楽なものに行っちゃうとか、
そこをすごい頑張って説得したり、
結構メリット訴求をしたりとかですね、
そういうのが結構現場では課題かなっていうのは思いながらやってます。
今井さんとかどうですか?
今井 紀明
ちょっと別の観点で伝えたいなと思ったのは、
相談をするっていうのは結構ハードルが本当に高いことでなんです。
例えばなんですけど、
今繁華街に来てる子たちに相談窓口を設置して解決策になると思いますか?
来ないんですよ。
彼らはなぜ東横とかグリシタンに来てるかというと、
友達に会いに来たりとか遊びに来てるんですよ。
単純に相談窓口を設置する。
これだけが問題解決には全然ならない。
だからこそ、例えばうちで言うとテントを出してアウトリーチっていうんですけど、
彼らと交流したりとか結構雑談とかをしていって、
今ユースセンターっていう場所を作って、
今日々50人とか60人くらい平均来ていってるんですけれども、
やっぱり最初は雑談から入っていくんですよね。
で、相談っていうのは結果だけなんで、なかなか相談窓口を作るってだけだと解決に至らない。
特に日本は諸外国に比べても相談しないっていうデータとかもきっとあるんじゃないかなと思うんですけど、
本当になかなか福祉制度が繋がらないっていうのは多分国民性もすごいあると思うので、
それを加味していかに社会制度を設計していくのかみたいな部分っていうのは重要だなとは思ってます。
スピーカー 2
そうですね。日本は結構受信責任社会と言われてて、
文化的な背景がかなり同質だからこそ、
発信しなくても受け取ってくれるよねっていう受信者に対する責任がすごい重い社会になっちゃってる傾向があって、
一方で北米とか移民国家だとそれが逆で、
発信者責任社会で自分で言っていかないといけないっていうふうに育ってるんですよね。
受信者責任社会で育った若者とか子どもが自分から発信しやすいかっていうと、
そうじゃなかったりするっていう話だと思うんですよね。
今井 紀明
そういう話だと思うんですけど、
スピーカー 2
そうするとやっぱりさっきのキーワードじゃないですけど、
助けてって言いやすいとか、
支援が必要な人をどうやってこっちからプッシュ型で見つけていくのかとか、
あるいは向こうが実際に歩み寄ってきてくれるとか、
実際に歩み寄ってきてくれるためのハードルを下げていくのかっていう話になっていくのかなと思うんですけど、
医療の現場でもそうだと思うんですけど、
そういう面での課題も今お話いただいたと思うんですけど、
他に課題っていうか、医療現場での課題とかはどうですか?
西岡 大輔
そうですね。
相談するためのハードルを下げるという意味でっていう感じですか?
だとすると、医療現場って体の相談はしますよね。
でも自分の生活の相談ってあんまりしないじゃないですか。
医療現場に行って体の相談しないで、
市川 加奈
みんなで考えられたらいいなと思っています。
スピーカー 2
営業を掛けに行った時に、その人の家庭訪問した時とかに
ちょっと状況が見えるとか、
そういう連携とかもできたらいいなと思いますよね。
私の方でも結構リノベーション中の物件を活用する、
先ほど週1日前に申し上げたんですけど、
リノベーション中の物件の完成個室、先に完成した個室を活用して、
相談窓口さんとかと連携して緊急避難の答えを受け入れて、
生活費を稼ぐ過程として、残りのリノベーションの補助業務を入れているんです。
そうやってやっていくと、我々がそもそもリノベーションに入っているところに
住み込みで、好きな時に加わってもらってバイト代が出るという感じなので、
結構雑談から入りやすいという環境はあるなと思っていて、
今すごい雑談が大事って今井さんがおっしゃっていたと思うんですけど、
すごいわかるなと思っていて、
リノベーションしながら、ここをこう塗って、ああ塗ってとか言いながら、
雑談して、最近どう?とか、今何見てるの?とか、
アニメの話でもいいですけど、就活してるんだったらバイトどういうの探してるの?
こういうのもしかしたら得意なんじゃない?とか、
そういう雑談から入っていって、どれくらい生活費が必要なの?とか、
そういう話もできたりすると思うんですよね。
それで結局、いろんなアクターがそうやってアウトリーチをしたりとか、
あるいは受け身でもいいんですけど、相談を受けて対処していくという中で、
役割分担というのが結構重要なんじゃないかなって僕は思っていて、
要はどこだったら公共政策でやるべきで、
どこだったら非営利事業、あるいは寄附型の事業でやるべきで、
どこだったら営利事業、営利化して、交換原則ですね、
ウィンウィンに基づいて、貧困状態とか不平等みたいなところを解消できるのか、
みたいなところがあると思うんですよね。
そこら辺、ご意見とか、誰がどうすべきかとかってありますか?何かご意見。
今井 紀明
めちゃくちゃ意見はあるんですけど、
例えば今非営利型、うちはNPOとして13期目で、
今2.7億円くらいの予算のうち84%が寄附で運営しているNPOになっています。
非営利事業というのはNPOの先輩特許ではなくて、
社団法人とか医療法人とか学校とか、非営利型の会社とか、
今あらゆるところで文脈的には非営利事業というのはあると思うんですけれども、
やっぱりこの非営利事業をやっていて、すごい思うのは、
少ない資本でもある種、大阪府とか市とかに提案したりとか、
国に提言して仕組みを作るっていう部分は、
非営利事業だからこそできるところかなと思っていてて、
例えばなんですけど、今グリシタの事業ですね。
大阪の南で繁華街で動き始めて、
大阪府も市も警察の以外のやってることっていうのはなかったんです。
プラスNPOもプレイヤーは一人の個人がいるだけでいなかったんですけれども、
うちが今ユースセンターを作って、それで大阪市長とか府知事が来て、
グリシタ会議っていう会議体ができて、
今先月大阪市長と府知事にも提言してきました。
ようやく少しずつ変わろうとしてきているんですけれども、
要は何を言いたいかというと、少ない資本でそういった事例を作れる。
それを新しい仕組みを作るっていうのは、やっぱり非営利事業ができることだと思うので、
さっきこれ質問にもあったと思うんですけど、
個人とか法人がじゃあできることが何かっていうときに、
今法人とかも例えばいろんな大銀行が3億円くらいNPOに出して事例を作ろうとしてたりとか、
その見てね基金とかあると思うんですけど、結構見てねってサービスありますよね。
そこが個人の笠原さんがNPOに投資して、
今14億くらいお金を出して新しい事例みたいなのを作っていって、
それで新しい公共というか、新しい福祉サービスとかそういったものを作ろうとしていってるんですね。
なのでやる方はいっぱいあります。
非営利事業のセクターとして言えるところで言うと、
そういう新しいもう一回相互扶助とか、
セーフティーネットの新しい仕組みをいかに作っていって、
行政とかのサービスっていうのはアップデートしていくのか。
そういうことっていうのは非営利型の事業でもきっとできることが多いんじゃないかなとは思います。
スピーカー 2
ありがとうございます。
市川さんはどう思われますか。
市川 加奈
めっちゃ難しいですよね、これ。
なんかどのセクターも全然いいかなって思うんで、
別にNPOじゃなきゃとかそういうのも株式だからとかもないんですけど、
やっぱりどこから持ってくるかで、やっぱりお金の色というか、
最近は結構そういうの気にしてて、
色っていうよりはどういう使い方をするか、
どういう箱に入れるかみたいな形が、
やっぱり変わってきちゃうなって思っていて、
株式会社というか、
営利でやってていいなって思うのは、
結構一般の民間の人たちでルールを作っていったり、
解決できるんで、
規模っていうともしかしたら、
国とかそういう方が大きいかもしれないんですけど、
結構柔軟に色んなケースを対応できるなってすごい思っていて、
そこからまた行政とNPOさんと連携してみたいな話が、
結構しやすいのかな、
なんか報告義務も別にないし、
利益が上がりさえすれば持続可能かなって思うので、
そういう意味で貧困っていう問題に対して、
貧困っていう問題自体が結構ファジーというか、
すごい複雑性があるので、
そこにアプローチする意味で、
結構株式というか民間がやるっていうのが、
すごい熱いんじゃないかなっていうのは私は思っています。
はい。
スピーカー 2
西岡さんはどう思いますか。
西岡 大輔
僕はあんまり語れるとこないなって、
正直思ったんですけど、
でもそういう人々が日常的に使うインフラですよね。
医療もそうだと思うし、
もしかしたら銀行とか郵便局とか、
そういうとこもそうだと思うんですけど、
先ほどお話ししているように、
そういった人たちを発見できる場所なんですよね。
なので、なんかそういったところであるっていう部分を、
ある程度その地域の枠組みの中で、