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井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感。
上場企業から中場企業まで、延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、インタビューワーの遠藤和樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所第2回
井上先生、本日もよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
今回のテーマは、組織マネジメント研究所ということですが、
そもそも、マネジメントというのは一体何なのかと捉えればいいんですね。
そもそもマネジメント。
マネジメントで一般的によく言われていることをまず言うと、
自分の組織のチームの業務を管理する。
業務の流れとか、業務の成果に至るプロセスを管理するという意味と、
もう一つ大事なのが、人材育成。
この二つだよということをよく言うことがありますね。
これは一般的に言う言葉で、
時代としても変わってくるのかもしれないんだけど、
業務管理ということに、すごく一般的には主眼が置かれるのかな。
業務管理の仕方っていうのが、時代とか環境でも違ってくるんだけど、
僕は、もしあえて一言で言うなら、今の時代、もしくはこれからのマネジメントって何?って聞かれたら、
トータルで言うと変えることだと思っている。
変えること。トータルで言うと変えること。
ちょっと具体的にどういうことですか。
人材育成も人を変えるという意味では変えることだし、
企業って絶対的に変えちゃいけない真ん中にある核っていうのが理念の中に現れたりするんだけど、
そういう核になっているものと、それからどんどん変えなきゃいけないもの。
変化していかなきゃ時代に対応できないという、変えなきゃいけないということで、
組織は必ず変えない方向にエネルギーが働く。
変えたくない、今あるものを維持したいというエネルギーが強烈に働くのが組織の仕組みみたいなものを背負っているものだと思うので、
マネジメントは何しなきゃいけないかと言ったら、変えることが可能になる組織づくり。
変えることを平均になる組織づくりをすることがマネジメントだと思う。
なるほど。
そうすると組織においては、一つは変えないもの核であると、
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その一方で変えていかなきゃいけないという宿命があるんだけれども、
組織っていうのは変わらないという方向に寄っていってしまうという傾向がある。
そうそう。そもそも人間が持っているエネルギーね。
人間というもの自体が持っているエネルギー。
要するに覚えたものは変えたくない。変えるとき変えるのも面倒くさいと言ったらいいのかな。
要するに変えることにエネルギーを注ぐよりも、維持している方が楽だから。
なるほどですね。
だから変化って、意外と嫌うのが人間の本能的な部分であるんじゃないかな。
変わることへの恐怖というのがあるんじゃないか。
そうすると結局、人が構成している組織というのも変わらない方向に寄ってしまう。
人が構成している組織というのも変わらない方向に力が動いてしまうので、
マネジメントというものを捉えたときには、変化を起こすという行為を変える。
もう一個変える意味があって、変換するという意味の変える。
変換する。
例えば社長が言っていることを翻訳するとか。
なるほど。トランスレートをするという。
チェンジとトランスレートの話です。
なるほどね。
そういう感じがしているので、トータルでいうと変えるということは、
大きな今の時代のマネジメント、これからにとってすごく重要なテーマになっているんじゃないか。
先ほど出たチェンジとトランスレートという、トランスレート側の変換をすることというのは、
マネジメントというところにおいて何を具体的にすることですか。
一番やらなきゃいけないのは、経営が見ている世界から目指している方向を現場に落とす。
現場の言語に落とす。業務に落とす。
例えば、僕がよく使う例だけど、チャレンジしていきたいんだよとか、
新規商品の開拓をしなきゃいけないという課題を持っていたとしたら、
マネジメントにいる人間が、新規開拓しないといけないのだと同じことを言ってもしょうがなくて、
じゃあ今あるものの問題点を洗い出そうよ。
こうやって変換して、具体的な行動に落としていく。
本当に通訳者としての役割を果たすという意味で変換。
別に言い換え方をすると、目的を具体的な行動に落とすための課題を作る。
その上が出したものに対して明確な課題をつけて、
行動に落とせる課題を作れるということが、二宮さんのおっしゃる変換をするという意味か。
なるほどね。
この話に行くと、もう一個あった。
チェンジという意味での変えることを具体的に聞いてみたいなと。
チェンジという意味での変えることは、人を育てることもそうだし、
たぶんチームの生産性が上がるといったらいいのかな。
レベルが上がるときというのは、できたものを維持するよりは新しく何かを得ていく。
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習得していくとか、覚えていくということがすごく重要なので、
変わっていくということ、変化し続けるんだよ僕たちはというのが、
みんなの中のムード、文化になっている必要があるかなと。
変な話、しょっちゅうレイアウトを変えたりするのっていいと思う。
そうですね。
何でもいいから変える。
だから定期的に何かが変わるというのがすごくよくて。
僕の前の会社といえば、すごい人事異動が激しくて、3年に1回ぐらいは変わるんですよ。
これは変わることが当たり前になるので、
新しいものにチャレンジするというか、新しいものを体感する、体験するということが全員兵器なんだよ。
なるほどね。
これもある種人事異動というツールを使ったトップマネジメントの変えるマネジメント。
仕組みとして変えるを促すという行為。
そうするとマネジメントといったときに、例えばいわゆるマネージャーという言葉があるじゃないですか。
それを仮に変える人として捉えた場合に、
彼らはどういうふうに変えていくということがマネージャーとして正しいというふうに捉えられているんですか。
そうすると常に今あるものではないものをやらなきゃいけないという感覚かな。
だからもうちょっと言うと今やっていることを否定しろということかな。
今を否定する。
今やっていることはこれが100点じゃないよと常に否定していること。
もうちょっと具体的に例えば何かあるんですかね。
今ちょっとわからなくなったんですけど、
今あることを否定すると目の前のマネージャーの下で仕事をしている人たちは今を生きて仕事をしているのに、
マネージャーが今じゃないと僕たちはどうすればいいんですかという感じになるような気がしてちょっと今ためらってしまった。
だからそれが組織が持っている変わらないエネルギーなんだよ。
今を肯定するから。
だからこれが自然になるんですか。
悪いことじゃない。
だから今を肯定してあげないとかわいそうなんだよね。
なんだけどマネージャーは今やっていることを肯定するということは必要だけど、
マネージャーのメンタリティとしてはこのままで終えちゃダメだという気持ちで常にいなさい。
だから常に課題を見つけろな。
例えば遠藤さんという人がいたら遠藤さんの次の課題は何だろうこの人はというふうに常に考えてますかというのが僕はマネージャーの仕事。
よく一般の社員からマネージャーに上がった時にうまくいかない理由はまさにそれですよね。
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今をやっていればよかった人が今を否定しなきゃいけない価値観に変えるということをしなきゃいけないわけですか。
肯定してあげたいし、肯定すればいいんだよね。
今やっていることは精一杯やっていれば正しいことなので。
今やるべきことをやるというのは業務なのでよくやっているねというパチパチパチパチというのでいいんだけど
意識としてはこのままじゃこのチームは終わらせないぞという意識がないと変わらない。
そういう意味でマネージメントというのはチェンジという変えることをする。
繋がることと変換をして上のものを伝えてそれを課題にして行動に繋がるということをやるのがマネージメント。
深いですね。
さっき言った一般論で言う業務管理をして成果をちゃんと出すというのは正しいんだけど
今最大の力を発揮させるという意味では正しいんだけど
来年の今頃このままじゃダメだよねという感覚を持っていないとそれが生きないと思う。
確かにそうですね。
実際にそういった変革、常に変化を続けることできる、翻訳をできるというマネージメントできる人は育てられるものなのか?
育てられると思う。
育ちにくい人はいるけど育つことができる。
そういう人を育てることにおけるアドバイスは何かあるんですか?
これはトップマネージメントがやらなきゃいけないことで、常に君のセクションの課題は何かねと問い続ける。
課題という言葉が真ん中にあれば自ずと変わらなきゃいけないということが裏にあるので
変えろ変えろって言うとなんだろうって分からないけど、君のセクションの課題は何?という質問をし続けると
その裏には変えなきゃいけないことが起こるので。
だからトップマネージメントは例えば営業部の部長に
君のうちの営業は今課題は何か?って言うと、いやうまくやってますけど。
ありますね、そういうのよく。
常に共通言語として課題は何かということをトップマネージメントが常に
そのマネージメントの人間に突きつけるではないですけど、言い続けることで
共通言語、要するにうちの会社に入ったら課題課題って言われ続けるみたいな。
ちょっとすごいかもしれないけど。
プレッシャー入りますけど。
常にそれは課題は何だとか、目標設定してもその目標をやるための課題は何か落とし込まれてるのかい?って聞くとか。
これは逆にこれを聞けば聞くほどトップマネージメントの社長たちっていうのは
プレッシャーになりそうな話。
でも出るんだよ。課題って何?ってすごい簡単な答えだから。あれ質問だから。
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そうですかね。
考えるの相手だから。
だから社長がむしろ無責任って言うと語弊があるけど、課題何?って聞き続ければいいと思う。
じゃあちょっとこれ、あえて井上先生への意地悪質問になるかもしれないですけど、トップもマネージメントをするわけですよね。
そのトップマネージメントと普通のいわゆるマネージャーのマネージメントってこれ違うんですか?
トップのやるマネージメントと現場のマネージメントとマネージメントが違うかどうか。
それは違う。
変化ないですもんね。
トップマネージメントは何のためにの目的を常に見ること。
現場のマネージメントはそのためにどうするのっていう下を見る。
トップマネージメントっていうのは。
何のためにやるかとか、目的とか意味とか。
どこに向かうのかとか。
要は未来を見てる。
方向性を示す。
未来を見続けて未来を自分の中で引き寄せるっていうのはトップマネージメントがしなきゃいけないことで。
現場のマネージメントはそのために何をするかっていう行動に落とし込むっていう。
この差があるので。
その両方を小さな会社のうちは両方やらなきゃいけないから社長大変なの。
なるほど。
だからナンバー2がいるよって言ってるの。僕はね。
これちょっとナンバー2の話はまだゆっくり別で聞きたいですけど。
未来を見続けるという夢見る社長をちゃんと作ってあげないといけない現場。
未来を見続ける社長を現場がちゃんと実行部隊として行動を促すようなものを作っていくと。
だからよくね。また持ってきたようちの社長っていろんなもの持ってきてるでしょ。
ありますね。いろんなことを思い浮かべてる。
これね。それが仕事だってまず一回理解してあげる。
トップという人間はそれが仕事だということを従い理解をすること。
どうだい。うまくいってるかって言って。
いや大丈夫です。今のでちょっとこれだけやるとしんどいんで。
じゃあまだやらなくていいよみたいなことを言う社長は実はよくないと思う。
今はいろんな社長が救われましたし。
社員からすると確かにそういう見方をしなきゃいけないという新しい視点ですね。
もちろん全部やれないと思うんだよ。現場とか。
でも社長の仕事だからそれ。
で、現場は行動に落とすものが仕事だから。
行動に落とせないものはすいません。今は落とせませんっていうのは言っていい。
そこはまだコミュニケーションの問題だったり、
いろいろ評価とかいろんな話につながってくると思うので、
またちょっと別の機会に教えてもらいたいです。
そうですね。
じゃあちょっと今日はもうそろそろ時間が来てしまっているようなので、
一度マネジメントとは何かということについて簡単にまとめさせていただきますと、
マネジメントというのは大きいわけでトップマネジメントと現場のマネジメントに分かれると。
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トップマネジメントは見えないもの、ビジョン、方向性というものを
何のためにやるのかということを示すのがトップマネジメントで。
現場のマネジメントというのは2つなわけですね。
チェンジという変えるということをすることと、
変換をする、トランスレートをするという役割があるということで、
今回はマネジメントということをお話しいただいたということですね。
そう。でね、1個だけ追加すると、
未来を見るというトップマネジメントも今の状態を変えるという意味ではチェンジは持っている。
なるほど。
現場のマネジメントにやっぱり強く要求したいのは変換、トランスレート。
こっちの方が重要だよという感じがあるかな。
社長たちはちゃんとトランスレートができる、変換できる社員、
右腕とかをしっかり育て、つかむへずじゃないですけど、
持っておくとまた組織は強くなるわけですね。
どう思う?
分かりました。大変深い話だったので、
また第3回楽しみにしております。
ありがとうございました。