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インベストメントブリッジがお届けする、いろはに投資のながら学習。
こんにちは、インターン生の佐方です。
本日は、なんと記念すべき500回目のエピソード配信となります。
皆さま、いつもいろはに投資のポッドキャストをお聞きいただきありがとうございます。
本日は、記事の紹介です。
本日ご紹介する記事は、為替介入とは?目的や日銀の介入による効果をわかりやすく解説、です。
2022年9月22日に、政府・日銀は急速な円安を抑えるための円外取売介入を24年ぶりに実施しました。
同年の10月21日には、市場最高額の5.6兆円での円外介入を行っています。
為替の変動は、株式などの金融資産に影響を及ぼす重要なリスク要因です。
今回のエピソードでは、為替介入とは何か、そして過去の事例やその効果まで解説をしていきます。
まず、そもそも為替介入とは何のことでしょうか。
為替介入とは通貨当局が外国為替の売買を行うことであり、外国為替並行操作とも言われています。
日本では財務大臣が演奏場の安定を実現するために用いる手段として位置づけられています。
ここからは為替介入の目的や方法について詳しく説明をしていきます。
為替介入の主な目的をここからは3つご紹介していきます。
まず1つ目の目的は、通貨の過度な上昇・下落を防ぐためです。
ある国の通貨が急激に上昇すると輸出産業にとっては競争力が低下し、輸出量の減少を引き起こしてしまう可能性があります。
また、通貨が急激に下落すると輸入にかかる費用が高くなり、インフレを引き起こすことがあるため、その国の経済にも悪影響を与えます。
このような場合、政府や中央銀行は市場に介入して通貨の価値を調整し、適正なレベルに戻すことがあります。
円安が急激に進んでいた2022年の9月から10月は輸入品の物価が高騰していましたよね。
続いて為替介入の2つ目の目的です。
それは、金融市場の安定を維持するためです。
通貨相場が急激に変動すると市場参加者の信頼性が損なわれ、金融市場が不安定になることがあります。
政府や中央銀行は市場参加者の信頼性を保つために、市場に介入して通貨相場を安定させることがあります。
次に3つ目の為替介入の目的は、外貨準備の管理や為替リスクの管理のためです。
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政府や中央銀行は、急激な為替相場の変動を抑制するときや、他国に対する外貨立て債務の返済が困難になったときなどに備え、外貨準備を保有しています。
ちなみに外貨準備とは、各国の通貨当局の管理下にある直ちに利用可能な対外資産です。
外貨準備の管理をするために、政府や中央銀行は市場に介入して外貨の買入や売却を行うことがあります。
外貨準備を蓄えておくことで、将来の為替変動リスクに備えることができるのです。
企業や投資家も海外でビジネスを行う場合、為替リスク管理のために外貨を保有しておくことがあります。
為替介入は経済政策の一環として、政府や中央銀行の判断によって実施されます。
しかし、市場の自由な価格形成を妨げたり、市場の信頼性を損なう可能性といったリスクがあるため慎重に行われます。
ここからは為替介入の方法や種類について解説をしていきます。
為替介入の方法には、円外介入と円売り介入があります。
それぞれの違いは何でしょうか。
例えば円安ドル高が起こっている場合、政府が外貨準備として保有しているドルを大量に売って円を買い入れます。
その結果、市場では円の需要が上がったような効果が期待されます。
逆に円売り介入の場合は主に円高対策として実施されます。
市場で円を大量に売ることで供給を増やし、急激な円高を抑える効果が期待できます。
2022年10月には市場最高額の約5.6兆円での円外介入がありました。
今までとどれだけの規模の違いがあったのでしょうか。
2022年9月に実施された円外での為替介入は24年ぶりでした。
1日の円外介入では最大となる5.6兆円規模で実施され、
その後約1ヶ月間の合計で9兆円を超える円外介入となりました。
一方、円高是正のために実施される円売り介入では、
2011年10月31日の8.7兆円が1日での過去最大の介入となっています。
2003年5月から2004年3月の時期に実施された円売り介入は、
なんと合計で約32兆円となっています。
続いて為替介入の影響や株式市場の反応についても見てみましょう。
ここまでご説明した通り、為替介入によって期待される効果は次のようなものがありました。
1つ目は通貨の急激な上昇・下落を防ぐことができるということ、
そして2つ目は金融市場の安定を維持するということ、
3つ目は外貨準備の管理や為替リスクの管理ができるということです。
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では、デメリットはあるのでしょうか。
為替介入には弊害も存在します。
ここでは主な弊害を3つご紹介します。
為替介入の1つ目の弊害は、
その効果は限定的ということです。
為替介入によって急激な円安や円高を抑制する効果が期待できる一方で、
その効果は限定的だとされています。
一時的に円外・円売りの圧力を加える為替介入の方法では、
根本的な解決に至らないからです。
また、介入に必要な外貨準備に限度があることも理由として挙げられます。
あくまで、為替介入は一時的な対策であることが多いです。
続いて為替介入の2つ目のデメリットは、
米国との関係に影響を与えるということです。
独自に介入を行う場合、取引国との利害が一致しない状況であれば、
両国の関係が悪化するかもしれません。
通貨安・通貨高の思惑が異なれば、
経済・政治上の問題にまで発展することもあり得るでしょう。
一般的に為替介入は、
主要通貨の一つである米ドルに対して行われることがほとんどです。
そのため、為替介入を実行するにあたっては、
米国の動向が重要視されます。
為替介入を検討する際には、
国際的な経済状況や米国との関係を
綿密に考慮する必要があるのです。
為替介入の3つ目の弊害は、
外貨準備の増大、減少が起こるということです。
円外介入の場合は外貨準備が減少、
円振り介入の場合は外貨準備が増加します。
特に円を買い入れるためには、
あらかじめ保有していた外貨準備を使うため、
その金額・規模には限度があります。
再現なく円外介入することはできないのです。
では、外貨準備を使い切ってしまったらどうなるのでしょうか。
外貨準備は様々な緊急事態に備えて蓄えられます。
例えば通貨機器などで海外から借りている
短期資金の借り替えができなくなってしまった場合、
準備資産によって債務の返済を行うことがあります。
ここまで聞くと、基本的には外貨準備は多い方が良い
と思ってしまう方もいるかもしれません。
しかし一方で、多すぎることも良くないと指摘されることがあります。
外貨を多く持っておくことは、
それだけ多くの為替リスクを負うことになるからです。
デメリットも存在するので、為替介入は慎重に行われます。
為替介入が実施されれば、株式市場にもその影響が生じます。
具体的には円高メリット、あるいは円安メリットで
企業の株が多く売買されるなどの影響が出るのです。
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実際に2022年9月に実施された円外介入の際には、
円安メリット株が多く売られたことで、日経平均の下落が見られました。
では、過去にはどのようなタイミングで為替介入が行われてきたのでしょうか。
実際に21世紀以降の日本における為替介入事例について見ていきましょう。
まずは2001年9月の為替介入についてです。
2001年9月にはアメリカでの9.11ドウジタハステロ事件を受けて為替介入が実施されました。
事件の影響により取り安が進んでいたため、円高素子を目的とした約3兆円規模での円売り介入を行ったのです。
続いて2003年から2004年の為替介入についてです。
2003年から行われた介入は、日本経済のデフレ脱却を目的としたものでした。
円高を阻止することで輸出産業を活性化する狙いがあったのです。
この為替介入は約32兆円という過去最大の規模で実施され、国内GDPを年率5%成長させるという結果をもたらしました。
為替介入の目的は達成されたように見えますよね。
しかし、この長期的な為替介入に対してはFRBからの批判を受けることになりました。
2004年3月16日がこの時期最後の介入が行われた日でした。
続いての事例を見ていきましょう。
続いては2010年から2011年の為替介入についてです。
2010年から2011年には円売りドル買い介入が実施され、その1度目の介入は2010年9月15日となっています。
当時の最安値80円に迫っていた為替状況に対し、円高建成のための為替介入でした。
当時はギリシャ危機に対するリスク回避の動きによって円高が進行していました。
その時のニュース報道を私自身今でも覚えています。
2度目の実施は東日本大震災を受けて円高が進行したタイミングでの実施でした。
その後最高値を更新したことにより3度目以降の介入が行われました。
続いて2022年の為替介入についてです。
2022年9月には24年ぶりとなる円買いでの為替介入が実施されました。
原因となったのは日米近隣差の拡大やウクライナ危機による物価高の進行などによる急激な円安進行でした。
2022年2月には1ドル110円台で推移していましたが、9月には140円を超える高値を記録しました。
急激な円安の進行は食料やエネルギーの大部分を輸入に頼っている日本にとってはネガティブな影響となるため介入に踏み切ったのです。
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為替介入によって1ドル145円台だった為替レートは140円台まで円高方向に動きました。
しかし数日で元の水準に戻り10月には150円を突破してしまいました。
結局根本的な解決ではなかったため相場トレンドは変わらなかったのです。
個人の投資家であれば長期投資を行うことで為替変動リスクを分散させることや海外の株式などを購入してリスク分散を図るのが良いでしょう。
特に為替介入士の売買通貨には米ドルが使われることも多いため、米国株を保有しておくことで介入の影響を多少抑えられます。
いろはに投資の記事では米国株投資の手数料の安いネット証券をご紹介しています。
ぜひ概要欄の方から記事をご確認ください。
本日のエピソードでは為替介入について解説してきました。
このエピソードにおける重要なポイントとしては次の3つです。
1つ目、為替介入の主な目的は通貨の急激な上昇・下落を防ぐため。
2つ目、為替介入には効果が限定的といったデメリットも存在する。
3つ目、為替の変動には長期投資や国際分散投資でリスク閉じをするのが良い。
このエピソードを聞いて投資を始めておこう、米ドルの資産を持ちたいと思った方はまずは記事をご覧になってください。
そして講座解説から始めてみましょう。
本日の息抜き。
皆さん、本日は記念すべき500エピソード目の配信でした。
いつもいろはに投資のポッドキャストをお聞きになってくださっている方々、誠にありがとうございます。
そして今回初めて聞いてくださった方は、いろはに投資では他にも投資経済ニュースについて
インターン生が分かりやすく対話形式でお伝えをしている投資ラジオという企画や
投資初心者向けの対話形式計画、臆病女子大生、投資を決意するという企画も最近始まったので
ぜひそちらも聞いてみてくださいね。
今回は500エピソード目ということで、改めていろはに投資というメディアとは何かということをお伝えしようと思います。
いろはに投資のこのポッドキャストは、2021年2月から配信が始まりました。
初めは記事配信が中心でしたが、徐々にコンテンツを増やしていき
クイズ企画やアンケート企画、経済のトレンドをいち早くお伝えする回もありました。
そして今ではいろはに投資を運営する多くのインターン生によって、投資ラジオなどのラジオ企画が配信されています。
昔のエピソードも内容が詰まったものが多いので、改めて投資について基礎を学びたいという方は
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そして最後にライフステージに応じたお金に関する知識の記事です。
どの記事も投資や経済の勉強、そして人生に役立つ内容なので、ぜひ概要欄の方からたくさんの記事を見てみてください。
これからもいろはに投資をよろしくお願いいたします。
本日も最後までご視聴いただきありがとうございました。
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