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2023-11-20 25:34

【INTERVIEW#213】日本人が知らない日本人のリアルな評価│宮下洋一さん(ジャーナリスト/パリ在住)

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【日本人が知らない日本人のリアルな評価】
円安1ドル=140円台後半(取材時点)が続く状況で、パリの街中にはほとんど日本人の姿を見かけなくなったと語る宮下さん。 いま日本や日本人は、欧州からどのように評価されているのか。フランスの個人主義にあって、日本人の個人主義にないもの。 これから海外に出ようと考えている人だけでなく、世界から見たリアルな日本人の評価について、ぜひお聞きください。 (2023年9月パリにて取材)
【宮下洋一】みやした・よういち/パリ在住
1976年長野県生まれ。ウエスト・バージニア州立大学卒。バルセロナ大学大学院で国際論修士、ジャーナリズム修士。フランスとスペインを拠点としながら世界各地を取材。著書に『卵子探しています――世界の不妊・生殖医療現場を訪ねて』(小学館ノンフィクション大賞優秀賞)、『安楽死を遂げるまで』(講談社ノンフィクション賞)、『安楽死を遂げた日本人』(以上、すべて小学館)、『ルポ 外国人ぎらい』(PHP新書)などがある。
第一回 6カ国語を話すジャーナリストに聞く!言語習得の秘訣 https://youtu.be/-V0yKiWRV38
第二回 世界で20年以上仕事を続けてこられたワケ https://youtu.be/GCVF1j98xD4
第三回 日本人が知らない日本人のリアルな評価 https://youtu.be/QuuNfWNxRQQ
(11/27公開)第四回 人生を変えたノンフィクション作品 https://youtu.be/ppKaf8igsxs
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▼目次 外から見る日本人の個人主義
海外に出る日本人が少ない理由
日本人の評価
コロナ禍以降の日本の変化
ジャーナリストとしてのポリシー
「正直に書く」ことについて
ノンフィクションを紡ぐ
人生に欠かせない場所
なぜ書くのか?
メンバーシップ随時募集中

サマリー

日本人に対する国内外での評価は話し合われ、個人主義や組織文化の違いなどが取り上げられます。日本の個人主義に対する評価も変わりつつありますが、海外に積極的に出て行かない傾向も見受けられます。また、日本の経済力や物価についても批判の声があります。日本に帰って仕事する際には海外に出られないかもしれないという不安がありますが、日本で生きて行く覚悟があればデフレの方が良いと思います。ジャーナリストとしては、正直に生きることが一番大切であり、それが作品に現れています。自然で純粋に生きていければ、より良いジャーナリストになれると思います。ジャーナリスト/パリ在住の宮下洋一さんは、自身の執筆について話しています。

個人主義と組織文化の違い
今ちょうどね、集団と個人の話が出てきて、
資生館とかこの試験の本の中でもその辺の日本とヨーロッパの違いとか色々あったと思うんですけど、
日本は集団とか組織に、欧米というかヨーロッパに言い方した方がいい。
まあでもアメリカとか、やっぱコって言うじゃないですか。
今の話言ってても基本はそうだと思うんですけど、
なんか個人的にはたまにある意味逆かなって思うところもあって、
今の僕は日本にいて日本人でやってて、
意外とみんな、組織の中には普段空気嫁とか、
起業してる人の数も増えてきたって多分絶対的に少ないと思って、
その中で、そういう組織の中にいるんだけど意外と一人一人はなんだろうな、
あんまりポジティブな意味じゃないんですけど、
なんかもう個人で自分で、自分が良ければいいみたいな、
意外とネガティブな意味でもコかなってちょっと感じるところがあって、
逆にヨーロッパとかアメリカとか行ったりすると、
確かにやっぱりコとか自由っていうところあるんですけど、
でも意外と横の繋がりのみんな結構、
いざとなったらワイワイ繋がったりとか、
未確認だとちょっと逆なところもあるんじゃないかって、
ごめんなさい、ちょっと抽象的なのが伝わります。
でもその例で言うと、やっぱりあくまでも日本は集団だと思うんですよ。
日本の人たちから言わせると、
日本だってすごい個人主義になってるっていうふうに、
確かに個人主義っぽくなり始めてはいると思うんですよ。
だけどこっちの個人主義とは全く世界が違って、
もし日本がそこまで個人主義って思ってる人たちが出てきてるんだとしたら、
マスクしてないですよ。でもできないじゃないですか。
外せないわけじゃないですか。
だからやっぱりそれは世間の目があるわけですよね。
そうですね。今でこそさすがにみんな外してるけど。
本当に自分が個人主義だと思ってたら、
日本人の海外進出の少なさ
周りに注意するときどちらかですね。
だからそれはもう典型的な今例で、
日本人ってなんだかんだ自分が個人主義だと思ってても、
そこまでの勇気はないし、
他その勇気ないっていうことは批判して言ってるわけじゃなくて、
これはすごい日本の良いところだと思ってて、
中断を早朝して生きていくっていうこと。
世の中には協調性がなくなってしまうと、
お社会がボランボランになりますから、
それの極端な部分がフランスですよね。
こっちはこっちは良いところもあるんだけど、
社会の秩序としては全くうまくいってない。
すぐその辺だって事故になるし、
事故になっても謝らないし、
そんなこと考えられない日本だったら、
やっぱり日本に帰ると思うのは、
個人主義になりたいんだなっていうのは見てて分かるんだけど、
だけどやっぱり周りの空気を温暖にしていくっていうことが
すごい大切、まだ尊重されてる社会だなって思います。
僕なんかまさにその狭間でずっと葛藤してて、
海外で暮らすまでは行けないんですけど、
でも日本にいるとすごい息苦しくて、
こうやってたまに世界に出てきて、
活躍してる日本人の方にインタビューすると、
すごい補給してる感じがするんですけど、
自分も含めてですけど、
本当に海外出ればいいって話じゃないですし、
別に何でも世界っていうつもりはないんですけど、
それにしても本当にみんな出ないなっていうことをもともと感じてて、
かつやっぱりこのコロナになって、
コロナ開けてもますますそう感じるんですけど、
やっぱり個人的に思うのは出た上で、
俺別にそんなに海外に行かなくてもいいや、
別に仕事はしなくてもいいやって、
なるといいなっていうのをちょっと自戒も込めて思うんですけど、
なんでみんなほんと出ないのかな?
でも今までは出なくても日本だけで成り立ってたから、
いろんな理由あると思うんですけど、
宮下さんが見てて思う?
今でも実際パリに日本人はほとんどいないじゃないですか。
いないっすよね。
いないんですよ。
日本の経済力と物価の現状
ビルとしたら本当にお金がある人たちだけ。
若い人たち、カップルが特にいない。
若い人たちは出てこないでしょ。
今特にエンヤスっていうのもあるから、
確かに経済的には難しいから来れないっていうのもあるんだけど、
でもどうやら経済的な話だけじゃない気がしてて、
それはだって他のアジアの人たちは来てるわけで、
好奇心が日本人にはなくなってきちゃってるのか、
日本だけで暮らしていくことで満足できちゃってるのか、
挑戦するっていうことに恐怖を覚えちゃってるのか、
そんなことさえも考えてないのか、よくわかんないですけど、
本当に今パリで歩いてても、このパリに日本人がほとんどいない。
ほんと思いました。
僕昨日来たんですけど、あんまりいないっす。
これは多分データとかじゃなくて裸感だと思うんですけど。
実際にはコロナがあったことによって、
渡航制限とかっていうのがアジアでは結構あったから、
アジア人が全体的には少ないのは、その影響はあるんですよ。
それはなしにしても、探さないと見つからないくらい、
昔は探さないといってもどんどんすれ違ってたのが、
もうこの5年から10年の間でほとんど留学してくる人も少ないし、
経済的な問題は大きいと思いますね。
今の話で、日本人は日本を過大評価しすぎてる部分もあるし、
過小評価しすぎてる部分もいろいろあるのかなと思うんですけど、
それをまさに宮下さんはどう思いますか?
今本当に日本のテレビとか見てると、
なんか日本がなんでもすごいみたいなことをやったり、
外国人に言わせたりとかしてるテレビがあるじゃないですか。
ああいうのを見てるとやっぱりちょっと悲しいなと思いますよね。
実際にそんなに日本のことをすごいって思ってる人って年々減ってますよ。
外では、海外では。
昔は本当に経済力があったし、
人もすごいたくさんいたし、学生もいっぱいいたし、
そういう人たちと交流もたくさんあったんだけど、
つい最近、ある研究者と話して、
彼が言ってたのは、日本からの大学院生とか留学生が来ることがあるんだけど、
日本人はディスカッションに参加してこないっていうのがあるんですよ。
彼らはすごい知りたいんですよ、日本のことを。
知りたいんだけど、彼らは論文みたいなのを書かせると、
すごいいいのを書いてくるんだけど、
普段のこういうところでの話がみんなとできない。
だから日本人に対するイメージっていうのがどんどん悪くなってる。
なんか存在感も小さくなってますね。
僕もこれ、この10年くらいでちょっと気づいてることなんですけど、
この米人が日本人に対して諦めてるところがあります。
諦めてる?
この人たちは話さない人たちだから、
一緒に誘って外に歩いてても、あんまり質問が来ない。
そういうことはもう分かっちゃってるっていうのが、この長年のデータとして。
だからすごい残念だし、日本人はもうちょっと間違えること恐れてる。
今日の最初の話と一緒ですよね。
どんどん話せることによって、もっと日本という国を知ってもらえるし、
日本のことを尊敬して払うためには、そういう形でもっと話さなきゃいけない。
そうですね。もうそれは英語とか語学以前の問題で、
そもそも国内でもやっぱりね、もともとそういうところもあるし。
宮下さんは今、年1、2回帰る感じですか?
年にもいると思うんですけど。
今まではね、3回は帰ってます。
たまにしか帰らないからこそ気づく、特にこのコロナ後とか、
日本の良いことがあれば良い変化を言って欲しいんですけど、
なんか感じることってあります?
全てが安すぎる。
やっぱりそうですか。寝上がりしても安いですよ。
今、日本でちょっとインフルエンスになったりすると、すごい騒ぐ人が入る。
こっちなんかもっとすごいわけで、2008年にリーマンショックがあって、
それから2012年ぐらいまでは、スペインとかでもすごい経済危機が続いたんですよ。
みんな全然もう食えなくて、アパートをシェアしたり、服をシェアしたり。
服も。
やってきてる人たち見てきたんです。
だけど彼らはすごい不満はあったんですけど、それを乗り越えたら給料がもう上がってるんですよ。
で、今みんな普通に生活してるし、
日本人が例えばパリの空港とか行った時にエビアンとか買おうとすると、
それは出ないんですよ。高すぎる。
だけどこっちの若者たちが普通にエビアンとかを買って、
その物価がもう当たり前になっちゃってるから、普通に買うわけです。
だけど日本人はとにかく安く安く安くっていうことを探す競争を続けてきたがために、
気がついたら世界でこれだけのお金のない国になってます。
ほんとショックを受けましたね。
パリ来るのは5年ぶりでし、その前にロンドンに1ヶ月ぐらいだけプチ語学留学してたんだけど、
その時ですね、やっぱり円の弱さだよね。
大英図書館でオレンジと水買っただけで1000円みたいな感じで、
もうそこでちょっとやばいなと思ったんですけど、
今回ショックだったのは本当に昨日、アイスランドからパリに入るときにオスロで乗り継ぎだったんですけど、
もちろん乗る値高いだろうなと思ったんですけど、空港っていうのもあるんですけど、
ペットボトルの水がマジで700円ぐらいして。
円換算するのがちょっと悲しいですね。
ちょっとそう、オレは世界に出てくるんだみたいに息巻いてましたけど、
さすがにちょっと買うのはこまどって何とか買いましたけど、
そのくらい本当に今宮下さんおっしゃったように思ってる以上に2段階ぐらい置いてかれてるかも。
カカオ。だから少しぐらいインフレになっても、
こっちの人たちが証明したように、あえてもうこれ5年10年のスパンで我慢するしかないかも。
日本もインフレにしてつらいけど、将来のためにお金をとにかく高いお金を払わせる。
ガソリンだって今日本はすごい高いって言われてるんですけど、
こっちだったら350円とかのレベルです。
でもそうせざるを得なくて払わざるを得ない環境を強いていくと、
10年経ったときにみんなの給料がすごい上がってるし、
だって20年間でアメリカは300万平均が溜まってて、
フランスは150万溜まってて、確かにインフレもあるから結構必要かもしれないけど、
日本は20年間で50万下がってるっていう、考えられない。
でもなんか今の話で、大変だけどやっぱり日本は今まで時刻だけで全然なんとかなってきたから、
恵まれてたけどこの状況になったから、ちょっとしんどいけど考え方によってはチャンスですよね。
日本での生活とデフレ
でも確かに日本だけで暮らして生きていくためだったら、もちろんデフレの方がいいですよ。
安い方がいいですよ。
それで満足してるからなんだと思うんですよ、最終的には。
だけど僕が今ちょっと怖いと思ってるのは、これで日本に帰って、
日本で生活して仕事するように切り替えたときに、もしかしたらもう海外に出れないんじゃないかなって。
ですね。
帰ってきちゃったらそうかもしれない。
そこがちょっと怖いので。
でも日本だけでも年を据えて生きていく覚悟があるんだったら、どんどんデフレになってもらっていいですよ。
そうですね、確かにね。
でも本当に日本が孤立してしまいますよね。
本当にしまぐりになっちゃいますね。
日本人が来てないっていうのも多分そういう原因だと思う。
その中でジャーナリストとしてずっとやってこられて、
皆さんの中でジャーナリストとしてこれだけは本当に自分が一番大事にしてるみたいなポリシーとかってありますか?
正直に生きること。
それはやっぱりノンフィクションを書く、
ジャーナリストとしてノンフィクションの作品を書く上での素直でいるっていうことが、
作品にすべて現れると思う。
やっぱりそこで嘘をつけたいとか、格好つけたいとか、
美の世界では無理があるところに僕は美はないと思う。
あくまでもナチュラルな自然で素直に生きていけたらいいなっていう思いがあって、
それがやっぱり人間だから難しいところもいっぱいあるし、
そうはいかないこともいっぱいあるんだけど、
限りなく純粋で素直で生きていければ、
もっといいジャーナリストになれるんじゃないかなというふうに思っています。
ちょうど、僕まさにそれを伺いたくて、
宮下さんの著書を読ませていただいていると、
いい意味でやっぱり日本のジャーナリストの人とかとはまたちょっと違うなと思って、
具体的にどういうことかっていうと、僕も新聞記者を短いながらやってたんですけど、
特に新聞記者、会社員ジャーナリストっていうのもあるかもしれないですけど、
徹底的にこう殺して、もう事実だけを炭酸して、
あんまりその感情をね、新聞記事とループはまた別ですけど、
でも何が言いたいかというと、宮下さんの本を読ませていただいたときに、
宮下さんが心の揺らぎとか感じていることがノンフィクションなんだけど、
宮下陽一がすごい感じられて、
でもそのバランス感覚が素晴らしいなと思って、
宮下さんがすごい出てくるわけじゃないんだけど、
逆にでも宮下陽一を感じるみたいな。
たぶんそれは自分が鈍感だからなと思ってて、
全てをさらけ出したい。
さらけ出すことに恥ずかしいとは思っていない。
そういうところをたぶん読者の方とか感じるんじゃないかなっていうのがあって、
後でやっぱり編集者の方に、さすがにこういう表現とか書き削りましょうよみたいな、
いろんな恥ずかしいシーンとかもどんどん書いちゃうタイプ。
そうやって、嘘がなく、格好をつけずに、
格好悪いところも全てがやっぱりシンジシュー、ノンフィクションの世界だと思ってる。
そういうところを素直に見せていけばいくほど、
ジャーナリストのポリシー
読者もいろんなことを分かってもらえるのかなとか、
近ざるっていうことが良くないのかなと思いますよね。
もちろんですが、格好悪いよりは格好良くなりたいけど、
それを色をつけて人工的に作り上げるっていうことはやりたいと思ってる。
確かに格好悪いが格好良いじゃないですか。
今の話し方で正直の美学を感じますよね。そっちの方が格好良いし美しいね。
それってもともと持ってらっしゃるものがもちろん大きいと思うんですけど、
あとはやっぱりこっちのスペインとかアメリカもですし、
ヨーロッパのジャーナリズムには当然触れてらっしゃって、
ジャーナリスト、こっちのジャーナリストっていうのは特に書名で書く人も
多分日本の新聞記者より多いのかなと勝手に思って違ってたりしていただきたいんですけど、
さっきのこの話もなるかもしれないけど、
もちろんジャーナリストが事実とか客観性大事だと思うんですけど、
俺はこう思うとか、私はこう思うとか、さっきのディスカッションもそうですけど、
そういうものをきちんと出すみたいなものがベースにあって、
そこでやっぱり何十年やってきてるかとか、そういうのがあるんですかね。
あんまり自分で考えたことないかもしれない。
本を書く時と、僕が劣幹誌とか空間誌を書く時のスタイルは全部違うんですけど、
水壁ロゴを書く時は限りなく客観的に書こうとする。
客観性っていうのは存在しないんだけど、限りなく私はとかいう表現はしない。
だけど本についてなってくると、読者が求めてるのって、新聞記事を読みたいわけじゃないと思います。
本の中で。
本ってなると、その人の作品だから、その人が何を考えてるのかっていうことが含めて、
物語を知りたいって思ってる人がいるんじゃないかなっていうのもあるし、
僕の場合は、いろんな主観を集めていくことによって、
この時は知らないし、わからないし、驚いた、悲しい、いろいろ感じるけど、
その場面その場でのいろんな主観っていうのを集めれば集めるほど、
それが客観的になっていくんじゃないかなっていう思いがあって、最終的には。
面白い。でもなんか、やっぱり話し方が合ってると、物語って言葉を最初からずっとおっしゃってて、
僕も何万冊目読んでるわけじゃないですけど、
日本の僕なりの会社ですけど、やっぱりノーフィクションとか読んでると、
やっぱりノーフィクションなんて、いわゆるフィクションじゃないから、
どうしてもフィクション、物語、小説みたいなイメージがあるんですけど、
やっぱり宮下さんの方はノーフィクションと言えば、僕はとにかく作品を読んでる感じするんですよね。
やっぱり物語を紡いでってる感じがすごいですよね。
そこが読んだ時にいい意味で、他のノーフィクションと違うなって思うんです。
言ってみれば、僕は何も知らないんです。専門性がないんです。
だから、全く知識ゼロのところからスタートしてるわけです。ほぼ全ての作品が。
そこにバイアスが最初に変わってなくして、ゼロの知識から読者と一緒に学んでいきたいというプロセスなんです。
最初から高いところにいるわけじゃないわけですよね。
日本への憧れ
最初にもう結論はないし、わからないことだらけ。
最後も別に結論言い切ってないこともありますよね。
そういうスタンスなんですね。
ここで事前に質問リスト出したりもちろんしてないんであれですけど、事前に一つだけこれはやっぱり伺いたいっていうのでリクエストさせていただいた。
人生に欠かせないものっていうことを宮下さんに伺いたいなと思ってて。
7枚のカードがあります。
本、曲、食、食、食べるですね。
映画、場所、記憶、もしくは何でも。
この中で宮下洋一さんにとって人生に欠かせないものを一つ挙げるとしたら何でしょう?
場所。
場所、どこですか?
日本。
パリじゃないんですね。
パリじゃない。
その心は?
日本に対する憧れ。
日本に対する憧れ?
というのが、たぶんよくわからないとは思うんですけど。
なんかワクワクしてきました。
日本人が海外に出てみたいっていう憧れが同じくらいの年の人たちだったらあると思うんですけど。
自分はもうずっとこっちに30年住んできてて、今その思いが日本に向いてきて。
日本に対する自分の憧れが今出てきてて、日本に住みたいし。
住みたい?
住みたいと思いますね。
歳を取ってきたっていうのもあると思う。
やっぱり人間って原点に戻っていくんじゃないかなっていうところもあるし。
こっちの移民の人たちとも話してても、やっぱり最終的には自分の国に戻りたいって人多いです。
たとえ経済力がなくても、紛争値でも、やっぱり自分の国が好きっていうのは海外生活が長くなればなるほど日本に対する憧れが出てくる。
最後は日本で自分がどういう国で本当に育ってきたのかということをもう一回見つめ直したいなっていうのがあります。
それは憧れっていうのは何て言うんでしょう?
大きな意味での、ある意味抽象的な何か憧れなのか、両方かな、具体的にこういうことに憧れるとか。
もうちょっと自分がずっと個人の社会で生きてきたから、日本の集団の社会の良さっていうところももっと知りたいし、悪いところも知りたい。
そういうことを学んで知っていくことによって、もうちょっと自分の中で生きていく上で幸福になるためにはどういうバランスを取って生きることがいいんだろうかっていうのはもっと深く知ることができると思っています。
よりちょっとバランスが取れそうってことですね。ある意味抜けすぎたからもうちょい入れたいみたい。
そしたら宮下さん50代になって1年くらい会社員日本で。
そういう憧れはありますよね。
20年ずっとフリーでやってきて思うのは、仕事の後の一杯とか、新橋とか歩いてると、羨ましいですよ。
あと忘年会とか、いいなみたいな。
でも実際できないんじゃないですか。
多分できないと思う。
僕もできない。
だから憧れがある。
できないからこそ憧れるみたいなね。
人間ないものを出たり。
ひどい意味でも同じ仕事って言うと恐縮すぎておこがましいんですけど、それでもあえて伺いますけど。
僕は結局書くの嫌いで新聞記者辞めたところもあるんですよ。
インタビューだけが好きなんでなんとかそれで食えないかなって。
なかなか日本でライター以外で食うっていうのは大変だと思うんですけど。
それで何とか無理矢理仕事を作り出して20年チャブやってきたんですけど。
宮下さんそういう意味では何だろう。
いろいろさっきのテレビラジオとかじゃなくて、あとは書くことでおっしゃってたと思うんですけど。
言うほど全然喋れるからそっちも行けそうな方な感じするんですけど。
そんな中でも書きたくないなみたいに思うことないんですか。
いわゆる取材で例えば喋るとかそっちだけでできたらいいなみたいに思うことないんですか。
僕はもう書くことが昔から嫌いで。
マジですか。
全然書きたいって思えないんですね。
今も?
今も。
じゃあそういう意味ではしんどくない?
すっごいしんどい。
しんどいんだけど、取材大好き。
ですよね。
現場大好き。
取材してそれで終わればいいなと思う。
だけど作品に書くのってものすごい大変。
本当です。
すごい集中力も必要だし、頭の筋肉が疲れるとにかく。
どうやって書こうかとか、そういうこと考えるだけでもう嫌になって。
執筆に関する課題と乗り切り方
昔から朝起きてからパソコンに向かって書くまで2時間は最低必要なんです。
分かります。
すぐ書けないんです。
なかなかエンジンがかからない。
その問題をもう何十年も抱いてて、本当にこれ悩み。
どうやって抜けるんですか?
それこそ僕村上春樹さんとか好きなんですけど、
村上春樹さん起きたらいきなり書くみたいな人もいるじゃないですか。
締め切りある記事だったりするとまた別かもしれないですけど、
どうやってその書けない問題、書きたくない問題をご自身なりに。
だから乗り切ってないと思うんですけど、とはいってもどう向き合ってるんですか?具体的に。
それはあえて、まず本を書くって決めた時に編集者にとにかくケツを叩いて。
締め切りじゃないけどね。
進捗を頻繁に訪ねてきてほしい。
マラソンで言ったら隣で一緒に走ってる人がいないと持たない。
だから応援されてないと書けない。
さっきまでの結構俺一人で行ける感とはそこはちょっと違うんですね。
生きてただ行くためには、行くには一人でも全然大丈夫なんですけど、
やっぱり書くっていうことが子供の頃からあんまり得意じゃなかったんですよ。
すごい意外。
すごく疲れるし、プリーだっていうのはあると思うし、事務所がないし、
人がいる中で強制的に書かなきゃいけない環境でもないから。
それこそ新牧舎や穴開く関係みたいなね。
家にいたら書かなくていいわけですよ。
そこはやっぱり自分で村上春樹さんみたいにルーティンとして時間で決めてやる。
職業的作家。
だから職業的ジャーナリストみたいなやり方で挑戦したことは何回もあるんですけど、
全部続かない。
どちらかっていうと、職業的に自分の仕事をしているというよりも、
本当に好きなことをやって情熱的に、カッとなった時に、熱くなってる時に書きたいし。
なるほどね。
熱くさせなきゃダメなんですね。
これじゃあ変な話ですけど、ぶっちゃけ書かなくても取材だけで何か食える方法があったら書かない可能性もある。
だけど、すごい苦労して書いて出来上がった時の達成感は、
もうこれはすごいこんなに自分が幸せになれることがないと思えるから、
大変だけどそれはもうやるしかない。
しかも甘えている場合じゃないから。
そうじゃないと本当にその辺でお金を、
その辺にいる人たちと同じようなことをやらざるを得なくなるわけで。
メンバーシップについて
いつもインタビューをご視聴いただいてありがとうございます。
この度スタートしたメンバーシップでは、各界のトップランナーから戦争体験者に至るまで
2000人以上にインタビューしてきた僕が国内外の取材、
そして旅の中で見つけた人生をアップデートするコンテンツをお届けしていきたいと思います。
ここでしか聞けない特別インタビューや基礎トークにもアクセスしていただけます。
随時これは面白い、これはいいんじゃないかというコンテンツもアップデートしていきますので、
そちらも含めてどうか今後の展開を楽しみにしていただけたらと思います。
なおいただいた皆様からのメンバーシップのこの会費はですね、
インタビューシリーズの制作費だったり、国内外のインタビューに伴う交通費、宿泊費、
その他取材の諸々の活動経費に使わせていただきたいと思っています。
最後になぜ僕が無料でインタビューを配信し続けるのか、少しだけお話しさせてください。
この一番の理由はですね、僕自身が人の話によってうつや幾度の困難から救われてきたからです。
そして何より国内外のたくさんの視聴者の方からこれまで人生が変わりました、
毎日済む勇気をもらいました、救われましたという声をいただき続けてきたからには他になりません。
この声は世界がコロナ禍に見舞われた2020年頃から一層増えたように思います。
これは本当にありがたいことです。
ただ同時にそれだけ心身共に疲弊したり不安を抱えたりしている方が増えていることに関わらない、
その裏返しであると僕は強く感じています。
正直に言えば各僕自身も15年以上前に起業して以来、最大のピンチといっても過言ではない劇をこの数年送り続けてきました。
でもこんな時だからこそ森に入ることなく、インスピレーションと学びにあふれるまだ見ぬインタビューを送り続けることが
インタビュアーとしての自分の使命なのではないかと強く感じています。
世界がますます混迷を極め先の見えない時代だからこそ、僕はインタビューの力を信じています。
これまでのようにトップランナーや戦争体験者の方への取材はもちろん、
今後は僕たちと同じ姿勢の人、普通の人の声に耳を傾けたり、
でもすると打ち抜きになってしまう今こそ海外でのインタビューに力を入れていきたいと思っています。
そして彼らの一つ一つの声を音声や映像だけでなく、本としてもしっかりと残していきたい、そう考えています。
そんな思いに共感してくださる方がメンバーシップの一員になってくださったら、これほど心強く、そして嬉しいことはありません。
ぜひメンバーシップの方でも皆様とお耳にかかれるのを楽しみにしています。
以上、早川良平でした。
25:34

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