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2022-12-06

【著者の声 #13】『光のとこにいてね』 一穂ミチさん(小説家)(大人の放課後ラジオ)

【著者の声シリーズ】
人生を豊かにする一冊を書いた著者のお話を届けることで、
ひとりでも多くの人に本と著者の方の魅力を知ってもらいたい。
そして本の世界を元気にしたい......

石田衣良と編集部の思いから立ち上がったプロジェクトです。


【一穂ミチさんへのインタビュー(全編)】
前編 https://youtu.be/QqWnd8XKxr0
後編 https://youtu.be/TcN5xg5u7Jk
再生リスト | https://youtube.com/playlist?list=PLh7eiOWS7pygOgMfBAVq-R5VOUMNnB8jW


【プロフィール】いちほ・みち
2007年『雪よ林檎の香のごとく』でデビュー。
劇場版アニメ化もされ話題となった『イエスかノーか半分か』などボーイズラブ小説を中心に作品を発表して読者の絶大な支持を集める。21年に刊行した、初の単行本一般文芸作品『スモールワールズ』が本屋大賞第3位、吉川英治文学新人賞を受賞したほか、直木賞、山田風太郎賞の候補になるなど大きな話題に

『光のとこにいてね』 https://amzn.to/3Om0RbW


【聞き手/早川洋平】
はやかわ・ようへい/1980年横浜生まれ。新聞記者等を経て2008年キクタス株式会社設立。羽生結弦、コシノジュンコ、髙田賢三など世界で活躍する著名人、経営者、スポーツ選手等ジャンルを超えて対談。13年からは「世界を生きる人」に現地インタビューするオーディオマガジン『コスモポリタン』を創刊。 海外での取材を本格化するいっぽうで、戦争体験者の肉声を世界へ発信するプロジェクト『戦争の記憶』にも取り組む。
公共機関・企業・作家などのパーソナルメディアのプロデュースも手がけ、キクタス配信全番組のダウンロード数は毎月約200万回。累計は3億回を超える。『We are Netflix Podcast@Tokyo』『横浜美術館「ラジオ美術館」』『石田衣良「大人の放課後ラジオ」』などプロデュース多数。近年はユニクロやネスレ、P&GなどのCMのインタビュアーとしても活躍。 外国人から見た日本を聞く番組『What does Japan mean to you?』で英語での発信もしている。
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00:09
小瀧柚子と畔倉香音、7歳の時に運命の出会いを果たした二人の四半世紀にわたる物語を書いた感動作ということなんですけど、
これ実を言うとですね、プルーフ版ということで、こちらにあるんですけど、後ろに一穂ミチさんの手書きでね、
今までで一番自信がありません、でも今までで一番小説書いたって気がしていますと書いてあるんですけど、
これはどういうゆえでこんな言葉が出てきたんでしょう?いつも自信ない?
いつもないですね。基本的にいつもないんですよ。ある人ってなんであるんですか?
僕もいろんな小説家の方インタビューしてきて、あんまりこういうことは聞いたことないんですけど、
フラットな方もいるじゃないですか、きっと。特にないけどあるわけでもないみたいな。
でも一穂さんは自信がないけど、でも今まで書いたっていうのはどういうゆえなんですかね?
一口言うと、名前の付けられない感情とか、名前の付けられない関係っていうのは簡単なんですけども、
それを描こうとしたときに、絵画でいうと印象派みたいな、影を描くことで光が見えるみたいな描き方って、
私にとってはまだすごく難しいことだなって思いながら書いてることが多かったんですよね。
どうしても分かりやすく説明をしたい、こういうふうですよって噛み砕いてしまいたいっていう気持ちがあって、言ったら鉛筆とかペンで重線を書いて、
こういう輪郭のこういう感じで描くのが大切です。
うん。
形のっていう説明を
どうしてもしたくなってしまって
それもその自信のなさの
現れなんですけれども
そういう方向に行こうとすると
担当さんがこれは書かなくていいです
というふうに軌道を修正して
くださって
名付けないものを名付けないまま書き終えることが
できたなっていう手応えが
あるのは本当です
自信がないっていうのも
そういうことで
でも今その影を書くことでというか
その辺がなかなかっておっしゃいましたけど
今までスモールワールズとか
パラソルでパラシュートとかもそうですけど
個人の印象ですけど
普通の人で何も明らかにしている人でも
そういう人にも必ず何か表に見せないものが
当然あるみたいな
そういったものが結構フィーチャーされて書かれているように
私は受けたんですけど
そういう意味では影の部分っていうのは
今までも当然書かれていたような気がするんですけど
それとはまたちょっと違うんですか
そうですね枚数的に長いっていうのも
ありましたし
今までより少し大きい
キャンバスで書いてみた
でも色数的にはそんなに多くないっていうようなところで
結果的にいろんな挑戦をさせてもらったなっていう気持ちですね
いろんな挑戦っていうのは例えば
そうですね
女の子同士で
友情でも恋愛でもないような
なかなかこれ
人にあらすじを説明するのが難しいと思うんですけれども
03:00
そういう明確な基礎点決
必ずしもあるものでないニュアンスっていうのを
やらせてもらったっていう感じがします
やっぱりスモールワールドだと
家族のいびつさみたいなのが描かれていたように思うんですけど
今作はそれとはまた異なる形で
個人的なんですけど
家族ってなんだろうって考えさせられたんですね
それやっぱり前編通してなんですけど
読み終えて今思うのは
やっぱり良い悪いではなく
自分以外は全部他人
家族も恋人も友達も
異性間の愛だろうが同性愛だろうが
みんなイコールかなっていう風に
ちょっと思ったんですけど
その辺さっき理事長さんがおっしゃってた
この二人の関係性は恋愛でも何でもない
っていうちょっと近いものはあるんでしょうか
そうかもしれないですね
他者との距離っていうか
なんででしょう
すいません僕もちょっと分かりにくかったかもしれないですけど
具体的にこの中でちょっとだけネタバレしちゃいますけど
なんかユズとカノンの言葉で
今僕が申し上げたことを
その如実に感じた部分があって
一つはどっちも最後の方かなと思うんですけど
ユズの心の中の家に誰をどこまで入れるか
自分で決めていいっていう文章と
カノンのそばにいてご飯を食べさせて
愛情をかけるのは誰だっていいんだよ
産んだ人間のすることだけは特別で
尊いなんて思わないっていう
二つがそれぞれあったと思うんですけど
どちらもそれぞれ別の言葉なんですけど
ある意味同じというか
そうすると関係性って何なんだろうって
なんかちょっと考えさせられたんですよね
つまり血縁とか家族って
そうですよね
家族だからどうこうとか
母親だからどうこうっていう風に
一義的に決められることに対して
私はあまり好きじゃないですよね
自分は子供いないですけれども
ヤフコミとかでそういうの見るだけでも
イラッとしますよね
そうなんですね
なんか母親なのにこんなことするなんてみたいな
それと関数にもなっちゃうんですけど
その今の家族って何だろうと同時に
結局愛って何なんだろうみたいに思って
編集者の担当者の方で
この紹介文にもありますけど
35歳男趣味はゴルフ
読書の感動を伝える提携句として
自分の物語というものがありますが
最初自分の物語ではないなと思いました
でも読んでそれはすぐに消えていったと思うんですけど
僕も本当に撮ってつけたくて全く同じことを感じて
もっと言うとアニメ版ですけど
イエスかノーか半分かを見させていただいた時に
やっぱり国枝と都築との関係性を見て
あちらにもキスシーンがあって
こちらにもね
ちょっと女性同士の近いものがあったと思うんですけど
なんかその時に
最初
関係ないなと思ってたけど
誤解を恐れずに
僕どっちもやっぱりすごいドキドキしたんですよね
ありがとうございます
なのでなんか自分の中の
今までそういう経験はないんですけど
なんかその気持ちがわかるみたいに思って
ちょっと興奮したところも正直あって
ありがとうございます
いやなので
家族って何なんだろうもそうだし
愛って何だろうとか
なんかその辺がいい意味で
いちほさんがこの作品書かれることに
さっき決めつけたくないって
決められるのが嫌だっておっしゃってたと思うんですけど
06:01
なんか全く同じように感じて
だからなんか
その辺すごく不思議で
読み終えた時には
自分の物語じゃないと思ったけど
なんかわかるわみたいな
そういうものって
なんかいちほさん書かれる時に
その辺をやっぱり読者に
例えば感じてもらえたりとか
何かあったんですかね
それか今までの作品でも
常になんかちょっと
個人的には通ずるとこがあるよね
そうだな
同じ人が書いてるので
どうしても通廷するものっていうのは
あるのかなって
いやでも書いてる時は
ほんとあんまりこう作品とからし
ちょっと決めてなかったんですね
これに関しては
もうあの連載なのをいいことに
とりあえずなんか今後の締め切りを
乗り切ってから考えようみたいな
あのドラえもんの話で
タイムマシンで
なんか翌週の漫画読みに行くっていうのが
あるじゃないですか
おしし仮面っていう漫画の続き読みたくて
行ったら結局なんか漫画の先生が
なんかその未来から持ってきた原稿を
見て書いてるみたいな
話があったと思うんですけど
あれはたぶん藤子先生の心の叫びだったんだな
と思うとともに
なんかすごいわかるって思って
未来の自分のカンニングをしたいと思うぐらい
割とこう
悪い言葉を言えば行き渡りばったりな部分も
なんとか物語として
収束してほしいなっていうところで書いてたので
何かそういうメッセージ的なものって
いつも私何にもないんですよね
出たとこ
勝負こんなんできましたみたいな感じですね
じゃあなんか今おっしゃったように
というかその当然ね
市保さんが全部書かれた作品なんで
市保さんの作品は
ここに残る読者の独語感とか
そういう世界観っていうのは
当然通ずるものがあると思うんですけど
もうなんかそこはあまり意識して
書かれてないっていうことなんですか
そうですね
全く意識してないと思います
決める決めないっていうのは
結構決めつけるとか
最後は自分で決めるとかなんか
決めるっていう言葉が
市保さんの今までの過去のインタビュー見てきたり
先ほどのところにも出てきたと思うんですけど
他人に対しては決めつけないっていうのと
先ほど心の中の家に
誰をどこまでいるか
自分で決めていったと思うんですけど
それと他人に対しては決めつけない
これ2013年の
三浦志恩さんとの会談の時に
なんか振ったら土砂降りでしたっけ
そこで登場人物を書く時には
誰も否定しないようにと思っていると
今回なんかそう思えたんで
はい
決めつけないとか否定しないとか
なんかその辺をやっぱりすごく受けるんですけど
先ほど話してもそういうのは多分あるとおっしゃってたと思うんですけど
そういうバックグラウンドって
考えたことないかもしれない
どこから来るんですかね
バックグラウンドですか
やはり自分自身子供の頃って
あまり家が裕福でなかったとか
あとは昭和の最後の方の子供なので
09:00
今の子みたいに情報量のあふれた中で
生きてないですよね
昭和最後の子で一緒です
だから私今自分が例えば中学生とかで
アニメイト近くにあったら欲しいものありすぎて
のたわち回ってると思うんですよ
こんなにもいろんなものにあふれててと思うんですけど
でも今自分の子供時代を思い返すと
割と貧しいよなと思って
平成初期の感じって
自分の親の子供の時の話とか聞いてると
いやもうありえないと思うじゃないですか
でも自分が例えば年下の会社の子とかに
なんかおばちゃんの子供の頃はさとか
マジありえないですねみたいな感じで
言われて衝撃を受けるんですよね
でも子供時代って欲しいもの買ってもらえないとか
ありふれた話ですけど
親は自分のこと分かってくれないなっていうことがあったりで
あまり好きなとこに行けるわけでもないので
必然的に図書館に行くことが多かったんですよね
その時から今もなんとなく思ってるのは
結局自由なのって頭の中の世界だけだから
その頭の中の自由っていうのを
私は誰にも明け渡してはいけないし
それと同じように人の頭の中にも
その人の世界っていうのはあるんだなっていうのを
漠然と思ってた気がします
その本を読むっていうのはまさに
誰かの頭の中を見せてもらうことなので
なんかそうやって大きくなってきた自分が
誰かの頭の中を否定したらいけないなっていうのは思います
なるほどなんかすごい腑に落ちましたね
そのひかねのとこにいてねって
今までの作品ともは
当然話は違うんですけど
なんかこの作品の中で今までにないような
ご自身にチャレンジしたことって何かあるとしたら
抽象的なこと具体的なことどんなことでもいいんですけど
分厚さと
まず
はいあと長いスパンで登場人物
完成期ですからね
これ最初から考えてたわけじゃんそれも
子供から大人になるまでっていう風にはしようかなって思ってました
年齢をどれぐらいジャンプするかとか
最終的にいくつになってるかっていうのは流動的な感じで
7歳からやってみるかっていう感じですね
四半世紀
結果的にってことだと思いますけど
その辺は何かでもある程度早い段階で見えて
そして何かその理由はあるんですかね
そうですね
子供と大人の成長みたいなのを書きたかったっていうのはあって
全くの子供から始まって少し大人になる
いろんなことが見えるけれども
まだその自分のことを自分で決められる年齢ではなく
その不自由さだけをはっきりと
認識できる年にはなってるっていう高校生から
次完全に大人になって
もう自分のことは自分で全部決めていいはずだけれども
現実ってそうもいかないっていうような
3段階で結果的にはなりました
そういう意味で連載が逆にあったのが
苦しいながらも良かったと思うんですけど
そうですね
これ書き下ろしでって言われたら
多分まだ書いてると思いますね
12:00
連載と締め切りなかったら一応さん結構
かなりかかる可能性があるんですよね?
そうですね
そもそも発注がないと書きもしないタイプなんですね
町工場なので発注あってこその納品
これでも現実的な問題として
当然締め切りがあるから書けるっておっしゃいますが
そういう時に乗り越える
そうやっても乗り越えなきゃいけないと思うので
一方道なりの習慣とかで何かありますか?
さっきの動画見るとかもそうだと思うんですけど
強いて言うなら
どうしてもしんどい時は手で書きます
キーボードでなくて
それはやっぱりなんかさっき
手を動かすって文字通り?
文字通り手を動かすんですね
そしたらなんか言葉が出やすいんですね
私昔は全部手書きでしてる時期もあったんですけれども
ちょっと手首が痛くなるんで
今はほどほどにして
やっぱキーボードだとなんか違うなと思ったら
全部消しちゃうじゃないですか
そしたらなんかこの1時間で2行かみたいな
もうますますやる気がなくなるんですけど
手で書いてると消せないんで
絶対違うなと思ってても
次書いちゃえってなるんですよ
あと書いた感ありますもんね
そうなんですよ
目に見えるので
それでちょっと弾みつけるようなところはありますね
パソコンだと消せちゃいますからね
1日今日何やってたんだろうみたいな
やっぱありますか?
ありますあります
残しときゃいいですけどね
なんか消しちゃいますよね
なんかパソコンだと
その正解を出そうとしてしまって
どうしても
でも間違えてもとにかくやってみる方は
多分トータルで言うと
時間的にもかかってないのかなという気がします
そういう意味で少しだけ中身に入るかもね
もしれないですけど
いちおさんの中で連載があったんで
ある意味コンスタントに
結果としてはある程度同じ分量書いていったわけですよね
その繰り返しだったらどう思うんですけど
やっぱり振り返って
プルーフ版にもあるように
小説書いてあって気がしていますっていうところの
裏側じゃないですけど
ここがやっぱり本当に一番ご自身にとって
苦心したなとか
ここが一番思い出に残ってるなみたいな
なんかありますか?
苦心という意味ではもうラストですね
本当ですか?
結末を自分の中でもはっきり決めていたわけでは
ないので
自分でもなんかどうなるのかなって思いながら
君たちどうするのって感じで
ちゃんとどっかに着地できるのかなっていう
冷やしだした気分っていうのはずっとあって
すごい長尺のお話を
読者さん付き合っていただいたわけなので
何らかのそのカタルシスのあるような
終わりでなければっていうことは
ずっと考えていて
別にハッピーエンドである必要は
必ずしもないと思うんですけれども
何が最適解みたいなのか
っていうのをやっぱり書く前はドキドキしていて
いざ書いてみたら
登場人物のやることを
私が追っかけて書くみたいな感じにはなったので
良かったなっていう
これネタバレできないのがちょっと痛いところなんですけど
これねなんか最後の方で
個人的にはやっぱりちょっと2点3点じゃないですけど
するような感じを受けたんですけど
本当に最後今の苦心を感じさせないね
15:00
本当に駆け抜ける感じで
僕本当にすごく心打たれたんですけど
そういう意味ではそのラストは苦心しながらも
こう書いたけどこうに変わったみたいなのは
あんまりないんですか
ラストに関してはないですね
ただ本当初期の段階では
ちょっとラストシーンのその後みたいなのを
つけてたエピローグみたいなの
それ高橋さんにお出しして
あるのとないのとどっちがいいですか
みたいな話し合いをして
あんまない方がいいですね
ということになりました
今これ音声聞いてる方
ちょっとよくわかんないと思うんですけど
他に連載を担当されていた文芸春樹の高橋さんも
ちょっとプチ参加していただいてるんですけど
途中から本当は高橋さん移動されてたんですけれども
そうなんですね
私の面倒を終わるまで見て
責任を取っていただきたい
せっかくなんで高橋さんのお名前も出たんであれですけど
高橋さんいわゆる連載の編集者側として
今ラストの話も出ましたけど
苦しんでる一郎さんに
なんか気持ちよく書いてもらうために
心がけたような面白い話ありませんか?
待ってる側からすると
あまり苦しみを感じさせないところはありました
そういうか一郎さんちゃんとしてらっしゃるので
遅れるときは遅れるって絶対言ってくれるんです
締め切りの近くに
なので編集者からするとそれは非常にありがたい
高橋さんって基本的にクールなんで
いいとこはいいってちゃんと言ってくださるし
ここはよくわからないとか
ここなくてもいいんじゃないですかね
みたいなところも
忌憚なく言っていただけるので
そういう意味では信頼を置いてやりやすかったですね
フラットに言ってくださるので
フラットなのでブレないですよね
感情が割と安定してるので
私がすぐ不安定な方なんで
やっぱこうすればいいのかな
二人でなっちゃうとね
わちゃわちゃになっちゃう
そうなんですよ
そうかでもなんか一番気になるのは
当然出せませんが
エピローグで終わりの後の続きを
高橋さん見てるわけですよね
もうこの今回ね
初版限定スピンオフ小編付きですけど
そこはもう誰も知ることができないってことですよね
今のところはそう
そうですねその後は分かんないですけど
いいですねさすがですね
もうちょっと知りたいところで止めてますよね
そうですね
止めてますがご想像にお任せしますっていうところが
ただこれは多分言えないですが
この最後の一文でこの話を編集者的には終わらせたかったんですよね
それがすごい強い
多分この一文を読んだら
この長い話を読んできた
さらに甲斐があるっていうか大変ですけど
ありがとうございます
さっきそもそも書けない時どうするかって話もありましたけど
日頃書く環境ってどんなですか
つまりどんな場所でも書けるっていう人もいれば
家のここじゃないと書けないとか
私は基本的にはその家の自分の机か
会社の近くのカフェがあって
そこいい感じに狭い席があって
コンセントもあってWi-Fiも来てるので
そこで2時間とか頑張る時もありますけど
基本的には家ですね
家ではなんかものすごい大きいデスクトップのモニターに
18:04
みたいなこだわりとか
このキーボードじゃないととか
なんか結構あるじゃないですか
作家さんによっては
もう普通にこのiPad
iPad?
iPadです
これ聞けてよかった
これは新鮮です
本当ですかiPadにBluetoothのキーボードとか
そうですiPadのキーボード
ちょっと衝撃的なんですけど
打撃感とか大丈夫ですか
あんまりその辺は気にしないですね
手で書く時は万年筆と方眼のノートを使いますね
私すごくちっちゃい字を書くので
本当もう5ミリ方眼でも余るぐらい
方眼いいですよね
いいです
いいですよね
青い方眼で
万年筆はノック式のやつですね
蓋閉めるやつだと一旦閉めたらもう開かないと
確かに
どうしても考え込む時間に乾いちゃうと思うので
ノック式の万年筆はもうすごくいいですね
なんかでも話してて
なんか手書きの方がちょっと楽しそうですねやっぱり
手書きの方が楽しいですね
後でこう読み返せるので自分で
すごい筆跡とかがとんでもないことになってたり
とかで
そうかでもちょっとiPadは衝撃的ですね
そうなんですか
いやいるのかもしれないですけど
なんか大きな画面で小説家って感じで
ダダダダって打ってるイメージあったんですけど
iPadで
iPadでちまちま
出先だとiPadのミニの方になるので
はいはいはいそうなんですね
僕やっぱ感じたのはこの中に出てくる男性って
基本的にみんなほぼすごい善人じゃないですか
すごい善人ですか
すごい善人っていうかなんかやっぱり優しい
ミナトもそうだしフジイのミナトのお兄さんだったり
いろいろあるにしてもみんないい人だな優しいな
なんかこの二人に振り回されても
家族に振り回されても優しいなみたいな感じがあるんですけど
その辺のやっぱキャラ設定じゃないですけど
これも全部自然と生まれてたんですけど
やっぱりまず当然ユズとカノンがあって
というかゲーム実践と誰から生まれたんでしょう
二人女の子出そうってなった時に対照的な
二人にしようっていう感じで
ユズとカノンって同時ぐらいですかね
男性に関してはひどい男性を描いてしまうと
なんかこのこいつさえなければっていう感じになりがちじゃないですか
すごくわかりやすくなってしまうというか
そうなるとなんていうか
女性対男性の構図になってしまう
それはこの物語で描きたいことではなくて
女性としている時高橋さんがふとなんかこう
最近のいろんなニュースとか見てると
男に生まれてすいませんって思う時がありますみたいなことを
ぽろっとおっしゃって
あーなるほどなって思って
まあそれもあって二人にとってマイナスになるような存在には
描きたくないなっていうのはありました
誰か一人をっていうのは
やっぱりずっと今日のインタビューとか
今までの作品とかでもなくて
21:01
なんかそういう人が
ほとんど出てこない感じがするんだ
発言がなかなかねしづらい逆にありますからね
男性ではすら考えすぎると言えないみたいなね
なんかその加害性みたいなところを出してしまうと
みなとなり夫女のキャラクターではなく
男性という性別からの加害っていう風になりがちなので
その辺のさじ加減っていうのは非常に難しいなって考えた結果
弱さと優しさのある人っていう
うん
男性ですね
本当に今の話ですよね
なんか読んでて自分もいいんだって言うと
なんか反応が浮いたような言葉になっちゃいますけど
ちょっとその辺のさじ加減が絶妙
やりすぎてもちょっと不自然な感じあるじゃないですか
その辺の微妙のさし加減
まあそれがまさに一浩さんのセンスサイレンだとは思うんですけど
その辺はもう書きながらなんとなく生まれていくやっぱりものです
そうですね
あのキャラクターに関しても書く前に
こうあんまり細かく詰めないです
ながらっていうところが大きいですね
そういう意味でこの作品やっぱりね
非常に個人的には
読み終えた後
安心感というか感じたんですけど
この本が
出て他にも
今もまた書かれてますよね
そうですね
連載っていう形で書いてるのは
川出書房さんのスピンっていう
雑誌
あとは
公文社さんの小説宝石に
不定期で短編を
載せていただいたり
っていう風にポツポツとやらせていただいております
最後の最後にですけど
これ聞いてる方に向けて
メッセージを一言ください
そうですね
帯には最高傑作と書いていただきましたが
言うほどでもないかもしれないけれども
私はこの物語
好きなので
読んでくださった方も
少しでも好きになってくれると
嬉しいなと思います
よろしくお願いいたします
ありがとうございます
あんまりメッセージをみたいな
すいません意外とオーソドックさんなかったので
ちょっと戸惑ったと思うんですが
でも最高傑作ではなかったかもしれませんが
っていう瞬間に高橋さんがビクってね
ちょっと動いたんですけど
高橋さんちょっと一言加えてもらえますか
さっきの繰り返しになっちゃいますけど
このお話がこの最後の一文で終わるんだ
っていうのを体験してくれた
今年一番印象に残る読書になるんじゃないかと思います
やっぱり読みたくなりましたね
そしてこれさっきもね
強調させていただきましたけど
この初版原典の
初版原典でスピンオフ小編ついてますので
これは本当に僕もさっき初めて見たんで
まだ読めてないんですけど
価値あるものだと思うので
光のとこにいてね
初版原典ショートストーリー
青い雛一歩道
米印
本作は光のとこにいてねのスピンオフです
本編読了後にお読みいただくことを
お勧めしますということで
これがどんな話かも
ぜひ初版で読んでいただいてということで
今日はですね
小説家の一歩道さんに
光のとこにいてねについて
24:01
お話を伺いました
一歩さんありがとうございました
高橋さんもありがとうございました
ありがとうございました

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