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井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中場企業まで、延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤嘉祐です。井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上先生、本日もよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、今日もたくさん質問が来ている中で、いくつかありますが、評価制度系のご質問いただいていますか?
はい。
いきたいと思いますか?
はい。
よろしいですか?
はい、ですよ。
社員4,500名程度の会社ですが、私の会社でも評価制度を昨年より大きく見直しが入りました。
はい。
大企業ですね。
1、目標に対しての結果・成果が商用に反映するのみ、昇格には関係ありません。
はい。
2つ目、コンピテンシー評価。
うん。
約50の評価項目の点数が昇格に反映します。
はい。
コンピテンシーにともに自己評価をしてリーダーと面談。
そこで点数が決まったものが、マネージャー全体で調整という流れになっております。
コンピテンシー評価は非常に内容が細かく、上司がしっかりと部下を見ていないと決められない内容で、とても難しいです。
多くの部下を持つリーダー・マネージャーは、物理的に個々を評価することは難しいと感じています。
井上先生なら、どういたしますか?
なるほどね。
大企業ですね。
4,500人くらいで。
いわゆる長寿企業ですかね。
そうでしょうね。
評価制度を変えた目標管理が商用、そしてコンピテンシーで昇格という流れになったということは、
ある種、職能資格制度的な評価制度とかをやっていたのかなという感じもしますし、
商用と昇格、昇給、どこに反映させるかというルールを改めたのかなという気もします。
目標管理のところにも、コンピテンシーの方でどうしたらいいのかなというふうに悩んでいらっしゃるところが多いと思うので、
そっちの話を中心にする。
なおかつ50項目あって、結構上司がしっかり見ないとわからない項目ですよというのがまずポイントになっているので、
4500人の会社で表面だったと言っているのかなと。
制度変更の目的がまず何だったのかというのは、もう一回現場でやっている人たちも確認しなければいけないかなと思いますね。
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コンピテンシーって意外と知っている人知っている人知らない人知らない人多そうだなと思って。
ちょっと簡単に。
コンピテンシーというのは成果を出すということを前提としたときに、成果を出す人というのはどういう行動をとると成果につながるのかというので、
成果に向かうための行動というものを棚下ろしするというか拾い出して、こういうことができている、やってますかという感じで見ていく項目。
つまりあくまでも成果創出、生産性の高い人の行動ってこういうことなんだけどどうっていうそこから測っていきましょうという感じだと思っていただければいいのかな。
人間性とかそういうことよりもこの行動にフォーカスをしている。
ありがとうございます。
いえいえありがとうございます。
とは言いながらね、物事を決めるうちから決定力があるみたいに能力的なことがコンピテンシーの中に入ることも多々ある。
だから例えば決定力って言われてもなぁ、どうだったっけなぁっていいふうに思うことがあるって言うでしょうね。
私がいつも評価制度を導入するときにお願いしていることというか推奨していることはやっぱり上司と部下のちゃんと向き合うことがしっかりできることが大事ということなので、
さっき制度の目的をまず確認してくださいって言ったんですけど、そのコンピテンシーみたいなものを50項目設定したことで部下の指導をもっとちゃんとしてくださいということだったり、成長を促しましょうとかっていうことだとしたら、
細かくしたことの意味、50項目という細かい項目をしっかり見ないとダメだというものが設定されていることに意味があるっていうふうに捉えるのであれば、50項目をちゃんと見るためにどうしたらいいかという方に考え方を切り替えてもらった方がいいのかなと。
50項目をちゃんと見る。
例えばよく大会社とかで起こるのは、部下が10人ぐらいいる課長さんが全部評価者で10人以上を全部見るとかいうことが起こったりするんですが、これは人事なんかとも相談しなきゃいけないけど、
僕がよく言う1つの集団は5人がマックスぐらいで考えた方がいいよとか、5人っていう集団で1つチーム作りをしていくのがいいよなんていうことと同じで、評価者もやっぱりそれだけ細かいことをちゃんと見て部下と対峙する、向き合うということを前提とし、それを目的とするならば10対1はやっぱり多すぎるんだよね。
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だから階層、課長とかという役職ではなくて、下にいる10人をやっぱり3つぐらいのグループに分けるとか、場合によってはメンターメンティ的に1対1の育成者、育成指導者と育成を受ける人っていうような関係性で、小人数のユニット的にした方がいいなと。
その場合には10人を例えば3,3,4ぐらいに分けたときの評価は任せた人たちに。
そう、ユニット長みたいな中心となる人間にまず評価させる、細かく。
それを例えば3,3,4、3人いるでしょ。
すると課長さんとこの4人で部内での評価会議をする。
それで公のところに持っていくのは課長名で課長が責任を持って出す。
それでいいと思う。ルールだから。
だけどそこを何回も言うけど、細かいところをちゃんと見てあげようよっていうことが大事で、理解するのであればそっちの方法で、やっぱり見る人、具体的に日々見てる人。
こういう細かい項目があるけど、これについてどう思う?こんなことがあったんだよとかいうふうにつけられる。
その人に評価の責任者にさせるわけにいかない。
でもそれを通して部下に育成指導者として向き合ってくださいっていうふうには、評価者というよりも育成者みたいなね。
エスタンスの人を設ける。
じゃあ実体の組織図の階層とかヒエラルキーとは、それは形式上は使うけども、そうじゃないオフレインみたいな形で上手くユニットごとに作っちゃうってことですね。
一人一人をちゃんと見てあげるというテーマですね。
これは勝手にやるわけにいかないので、目的がこうだ、この制度の目的がこうだとしたら、うちではこうやりたいって言っていいと思う。
そのくらいのことは事実だってわかると思う。
通常のように最終的に上の部門長クラスが調整しますと。
ここで言うとマネージャーっていうクラスが調整しますと。
大きな会社の最終調整っていうのは、人数バランス調整とか取っちゃうので、最後を覆ったりすることはよくある。
なのでその手前で、さっき言った住人の課であれば、住人を頼まれる課長さんは、下の育成者3人としっかり吟味して、やっぱりその上に乗っけるしかないよね。
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特に何を乗っけたらいいかっていうと、やっぱり極めて注目したい成長株とか、この人の評価は変えちゃまずいとか、調整で変えてほしくないとかっていうのは合議で決めといてあげないと。
それをマネージャーに渡せば、マネージャーだってわかるから、全員このままにしてくださいねっていうのはマネージャーも辛くなる立場に、その場面ではなるので。
よくあるからね。営業部もうちょっとB評価下げてくれないと、あと3人Cにしてとかっていうことってありますね。
あるある。あいつ海外駐在に行かせたいんだけどポイント足りないからちょっと今回だけ高めてやろうかって。
めちゃくちゃだなそれ。
駆け引きみたいなのあるからね。
しょうがないっていうか、ある意味ではそんなことも起こりやすいので、大企業になれば。
その手前で現場でそれが矛盾を起こさないというか、地下中毒を起きないようにしておくっていうのが一つ。
これがコンピテンシーが50できたことが、要するにちゃんと部下を見ましょうという思想のもとであれば、今みたいな方向に行ったほうがいいと。
でも違っていて、あくまでも評価、処遇を決めるための評価の点数出してくれよと。
それも部門内のバランス取った上で出してよということの異論が強いことがある。
これもある意味では大企業になればいかんともしがたいような部分はある。
やっぱり人権コントロールという部分ではそんなこともあるので、バランス取ってねってなったら、そこでは細かい部分も大事だけど、やっぱり全体感として上から見ていてどうなのかということは問わなきゃいけないと思う。
なのでさっきのように、その場合でも部下がたくさんいるのであれば、自分の部下、アンオフィシャルだけど育成者という育成指導者を設定して、その人たちにまず見させると。
その人たちを集めた合議の場所を作るというのはおすすめなんですが、語る内容はちょっと変わってくる。
コンピテンシーの細かい1項目ずつについて語るのではなくて、トータルとして今彼はどういう位置にいると。
部門の中でどういう役割を担えるようになったかとか、全体感の話を合わせてしてあげないと、今度逆に言うと部下にフィードバックができないよね。
そうですよね。
だから非常に頑張っているので、というか頑張っているというのは努力しているだけというわけではなくて、貢献して、みんなのためにも労力を割いてくれているとか。
いろんなことで、部門の中で部署内で影響力も含めていいんだよと。
やっぱり早めに成長させたいねと、昇格させたいねという視点がみんなが思うのであれば。
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僕は普通自分が評価制度を導入するときは言わないけど、だったらその人の評価のトータル評価としての部分を良くしないと表現できないじゃない。
はい。
だったら若干コンピテンシーの細かいところは若干逆算になるかもしれない。
総合点としてこういう位置にいるし、彼を次のステップに早くしたいと。
積み上げ形式じゃなくて、逆算ぽくなると。
ブレイクダウン式にしなきゃいけない。
彼がなぜそれができているのかということをひも解くと、この辺りの部分ですよねっていうところに関して、これはちゃんとやらなきゃいけないんだけど。
コンピテンシー50のうちのこの10項目が彼はいいんじゃないですかって思い切って5段階だったら5点付けてあげるとか、その部分について。
逆にキーマンみたいなプレイヤーがいるとしたら、コンピテンシー評価の項目を通してこの部署で活躍するコンピテンシー項目が分かるみたいな。
本当はそれもいいんだよね。それが理想。
でも逆に言うと、細かいところでチェックしてねという方法でないとしたら、細かい項目を使って何をするかというと、本人をプロファイルするような感覚でつけてあげる。
この人はこういう戦力分布図になってるよねみたいなことをプロファイリングしてあげる。
その時には総合から見た点数的なバランスで、ここがいいところだよねっていうのも、非常にキーパースであれば5点とか高い点を反映するんだろうし、
もう1個手前の人だったら4点とかにするのかもしれないし、ちょっともっと頑張らなきゃいけないなこいつはっていうんだったら、
4点はこことここはつけるけど、あとはやっぱり3、2というふうにしようという。
それでこう、よくあるじゃない、戦力の図みたいな。
はいはいはい。
ペンタモン図みたいな。
ペンタモン図。
あんなような感じで、あなたはこういうところはいいけどこれが違うねと。
で、さっき全体感というのは何かというと、同じ五角形だとしても五角形の面積の大きさが違う。
相互点の違いという。
そういうような感覚で調整してあげなきゃいけないかなとは思いますね。
なるほどですね。
なんかあの井上先生のところで、もう組織マネジメント勉強されているある大企業の20名ぐらいの部下の方は、
この方の質問とは異に反するかのように、20人を1週間に1回ぐらいやってるって言ってたけど、
もう気合で面談してますみたいなむちゃくちゃな方もいましたけど、
それもどうなんですかね。
いいことだと思いますよ。
そうすることによって評価の精度が上がるし、関係性も変わってくるので、
私はそれは素晴らしい努力だと思います。
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そこのチームは会社でも浮くぐらい強いらしいんですけどね。
ただ、それで一個だけ気をつけなきゃいけないのは、その人がいなくなっても同じ戦力強さを保つためには、
その次に変わって部下と向き合うことができる人を作らなきゃいけないから、
それは作っておいた方がいい。
なるほどね。
いや、その方若干カリスマなんでね。
厳しい感じがしますよね。
そうそうそう。
だからそういう方が、自分の次のその立場の人を育てることに着目しないと。
なるほど。
じゃないと、その人だからある部下は面談してても言うことわかりますと。
僕それ頑張りますって素直に飲み込んで頑張るけど、
違う人に言われたら、え、だってわかってないじゃないですか、あなた。
っていうような反発心が起きたりもしなくもない。
なるほどね、確かにありますよね。
そういうリスクは包含していると。
そういうことです。
だからちゃんと向き合うってことは、それなりの人数ということが一つと、
もう一個は今の例で言うと、
複数の、たくさんの人数と向き合えることができたとしても、
やっぱり向き合う、次世代で向き合ってくれるリーダークラスを育てるっていうのもテーマ。
評価で大企業でやらなきゃいけないのは、
どうしても最終的な人材の点数のバランスみたいなのは取らざるを得ないっていうのは、
最後にマネージャー調整が入る以上やらなきゃいけないので、
ということは下の現場でその調整が行われたとしても、
ここはこうだよねというバランス感覚は持たないと成立しないので。
それがこうちゃんと受け取れるだけの向き合いをしていると、
そういうのって意外と進まないですよねってなりますもんね。
というわけでですね、まずは英語回答いただきましたので、
ぜひいかせていただきたいなと思います。
本日もありがとうございました。
ありがとうございました。
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