1. LIFE UPDATE │ YOHEI HAYAKAWA
  2. #19:アートと大衆文化の関係..
2021-12-14 38:03

#19:アートと大衆文化の関係性 │ 額賀古太郎さん(ギャラリスト)

▼本パートのインタビュー映像
https://youtu.be/HZBs_HkvKw4

【額賀古太郎さんへのインタビュー】
Talk.1|作品が嘘をついても、アーティストは嘘をつけない https://youtu.be/5v0jmZO34Ic
Talk.2|午前2時の電話を喜んでとれる間柄か? https://youtu.be/UDP46P3QVFM
Talk.3|アートと大衆文化の関係性 https://youtu.be/HZBs_HkvKw4
〈12月17日(金)公開〉Talk.4|アートの世界の今とこれから https://youtu.be/zeQ0NHEpeSM

額賀古太郎さんへのインタビュー再生リスト|https://bit.ly/32AeosQ

【額賀古太郎プロフィール】ぬかが・こたろう/1980年、神奈川県生まれ。
早稲田大学美術第一文学部史学専修を卒業後、University College London(ロンドン大学)にて美術史学修士号を取得。幼少期より西洋美術を中心に取り扱う家業の環境の中で育つ。2008年にNUKAGA GALLERYを承継し、2012年に銀座へ移転。取り扱い領域を印象派・モダンアートから日本の戦後美術まで拡張する。2018年、東京・天王洲に現代アートギャラリーKOTARO NUKAGAを開廊し、国内外のアーティストと活動を開始。松山智一や平子雄一などの気鋭のアーティスト、ステファン・ブルッゲマンやトニー・マテリなど、日本では未発表のアーティストを紹介する。アートと社会の対話、そして他カルチャーや学問分野への領域横断性について思考を巡らせる。

▶︎松山智一さん(美術家)へのインタビュー
https://youtube.com/playlist?list=PLh7eiOWS7pyhdCAKY9gVuZpp3_tsy6dLp

▶Spotify(音声/毎週お気に入りの楽曲も流します)
https://bit.ly/Spotify_INTERVIEW_YH
▶Apple Podcast(音声)
https://bit.ly/Apple_INTERVIEW_YH

【目次】
OPトーク
なぜイギリスへ?
いまならどこへ留学に行く?
メディア企業に就職した理由
アートと大衆文化のつながり
誰にアートは届けられるのか
学生で「億」を使う経験
最近のベストバイ
人間性は大切な指標のひとつ
ギャラリー同士のつながり
これだけは外せない習慣
海外アーティストとのやり取り
1日25時間あったら?
EDトーク

▼「会う力」養成講座
https://www.auchikara.com/

▼「会う力 YouTube LIVE」開催
日時:12/13(月)
URL:確定後掲載します
アーカイブ:https://bit.ly/3FoVinA

▼「月末 YouTube LIVE」開催
日時:12/27(月)
URL:確定後掲載します
アーカイブ:https://bit.ly/3Dw3rWE

▼番組への感想・早川洋平・堀真菜への質問募集中です。
(いただいた質問は月末のYoutube Liveでお答えいたします!)
https://bit.ly/INTERVIEW_QandA

▼「QR CAFE」(毎月開催)
日時:12月15日(水)
お申し込みURL:https://www.life-upd.com/cafe/qr05.html
早川選書:『5000日後の世界』(ケヴィン・ケリー/PHP研究所) https://j.mp/3ChMiic
(※事前に本書を読まなくてもご参加頂けます。お気軽にご参加ください。)

 ▼【聞き手・早川洋平プロフィール】 はやかわ・ようへい/新聞記者等を経て2008年キクタス株式会社設立。
羽生結弦、髙田賢三ら各界のトップランナーから市井の人々まで広くインタビュー。近年は欧州を中心に海外取材を本格化するいっぽうで、戦争体験者の肉声を発信するプロジェクト『戦争の記憶』にも取り組む。公共機関・企業・作家などのメディアプロデュースも手がけ、キクタス配信全番組のダウンロード数は毎月約200万回。累計は3億回を数える。『石田衣良「大人の放課後ラジオ」』『横浜美術館「ラジオ美術館」』などプロデュース多数。 近年はユニクロやP&GなどのCMのインタビュアーとしても活動している。
https://linktr.ee/yoh.haya

▼【ナビゲーター・堀真菜プロフィール】 ほり・まな/現在、早稲田大学3年生。 コロナウイルスの流行により、人と会いづらくなったことを機に、zoomを通して色々な人の話を聴くことを始める。1年間で200人以上にインタビューを行い、聴くことの魅力に目覚める。 現在、勉強を教えない塾福幸塾と提携し「思考と対話の技術」の提供をする他、学生・若者向け対話サービス『workin’ talkin'』を立ち上げるなど、 対話、インタビューを通じて様々な事業を展開している。プロインタビュアーとして実績を積むため現在奮闘中‼︎
https://koushiro123.wixsite.com/manaroom

▼関連キーワード
#会う力
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Videographer/Editor : Kimi

00:01
インタビュー
こんにちは、堀室です。
インタビュー、この番組はYouTubeとPodcast各プラットフォームよりお届けしています。
YouTubeのチャンネル登録、Podcast各番組のフォローよろしくお願いします。
そして早川さん、今月もよろしくお願いします。
はい、お願いします。
今月も12月中旬第3回やってまいりましたけども、
はい。
私、早川さんに感謝を伝えたいことがあってですね。
本当ですか?いきなりの感謝ですか?
いきなりの感謝です。
早川さん、私に「そしてバトンは渡されたセオさんの本」
セオ前子さん、はいはいはい。
お勧めしてくださったじゃないですか。
はい。
読んだんです。めっちゃよかったです。
よかったですか?ネタバレあんまりしちゃうとあれですけど、
簡単にせっかくなんで、あえてちょっとこういう場を僕も話すのが苦手という。
すごいざっくりとですけど、どんな、導入でもいいですけど、どんな話なんですか?
これ聞いたこと、全く聞いたことないかな。
今ね、映画になってるから名前には聞いてる方多いと思うんですけど。
なんか私がこう全体投資って思ったのは、
新しい形の家族愛だけど本当の家族愛がそこにあるみたいな。
あー、なるほどね。
感覚を感じて。
なんか主人公の女の子がね、確かお父さんとお母さんがそれぞれ何回かずつ変わってるんですよね。
そうなんですよね。
だからこう、今の家族に血の繋がった親族というかお父さんなりお母さんなりはいないんだけど、
そこに生まれる愛というか、だからこその温かさっていうのが、
すごい陣ときちゃったんですよ。
泣きました?
そう、一人で読みながら泣いちゃいました。
どの辺で泣けました?具体的なフレーズはあれだけど、
つまりラストなのか中盤なのかとか、
前編通してポロポロ結構泣いたのか。
2個あって、クライマックスのシーンはもちろん、
いいよね。
ほろっと来たし、あと見た人、読んだ人は分かると思うんですけど、
私、向井先生のキャラクターがめっちゃ好きでですね、
なんかその、一見怖くて近寄りがたいと思われてる先生の、
生徒を見てた温かさみたいなのも、なんかうるっと来ましたね。
そうなんですよね。今先生って話に出ましたけど、
少し補足するとですね、主人公のですね、
ゆうこうさんがですね、
お父さんお母さんいろいろ変わっていく中で、
その彼女がね、高校生で、
高校生としてのいろんな学校の生活がありつつ、
いろんな親子の葛藤だったり、それを取り巻くことだったり、
どうしてそういう経緯があったのかっていうのを、
小説の中で展開されていくっていう、そういうストーリーなので、
学校でのいろんな描写もあったり、今真田さん言ったように、
03:00
先生とのやり取りだったりね、その辺もあるストーリーなんですよね。
ありがとうございます。完璧な補足をしていただきまして。
早川さん、本も映画もどっちも見たんでしたっけ。
そうですね。
昨日だったかな。ご家族、娘さんと一緒に見た。
はいはいはい、そうですね。
あれを娘さんと見るって、どんな感じなんですか。
それすごい気になって。
別にいいですよね、普通に。娘が見たがってたのでっていうのもあるんですけど、
僕は半分仕事でというか、瀬尾さんにもいつかインタビューしたいなと思ってたので、
原作を読んで、映画もこのタイミングしかもう見れないですからね。
見てきたっていう感じだったんですけど、
なんかその映画見て、これもネタバレはできないですけど、
映画と小説が、それは書いてあったんでいいと思いますけど、
ラストが違うんですよね。
そうなんですか。
結構違うんです。本質はずれてないんですけど、
ラストとか細かいところが違うので、
小説ね、がっつり読んでる方からするとやっぱり思い入れが強いので、
あれここ違うじゃんっていうのはあるんですけど、
でも、これは映画なりにこういうふうに帰結したんだなっていうのがあるので、
マナさんね、せっかくこれ流れる頃、
まだやってるかな、映画やってるかあれですけど、
少なくても今日明日はやってると思うので、
この近日中にもしあったらその映画も見るとよりいいんじゃないかな。
個人的には、主演演じる永野芽衣さんもいいし、
やっぱり森宮さん、お父さんを演じる田中慶がすごい、
おっさんズラブでもよかったですけど、すごくこっちでもよく、
そして脇を固めるみんなもそうだし、石原さとみもいいし、
配役はすごくほぼハマってたかなと個人的には思いました。
石原さとみすごいしっくりきました。
ね、すごくよかったので。
ちょっとこれ是非ね、見てる皆さんまだ見てなかったら、
私是非お勧めしたいので、ちょっと見てください皆さん。
そうですね、映画はね、この流れ12月頃はどうだろう、
まだやってると思いますけど、仮に映画は難しくても、
やっぱりね、原作は是非読んでほしいですね。
そして本編の方に入って参りたいのですが、
今回も前回に引き続き、ギャラリストのぬかがこ太郎さんの第3回ですね。
インタビュー見て思ったんですけど、今回のインタビュー、
早川さんがプライベートに関する質問もされてたようなイメージがあって。
ああそうですか、もう何聞いたか覚えてないと無責任ですね、僕。
いつも質問してらっしゃる1日が25時間だったり、ベスト倍だったり、
どこまで行っても結局アートに通ずるっていうのが私的にはすごく、
驚きって言ったらあれですけど、ああそうなんだと思って。
やっぱりそれだけ奥が深い世界なんだなと思いながら、
今回はインタビューを拝見させていただきました。
そうですね、そして今おっしゃってたように、
ガロー、ガショー、ギャラリー、ギャラリストっていろんな言い方、
06:02
そしてその職業を言いますけども、
やっぱり一緒くたにしてはいけないと思ってて、
いろんなギャラリスト、いろんなギャラリーがあるので、
僕も仕事から、今までもアートにかかる仕事を少しさせていただいたこともあるので、
ギャラリーの方とか、実際会った方もたくさんいますけど、
やっぱり中川さんはその中でも、いいイメージですけど、ちょっと異質な感じがしつつ、
やっぱり今和奈さんも言って、とにかく本当にアートというかアーティストが好きなんだなというか、
そして本編でもいっぱいありますけど、
人として、ある意味作品とかの価値ももちろん大事だけど、
その相手の人間性というかね、やっぱりそこに惹かれるかっていうのをすごく大事な指標にされてたので、
すごく、ある意味アートとかクリエイティブとか一切関係なくですね、
それこそ中川さんの人間性とかにもすごく個人的には惹かれたというかですね、
この方がクリエイションしていくのはどんなアートなんだろうとか、
っていうのをすごく感じつつ、今回3回目にしてですね、
これ初回に言った方がよかったかもしれないですけど、
中川さんとつながったのはですね、夏かな、
夏にこのインタビューの全身のライフアップデートの時にお伝えした、
美術家で世界的に活躍している松山智一さんにインタビューする時に、
その松山智一さんの日本でのギャラリーがですね、
この中川さんのところだったので、
中川さんのギャラリーに大変お世話になって、
松山さんのインタビューが実現しました。
なので僕は逆に松山さん側から入ってるので、
その意味でも逆にどういう視点で松山さんを見ていたのかなんていうこともね、
インタビューでも聞いていると思いますので、
その辺も個人的にはとても楽しかったなというふうに思います。
それではギャラリースト、中川小太郎さんと早川さんの対談第3回をお聞きください。
イギリスの話出てきましたけど、最初はワセダの美術史の学だったと思いますけど、
その後イギリス、ミドルセックス大学、そしてユニバーシティのカレッジロンドの大学院だと思うんですけど、
いきなりイギリスに行くという選択肢がなかったんですか?
高校の時にイギリスでサマースクールに行ったりとかしたの。
あとちょうど世代的に、中学生くらいの時から初めてオアシスとかブラーとか、
そこから始めてストーンローゼルとか聞いて、今でもポールウェラーとか毎日より聞くんですけど、
イギリス文化に…
でも高校が大学の附属だったので、
高校からすぐ海外に行くという選択肢はなかったです。
1回日本で大学に行って、
09:02
あとイギリスに行きたかったかって言われると、
就職したくなかったんじゃないかなっていう。
でもそういう意味では、イギリスに行きたくなかったと言われてありましたけど、
でも高校でイギリスに行ってたからイギリスっていうのはやっぱりある?
そうですね。夏にサマースクールに行ったりとか、
あと本当にイギリスの音楽を毎日聴いてると、そこに対する憧れは募って…
行きたくなります。僕も大好き。
1個思い出したのが、大学生の4年間くらい毎年ゴールデンウィークがなかったんですよ。
なぜかその時期に、その5月の頭ってニューヨークのオークションシーズンなんですね。
1年生くらいの時から毎年ニューヨークに行かされてて、
これとこれとこれで買ってこいみたいな。
仕事じゃないですか。大きな仕事ですね。
それはすごい大きな経験だったんですけど、
でも何千万というものを、下手したらどうだろう、何億円というものを買わされに行くんですよ。
オークション会社の人とかと接し方というか、
本当に実地で学んだというか。
その中で、ニューヨークのフリックコレクションという美術館があって、
そこでジョン・コンスタブルイギリスの19世紀前半の風景画家の
雲の集作を見た時に、このくらいの小さい絵だったんですけど、
そこに風が吹いている感じがしたんですね。
それで、このコンスタブルすごいなと思って、イギリスに行きたいなと思ったのが一つと、
あとロンドンのコートールドインスチュートという美術館にある、
エドワールマネーが描いたザ・バ・フォリベルジェールというのは、
フォリベルジェールの酒場という、
マネーの晩年の一番有名な絵があって、
女性がカウンターでお客さんと接している絵なんですけども、
それって近代海外において、いろんな論文のテーマにもなっている重要な絵なんですけども、
当時はそのことはよく分かっていなかったんですけども、
ロンドンのコートールドインスチュートにあるからロンドンに行きたいなという。
なるほど。
絵がシンプルな。
そうですね。
マネーの絵があるのと、コンスタブルの絵があるからロンドンに行きたいなという。
ポール・ウェラーとかもどこかにいるかもしれないし。
ありますよね。
意外とそんなにちょっとしたものが、その後の大きく分けてありますよね。
12:00
やっぱりアメリカ文化よりも、今は別にどこの文化が好きとかないですけど、
当時はイギリスの文化が好きだったんでしょうね。
今ちょうど出てきましたけど、
もし今、現代で同じような大学どこに行こうかなという状況だとしたら、
やっぱりまたイギリスに行きますか、それこそニューヨークに行くのか、
香港は行かないだろうけど、アートシーンだと香港とかって、そろそろ松山さんがおっしゃってましたね。
あ、上海か。
どうなんですかね。結局中国の大学とか、シンガポールなのか。
でもまず一つに英語が学べるところは出したと思いますね。
でもやっぱりその土地にどういう文化があるかというところで判断するとしたら、
英語圏でって言ったら、やっぱり必然的にイギリスになるんじゃないかなと思いますね。
イギリス以外選択肢がないかな。
アートっていう意味でも、現代アートの中心地のもちろん一つですし。
今中心地の一つっておっしゃいましたけど、いろんな考え方あると思いますけど、
一般的にはアートの種類にもあると思いますけど、
でもアートの中心地って言うとイギリスもそうですけど、どこが?
ニューヨークじゃないですか。
やっぱりそうですね。
ニューヨークが震源地になって、ニューヨーク発信のものが少し遅れてイギリスに伝わったりとかいうこともあると思います。
もちろんイギリス発信、ベルリン発信、LA発信のものいっぱいあると思いますけど、
でもマーケットの大きさで言ったら、ニューヨークが。
松山さんこの間インタビューで面白いことおっしゃってましたよね。
いわゆる半径3キロぐらいで世界の全てが決まっているみたいな。
ブルックリンにいろんなアーティスト、松山智一もいるし、カウズもいるし、誰もいるしみたいな。
面白かったなと思ったんですけど。
今、英国の大学があって、半分冗談で働きたくないみたいな教職の話もありましたが、
その後、一回スカパーに入ってますよね。
スカパーに入りました。
これはどうしてですか?
そんな深い理由はないです。
実際に入って、どんなお仕事をしているのか?
映画のチャンネルの担当をさせてもらったのは、当時あんまり映画に興味がなくて、
どちらかというとスポーツとかの方が当時は好きだったのかな。
何が好きだったんですか?
イギリスにいたらサッカーが好きですね。
僕も大好きです。
結局、大衆文化、例えば当時スカパーとかですごく押したのって、
反流?ブーム?
まさに。
大衆性というものについて考えるいい機会だったなとは思いますね。
美術って、今でも松山さんとよく話したりしますし、
松山さんに限らず、美術が持つべき大衆性と、そうではない学術性とか、
15:11
気高さみたいなものを、一部の人だけに届けばいいというのだと、
たぶんアンディ・オフロに言わせたら、やる意味ないよと言われるかもしれないですし、
でもやはり自分で主体的に考えることなしに、
世の中から受け取る情報を咀嚼せずにそれに影響されていると、
たぶん美術を見ていても面白くないでしょうし、
世の中が発信するものだけが、自分の価値判断ができない状況になっていってしまう。
だからそういう意味で、アートに触れるというのはすごく大事だなと思いますね。
大衆娯楽みたいなものだけに、どんどん自分が先導されていっちゃうんじゃなくて。
確かに、本当そうですね。
良くも悪くも、テレビの世界とかで視聴率を取ることが大優先だと思いますし、
他の商品においてもまず売れることが優先だけど、
アートってそこから少し逸脱できるというか、
もちろん売れなきゃいけないし、バズらなきゃいけないかもしれないけれども、
でもそこが目的じゃないというか、
最終的にそうなるようにもちろん我々は考えていくんですけれども、
そうじゃないものの見方というのを提示してくれるメディアだなと思いますね。
面白いですね。
逆に中川さんご自身は、今はもちろんですけどその時もね、
例えばスカバニーの時はアートへの思いとかってあったと思うんですけど。
アートを一日中映すようなチャンネルとか。
いいですね。
それはそれで、本当にいいプログラムの解説とかもついていたらいいんですけど、
ただ表面的に映画だけダラダラ流してもしょうがないじゃないですか。
結局それでいいわけですよ。
家に美術品を飾るんじゃなくて、家にスクリーンを置いて、
要は複製的なポスターを飾るかのように過去の名画が、
そこで画面の上で展開されていけばいいみたいな。
それって自分が考えていることと真逆じゃないですか。
今日の話ずっと。
もっとちゃんと絵画作品なりリタイアでも何でもいいんですけれども、
物があって、物質的なところに表現されているものとかも含めて伝えていきたいのに、
18:00
そんなデジタルの画面の上でモナリザを見ても、
それはそれで一瞬はいいかもしれないですけど、本当に豊かな生活というか。
デスクトップのスクリーンシェーパーじゃないけどね。
いい人はいいかもしれないけど、ちょっと違いますよね。
今まで美術の世界の学生の友達とかと接しているわけじゃないですか。
けど、世の中の多くの人はこうやって考えるんだ。それでいいんだ。
楽しければいいんだ。面白ければいいんだ。見た目がパッと良ければいいんだ。
そこの裏にあることまで考えないの?
もちろん皆さん考えたと思うんですけれども、
ビジネスとかになってきたりとか、ただ自分が何かをエンジョイしたいとなると、そこでいいんだなって。
そういう意味では、大衆の中にあってアートに触れることっていうのはすごく価値あることだと思います。
逆に言うと、ぬかがわさんにとっての社会に出てね。
普通の会社に入って、大衆が何かを知るとか、いわゆるご自身の日常の外というのを知っておくっていうのは大事ですよね。
僕も大衆の一人なので、コンビニに行くし、マクドナルドもいただきますけれども、
アートももちろん大衆文化とつながっていなきゃいけないところって非常にあると思うんですけれども、
でもそこから少し離れて立ち止まって、自分の思考を深くしたりとか、
物の見方を少し角度を変えてくれる時間とか、お金の使い方に関してもそうだと思うんですよね。
これに美術品に何百万使うって相当なことじゃないですか。
普通はね、そうですね。
相当な覚悟を持って、でもそこまで覚悟をしてお金払って作品買って家にかけていったら、やっぱり物の見え方が変わってくると思うんですよね。
今のアートと大衆というところで決して別に正反対とか表と裏ってわけじゃないと思うんですけど、
何か伺っててもう少し詳しく聞きたいなと思ったのが、
発信していく時に伝えていく時にどれくらい、
誰を対象にするかもそうですけど、ギャラリーに来て欲しい人、買って欲しい人も含めてですけど、
なんて言うんでしょうね、
じゃあ日本国民1億2千万人ってわけじゃないと思うんですよ。
結局、もともとやっていた仕事ってピンポイントで、
割と高額な美術品をコレクターというかお客様に届ける。
もちろん銀座のギャラリーとか大阪のギャラリーでも展覧会をやって、多くの人に来てもらうということはありますけれども、
21:05
現代アートっていう、今ギャラリーとか展望室でやっていることって、もっともっとマスに向けて発信できる。
もちろんビジネスという意味では、
ペルソナを設定するというところまではしないですけれども、
でももちろんこの展覧会でこういう作家のものだから、こういう方に持っていただきたいなとか、
こういう年齢層とか、こういうジャンルの仕事をされている方々にこれからコレクターになっていってほしいなとか、
そういうイメージはありますけれども、
でもまずは売るためっていうのもあるかもしれないけれども、
やはりギャラリーを構えて、
作家が何を伝えたいかということを我々が伝えるということが、
共闘するというか、一緒に歩むものとして、
作家のアトリエで展覧会をやるわけにはいかないので、
そういうプラットフォームを提供して、
作家の概念を伝える場としてギャラリーがどう機能するかというところだと思うので。
やっぱりまずそこですね。
お金の使い方、さっきのニューヨークの話はちょっと衝撃的だったけどね。
学生で億単位のものみたいなね。
そうですね。
それってもう麻痺するんですか?麻痺するか、そもそも実感がないのか?
ちょうどバブルの頃、1990年前後に父のギャラリーに行くと、
ピカソだ、ルノワールだとか、何十億でもボンボンかかっているわけですよ。
そこだけですごいな、ニューヨークに帰るみたいな。
美術品はそういうもんだっていう擦り込みが勝手にあったので、あんまりなんかこう…。
そういう意味ではビビるとかは別になかったんですか?
ないですね。
さらにちょっとパーソナルなところに入ってきますけど、全然質問関係なくもないかな。
最近この半年ぐらいで、個人としてで構わないですけど、
ぬかがこたろうが買ったものをベストバイに一つ挙げるとしたら何でしょう?
全然しょうもないもんでもいいですけど。
高いもんでも安いもんでも何でもいいですけど。
美術品に限らず?
もちろん何でも。
むしろ全然関係ないものだとまた面白いかなと思ったんですけど。
買ったわけじゃないけど、古いギターをリペアしたのは嬉しかったかなみたいな。
バンドがやってたんですか?
大したあれじゃないんですけど、ポールベラーに憧れてギブソンのJ45っていうギターを昔買って、
それがもうボロボロだったんで、それを綺麗にしたのは嬉しかったですけど、
それでもちょっとお金かかったんですけど。
買ったもの…
24:06
自分のギャラリーに所属していない作品を買ったのは嬉しかったって言いづらい?
いいんじゃないですか?
いいわけじゃないですけど。
結局僕にとって一番大事というか、自分にとって一番価値があるものって、
ギャラリーに所属している、一緒にやっているアーティストだし、アーティストの作品なので、
そこはもうちょっと次元が違いすぎるというか。
月枠ですね。
なので、そういう意味では、さっきおっしゃられたカルイザーのホテルの
キュレーションというか、そこのコンセプトを一緒に作っていった、
作家のイスヤフルフィニさんっていうアーティストの方の作品を購入したのは、
自分の中で何て言うんですかね、ベストバイ。
最近のベストバイ。
一つですね。
その絵を買う時っていうのは、やっぱり今の方の絵もわからないみたいなところから。
イスヤさんの場合は、本当にもう結構長く時間を共有していて、
上での購入なので、もちろんわからないというか、
わからないから始まって、いろいろわかっていた中で、
面白いなと思って買ったというところですかね。
これちょっとギャラリーとして一緒にやっているアーティストを含めて、
質問答えにくいかもしれないですけど、
この人はやっぱり人として好きだなみたいな、
何らかのものがないとなのかなと思ったんですけど。
でもそうだと思いますよ。
どんなに作品が優れていたり、
あれでも人間的にというか何かみたいなのがないと、
ヌカカさんの中ではない一緒に。
ないですね。
どんなに美人でも性格が合わないなと思ったら、
一緒に暮らしたくないじゃないですか。
でも逆説的ですけど、
そもそもそういうあんまり合わないなみたいな人の作品に
グッとくるってことはあんまりない?
ないことはない?
ファーストインプレッションで何かわからないのに
引きつけられたけど話していったら。
そうですね。
それはよく分かる。
その人は意味悪いじゃなくて、
自分にとって合うか合わないかっていう。
そういう意味での相性っていうのがいいのか分からないですけど、
やっぱりそれは大事?
大事だと思います。
20年、30年やっていくんだったらそうですよね。
僕とは合わないけど、
このギャラリーの方とは作家は合うとか、
やっぱりみんな違うから。
27:00
そうですね。
作品と同じですよね。
だと思いますね。
そういう意味ではギャラリー同士の横のつながりってあるんですか?
あると思います。
あると思いますってことはあんまりない?
僕の中ではありそうな、
でもライバル?
もともと天王寺のギャラリーが入っている
テラアートコンプレックスっていうビルでは、
オープニングをみんな揃えてやってたんですよ。
そうすることによって集客っていう意味では最大化できるし、
けどコロナの中でオープニングをできなくなってしまったので、
それまではみなさん、うちも含めて、
やっぱり合同オープニングに合わせてプログラムを組んでいたけれども、
それって結構ストレスなところもあるんですよね。
そうですね。
作家の都合もある、輸送の都合もある。
量々ね。
けど合同オープニングというのがなくなったから、
バラバラにオープニングをやるようになって、
合同オープニングをやっているときは連帯感はあったかなという気がしますね。
でも我々の業界、例えばカダンっていう組織があったりとか、
大先輩であるスカイザーバスターズの白石さんとか、
小山富雄さんとかそういう方々が旗振り役になっていただいて、
業界をまとめていただいているので、
そこの恩恵はすごい受けているなと思いますね。
今度11月の頭にもアートウィーク東京というのがありますし。
なるほどね。
そういう意味では連携がないということは全然ないと思うし、
良い意味での個人主義と良い意味でのどこの繋がりはバランスはあるんでしょうけど。
中川さんの個人的な見解は全然変わらないんですけど、
当然イギリスとか見られているので、イギリスのギャラリー画廊をいっぱい見ていると思うんですけど、
そこと日本と何か、日本のギャラリーと違うものってあるんですか?
正直松山さんとかの方がおそらくニューヨークのギャラリー事情とか詳しいと思います。
本当にチェルシーのエリアでギャラリーが軒を連ねているけれども、
どこまで連携しているのか、どこまでライバル視しているのかは正直わからないですね。
でもやっぱり他のギャラリーのプログラムとかすごい気になりますよ。
ちなみに松山さんと結構話したときに、松山さんラーニングが趣味というか、僕も結構通ずるところがあって、
あと健康にすごい彼もストイックじゃないですか。
そういう意味でその習慣というか、ぬかがさんの中で、
やっぱり大切にして、これだけは外せないというルーティンとか習慣って何かありますか?
あんまり変なお菓子を食べないようにするとか、
30:01
やっぱり体に入れるもの、だんだんとしたところに悪いものは入れないようにしようかなと思うのと、
本当はいろんなものをルーティン化して、体を維持したいなと思うんですけども、
まだ自分のキャリアの段階として、自分中心でいろんなものは決められないというか、
お客様ベースだったりとか、サッカーベースだったりでいろんなスケジュールが決まっていくので、
本当はもう少し健康的な生活を送りたいなと。
結構不規則だったりいろいろあるんですね。夜中2時にじゃないけど。
そうですね。でも年とともに起きるのが早くなってきました。
本当ですか。
目が覚めちゃうようになりました。
ありますよね。
あとはどうでしょう?やっぱりどうしたって、今こういうご時世だからリアルタイムである必要もないんですけど、
やっぱりそれこそ海外のアーティストとかとやり取りする機会もすごい多い?
そうですね。ロンドンは大体日本の夕方ぐらいが向こうの朝なので、
意外とやりやすいですよね。
ニューヨークだと真逆になってくるので、
でもロンドンと日本とニューヨークとか3箇所同時ズームとかになってくると、
スケジュールの合わせ方が結構ハードになりますね。
たまたまその1箇所だけ余裕みたいな。
誰かだけ早起きしなきゃいけないのか、誰かだけ余裕化しなきゃいけないのか。
そうか、ありますよね。
そんな不規則なぬかがさんなので、1時間増えても不規則なままかもしれませんが、
もし1日25時間あったら、その1時間で何かこれしてみたいなみたいなのあります?
本を読む。
すぐ出てきましたね。
そこが今全くできないところなので。
時間的にやりたくても。
買って読まない本だけがどんどん積み上がっていく状況。
ちなみに、ジャンル問わないのかもしれませんが、どういう本を読みたいとか読んでいるとか。
美術系の本ですよ。
美術系か、ミシェル風光ってこんなに著作がいっぱいあって読めているのってほんの一部なわけじゃないですか。
そういうのをもう一回ちゃんと読みたいなとか。
1時間欲しいですよね。あったら咲きたいですね。
咲きたいですね。
結構すぐ出てきましたね、切実に。
本当にそこかな。
でも結局、本で得られる知識に、もちろん人と接していろいろな知識を得たりするじゃないですか。
でもそれをどう捉えるかとか、どう考えるかっていうベースとなる知識って、
人から教えてもらえるもんじゃないし、
やっぱり過去に蓄積された知みたいなものから学ぶしかないな。
33:06
エンディングのお時間です。
インタビューでは皆様からの早川さんへのご質問、番組への感想、取り上げてほしいテーマなどを募集しております。
エピソード説明欄のURLからどしどしお寄せください。
またいただいたご質問等は、月末のYouTubeライブにてお答えしていく予定です。
今月のライブは12月27日月曜日の正午12時からです。
たくさんのご質問募集しております。
そしてですね、もう一つ早川さんと参加者の方がお気に入りの本をシェアし合うQRカフェの第5回が今月も開催されます。
今月は12月の15日の水曜日の19時からZoomにて、皆様のご参加をお待ちしております。
今回はですね、ワイヤードの総監編集長のケビン・ケリーさん、5000日後の世界という本を僕は選書したいと思います。
未来予測の本ですので、時期柄、来年の計画なんかを立てる方もいらっしゃると思いますが、
皆さんともうちょっと先をさらに見据えつつ、
ああでもない、こうでもない、語り合いながらインタビューし合いながら、
そして皆様のお気に入りの一冊もいろいろ語り合いながら、
オンラインですので、お酒飲んでいただいてもいいですし、
なんかね、食べながらでもリラックスしてみんなで楽しめたらなというふうに思っています。
楽しいですね、お酒飲みながら。
いいですね、そこに反応しましたね。
お酒好き飲んで。
ね、ですよね。
YouTubeライブ配信QRカフェともに皆様のご参加お待ちしております。
さあ、エンディングのお時間です。
なんか12月って寒いし、暗くなるのも早いじゃないですか。
そうですね。
なんかだからどうしてもね、ちょっと心がうつうつとしがちというか、
なんかそういうイメージがあるんですけど、
なんか早川さん、冬の楽しみみたいななんかないんですか?
夏までなんですけど、夏があんまり好きじゃないので。
あら、暑いから?
暑いからだし、なんかイベントとか多いじゃないですか。
で、ほら、僕寝暮らしを出身なので、人前でんのもイベントも嫌だし、外でんのも嫌いなので。
夏ダメですね。
夏はそうなんですけど、冬は逆に寒いのはなんか身が引き締まる感じがして、
あと空気澄んでるじゃないですか、やっぱ。
確かにね。
乾燥はね、僕らちょっとね、乾燥は注意なんですけど。
なので、なんか街が空気澄んでる感あって好きだなっていうのと、
まあその中でも、これは夏、冬派がいると思いますけど、
冬は確かに寒いけど、それこそなんか体を動かしてれば温まってくるので。
確かに。
あとはね、ちょっと変な話なんですけど、もう僕遠い過去ですけど、
やっぱりほらクリスマスっていうと、今さクリスマスっていうと、
クリスマスの曲の定番って、僕なんかはいろいろなんだろうな、
36:02
山下達郎のクリスマスイブだったり、海外だったらね、
マライアキャリーだったりとかワームだったり、いろいろありますけど、
マナさんとかの世代とか、マナさん個人的にでもいいんですけど、
なんかどういう感じなんだろう、定番は同じあんまり変わんないのかな、
それから全然なんかやっぱり若い人たちにならではの違うのが出てくるのか。
私、圧倒的山下達郎さんなんですけど。
あ、やっぱりそうなんだ。
でも山下達郎のクリスマスイブが今も流れてたらすいません。
最近その昔のちょっとリバイバルしたようなCMがJRで流れてた気もするけど、
JRの東日本か東海かって、
それが昭和の時代を生きた僕たちとしてはね、
ふかつえりさんとかが当時の。
知ってますよ。
知ってる?やっぱり。
でもリアルタイムじゃないでしょ。
そういうのがあったっていうのをYouTubeとかいろんなとき見てる。
だからあの感じがあれは日本国民に、
日本国民って話がでかくないけどやっぱり根付いてるよね。
確かに。
なんか話ちょっと脱線しちゃったけど、
クリスマスって言うとやっぱり日本人だと山下達郎流れてきますね。
流れてきますね。
あれ流れるたびにどんだけ印税が入って1年かになると思うかなって、
そういう下世話なこともよく考えるんですけど。
クリスマスはキラキラだけしててください。
そう、ギラギラになっちゃいますね。
寒い日が続きますが皆さんお体気をつけてください。
それではまた次回、皆様とお目にお耳にかかれますことを楽しみにしております。
ごきげんよう。
さようなら。
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