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2025-06-20 12:34

今、百貨店業界が熱い⁉投資先におすすめかインターン生が調査してみた

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サマリー

百貨店業界は現在、衰退が懸念されていますが、一部の都市部では業績が回復している複雑な状況です。インバウンド需要の増加が牽引していますが、地域差や為替変動などのリスクも存在します。最近、インバウンド需要や富裕層需要によって安定した成長が期待されていますが、為替リスクや市場の構造的問題も抱えています。特に三越伊勢丹や高島屋の戦略的な取り組みが注目されています。

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インベストメントブリッジがお届けする、いろはにマネーのながら学習。
この番組では、インターン生2人が株、投資、経済関連の気になる情報を分かりやすくお伝えしていきます。
インターン生の会話をながら聞きする感覚で一緒に勉強していきましょう。
おはようございます。インターン生の渡辺です。おはようございます。インターン生の山口です。
百貨店業界の現状
今日はですね、百貨店業界について扱おうと思っているんですけれども、
いつもと少し違った切り口でお話ししたいと思っています。
今回のテーマはですね、百貨店業界は投資先におすすめ、最近の動向と将来性をインターン生が調査してみた、となります。
つまりどういうことですか。はい、これがですね、今回はインターン生である私渡辺が気になった業界について、
業界動向とあとは投資に適するかどうかっていうのを調査していく内容となっています。
その業界の最近の動向はもちろんですけれども、将来性やリスクだったり、投資判断となる材料をなるべく広く出していけたらと思います。
ぜひ投資の際の参考にしていただければと思います。百貨店業界の動向とか将来性について知ることができるってことですね。
最後にぜひ渡辺さんの個人的な評価も聞いていきたいと思います。はい、もちろんです。
今回百貨店業界を取り上げたのはですね、先週ふと見たタモリステーションっていうテレビ番組で、デパ地下について取り上げられていたからっていう単純な理由なんですね。
この中で一番印象に残ったのが、百貨店の地下ってもともと土足置き場として使われてたらしくて、それ知ってました?
土足置き場ってちょっとイメージつかないんですけど、今百貨店の地下って結構ご惣菜とかが置いてあって、あれが土足置き場として使われてきたってことですか?
はい、そうなんですよ。
ということは百貨店は昔土足禁止だったってことなんですか?
鋭いですね。なんかそうみたいですね。
で、土足解禁とともにデパ地下文化も生まれていったらしいですね。
なので、話はされましたが、そんなデパ地下を有する百貨店業界について今回は扱っていきたいと思います。
なるほど。実は私の実家が岐阜にあるんですけども、つい先日百貨店だった高島屋が去年閉店してしまったので、百貨店というと衰退事業、衰退業界っていうイメージがあるんですけども。
確かに、業界全体で見れば衰退傾向にあるっていうふうに言われてます。
ただ、結構一般的な話をなぞるだけじゃ面白くないと思うので、ぜひここからは私からの視点も交えて業界の将来性について話をできればと思います。
はい、ぜひお願いします。
それでは本編に入りましょう。
先ほど山口さんから百貨店業界は衰退業界みたいな言葉があったんですけども、これはなんかどういった点からそう思いますか?
そうですね。まず地方の人口減少が考えられますよね。
ショッピングセンターやスーパー、最近だとECなど、消費者の選択肢も多様化してきましたよね。
あとは、結構地方の百貨店は建物の老朽化が進んでいるイメージで、それを立て替える能力がないっていうこともある気がするので、そういった面から百貨店業界は衰退業界かなというふうに考えました。
これはいい視点ですね。
業界の動向と回復要因
まず百貨店業界の現状についてですが、実は結構明暗がはっきり分かれている状況なんですね。
全体的には結構回復傾向にはあるものの、詳しく見ると結構複雑なことになっています。
回復傾向にあるんですね。複雑ってどういうことなんですか?
はい。これがまずは目の方を見ていきたいんですけれども、
2024年の百貨店業界の年間売上高は前年比6.2%増の6兆3,282億円になっています。
これが2019年までは6兆円台をキープしていて、コロナ禍の2020年には4兆円半ばまで急落していたので、コロナ前の水準に回復してきたって言って良いでしょう。
そうなんですね。回復してきた要因は何だったんですか?
そうですね。これが最大の牽引力はインバウンド需要となっています。
これが本当にすごくて、2024年のインバウンド売上は前年比85.9%増の6,487億円となって、これが調査を開始して以来の最高を更新していますね。
なるほど。確かにコロナ禍からのインバウンドって凄くギャップがあるんで、業績もうなずけますね。
外国人観光客の購買力が本当に強いっていうことが分かりました。
でも先ほど複雑って言われてましたが、そのあたりはどういうことなんでしょうか?
これが実は業界内で明確な二極化が進んでいます。大手の都心店舗っていうのは絶好調なんですけれども、地方や郊外店はやっぱり厳しい状況が続いているっていうことですね。
そうですよね。私の地元岐阜でもやっぱり百貨店が潰れてしまったって面でも感じられますね。
具体的にはどの程度の差があるんですか?
例えばですね、大きいところでいくと三越伊勢丹ホールディングスでは、2025年3月期の業績に関して中期計画策定当初に掲げていた営業利益350億円に対して実績で763億円、中継の当期準利益280億円に対して528億円という形で目標を大きく上回って着地しています。
その一方で地方では閉店が相次いでいるということで、現在は先ほど言っていた岐阜県とか山形、徳島、島根、この4つの県では百貨店がゼロな県なんです。
なるほど。それは深刻ですよね。
そうですね。さらに15の県では百貨店が県内に1店舗しかない状況になっていて、これはやっぱり構造的な問題として浮き彫りになっています。
確かに1店舗だとあまり住民の方に馴染みがないようになってしまうので、ちょっと業績では心配な面でもなってきますね。個別の企業はどうなんでしょうか?投資を考える上ではとても気になりますね。
はい。これが先ほども軽く挙げた業界最大手の三越伊勢丹ホールディングスを見てみましょう。
2025年3月期の営業利益は過去最高を更新する763億円。計上利益は前年から282億円増の881億円と成長を見せています。
おー、なんかすごい。計上利益がすごく上がってますね。
そうなんですよ。また2020年3月期頃から実施している固定費コントロールというのもすさまじいんですよ。
これが2019年3月期と2025年3月期を比較すると、売上高は19%増加しているのに対して半関費は89%と減らすことに成功しています。
一般的には売上が増えると半関費が増える傾向にあるので、構造改革が進んでいるのだと読み取れますね。
すごいですね。全体的には伸ばしていて、またコスト構造改革も進めているっていうのは本当に素晴らしい決算内容と言えますね。
戦略面ではどういった取り組みをしているんでしょうか?
これが個人の客と書いて顧客業への事業転換を推進しているんです。
アプリや専用カードの利用で顧客一人一人とつながって、それぞれに適したアプローチを仕掛けていくという戦略ですね。
やっぱり百貨店というのは新規顧客の固定化が重要になってくるので、これは注目すべき取り組みだと思います。
なるほど。こう聞くと百貨店もオンライン強化が重要ってことなんですね。
そうですね。あとはDXによる事業変革が業界を通しての共通の課題になっています。
これまでの高品質な接客っていうリアルテンポの強みを生かしながら、オンラインチャンネルも強化していくっていう必要があるんです。
確かにすごく両面で強化しているっていうことが業績にも反映されてそうですね。
投資判断とリスク
リスクもありそうなんですが、どんな点に注意が必要なんでしょうか?
そうですね。今のところこのインバウンド需要が結構大きく関わっているので、最大のリスクは為替変動となります。
実際に円高傾向の影響でインバウンドの免税売上高が前年同期比でマイナスに転じたケースも見られました。
なるほど。インバウンド頼みの構造だと為替の影響をもろに受けてしまうんですね。
投資判断としてはどう考えればいいんでしょうか?
これは長期的にはあり、短期的には待った方がいいっていう風に個人的には考えています。
これは市場縮小とかECの台頭とかっていうのは一般的な要因なので、それ以外の観点から説明していきたいと思います。
短期的っていうのは具体的にどうでしょうか?
まず短期的に言いますと都心大手の三越伊勢丹だったり高島屋などについてはインバウンド需要や富裕層需要に支えられた安定した収益基盤がまずあります。
ただインバウンドの影響をもろに受けるので円高になると業績が少し危うくなりそうではあるというのは現状あります。
現在トランプさんの影響もあって、今後円安に触れるか円高に触れるかが不透明になっているので、今は待ちということですね。
また最近では法日外国人向けの消費税の免税制度を廃止する声が与野党で出てきました。
これが実現するとなるとインバウンド消費が落ち込むことも考えられますので、先が見通せない今は慎重にならざるを得ないということです。
中長期的な成長戦略
なるほど、先が不透明なうちは待ちっていうのがいいってことですね。
では中長期だとどうですか?
これは為替の面で長期的に見れば円高は進むと思いますが、百貨店各社は国内の顧客体験強化にも乗り出していて、インバウンド通りの戦略ではないというところがあるので、これからもゆっくりと成長していくことは期待されます。
百貨店の固定顧客への個々のアプローチというのは、やっぱりショッピングモールとかとは異なる強みではあるので、DX推進などで是非成長を遂げて欲しいと思っています。
また百貨店名柄は優待も結構魅力的でして、三越伊勢谷の高島屋は買い物が10%割引になる優待カードを優待に設定していて、上限額はあるんですけれどもフルで利用すると優待含めた利回りは10%みたいな相当なものになります。
なので優待名柄として持つのもアリだと思います。
最後に都心不動産の価値が継続して上昇し続けていることも挙げられます。
百貨店は立地もとても良いので、その価値というのは希少性を増していくというふうに考えられます。
なるほど、百貨店業界を取り巻く環境って確かに複雑な状況ですが、選択次第では投資機会もありそうですね。
それではまとめに入りましょう。
百貨店業界は一見すると外国人観光客で賑わっていて好調に見えますが、実際には地方と都市の二極化、為替リスク、構造的な市場縮小など様々な問題を抱えていました。
でも大手の百貨店については、富裕層やインバウンド需要をうまく取り込めれば、まだまだ成長要地がありそうですね。
まさにその通りです。特に三越伊勢丹の顧客業への転換や各社のDX推進がどう身を結ぶかというのが、今後の投資判断の鍵になりそうです。
今回の話で百貨店業界に興味を持っていただいたら、個別企業の戦略までしっかり見極めることが重要ですね。
そうですね。特に高島屋とかは現在のPR、PBR割安なので、今後市場から評価されれば上昇する可能性もあります。
ただ業績が落ち込んだら元も子もないので、投資の際はリスクとリターンを天秤にかけて慎重に判断していただければと思います。
お話しした内容は情報提供を目的としたものであり、過去の実績、予想、見解、将来の成果を示唆あるいは保証するものではございません。
投資のご判断はご自身でしていただくようにお願いいたします。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
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