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2022-11-17

【オトラジ#150】石田衣良が教える魅力的なエッセイの書き方(小説家になろうSP第11弾)

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今回はエッセイ特集です
創作とエッセイは作家の仕事の両輪

「文は人なり」を
そのまま表現するのがエッセイです

あなたの
パーソナリティ、考え、経験

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魅力的なエッセイを書いてみよう......衣良

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▶出演者プロフィール

【石田衣良】いしだ・いら/1960年東京生まれ。
84年に成蹊大学を卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターとして活躍。97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール読物推理小説新人賞を受賞し作家デビュー。2003年「4TEEN フォーティーン」で直木賞を受賞。06年「眠れぬ真珠」で島清恋愛文学賞、
13年「北斗、ある殺人者の回心」で中央公論文芸賞を受賞。『アキハバラ@DEEP』『美丘』など著書多数。最新刊『獣たちのコロシアム 池袋ウエストゲートパークXⅥ』(文藝春秋)。
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【早川洋平】はやかわ・ようへい/プロインタビュアー。キクタス株式会社代表。羽生結弦、よしもとばなな、横尾忠則らトップランナーから戦争体験者までジャンルを超えてインタビュー。声のメディア(Podcast)のプロデュースにも注力し、手がけた番組の累計ダウンロードは 2億6千万回を超える。『横浜美術館「ラジオ美術館」』『多摩大チャンネル』などプロデュース多数。
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【美水望亜】よしみず・のあ/東京都出身。
キャスティング事務所 株式会社フォニプロモーション代表。声優コンテンツを中心にキャスティングだけでなく、企画・アドバイスなど幅広く行なっている。
主なコンテンツに声優レーシングチームVARTシーズン1, 2などがある。
『美水望亜のアニメプリズン』
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00:09
こんばんは、石田衣良です。
こんばんは、吉水ノアです。
こんばんは、早川フェです。
さあ、始まりました。
はい。
もう、第150回なんだね。
おめでとうございます。
すごかったなあ。
確かに。
なんかテンション上がってきたな。
よくネタがつきないと思わない?
本当ですよ。
今回は、おなじみの小説家スペシャルで、前回は俳句をやったんだよね。
そうでした。
描写力を上げるためには俳句がいいよっていう話をしたんですが、今回はエッセイです。
エッセイってね、僕のイメージでは小説家ってさ、小説、作品が一つあるじゃない。メインとして。
はい。
で、もうここになんかエッセイができると、なんか楽になるんだよね。
なんか両輪ですね。結構大きいですね、ある意味。
そう。要は小説は作品自体の出来とか面白さでしょ。で、エッセイは逆に、人柄とパーソナリティを売る。
要は、作品はどんどんどんどん。
時間も経っていくし、変わっていくし、ね、一つピークが過ぎたらあれだけど、あの人面白いねとかいい人だねっていうのって、長続きするじゃん。
もうそんな人はそんなもんですよね。
だから小説家で長く仕事をしていく上では、ここが欠かせない。もう一つの砦。
へー、そうなんだ。
かなり重要っていうか、ほんと両輪ですね。
そう。基本的にエッセイって言うとさ、エッセイの定義ってパッて言われて思いつく。
なんか自由気ままなテーマで、ある程度短くて、まあ取材とかなかったとしても、そっから出てくる。
それが生み出せるもの。
なるほどなるほど。
エッセイって言うと、なんかこう、自分の日常を綴る、なんか短文みたいな。
あー、そうそう。でも短文じゃなくてもいいの。
へー。
それこそ、ね、モンテーニのエッセイっていうのは、まあ日本だと6冊分くらいあるから。
あ、そうなんだ。
6冊分。
随筆は違うんですか?
いや、随筆もエッセイ。そう。
随筆もエッセイなんだ。
うん。なんか随筆とかエッセイっていうのは、まあその人が考えたこと、感じたこと、経験したことを、小難しくなく気ままに、思うままに書いていく。
はい。
書いた文章のこと。
コラムは?
コラムっていうのは、形状だから、例えば新聞とか雑誌の柱になっている、こういう短冊型の。
はいはいはい。
あの、あれが柱に入っているんで、新聞なんかによる短文のことで、ちょっとまた違うんだよね。取材して書いても、何かテーマを訴えてもいいじゃん、コラムって。
あー、そうなんだ。
民主主義に対する考えみたいなこともいいわけだから。まあコラムは形から入ってる。でも、内容としては、エッセイがコラムに書かれていることもあるってこと。
なるほどなるほど。
ルポは全然違いますよね。
ルポルタージュっていうのは、取材をしたことを書くってこと。
へー。
結構あるよね。
面白い。
いろいろある。
ちなみに、今これ、小説家さんは両輪あるといいですよっていうことだったんですけど、もちろんエッセイだけ書いてらっしゃる方もいるじゃないですか。
いえいえ、エッセイ人っていうのがいる。
エッセイ人。
ただ、エッセイ人の数は少ないね。
それだけで。
僕でパッと思いつくの、3人ぐらいじゃないかな。庄司さん。
はい。
やっぱり作家の娘で。
阿川さんじゃなくて。
阿川さん、阿川さん。阿川さんのエッセイ書いてるから。
03:01
ですよね。
阿川さんとか庄司さん、あともう一人二人。
でも沢木さんもエッセイ書くよね。
沢木さんはノンフィクションじゃないかな。
ノンフィクションですね。
へー。
なので、日本でもエッセイだけで食ってる人はそんないないと思う。
じゃあ、やっぱエッセイだけで食べていくのはちょっと難しいんですか?
でも、パッと鮮魚で食べてる人は5人とか10人とかは思いつくのはするね。
でも、どうなんでしょう。やっぱりイラさんにとって、こういう意味でも大事ですけど、勝手なイメージですけど、小説家にとってエッセイっていうのは、やっぱりある種の息抜きというか。
うん。
そういう気がかけるみたいな、そういうメンタル的なそういうものってあるんですか?
まあ、それは最初のうちはそうなんだけど。
だけど。
例えばさ、週刊誌にエッセイの連載とかを持っちゃうと大変。
林さん言ってましたよ。
ネタがどんどん過ぎるから。
何十年もやってると大変過ぎてましたよね。
だから、伊集院さんの大人の流儀。
僕、時々優しい悪口を言うじゃない。あれ、またこのネタ4回目だよみたいなこと言うんだけど、週刊でもってたらネタがダブーなんてしょうがないんだよね。
やっぱ週刊ってとんでもないことですよね。
毎週毎週回ってくるから、刺し目切りが。
でもどちらにしても、その書き手のパーソナリティなんかを色濃く映し出す。
しかもそれが文章に出てくるんだよね。
なので、やっぱ文章がうまいエッセイが面白いかなとは思うね。
ということで、今日はですね、それぞれおすすめのエッセイの本を持ってきてもらったんで、1冊ずつ紹介していきましょう。
僕先に言うとですね、今回3冊あってですね。
人生を救った1冊。
人生を変えた1冊。
そして人生を忘れられる1冊ということですね。
3冊ございます。
なにそれかっこいい。
ちゃんと作ってきたね。
いやいや、なんかね、やってたらその3冊になったんですよ。
でですね、これ本当に忖度じゃないです。
1冊目いきます。
はい、石平さんの空は今日も青い花です。
これだ、持ってきたよ。
出ましたよ。
これを持ってきたよって。
これね、本当に忖度じゃなくて人生を救った1冊で、
平さんこれ最初にR25でね、始めたの何年か覚えてます?
いや、覚えてない。
これね、2005年なんですよ。
へー。
で、僕25歳なんですよ。
ドンピシャで。
で、まさに25歳でですね、具体的に言うと新橋から汐留に向かう地下通りで、
毎朝ですね、何千人ザッザッザッってね、足音が鳴る中で、
僕はもう半分鬱な感じで、出勤するとこでもう死にたいなと。
で、その藁を使う思いで、あの通りのね、とこにラックがあってR25、すごい人気だったんで、
それを抜き取って、いつも空は今日も青い花を読んでてですね、
本当にどんなに救われたことになってるか。
なるほど。そんなことあったんだ。
そう。で、なんかご本人も前にしてもらえますけど、
なんか改めてね、真面目に読んだら、やっぱり平さんのこのエッセイって、
寄り添うけれど、なんか偽善っぽくない。
で、正論だけど嘘くさくないっていう。
で、最後になんか世の中捨てたもんじゃないっていう感じをね、
なんか改めて読んだんですけど、今読んでも全然いけますね。
なんか時代性の話ですけどね。
時代が変わってないんだよね。
そう。
もうそのぐらいから。2015年。
要は日本はなんか沈んだままだからさ。
これちょっとだけ最初の数行読んでいいですか。
著作権的に先生がOKなら、これ読みますね。
06:02
勝ち組、負け組と簡単に人を二つに分けて浅いところで分かった顔をする時代になってしまった。
大企業であるか中小企業か、ホワイトカラーかブルーカラーか、
年収やボーナスが同世代の平均以上か以下か、
線引きはどんどん細かく世知辛くなっていく。
無数に引かれた線で区切られた狭い場所に、
本当に僕たちはうまく収まるものだろうか。
っていう感じで続いていくんですけど。
これ2005年ですか。
これ何枚ですか。3枚ぐらい。
4枚ぐらいかな。
確集ですよね。
これに本当に救われてですね。
どんびしちゃったんだね。ちょうど25歳だったんだ。
そうなんですよ。
だからまさかその後こういうご縁いただけると思わなかったんですけど、
これ結構5年ぐらいやってました?もっと。
そうだね。それで2冊ぐらいになってるからね、本が。
だからさっき週刊の話ありましたけど、
それぞれ確集はどうですか。ギリギリでした?
いや、確集も一緒だね。
でも、なんていうの。それ縛りがないんだよね。
テーマにね。
25は好きなもの書いてくださいって感じだったので、
気楽に書いて。
気楽に書いてたんで。
本当に救われました。
でも、そういうことあるよな。
本当にどんびしちゃったんだ。
懐かしいね。日系なんだよね、これ。
今でも本当に再開してほしいぐらいですよ。
でも、これやっぱり人気あるよ、絶対。
っていうぐらい力が入っちゃいます。
一ファンとして。
そうか。懐かしいな。
自分の本でも懐かしいわ。
この想定いいね。
これシールなんだよね。
貼ってあるの。
これ取ると、もうソロだけなの。
でも、あの時のR25自体がやっぱり勢いありましたよね。
あったね。
金めっちゃかかってますよね。
それからリクルートもいい時代だったよね。
そうそうそう。
なので、僕は、
伊良さんの人生を救った一冊。
なるほど。
今日は青い紙です。
じゃあ、私はですね。
伊丹十三さんのヨーロッパ退屈日記を選びました。
これオシャレだよね。
想定からいいよね。
私、エッセイを読んだことが、
記憶になくて、
今回選ぶ本をすごい困っちゃった。
困っちゃった時に、
そういえば伊良さんが言ってた本が、
うちにあるぞと思いまして、
これを引っ張り出してきて、
読んでみたっていう感じだったんですけど、
俳優の伊丹十三さんが、
ヨーロッパに撮影に行った時のことを、
日常を綴ってるエッセイなんですけど、
かなり癖の強い人柄なんだなっていうのが、
読んでて伝わってきて、
大変に面白かったです。
伊丹さんオシャレな人だからね。
そう。
あのね、
こじゃれてんの?
そう。
ある大金持ち同士の会話。
パプカなんかで一杯飲んでるのよ。
二人で酔っ払ってるから、
これから自動車で二人で、
世界一周旅行しないかってことになるの。
で、
よしよし、
行こう。
で、
お店を出る時に、
お患者を払うじゃない。
その時に、
金持ち二人だから言うんだよね。
ここは君が払ってくれよ。
で、
いいよいいよ。
で、
その後、
世界一周旅行に行くためのロールスレスは、
僕が買うよっていうの。
かっこいい。
かっこよくない?
ビール一杯でさ。
すごいな。
ビール一杯でロールスレスで分けるっていうさ、
09:00
おごり合うっていう話なんだけど、
そんなことがちょろちょろ書いてあるんだけど、
伊丹さんこの頃、
英語も堪能だったから、
そのヨーロッパの映画、
すごいいい監督の映画に呼ばれて、
撮りに行ってるんだよね。
そうそうそう。
なんかもう、
エッセイって言ったから、
ノンフィクションなんだけど、
もう俺らかしらフィクション。
そう。
で、
しかも、
ここら辺の冊絵は全部、
素晴らしいですよね。
うん。
で、
表紙のデザインもそうだし。
芸術家だよな。
いや、
伊丹さんすごかったよね。
面白い。
結構、
破天荒なことだったんですか?
破天荒っていうよりは、
祭神。
はあ。
そうなんだ。
そう、
お父さんがね、
有名な映画監督だったんで。
うんうんうん。
なんか、
こう、
3冊読んだ中でも、
やっぱりこう、
独特な、
癖強いよね。
書き味というか、
言葉もなんか、
たまに乱暴になったりとか、
ちょっと人をいじくったりとか、
結構そういうのが、
強いエッセイだったんですけど、
またそれがなんか、
いい感じに、
味が効いてるというか。
そうかね。
いや、
面白いよ。
伊丹さんのエッセイは、
本当に面白いね。
はい、
ということで、
僕はですね、
もうボロボロです。
本当だ。
で、
しかも、
中を見るとですね、
線を引きまくっています。
あ、
そうなんだ。
ピラピラピラ。
すごい。
で、
これは、
僕がもう、
中学かな、
高校の時かな、
だろうっていうことで、
作家の手帳とか、
日記とかを、
集中的に探して、
読んでいたものの中で、
僕が一番面白かったやつ。
はい。
これは要約すると、
サミングアップっていう、
原作のタイトルなんだけど、
はい。
自分の一生を振り返って、
ザクッと、
要約すると、
こんな感じなんだよな、
小説を書くって、
こんな感じなんだよな、
ってことが書いてある、
エッセイなんだよね。
サマセットモームですね。
うん。
そう。
タイトルからしていいな。
どんな感じですか?
なんか線引いたとこで、
いいとこでもいいんですけど。
まあでもね、
モームはご存知の通り、
イギリスのゲイの、
意地悪なおじいさんなので、
なかなか言うことが、
きついんだよね。
おー。
うん。
あー、例えばこんなの。
はい。
文学界というものは、
いささか禁校を書いたもので、
ある気まぐれに取り憑かれると、
それを使わぬ間の流行とは見ず、
神の鉄則のように、
考えがちなものである。
だから例えば今さ、
同志少女を敵を追う手とか、
出ると、
今、新人社の応募は、
戦争小説、山盛り。
もう全部そっち系。
だから、
なんかが流行ると、
ちょっとのブームだとか、
思わないんだよね。
これが新しい時代のものなんだ、
って言って、
みんな走るんだけど、
それは大体ダメなの。
で、僕が池袋でデビューした頃、
新人社の小説は、
池袋のパクリが、
本当に多かったって言ってた。
そうなんだ。
画家、作家、聖者は、
常に、
己の中に、
新しい面を探している。
いつまでも、
自分自身を繰り返すことに、
飽きてしまい、
一面的になることを、
避けようとする。
だから、
守備一貫した、
辻褄のあった人間になる機会は、
一生絶対に得られないものだ、
と。
だから、
守備一貫だとか、
いつも同じことを言う、
みたいなことは、
全然気にしなくていいよ、
っていう、
どんどん変わっちゃっていい、
っていう話だね。
そんなことを、
高校時代の僕は、
線を引いてたんだね。
高校で読んでる時点で、
12:00
そのセンス、
素晴らしいよね。
確かに。
高校生から。
おっさんになっちゃったな。
本当だな。
本当だよね。
これなんかだって、
私はこの本が、
中学生、
高校生に読まれることを、
希望する。
汚れてしまった大人たちでは、
もう遅いのである、
っていう、
ままに書いてあるから。
見た目中だね。
そう。
でも、エッセイはいいよね。
いいですね。
本当に、
一番感じるのは、
人柄だよね。
書き手の人柄が、
こんなに真っ直ぐに伝わるのは、
やっぱり小説って、
確かに。
小さいものなので、
あんまり作者が、
全面に出てこないじゃない。
例えば、
一人称でも、
作中の人物が、
作者とは別だからね。
はいはいはい。
みんなその辺のことをさ、
はるきさんの小説なんかだと、
作者とは一緒だって、
僕だからって、
思ってしまうんだけど、
それは全然違うんだよね。
違いますよね。
あれは作り上げた人物だから。
なので、
逆に素の書き手だったり、
パーソナリティがわかんないのは、
エッセイの方かもね。
うんうんうん。
でも、
ちょっと逆説的というか、
矛盾するかもしれないですけど、
でもやっぱり出ますよね。
出ます。
かなり。
フィクションの方が、
逆にうんと出ることがある。
だから、
恋愛小説の書き方を見れば、
その人が普段、
どういう恋愛の始め方とか、
どういう人が好きだとか、
どういうエッチをしてるのかも、
大体わかるよ。
ああ、
この人はそうなのかなって。
好き好き。
リアルだから。
そうですよね。
なるほどな。
でもなんか今、
話が出て、
昔、
この音ラジの前身の前身で、
イラさんとメルマが、
やらせていただいた時、
やっぱりね、
リクエスト出しつつ、
イラとマコトのダブルエッセイ、
っていうのをやってた。
ああ、やってたね。
あれは面白かった。
イラさんだと、
マコトがそれぞれ、
何だろう、
往復書館ではないか。
なるほど。
一つのテーマを。
対談みたいなことだね。
そうそうそう。
やるのよ、毎回。
あれを、
でもエッセイなのか、
イラさんの中で。
そうだね。
エッセイになるんじゃないかな。
でも楽だよね。
キャラクターができてるから。
でもそう。
文体ができてるので、
マコトの語り口は、
もう決まってるじゃん。
さあ、そうですね。
それに自分を合わせていくだけなので、
すごく楽にできる。
思いついてやるっていうのが、
確かに、
二次元と三次元の融合ですね。
まさにね。
そんな中で。
じゃあ、
本編に入る前に、
ご感想、ご質問来てますか?
はい。
じゃあ、まずお便りから
いきたいと思います。
24歳の男性からいただいています。
昨年の今ぐらいの時期から、
小説家になるにはスペシャルがきっかけで、
バックナンバーを
ナンバー1から聞くようになり、
やっと148まで追いつきました。
すごい、すごい。
素晴らしい。
結構追いついた。
私は二十歳で就職した後、
近所の騒音が原因となり、
32歳の時に
躁鬱で退職しました。
通院は億劫で仕方なかったのですが、
失業手当を受給も終わることから、
そろそろ直さなきゃと
焦っていた頃に、
気晴らしで夜中歩く習慣を
つけたところ、
今では浮き沈みも少なくなり、
少しずつ働けるようになりました。
よかったね。
夜の散歩に、
くすっと笑える掛け合いや、
自分では触れたことのなかった知識を
与えてくれた大人児には
感謝しています。
それはちょっと嬉しいね。
散歩を続けられて、
15:00
結果的には、
社会復帰まで支えてくださった
大人児の皆様、
本当にありがとうございました。
よかった。頑張ったね。
最後に意見があります。
イラさんは、
この番組でリスナーの小説を
募集・公表することは
お考えでしょうか?
私はこの番組がきっかけで
小説を書いていますが、
応募したい賞があるわけではなく、
目標がないため、
相当調子がいいときに
しか机に向かいません。
もちろん番組で
公表いただくとなると、
その作品では
ほとんどの賞に
応募ができなくなるか
と思いますが、
イラさんが公表してくださる
機会があれば、
ぜひ最後まで書ききる
きっかけになるのでは?
と考えました。
他力本館でごめんなさい。
ということなんですが。
でも、これさ、
やっぱり賞に出した方がいいよ。
逆に。
すると、この番組で公表するのは、
他のリスナーの人は
一回も読んだことがない本のことを
語るわけだから、
難しいんだよね。
現実的にね。
個人へのメッセージになっちゃうから。
でも、賞は一回出してみた方が
いいんじゃないかな。
まずはね。
ただ、このやり方で
多分、
簡単と書いていくっていうのは
一つの手だと思う。
それこそさ、
過負荷じゃないけれど、
自分が死ぬまで好きで
書いているんだけど、
もう最後は友達に、
ここに残っているものは
全部燃やしてくれって
言ってなくなるんだけど、
その友達が、
これは素晴らしいから
残すって言って、
それで今、
世界の文豪になってるわけじゃん。
そっからですもんね。
なので、
そういうふうに
閉じちゃってもいいし、
新人賞に出しても
どっちでもいいんだけど、
もっと誰かに読んでもらった方が
いいなとは思うね。
もったいないからさ。
確かに。
素晴らしいですね。
夜の散歩から。
ありがたい。
夜の散歩さ、
148回分聞いたってすごくない?
すごいし。
僕らの、
僕なんて、
僕のこのバカ話も
聞いてるってこと?
薬としていると思うよ。
ありがとうございます。
スッとしてくれて嬉しい。
質問いきたいと思います。
30代の男性からです。
石平先生、
はじめまして。
駄文にて、
下手っぴな質問をする無礼。
先んじてお詫び申し上げます。
なに?
武士?
上に武士。
先日、
YouTubeで偶然、
おすすめに出てきたのをきっかけに、
大人の放課後ラジオを見始めたのですが、
多種多様なジャンルを相手に、
小説家ならではの繊細な感覚で、
社会を捉えて解説する
快活なお話ぶりに
すっかりハマってしまいました。
ありがとう。
動画の中で繰り返し登場する、
どうやったら小説家になれるかという
先生のお話を耳にするうちに、
次第に僕も小説家として、
自分のアイディアや感覚を
他人に見てもらいたいと
考えるようになり、
恥ずかしながら30歳で、
人生で初めて筆を取り、
長編小説を書き始めました。
ジャンルは自分が好きな
ミステリーを選びました。
しかし、いざ書き始めてみると、
もちろん構成自体の
不十分さもあるでしょうが、
僕の書く文章は、
冒頭から末尾まで、
説明口調で、
僕が○○したという形で、
押しつけがましいほど
一人称主語と、
面白みのない比喩表現が並び、
そうしてテンポも悪く、
とても読みづらいものができて、
内心とがっかりしました。
改めてプロの先生方の
書き方を学ぼうと、
本屋へ足を運ぶと、
石田先生も言葉のリズムと
18:00
しばしば形容されるように、
登場人物の会話、比喩、
動きさながらの曲の、
Aメロ、Bメロ、サビのように、
短く束としてまとまって、
繰り返されており、
少ない言葉数の中で、
物語が展開しており、
千歩よく、
目に流れ込んでくるようでした。
比べて、自分は文才がないなと、
思い知らされてしまいました。
新人文学賞の審査員も
されているということで、
玉石混合を含めて、
たくさんの書籍をお読みになって
おられるかと思いますが、
先生にとって読みやすい、
文章を書くコツなどありますか?
ぜひ解説を、
ご教授いただきたいです。
あのね、
単純に、
ブレークスルー1個するんであれば、
今これ、
単独の探偵が、
何か事件を解決してると思うんだ。
だから、最初に戻るの。
シャーロック・ホームズだって、
ワトソンとホームズじゃない。
なので、
補佐役をもう一人やって、
会話の中でストーリーを
動かしていくようにしないと、
いつまで経っても、
テンポの悪さは抜けないから、
突拍子もない、
ワトソン役を1個作って、
それをキャラクターを考えて作れば、
同じストーリーを書くのでも、
全然テンポが変わるので。
確かに。
即答ですよ。
それをやれば変わるし、
あと、もっと削った方がいい。
丁寧な言い回しにしようとしすぎてるから、
今のメールでも。
メール見ても。
バサバサ切っちゃっていいので、
シンプルに、
単純な言葉で、
普段話しているように書くっていうのと、
ワトソン役に、
ちょっと変わったキャラクターを押さえて、
会話でストーリーを繋ぐっていうのを覚えれば、
それだけで、
2段階ぐらいうまくなれるよ。
ちなみに、
この方の普段は、
生物学者として、
研究室で働いておられる、
ということなので。
それを使って。
生物学探偵。
今、アメリカでいるよね。
昆虫探偵もいるし、
生物学探偵もいる。
なので、
それを使った上で、
助手役に何か変な人を入れよう。
なるほど。
例えば、
パッと思いつくのは、
身長が190センチある、
ドラッグクイーンとか。
おねえ言葉なの。
ドラッグクイーンでかい人いますよね。
それで、
いつか、
大立ち回りをする時には、
怪力で相手を、
バタバタぶっ倒す。
最高ですね。
それはいいや。
なんていうような、
突拍子もないキャラなんかを入れながら、
ちょっと突拍子もない。
毎回、
動物が何か絡む話にしよう。
でも、
やっぱり、
あれですね。
もちろん才能とか、
いろんなことも大事ですけど、
やっぱり、
今のちょっとした、
スキルというか、
知ってるだけで、
やっぱ開きますね。
本当に。
そうだね。
ぜひ。
何の小説か、
楽しみにしてます。
書き切ったら、
ぜひ。
ということで、
今日、
文章の関する質問なんかも、
この後、
続いていくのかな、
と思うので、
この後、
エッセイ、
僕たちのおすすめの話も、
しつつ、
やっぱり、
飯田さん、
エッセイ書き手でも、
伺っていきたいと思います。
続きは、
ご視聴方法は、
4通りです。
ニコニコ動画、
YouTubeメンバーシップ、
Appleサブスクリプション、
そして、
audiobook.jp、
いずれかの方法で、
ご視聴ください。
詳しくは、
概要欄をご覧ください。
それでは。
はい、また。

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