株主総会の基本と個人投資家のメリット
インベスタメントブリッジがお届けする、いろはにマネーのながら学習。
この番組では、インターン生2人が、株、投資、経済関連の気になる情報を分かりやすくお伝えしていきます。
インターン生の会話を、ながら引きする感覚で一緒に勉強していきましょう。
おはようございます。インターン生のたつみです。
おはようございます。インターン生のたけいです。
たつみさん、最近ニュース見ていると、株主総会って言葉をやたら目にする気がするんですけど、
これって今がシーズンなんですかね?
はい、まさに今がピークなんです。
日本は3月末で1年の区切りを迎える会社が多くて、
そういう会社は6月に株主総会を開くのが定番なんです。
実は配信日の今日、6月26日が、今年一番株主総会が集中する日になる見込みなんですよ。
あ、そうだったんですね。
でも正直に言うと、僕みたいに株をちょっとしか持っていない個人投資家には、
株主総会ってあんま関係ない世界かなと思っているんですけど。
そうですよね。その感覚を持つ方はすごく多いと思います。
決算発表だと業績の数字を受けて株価が大きく動くので、市場が動くイベントってわかりやすいですよね。
でも株主総会って、実は個人投資家にとっても結構おいしい場なんです。
しかも今、ある存在のせいで株主総会の注目度がすごく上がっているんですよ。
ある存在ですか。気になりますね。
はい。今日は株主総会の基本から個人投資家が参加するメリット、
そして最近話題の株主総会で影響力を持つ存在までわかりやすく解説していきます。
お願いします。その前に恒例のちょこっと株辞典のコーナーです。
今日の用語は何ですか?
今日の用語は議決権です。議決権とは、株主が株主総会で会社の重要な決定に対して賛成や反対といった票を投じることができる権利のことです。
株主だから会社のことに口を出せる権利というイメージですか?
その通りです。原則として一単元、多くの会社では100株につき一つの議決権が当たられます。
この議決権を使って、例えば取締役を誰にするか、配当をいくらにするか、役員の報酬をどうするかといった議案に投票していくんです。
なるほど。普段あんまり意識しない権利ですけど、株を持つということは、こういう会社の意思決定に参加できる権利も手に入れられるということなんですね。
そうなんです。そしてこの議決権を誰よりも積極的に使ってくるのが、今日の本編の主役なんです。
株主総会や株主提案で話題になっている銘柄は、株リッチで調べてみると背景がよくわかったものなので、気になる方はぜひ覗いてみてください。
それでは本編に入っていきましょう。
まず基本からいきましょう。株主総会というのはざっくり言うと、年に1回株主が集まって会社の重要事項を承認する場です。
会社法でも、すべての会社は事業年度が終わった後、一定の時期に必ず開かなきゃいけないと決められているんです。これを定時株主総会と呼びます。
1年に1回は絶対やらないといけないんですね。
そうですね。さっきも言ったように、日本は3月末決算の会社が多いので、その3ヶ月後の6月に集中するんですね。
東京市証券取引所の集計によると、去年2025年は6月27日の金曜日に562社、全体の25.3%が総会を開いて、ここが最も集中した日でした。
4社に1社が同じ日になるってことなんですね。すごい集中ですね。
はい。ただ面白いのが、この最も集中する日の割合は、実は集計を始めた1983年以来、過去最低の水準まで下がってきているんです。
昔はもっと一極集中していたのが、最近は株主との対話を大事にしようと意識が広まって、会社が日程をばらけさせるようになってきたんですね。
分散する方向に進んでいるんですね。その総会では具体的に何を決めるんですか?
大きく分けると、取締役などの役員の選任、役員にいくら払うかの役員報酬、そして利益をどれだけ株主に還元するかの配当の承認あたりが定番です。
会社の方向性を株主がチェックして、賛成・反対の票を投じる。これがさっき株辞典で出てきた議決権の行使ですね。
なるほど。株辞典がここで効いてくるんですね。
でも辰美さん、さっき個人投資家にとっても意外とおいしいって言ってたんですけど、具体的にどういうことなんですか?
はい、私たちが気になるポイントですよね。個人投資家が株主総会に参加するメリット、いくつかあります。
まず一つ目は、経営人の顔や雰囲気を直接見られることです。
社長がどんな表情で、どんな言葉で会社を語るのか、これって資料を読むだけじゃ絶対にわからない情報なんですよね。
確かに、人柄とか熱意って生で見ないと伝わんないんですもんね。
二つ目は、素朴な疑問を直接ぶつけられる数少ない機会だということです。
質疑応答の時間があるので、この事業を今後どうするんですか?みたいな質問を株主なら誰でもできるんです。
そして三つ目が、月券という小さくても確かな権利を講習できることです。
でも参加するのってハードル高そうじゃないですか?たくさん株持ってないとダメとかあるんですか?
こがうれしいポイントで、基本的には一単元、つまり100株以上持っていれば月券を持つ株主として参加できます。
しかも認査口座で保有している株でも対象になるんです。
え、認査で買った株でもいいんですね。それは知らなかったですね。
はい。それに株主総会って会社側が業績を説明してくれる場でもあるので、初心者にとってはすごく勉強になるんです。
決算の情報を自分で読むのって最初はしんどいですけど、総会ならスライドを使って順を追って説明してくれるのでわかりやすいと思います。
そういう側面もあるんですね。とはいえ、平日に会場まで行くのってやっぱり大変そうですね。
はい。そこも最近は変わってきていて、コロナをきっかけにバーチャル株主総会が広がりました。
インターネットで自宅から参加できるんです。ただ、ここは注意が必要でタイプが2つあるんです。
タイプが2つあるんですね。詳しく教えてください。
はい。1つは参加型です。これは審議の様子を傍聴・視聴できるだけで、質問や受付の講習はできません。
もう1つが出席型です。こっちはネット越しでも質問をしたり、いけつけんを講習したりできるレアイルの出席とほぼ同じ扱いのものです。
家から参加できるようになったことで、個人投資家の参加ハードルはかなり下がってきていますね。
なるほど。同じオンライン参加でもできることが違うんですね。これは覚えておかないといけないですね。
アクティビストの影響力と日本市場の動向
ところで、さっきから言っている株主総会の注目度を上げている存在って結局何なんですか?
はい。ここからが本題です。まずその手前として、基幹投資家という言葉を押さえておきましょう。
基幹投資家というのは、年金基金や生命保険会社、投資新宅の運用会社みたいに、
たくさんの人から集めた巨額のお金を運用しているプロの大口投資家のことです。
個人とは桁違いのお金を動かしている人たちっていうことですよね。
そうですね。彼らは大量の株を持っているので、いけつけんの影響力も大きいです。
最近は企業価値を損なうような取締役の先輪議案に堂々と反対票を投じるようになっていて、
それが会社にとってプレッシャーになっているんです。
なるほど。その中でも特別な存在がいるということですか?
はい。それがアクティビスト。日本語で物言う株主です。これが株主総会の注目度を上げている存在ですね。
アクティビストはフェッジファンドという限られた富裕層や基幹投資家から資金を集めて、
非常の動向にかかわらずプラスの利益を追求する投資集団の一種です。
自ら企業の株をある程度まとまった量まで買って、経営陣にもっとこうした方が企業価値が上がりますよと積極的に提案・要求していく投資家のことなんです。
そうだったんですね。普通の基幹投資家とは何が違うんですか?
いい質問ですね。一般的な基幹投資家は会社が出してきた議案に対して受け身で賛成・反対を判断することが多いです。
一方でアクティビストは自分から株を買いまして、株主提案という形で能動的に経営に切り込んでいくという違いがあります。
その株主提案って誰でもできるんですか?
いや、ちゃんと条件があります。会社法で大まかに言うと、総株主の利欠権の1%以上か300個以上の利欠権を5ヶ月以上継続して持っている株主に株主提案権が認められています。
なるほど。一定以上の株を一定期間持っている人だけの権利なんですね。アクティビストって具体的にはどういうことを要求するんですか?
大きく3パターンあります。1つ目は株主還元の強化で増配や自社株買いを求めるパターンですね。
2つ目はガバナンス改革で経営陣の交代、つまり取締役の占人や介入を求めるパターンです。
そして3つ目が事業再編です。不採算事業の売却やM&A、非公開化といった要求ですね。
結構経営の根っこに踏み込んでくるんですね。
さっき最近めっちゃ注目が上がっているって言ってたんですけど、数字で見るとどうなんですか?
これがすごいんですよ。今年2026年はアクティビストなどの基幹投資家からの株主提案が139議案と過去最多を更新する見込みなんです。
特に取締役の占人や介入といった提案が大きく増えていると報じられています。
139議案、過去最多なんですね。なんでこんなに日本で増えているんですか?海外の方が盛んのイメージもありますけど。
確かに海外のイメージがありますよね。ですが今日本はアクティビスト天国とまで言われているんです。
日本株を対象にするアクティビスト系ファンドの2025年のリターンはなんと世界平均の1.7倍に致したそうです。
世界平均の1.7倍ですか。それは世界中のファンドが日本に集まってきますよね。理由はなんなんでしょうか?
大きく受けて2つあります。1つ目は東京証券取引所の改革です。
2023年3月に東証が上場企業に対して資本コストや株価を意識した経営をしてくださいと要請したんです。
特にPBRが1倍終わっているような資本効率の低い会社に改善を促しました。
これがアクティビストにとっては追い風で東証もそう言っているじゃないかと正論として経営改革を迫れるようになったんです。
なるほど。公的なおすすめつきを借りられるようになったんですね。
そうですね。2つ目は株式の持ち合いの解消です。
昔の日本企業は取引先の銀行同士でお互いの株を持ち合って、何があっても経営側に賛成してくれる安定株主を確保していました。
これがアクティビストへの防波堤になっていたんですが、ガバナンス改革の流れでこの持ち合いがどんどん解消されているんです。
安定株主の割合が減ると、その分アクティビストや賛同する機関投資家の票が利いてくるわけです。
なるほど。守りの城壁が崩れてきたみたいな感じですね。
そうですね。そして3つ目が、そもそも日本株が割安だったことです。
割安に放置されている会社が多いから、経営改革を促せば利益が出るとアクティビストに目をつけられたんです。
日本に参入するアクティビストのファンド数は、2025年10月末時点で75社と5年間で6割も増えていて、日本株の保有残高も12兆円を超えました。
5年で6割も増えたんですね。
アクティビストが関わった事例と投資の注意点
じゃあ実際にアクティビストが関わって話題になった会社ってどんなところがあるんですか?
はい、いくつか挙げますね。まずわかりやすいのが富士メディアホールディングス証券コード4676です。
アメリカの投資ファンド、ラルトンインベストメンツが、2025年6月の株主総会で独自に選んだトレシマリア候補をなんと12人も立てて経営改革を迫ったんです。
投資会社での貿賛事業の分離などを求めていました。
富士メディアホールディングスって結構話題になってたものですよね。12人も候補を立てるってすごい本気だですね。株価はどうなったんですか?
株価は2025年に年初来でおよそ97%も上昇しました。ただ結論から言うと、ラルトンが立てたトレシマリア候補は総会では全て否決されたんです。
それだけ話題になったのに否決されちゃったんですね。
そうなんです。結局会社側が提案したトレシマリアが8割以上の信任を得て、ラルトン側は3割に届きませんでした。
ただアクティビストの動きによる影響が全くなかったわけではないです。
富士メディアホールディングスは、積財産や都市開発といった成長分野への投資など、各事業について収益性を見極め整理する方針を表明しました。
なるほど。会社が動くきっかけにはなったということですね。
アクティビストが入ると株が動くっていうのはこういうことなんですね。
あと、総会の招集通知でアクティビストの保有がわかるみたいな話も聞いたことがあります。
はい。そのケースの代表例がM3証券コード2413です。
総会の招集通知の資料で、香港のOasisというアクティビストの運営ファンドが大株主に入っていることが明らかになって、株が買われる場面がありました。
アクティビストが入ったというだけで、これから会社が変わるかもと期待されて買いが入るというわけです。
なるほど。もうアクティビストが入ったというニュース自体が材料になるんですね。
じゃあ、アクティビストが関わっている株を買えば儲かるっていうことなんですか?
と思いますよね。でもそこは要注意なんです。
まず大前提として、株主総会そのもので株価が大きく動くことは実はそんなに多くありません。
決算と違ってサプライズが少ない場なので、株価インパクトは限定的なんです。
確かに総会で会社の方針が急に変わるわけじゃないんですかね。
そうですね。さっき見たように、アクティビストが関与したとわかると株価が動くことがありますが、
問題はアクティビストの提案が必ず通るわけじゃないということなんです。
確かにさっきの富士メディアホールディングスの事例みたいに、否決されることもありますよね。
はい。アクティビストが提案したからといってその通りに会社が変わるとは限らないです。
提案が通らないと一気に失望入りに見舞われるケースもあります。
なるほど。提案が通るはずと思って買った人が、否決でがっかりして売る。
だから株価が下がるということもあり得るんですね。
そうですね。だからこそアクティビストが入っているかどうかだけで飛びつくんじゃなくて、
その会社の中身、業績や財務、提案の中身が本当に企業価値を高めるのか、
ちゃんと見極めることが大事なんですね。
今日は学びが多かったです。最初は株主総会なんて自分には関係ないかなと思っていたんですが、
印象がガラッと変わりました。
ですね。改めて今日の内容を整理してみましょう。
株主総会は、株主が会社の重要事項を承認する場で100株以上を保有していれば、
ニーサの株でも参加できます。経営陣を直接見られて質問もできて、
議決権も行使できる。個人投資家にとっては学びと権利行使のチャンスということでした。
そして今、その株主総会の注目度を上げているのがアクティビスト。
物言う株主ですね。党章の改革や持ち合い解消を追い風に、
日本はアクティビスト天国と呼ばれるほど活動が活発になっていて、
今年の株主提案は139議案で過去最多になる見込みでしたね。
その通りですね。ただ最後に強調しておきたいのは、
アクティビストの提案は必ずしも通るわけじゃないし、
関連名柄が必ず上がるわけでもないということですね。
株主総会のシーズンは、企業がどう変わろうとしているのかを知る絶好の観察ポイントなんですね。
リスナーの皆さんも、自分が持っている会社や気になっている会社の株主総会、
ちょっと覗いてみると面白いかもしれません。
まとめと番組からのお知らせ
はい。なお、本日ご紹介した企業や情報は、あくまで学習を目的とした情報提供であり、
特定の名柄への投資を推奨するものではありません。
投資のご判断はご自身の責任でお願いいたします。
本日も最後までお聞きいただきありがとうございました。
Apple PodcastやSpotifyなどお聞きのプラットフォームにて、
ぜひ番組への感想・評価の投稿をお願いいたします。
また、概要欄にはご意見フォームのURLも貼っておきますので、
番組へのご意見もお待ちしております。
いただいたコメントにより改善を進めていきます。
引き続き楽しんでいただけるよう頑張りますので、これからもよろしくお願いします。
それではまた次回お会いしましょう。