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インベストメントビリッジがお届けする、いろはにマネーのながら学習。
この番組では、インターン生2人が株、投資、経済関連の気になる情報を分かりやすくお伝えしていきます。
インターン生の会話をながら聞きする感覚で、一緒に勉強していきましょう。
おはようございます。インターン生の中野です。
おはようございます。インターン生の山口です。
山口さん、山口さんって野球って見たりしますか?
プロ野球見ないんですけど、高校野球は今年ほぼ全部見ました。
そうなんですね。
中野君は野球お好きなんですか?
特にプロ野球が大好きで、よく友達とかに連れられてセーブライオンズの試合を見に行くんです。
ベルーナドームの由来
セーブライオンズ、本拠地がベルーナドームっていう球場なんですけど、山口さんご存知ですか?
ベルーナドーム、名前すごく聞いたことあるんですけど、ベルーナって確か通販の会社ですよね。
なぜ野球場の名前になってるんでしょうか?
それが今日のテーマにつながるんです。
なるほど。
実は、2022年からセーブドームがベルーナドームに名前が変わったんですが、
そのベルーナという会社、通販事業だけでなく、近年のホテル事業で大きな成果を上げているんです。
今日は株式会社ベルーナ証券コード9997について、特にホテル事業の躍進と最新の業績を中心にお話ししていきたいと思います。
はい、お願いします。
その前に恒例のちょこっと株式会社のコーナーです。
今日の用語は何ですか?
今日の用語はネーミングライツです。
ネーミングライツとは、命名権のことで、企業が施設などに自社の名前を付ける権利のことです。
企業は一定期間、施設名に企業名だったり、商品名を関することができる代わりに、施設の運営者に対して対価を支払います。
スポーツ施設だけではなくて、最近では駅名なんかも見かけますよね。
そうですね。
企業にとっては継続的な生命効果が期待できます。
施設運営者にとっては安定的な収益源になるというメリットもあるんです。
ベルナの今回の場合は、2022年3月から2027年2月末までの5年間の契約で、セーブドームの命名権を取得しています。
なるほど、そういった5年間の契約みたいな感じの権利なんですね。
5年間って言うとかなりの金額になりそうですね。
そうですね。
契約金額自体は非公表ですが、同じ埼玉県に本社を構える地元企業として、地域貢献の意味も込められているんです。
野球ファンとしては、球場名で企業を覚えることも多いので、企業の認知度向上には効果的だと思いますよ。
確かに単なる宣伝だけではなくて、地域密着の取り組みもされているっていうことなんですね。
それでは本編に入っていきましょう。
ホテル事業の躍進
まず、ベルナという会社について簡単にご紹介します。
ベルナは、埼玉県アゲオ市に本社を置く通販大手で、医療品の通販、化粧品、健康食品、グルメ、お服など幅広い商品を扱っています。
確かにカタログで見かける会社ってイメージがありますね。
でもホテル事業もやっているっていうのは意外でした。
実はこれ、ベルナがここ数年ホテルに力を入れていて、これが業績回復の大きな原動力になっているんです。
なるほど、どんなホテルを運営しているんですか?
いろいろあるんですが、特に注目すべきは、2021年に取得した北海道の定山渓ビューホテルというホテルです。
北海道有数の温泉街、定山渓温泉にある大型リゾートホテルで、全部で647室という北海道最大級の規模を持っている。
すごい、647室って相当大きなホテルですね。
そうなんです。
しかも昨年12月には15階、16階部分を大幅にリニューアルしました。
これまでのアクティブなファミリー層向けとは違って、何もしない贅沢を楽しむ大人向けの上質な空間として生まれ変わったんです。
なるほど、コンセプトを変えてより高単価な客層を狙っているっていうことなんですね。
まさにその通りです。
そして今年はベルナのホテル事業にとって大きな転換点となりました。
今年の3月1日に、百保路ホテルbyグランベルがオープンしたんです。
新しいホテルが開業したっていうことなんですね。
これも大きなホテルなんですか?
はい、このホテルは札幌市街地で最大級の605室を誇る大型ホテルで、JR札幌駅から徒歩7分という小立地にあります。
露天風呂付きスパーとサウダー、また地上約100メートルからの夜景が楽しめるレストランも併設されています。
605室っていうのは定山系ビューホテルに匹敵する規模っていうことなんですね。
そうなんです。
さらに注目すべきは当初の計画より1ヶ月以上早く開業したという点なんです。
社長のツルの一声で決まったので賛否はありましたが、札幌市内のホテル事業が想定以上に高まっているとも読み取ることができそうです。
そして今年の7月には、小樽グランベルホテルも開業しています。
今年だけで2つも北海道にホテルが開業したっていうことなんですね。
それほどホテル事業に本気で北海道のポテンシャルを買っているんだと思います。
自社開発やM&A、形は問わずにこれからもどんどん開業を進めていくでしょうね。
それはすごい楽しみですね。
私も北海道旅行行きたいので、ぜひホテルがたくさんできれば安くなるかなって思うので、ぜひぜひもっと開業してほしいですね。
業績の分析
ということで、ホテル事業の業績について気になるんですけど、業績はいかがでしょうか?
はい。2026年3月期の第一試案決算を見てみると、ホテルを含むプロパティ事業は売上高が前年同期期24.5%の大幅増収、セグメント利益も19.9%と増収増益を達成しています。
なるほど、かなり好調と言えますね。要因は何なんでしょうか?
主な要因はやはり国内旅行とインバウンドの事業、両方が増加したことにあります。
特に北海道エリアを中心に稼働率や客室単価が上昇しただけでなく、万博開催中の関西エリアでも好調だったとのことです。
星型ホテルでは全てのホテルが県庁に推移しているようですね。
なるほど、インバウンド事業の回復はホテル業界全体にとって追い風ということですね。
そうですね。ただし一部では課題も残っています。
定山渓ビューホテルでは先ほどお話しした施設の設備投資の影響で減益になった部分もあるんです。
なるほど、投資した分の回収はこれからということなんですね。
ベルーナ全体の業績はいかがでしょうか?
第一試案期の連結業績を見てみると、売上高は微減でしたが、営業利益は62.0%の大幅増益となりました。
ただし最終的な当期準利益は前年同期比で25.7%の減益となっています。
営業利益は増えたのに最終利益は減ったということなんですね。何か理由があるんですか?
はい、主な要因は2つあります。
まず前年同期と比べて為替歳期が減少したこと、そして新たに新地ゲートローンを締結した際の支払手数料が発生したことです。
つまり本業の利益は好調だったんですが、金融面で一時的な要因で最終利益が押し下げられた形になります。
なるほど、一時的な要因ということですね。
はい、これは各事業で収益性を重視した取組を進めた結果でもあって、本業の利益がしっかり改善していることの表れでもありますね。
例えば、アパレル雑貨事業では最悪だったファッションECモールを終了し、広告宣伝費を抑制することで黒字転換を果たしました。
効率性を追求した経営が功を成しているということなんですね。通期の予想はいかがでしょうか。
2026年三学期の通期では全期期で増収増益を予想しています。
特に注目すべきは営業利益が約13.6%、当期準利益8%の増益を予想している点です。
第一四半期では一時的な要因で減益となりましたが、通期では最終利益も回復する見通しです。
となると株価の動向はいかがでしょうか。
現在の株価は1,000円前後で推移しています。
ベルーナの成長と展望
足元での推移を見てみると、好調な決算を受けて徐々に上昇傾向にありますね。
具体的にはどのくらい上昇しているんでしょうか。
年初来で見ると約30%の上昇となっています。
過去5年間の動きを見ると、コロナ禍の2020年には500円台まで下落してしまいましたが、その後ホテル事業の回復とともに株価も持ち直してきています。
なるほど。日経平均やトピックスを大きくアウトパフォームしてますね。
バリエーション面ではどうでしょうか。
現在PERは約10倍、PBRは0.7倍程度でまだ割安感があります。
配当利回りも約3%と悪くない水準ですね。
株主優待もありますよね。
はい。ベルナの株主優待はとても魅力的です。
権利確定日は3月末と9月末の年2回で、
100株以上保有していれば株主優待を受けることができます。
株主優待の内容を詳しく教えてください。
優待内容は大きく2つに分かれています。
まず1つ目は自社の通販で使える割引券かネット専用のグッズ。
または自社取役会の商品、ワイン、日本酒から選択できます。
そして2つ目がベルナグループが運営するホテル、飲食店、ゴルフ場で使える優待割引券です。
なるほど。ホテル事業をやっているからこそ提供できる優待ですね。
優待が年2回あるのも嬉しいポイントですね。
そうですよね。
ベルナのホテル事業の今後の展望についてはどう見てますか?
はい。ホテル事業はかなり成長性が期待できる分野だと思います。
特に日本のインバウンド需要は底が高くて、これからも訪日観光客数の増加が見込まれています。
ベルナは北海道という人気の観光地に大型ホテルを持っているので、
この流れの恩恵を受けやすいポジションになりますね。
本業だった通販事業を支えるだけではなくて、これから会社を牽引する事業に成長していくのではないでしょうか。
リスクとシナジー効果
なるほど。そういった一方で、リスクや課題というのはありますか?
はい。ホテル業界特有のリスクとして、景気変動、外的要因に採用されやすいという点はあります。
コロナ禍では大きな影響を受けましたし、
自然災害や感染症の流行で急激に需要が落ち込む可能性もあります。
確かにそうですね。財務面での課題はありますか?
はい。新規ホテルの開業や既存ホテルのリニューアルには多額の投資が必要なので、実際に借入金も増加しています。
投資効果をいかに早期に回収できるかが鍵となりそうです。
成長投資の段階っていうことなんですね。
そうですね。ただ通販事業という安定したキャッシュフローを生む事業も並行して持っているので、リスクは一定程度分散されていると考えられます。
特に化粧品・健康食品事業だったり、ナース関連事業は収益性の改善が着実に進んでいます。
多額的な事業展開が強みになっているということですね。
まさにその通りです。長期的には通販で培った顧客基盤とホテル事業でのおもてなしを融合させた独自のビジネスモデルが強みになりそうです。
実際、株主優帯でも通販商品とホテル宿泊の両方を提供していて、シナジー効果を狙っているのが見えます。
ベルナドームの命名権企業という身近な存在から、ホテル事業で成長を遂げる企業として新たな魅力を発見できました。
今回紹介した業績は、2025年7月31日発表の第一四半期決算端子に基づいております。
最新情報は企業の公式発表をご確認ください。また、投資判断はあくまでもご自身の責任でお願いいたします。
本日も最後までお聞きいただきありがとうございました。
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